ロバート・ラカトシュRobert Lakatosのピアノ・ソロ「MARMOSETS」
やっぱり聴きたくなるアルバム
<Jazz>
ROBERT LAKATOS PIANO SOLO 「MARMOSETS」
Atelier Sawano / AS 078 / 2008
Recorded December 19&20,2007 at Pirouet Studio Munich
Robert Lakatos : Piano
このところ何となくジャズ・ピアノ・ソロをよく聴いているのだが、そんな中でハンガリーのシャズ・ピアニストのロバート・ラカトシュRobert Lakatosに言及しておかねばならないだろう。
ロバート・ラカトシュは実はあの寺島靖国のピアノ・トリオものの推薦から興味を持ったことから始まり、一方ハンガリーのニコレッタ・セーケNikoletta Szöke のフィーメール・ジャズ・ヴォーカル・アルバムのバック演奏から彼の演奏するピアノの調べに強烈な印象があったのだが、どちらかというと最近になって彼のピアノ・トリオものを中心に総なめしているところで、そんな中でこのソロ・アルバムは日本リリースからも数年以上経っているとは言え、出会って非常に印象深いものであったというものだ。
(参照)http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2015/03/robert-lakatos-.html
http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/robert-lakatos-.html
このアルバムは、上のようにスタンダード集ではあるが、彼自身のオリジナルや、彼の実兄のオリジナル曲も演じられている。とにかくピアノ・ソロであるので、トリオ作品が多い彼の演奏の中でもこれは彼の本質を知ることにも繋がり、更にそこにみる素晴らしさが感じ取れるアルバムでもある。
4曲目”Marmosets”が彼自身のオリジナル曲で、やさしさの感じられるメロディー中に非常にパッセージ・ワークの優れたジャズ・ピアノを展開している。
しかしこのアルバムで彼の人気を高めたのは”Psalms”という彼の実兄の曲であった。「聖詩・聖歌」といってよいのか、この曲の素晴らしさと美しいピアノの澄んだ音と繊細なるピアノ・タッチの連続には納得の世界そのものである。
又”Throw it away”の哀感と、”I fall in love too easily”の流麗な演奏には、ついつい耳を傾けるところだ。
ジャズ・ピアニストにとっても、おそらくソロ・アルパムはこれ又ひと味違ったやり甲斐があるものだと思うが、自己の求めるものと聴き手とのバランスとの葛藤もあろうかと思う。そんな意味でも彼はなかなか味なセンスを持っていると言えるのではないか。
(試聴)
Robert Lakatos は意外にYoutubeに乗ってるものが少ないんですね。そこでこのTrioもののピアノの音を参考にしてください(これは以前にも取り上げました)。
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コメント
無骨で、MCもできないようなシャイで相撲取りのような体から、あんな繊細で澄んだ音が紡ぎ出される。目が離せないピアニストですね。
投稿: 爵士 | 2015年4月26日 (日) 21時25分
爵士さん、こんにちわ。
Robert Lakatos は、爵士さんはライブに参戦されていたんでしたね。そうですか、シャイというのはなんか解るような気がします。いろいろとこの人に関しては教えて頂いて有り難うございます。そうそうGiovanni Mirabassiも結構シャイな印象であったとか・・・・聞いてますが。
近作は「SEPIA」は、彼の技量を見せつけたアルバムのように思いますが、これからの進む方向は要注目といったところですね。
投稿: 風呂井戸 | 2015年4月27日 (月) 15時25分