デイヴィッド・サンボーンDavid Sanbornのフュージョン・サックス : 「TIME AND THE RIVER」
アルト・サックス奏者としてグラミー賞に輝くサンボーンの最新作
1970年代から活躍しているジャズと言ってもどちらかと言うとフュージョン系のサックス奏者のデイヴィット・サンボーンDavid Sanbornは、私はそれほど入れ込んではこなかったミュージシャンであった。もともと私はサックスそのものはあまりジャズの中でものめり込む楽器でなかった為かもしれない。しかし考えて見るとロック界でもプログレッシブな世界では多く取り入れられたりして来たし、これほど広く各分野で多用されていると言うことは、愛好者が多いと言うことなんでしょうね。
そしてこのアルト・サックス奏者のデイヴィッド・サンボーンのアルバムも、遅れに遅れて近年になって2005年のアルバム「Closer」あたりから気になっていると言ったところですが、ここに久々のニュー・アルバムが登場した。
<Jazz・Fusion>
DAVID SANBORN 「TIME AND THE RIVER」
Okeh Records / 88875063142 / 2015
David Sanborn (as) Marcus Miller (el-b,pro) Roy Assaf (key) Ricky Peterson (Hammond B3 org) Yotam Silberstein (g) Nicky Moroch (g) Peter Hess (sax,fl) Marcus Baylor (ds) Javier Diaz (per) Tim Vaughn (tb) Justin Mullens (tp)
guest: Randy Crawford (vo on M7) Larry Braggs (vo on M4)
Producer : Marcus Miller
Recorded by Dean Sharenow at Vibromonk and Steel Cut Audio,Brooklyn,NY
デイヴィッド・サンボーンとしては過去に1975年から20枚以上のアルバムをリリースしているのだが、このアルバムは5年ぶりのニュー・アルバム。
まあ彼のアルバムにすぐ飛びつくと言うことはないのだが、実はこのジャケによって即買いと言うことになった(これは私の親友ならすぐ解ることなので、あえてここでは書くことは控えるが・・・・)。
このアルバムでは彼のアルト・サックスは比較的オーソドックスな流れにあるが、やはり曲自身はコンテンポラリーな展開を見せる。それも彼はR&Bの流れと言われているようにリズム感はしっかり生きた曲が並ぶ。
Tracklistは右の9曲。
冒頭の”A la verticale”は、パーカッション、ドラムスのリズムが前面に出て展開し、アルト・サックスが歌うがごとくに奏でてのフュージョン・パターン。
”Drift”ではゆったりとしたテンポになりアルト・サックスが今度は朗々と演ずる。
”Obublie moi”は、リズム隊はバックで落ち着いたリズムを刻み、キーボードが支える流れにサックスの歌い上げてムードは最高潮。
”Windmills of your mind”は、聴き慣れたミッシェル・ルグランの「風のささやき」だ。ランディ・クロフォードのヴォーカルとサンボーンのサックスで一種独特のムードを作る。
デイヴィッド・サンボーン(1945年-)は、幼少の頃に小児麻痺に罹患し、医師の勧めでリハビリとしてアルト・サックスを始めるようになったと言われている。ノース・ウェスタン大学、アイオワ大学などで音楽を学んだ。サンフランシスコ、ニューヨークと活動を広げる。多くのミュージシャンと共演。1980年「バイダウェイHideaway」が大ヒット。1981年「夢魔Voyeur」でグラミー賞最優秀R&Bインストメンタル賞。
フュージョンやR&B の世界に久しぶりに浸かってみたアルバムであった。
(試聴)
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コメント
David Sanbornのことも、ワタクシが少しは知ってると言えば、風呂井戸さんは、” このKEN爺さん が ” と思われるでしょうね! 彼がシカゴ在のNorth Western University ( 一時は、あのHarvardよりランク上の超優秀大学)で学んだことも、卒業生であり、私の部下であった米国人マネージャーが自慢げに話してくれていたから憶えているのです。
”VOYEUR"というCDを一枚だけ持っています。
安藤画伯と出会ったころ、でしょうか、恵比寿のホテルでのDavidのコンサートをカミさんと聴きに行ったことを思い出しました。 やれやれ!!
投稿: KEN SATO | 2015年6月 8日 (月) 08時37分
KEN SATO さん、楽しいコメント有り難うございます。
ライブへの参加となれば、私よりもはるかにDavid Sanbornには関わりが濃いですね。更に広くジャズとの関わりも濃いのではと・・・ご推察いたします。いろいろと好みの分野もあろうかと思いますが、又是非お話頂ければと期待しております。
投稿: 風呂井戸 | 2015年6月 8日 (月) 17時24分