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2015年6月29日 (月)

北欧ピアノ・トリオ~ヨーナ・トイヴァネンJoona Toivanenトリオ「NOVEMBER」

メロディーの美しさは~北欧の地から湧く世界観?

<Jazz>

         JOONA TOIVANEN TRIO 「NOVEMBER」
         CamJazz / Europe / CAMJ7878 / 2014

November
               Joona Toivanen (p)
              Tapani Toivanen (b)
              Olavi Louhivuori (ds)

Joona1web  フィンランド出身でスウェーデン在住というヨーナ・トイヴァネンJoona Toivanen(1981年生まれ)のピアノ・トリオ作品。
 澤野工房からリリースされた『Numurkah』(ATELIER SAWANO 022 , Rec.Jan.2000)で日本にも知り渡ったのだが、当時は20歳前後の若者の作品で、その出来に驚嘆させられたというところだった。目下この作品は2014年収録のCamJazzからの第二弾。ようやく30歳代となっての作品なのだ。

 どうも私は近年は北欧のピアノ・トリオと言うと何となく愛着を感じてしまう。それは殆どが当たり外れがない叙情的な世界を感じさせてくれるためだ。このトリオの作品もその期待を裏切らない(メンバーは上記のとおりで、ベースのTapani Toivanenは弟で、ドラムスのOlavi Louhivuoriは同級生。フィンランドで結成されたトリオ)。

Novemberlist 収録曲は左のような十二曲、全てトリオ・メンバーのオリジナル曲というところが、意欲が強くかんじられるところ。
 1.”Moon illusion”冒頭から北欧の大自然を思わせる詩的にして美しき叙情的なピアノの調べが襲ってくる。
 そして4.”November”は、これから北欧の厳しき冬期を迎える大自然と人間の姿を叙情豊かな美しき姿として描いているかの如く世界に導かれる。
 5.”Duobal”、”Two steps aside”などでは、若きメンバーがジャズ・トリオ・ミュージックに正面から対峙して挑戦している姿が見える。これは叙情的世界と対比されて面白い。

Trio2_2
 技巧的にハッとする世界で無く、むしろ彼らの北欧における民族的生活経験や音楽学習から湧いてくる美旋律を演じていると言って良いのでは?。それが自然にやや暗い面と、未来志向の光明とミックスされてバランスのよいアルバムになっていると思うのだ。
 これからまだまだ成長して行く楽しみなトリオであると言えるのではなかろうか。

(試聴1)
    http://joonatoivanen.com/music/

(参考視聴)

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