ジョルジュ・パッチンスキーGEORGES PACZYNSKIの原点アルバム「8 years Old」
ユーロ・ピアノ・トリオのセンスがみなぎるライブ盤
<Jazz>
Paczynski Levinson Jenny-clark 「8 years old」
Atelier Sawano / JPN / ATELIER SAWANO 005 / 2000
GEORGES PACZYNSKI(ds)
JEAN-CHRISTOPH LEVINSSON(p)
JEAN-FRANÇOIS JENNY-CLARKE(b)
もう70歳は超えているフランスのドラマーであるジョルジュ・パッチンスキーGEORGES PACZYNSKI(1943~)のピアノ・トリオ作品が、今年もリリースされて(『LE BUT, C'EST LE CHEMIN』)、その出来の素晴らしさに感動しているわけである。(参照)http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/georges-paczyns.html
こうなると彼の原点アルバムも聴いてみたいと言うところでAtelier Sawano から2000年に日本向けにリリースされたこのアルバムを手に入れてみたところだ。これはもともとはあまり知られないマイナー・レーベルから1991年にリリースされていたもので、”幻の名作品”として日本ではその筋では話題になっていたものを、Atelier Sawano が再リリースしてくれたものだ。メンバーはベテラン・ミュージシャンでの構成で、一種の風格の感ずる仕上げの作品。
Tracklist
1. The drive (9'36 oliver nelson)
2. re; person i knew (8'25 bill evans)
3. qal (9'59 Jean-christophe levinson)
4. au-dela (12'30 Jean-christophe levinson)
5. ballarde (21'11 Jean-christophe levinson)
おそらくこのトリオでは、ベーシストのジェニー-クラークJEAN-FRANÇOIS JENNY-CLARKE(1944-1998)あたりが日本でも知られていたのだろうかと言うところだと思う。
パリのライブ・ハウス「モンパルナス」でのライブ盤(october 14th. 1991 )であるが、それぞれの曲は長めで、短いもので8'25(2曲目)で、長いのは21'11に及ぶ(5曲目)。オリジナル曲は3.4.5.の3曲で、ピアニストのレヴィンソンの曲。
1曲目”The drive”は、ビル・エバンスとの関係も深いOliver Nelsonの曲、このあたりもこのトリオが目指す方向が見えると言っていいのだろう。レヴィンソンのピアノが叙情的で美しい。そしてジェニー・クラークのベースがリズム隊と言うよりは歌うが如くメロディーを奏でている。
4曲目”au-dela”、ここでもピアノとベースの絡みもハイレベルで、更にパッチンスキーのドラムスが加わって、トリオのインタープレイを満足出来る。
5曲目”ballade”は21分を超える長い曲だが、中盤でジョルジュ・パッチンスキーのドラム・ソロが登場。それもブラッシ・ワークを静かにたっぷりとってから、シンバル、ハイハット、ドラムのオンパレードでこの曲を終える。
全体的には、ユーロ系のちょっと品格ある叙情的世界というところの作品だ。
(参考視聴) この1991年当時の映像モノは無いので、その後のGEORGES PACZYNSKI TRIO を参考に!
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