1960年代の米テレビ連続ドラマ(映画)「COMBAT コンバット」の復刻版あれやこれや
人間ドラマは何時観ても・・・・それなりに感動するものだ
<アメリカ制作 連続テレビ映画(ドラマ)>
「COMBAT !」
米ABC放送(1962-1967)
日本放送=TBS系列、1962年11月7日~1967年9月27日 1時間番組
(監督)ロバート・アルトマン、バート・ケネディ、デッド・ポスト、ボリス・セイガル
(日本語吹き替え)
サンダース軍曹(田中信夫)、ヘンリー少尉(納谷悟朗)、ケーリ上等兵(山田康雄)、カービー二等兵/上等兵(羽佐間道夫)、リトルジョン上等兵(塩見竜介)、ウォルトン衛生兵(河内博)
昨年2014年10月末から始まった朝日新聞出版のDVDコレクション「COMBAT !」は、アメリカ制作連続テレビ・ドラマ(映画)だが、日本では1962年から放送が始まり1967年までの5年間続いたものだ。この間の全152話を復刻すべくDVDにて提供している。
とにかく放送1時間で、1話は完結して、5年間毎週放送されたロング・ランもので、第二次世界大戦末期のアメリカ陸軍第361歩兵連隊K中隊第2小隊を描いての戦争が舞台である。しかし、実は中身はヒューマン・ドラマであった為に日本でも多くの支持を得た。
目下その出版は佳境に入っているわけだが、それを手に入れて、おかげで時々鑑賞して懐かしがったり感激したりの日々を過ごしている。当時放映されたものを手を加えずに、日本語吹き替えもので、それが又観ていた者にとっては懐かしいのだ。
現在ネットでみると、この「COMBAT !」DVD映像ものは、この朝日新聞出版の他に、”(株)ブロードウェイ”というところからも、かっての”日本放送版”つまり日本語吹き替えもので、全152話をDVD6~7本入りの6巻で発売している。
一般的には、外国映画は音声はオリジナルで、日本語字幕というタイプの方が当たり前で一般受けするのなのだが、この「COMBAT !」にかぎり、”日本語吹き替え”ものの方が人気がある。それは日本にての放送を当時熱心に観たものにとっては、そのほうが懐かしいからで、特にサンダース軍曹の声を担当した田中信夫は人気者ですね(そんなところで朝日新聞出版ものは、ドイツ兵のドイツ語部分は訳が無く何を言っているのか解らないのだが、こちらのブロードウェイものは日本語字幕が入るのでちょっとサービスは良い=このシリーズは若干値段は高いが、画像も良くお勧めである)。
とにかくこの「COMBAT !」シリーズは、1962年と五十数年も前のものであり、モノクロ映像であるが、1966年になってから放送された最後の25話はカラーとなった。そのカラー版は全25話で1967年に放送終了した。
そしてこのカラー版は既に韓国からのリリースものがあって、それは吹き替えものでなく音声は英語オリジナルで、字幕が日本語と韓国語が選べるもの。
実は私はこの「COMBAT !」も仕入れてみたのだが、カラー版であるので、迫力というか実感はそれなりに十分ほどあり、楽しめることは間違いない。しかしどうもサンダース軍曹、ヘンリー少尉などレギュラー出演陣の声が吹き替えものに慣れてしまっている為、オリジナル音声(サンダース軍曹のVic Morrowとヘンリー少尉のRick Jasonなど )は不思議にピンと来ない。慣れというのは恐ろしい、そんなものなんですね。
この物語の中心は、サンダース軍曹とヘンリー少尉が主演なのだが、当初は交互に主役を務めていたが、次第に泥臭く、人間くさく、そして鬼軍曹であり、そこに隠れた人間性がありで、それが受けてサンダース軍曹が主役になっていった。この軍曹はサブマシンガンのトミーガンを持ちながら二枚目でない顔つきと、颯爽としていない歩きっぷりが又愛着を誘った。これを演じたVic Morrowは後に50歳代で映画撮影中の事故で、誤って落下したヘリコプターのローターに叩かれ残念なことに即死してしまった。
今年の秋の夜長には、こんな懐かしのドラマを観て過ごすのも一つの楽しみである。
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