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2015年9月30日 (水)

これは聴くべき! ダイアナ・パントンDiana Pantonのニュー・アルバム 「わたしの小さな願い~I Believe in Little Things」

不思議な気分にさせるアルバム~ここまで来ると本物だ!

<Jazz>

Diana Panton 「わたしの小さな願い~I Believe in Little Things」
  MUZAK / JPN / MZCF-1320 / 2015

I_believe
     Diana Panton ダイアナ・パントン(vocal)
     Don Thompson ドン・トンプソン(bass,piano,vibraphone)
     Reg Schwager レグ・シュワガー(guitar)
     Coenraad Bloemendal コンラート・ブロエメンタール(cello)



 カナダの人気女性歌手のダイアナ・パントン(カナダのオンタリオ州ハミルトン生まれ)の、スタジオ・アルバムとして2年ぶりの新作だ。(当ブログ・カテゴリー:「ダイアナ・パントン」参照)
  前作は「RED ルージュのため息」 (2013)で、ここでも取り上げたのだが、近作としてライブ・アルバム「my heart sings」(2014)もあった。というところで、久しぶりという感覚は無いのだが、あの独特の可愛らしさと優しさ、しかも爽涼さがあって、なんとも言えない不思議な安堵の世界に連れて行ってくれる。

(参照)
 ① http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/red-f326.html
 ② http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2014/12/post-aa84.html

Dp1(Tracklist)
1. イン・ザ・ワールド・オブ・マイ・オウン
2. 不思議の国のアリス
3. ピュア・イマジネイション
4. イマジネーション
5. シング
6. アイム・ゴーイング・トゥ・ゴー・バック・ゼア・サムデイ
7. レインボー・コネクション
8. リトル・シングス
9. 星に願いを
10. ハーフウェイ・ダウン・ステアーズ
11. エヴリバディ・スリープス
12. スリープ・イズ・ア・プレシャス・シング
13. ハッシャバイ・マウンテン
14. スランバー・バイ・ダーリン

 このアルバムの選曲は大人のジャズ曲を・・・というだけでなく、広く子供達にも親しまれている曲群をも含めているのだ。そして非常に優しいピアノ、ギター、ビブラフォンそしてチェロの響きが、落ち着いた静かにして美しい演奏を聴かせる。これは特に彼女を見いだし育てたドン・トンプソンDon Thompsonのなせる技がここに集約している。そしてその優しい演奏に支えられての彼女の心安まるヴォーカルが響く。

 いや~~これには参りましたね、ジャズの世界でここまで少女ムードを醸しつつそして大人を納得させる郷愁の世界を構築されると、もはや何をか言わんやという降参の世界ですね。彼女のこれまでに築いてきた世界の一つの頂点と言ってもいいかもしれない。過去のアルバムは、大人の世界に少女のムードの加わった端麗さでそれなりに人気はあったけど、評価としてはどうなんだろうと実は私自身は思っていたが、ここに至るとこりゃ~本物で、今この世界を築く女性ヴォーカリストはちょっといないのではと、取り敢えず絶賛してしまうのである。多くの者に歌われている”When you wish upon a star 星に願いを”を聴いてみても、この曲も完全に彼女の物になっている。更に、”Hushabye mountain”はチェロの響きも含めてこの美しい世界は感動もの。
 そしてこのジャケ・デザインも歴史に残る出色ものですね。

「全ての子供達と子供の心を持ち続ける大人たちへ~聴いた誰もが優しい気持ちになれる、ダイアナからの素敵な贈り物」

   ・・・・と言うキャッチフレーズは、偽りで無かったアルバムであった。

(視聴)

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コメント

これは心温まるアルバムのようですね。曲目を見ただけでわかります。パントンの良さを生かしたプロデュース ・・・。ますますご贔屓になりそうです。

投稿: 爵士 | 2015年9月30日 (水) 16時29分

 爵士さんも多分お気に入りになるであろうと思われるアルバムです。ジャズでこうした世界は貴重ですね。気持ちが洗われます。
 私はもともと求めるモノは違うのですが、ここまで迫られるといやはや降参してしまいました。さて、次作が大変でしょうね。

投稿: 風呂井戸 | 2015年9月30日 (水) 21時08分

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