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2015年9月 4日 (金)

カプサ・レイニンガー・フロウKapsa Reininger Fleau のピアノ・トリオ・アルバム : 「La Ligne De Kármán」

一聴、無機質かと思う中にロマンと哀愁の交錯を感ずる
 ~エドゥアール・フェルレ
Édouard Ferlet のプロデュース~

   <Jazz,  Fusion>

             Kapsa Reininger Fleau 「La Ligne De Kármán」
             ATELIER SAWANO / JPN / MEL 666016 / 2015

La_ligne
                            Jean Kapsa (p)
                            Antoine Reininger (b)
                            Maxime Fleau  (ds)

             Édouard Ferlet(Production)
                                                             

K1

(Tracklist)
       1. L'alliance
       2. Clouded Mind
       3. Fango
       4. La separation
       5. Don't Speak Too Soon
       6. Gamma
       7. It Must Be Spring in New Zealand
       8. Le bois de Retz
       9. Mimesis
     10. Haramont
     11. Le taxidermiste
     12. Le typographe

 フランスからのピアノ・トリオ。注目はなんと言ってもあのジャン-フィリップ・ヴィレ・トリオJean-Philippe Trioのピアニストである私の注目のエドゥアール・フェルレÉdouard Ferletのプロデュースと言うところだろう。もうそれだけでゾクゾクしてくる。

(参照)
http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/jean-philippe-v.html
http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/edouard-feriet.html

R1_3 このトリオは私は初聴きである。三者の名を冠していて、つまりメンバー対等の世界を強調しているが、ピアニストのジャン・カプサの曲が主体である(1.2.3.4.5.6.12)。そしてベーシストのレイニンガーが3曲(7.8.10.)、三者によるものが2曲(9.11.)という構成。
 アルバム・タイトル「La Ligne De Kármán」は、”カルマンの伝記”という意味との解説がある。”カルマン”というのは、私は知らないのだが、ハンガリーの流体力学者で航空学者であるセオドア・フォン・カルマン(1881-1963)という人のことらしい。”カルマン渦列”というのがあって、どうもそのあたりから想像するに、”音の渦”との関係を描いているのだろうか・・・・・?、ちょっと興味のあるところ。

M1 オープニング” L'alliance”は、カプサのピアノとレイニンガーの重低音が重なってリズムを刻むところに、そこに繊細なシンバルが乗り、ピアノの旋律が曲を展開するというちょっと異様な雰囲気からスタートする。しかし続く”Clouded Mind”は、澄んだピアノの音色が美しく哀愁感ある魅力的な世界を構築する。3曲目の”Fango”や特に6曲目の” Gamma”は、一転して現代音楽調の先鋭化した演奏の展開で、紛れもなく”渦の流れ”が聴こえてくる。しかしそこにみるピアノの調べ、ベースの調べはヨーロッパ的な美しさを秘めている。こんな調子で聴く者に油断を与えない。
 とにかく描くところ、単なる甘い哀愁の美とはゆかない。なかなか辛口のどちらかというと一歩も二歩も前進したピアノ・トリオを目指している姿が感じられる。しかし彼らのベースには、伝統的な美旋律が宿っていて、そこがこのアルバムの価値観に繋がっている。
 これからの彼らには多分このアルバムに止まらず注目されて行くであろうことは必須である。 (写真:Kapsa Reininger Fleau /Facebook より 

(視聴)

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