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2015年10月21日 (水)

新星バーブラ・リカBarbra Licaのニュー・アルバム「LOVE SONGS」

またまたカナダからの新星~日本でのお目見え第2弾

   <Jazz>
          BARBRA LICA 「LOVE SONGS」
       DO RIGHT! MUSIC / JPN / DR066CDDU / 2015

Love_songs_2
Barbra Lica(vocal)
James Bryan(guitar)
Lou Pomanti(piano,keyboards)
Marc Rogers(bass)
Larnell Lewis(drums)

Kevin Turcotte(trumpet on 8,9)
Scott Irvine(tuba on 9)
Reg Schwager(guitar on 8,9)
Scott Alexander(bass on 3)
Mark Kelso(drums on 3,8,9)

 またまたカナダからの女性ヴォーカルものの話題。2012年のアルバム『That's What I Do』が、日本では2013年に発売され好評であったとのことから(私は未聴)、今年このニュー・アルバムの登場によって私は初聴きとなったもの。
 彼女はカナダ・トロント生まれの若きジャズ・シンガー。Tracklistをみると、収録10曲中に彼女のオリジナル曲4曲が登場している。シンガーソング・ライターという技量の持ち主というところか。母親がプロ・シンガーで、しっかり教育されているらしい。

Tracklist)
1. So In Love (C. Porter)
2. Coffee Shop (B. Lica, J. Bryan)
3. That's What I Hate (B. Lica)
4. Waking Up (B. Lica)
5. Lovefool (P. Svensson, N. Persson)
6. How Insensitive (A.C. Jobim, N. Gimbel)
7. Did I Just Say That (B. Lica, J. Bryan)
8. I Get A Kick Out Of You (C. Porter)
9. Don't Get Around Much Anymore (D. Ellington, B. Russell)
10. Secret Heart (R. Sexsmith)

 当初からドリス・デイやエラ・フィッツジェラルド、ペギー・リーなどを歌い始めたというだけあって、若い割にはジャズ心も感じ取れるが、そうは言ってもポップフィーリングはかなり感じ取れる。バックの演奏陣も曲によって変動していて一貫しての世界というのでなく、やっぱり何かヒットを求めて彼女のパターンを色々と試みている。

Barbralica4 1曲目”So In Love ”は、リズムカルでなかなか面白いスタート。ドラムス、ベースも軽快な中に、ヴォリューム感はないが、如何にも若めの高めのしなやかな歌声による、意外に情感の込められていて、ちょっとキュートでな演唱が、粋に華々しく展開する。
 2,3,4曲目はオリジナル曲で、ジャズと言っても、かなりポップ感覚だが、アップ・テンポでない比較的しっとりと歌い込む方か。曲は思いの外簡素な仕上げ。
 こんな展開が続くアルバムだが、とにかくあどけない雰囲気のある発声で、ダイアナ・パントンもそうだがカナダってこういうのが人気があるのだろうか?。
 曲の演奏も音楽的なハイレベル・ハイセンスいう印象はなく、Jazzyに無難にこなしているといったところ。まだまだこれからの洗練されたジャズへの発展段階。
  6曲目”How Insensitive ”の歌い込みは、ギターの調べに乗って、そうは言ってもこの歳でなかなか説得力もある。これからの逸材であることは間違いなさそうだ。
 今は若い世界、こんなところで良いのだろうが、ジャズの道となると、歌唱力、曲の洗練さ、などなどもっともっと問われるところが出てくるだろう。更に深めて行くところが出来るかどうかというところであろう。

(参考視聴)

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コメント

全く初耳のシンガーですね。またもやカナダからの女性ボーカルの輩出。なぜなんですかね。

投稿: 爵士 | 2015年10月21日 (水) 14時21分

 カナダからの攻勢なんでしょうか?、それとも日本からの掘り起こしでしょうか?・・・よく解りませんが、よいものが出てくることは悪いことでもありませんね。
 ご本家の米国はベテラン頼みのような?・・・と、言ったころでしょうか。

投稿: 風呂井戸 | 2015年10月21日 (水) 22時13分

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