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2015年12月 9日 (水)

女性ヴォーカルTHE COMMON BLUE : 「ELEVEN SONGS」 / 繊細美Andreas Mayerhofer trio

好感度抜群の女性ヴォーカルを立ててのカルテット・アルバム
~そして繊細美のアンドレアス・マイヤーホーファー・トリオ~

  <Fusion>
     THE COMMON BLUE 「ELEVEN SONGS」
        ATS Records / Europe / CD 0855 / 2015

Eleven_songs
Kiara Hollatko (vo)
Andreas Mayerhofer (key)
Robin Gadermaier (elb)
Wolfi Rainer (ds)


  オーストリアの若手女性ヴォーカリストとベテラン・ピアニストのアンドレアス・マイヤーホーファー率いるピアノトリオによって結成されたユニットの「The Common Blue」の作品。これは私の美女狩りを得意とする友人からの紹介アルバムで納得したもの。

Thecommonblue2_foto
 このアルバムのポイントは、私は今まで意識はして無かったアンドレアス・マイヤーホーファーAndreas Mayerhofer のキーボードなのだが、驚きは、全く知らなかった若き女性ヴォーカリストKiara Hollatko がなかなかの聴きどころでいやが上にも注目。非常にクリアでクセが無く、そして美声であり、変な力みも無く驚きのヴォーカル。

(Tracklist)
1.  When I Grow Up
2.  A Day in the Life
3.  I'll Be Seeing You
4.  Mercy Street
5.  Washboard Lisa
6.  Little Man with a Red Hat
7.  Ghosts
8.  Wayfaring Stranger
9.  Why'd You Only Call Me When You're High?
10.  Der Leiermann
11.  At Last

 収録曲はこんなとろで、聴き慣れたモノもあってのこと、彼女のマイルドな美声、そしてこのバック演奏の優しさが手伝って非常に聴きやすい好感のアルバムである。

 そこで、私としてはジャズ世界のアンドレアス・マイヤーホーファー・トリオには馴染みが無かったのでさっそくアプローチしてみた。そして結果はOKで、ここに誘導してくれたことに感謝しているのである。↓

           *          *          *          *          *

  <Jazz>
        Andreas Mayerhofer trio 「DEDICATIONS」
     ATS Records / Austria / CD-0782 / 2012

Dedications
      Recorded by Reinhard Brunner, Augast 8 and 9, 2012
      at Musikschule Ried im Innkreis, Austria


AmayerhofertrioAndreas Mayerhofer : piano 
Wayne Darling : bass
Gerald Endstrasser : drums

 (Tracklist)
1. G2
2. Estate
3. My Duchess
4. Prelude No. III From 5 Preludes Op. 16 / The Fireplace
5. Uh Oh, It's Groove Time!
6. Mauve
7. Trane's Mood
8. Bill's Place
9. Ich Ruf Zu Dir, Herr Jesu Christ. BWV 639

 以前出たコルトレーン曲集(アルバム『Cortrane』ATS / AUS / ATS3504/ 2008)が好評だったというオーストリアのピアニストであるアンドレアス・マイヤーホーファーAndreas Mayerhofer(1966〜)のトリオ。

  このアルバムはオーソドックスなピアノ・トリオ仕立てで、メンバーの自己のオリジナル曲を主体にして、スタンダード曲そしてバッハの曲をも登場させる。とにかく気品ありますね、演奏も繊細にして抑制の効いた端正な抒情的世界を披露しています。オーストリアで活躍する奏者ということで興味を持ったんですが、期待通りの正統派の耽美的欧州ピアノトリオ作品と言って間違いない。いやはやこれはとんだ獲物でした。
 こうしたピアノの耽美派には必ずエヴァンスの流れと比較と言うことなんだが、その価値十分のマイヤ-ホーファーは、哀愁メロディーを端正に演じ、抑制の利いた抒情的プレイはクラシック的ニュアンスをもって、ヨーロッパ的ジャズへの流れで聴かせる(M4など)。このピアニストは、結論的には結構硬派な渋さをもっていて品があり、さすがに自己の曲(M6、M7)は抒情的旋律をこの上なく奏で、バックの時としてみせるスリリングな演奏をもバトルするのでなく優しく包んでみせる。そんな安心して聴かせてくれるプレイヤーだと思う。
 従って、冒頭に上げた”THE COMMON BLUE” のエレクトリック・ピアノ・ベースによるユニットにての展開よりは、本来のピアノ・トリオ・スタイルがやっぱり良いですね。まああれは女性ヴォーカルを生かす一つの手法として行われたモノであろうと推測して、それはそれ評価しますが。

(視聴)

① THE COMMON BLUE 「ELEVEN SONGS」

② Andreas Mayerhofer trio

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