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2016年1月31日 (日)

新キング・クリムゾンKing Crimsonのライブ盤「Live at the Orpheum」

クリムゾンと来れば、又もや哀しき習性が・・・・

     <Progressive Rock>
           KING CRIMSON 「Live at the Orpheum」
           Panegyric / DGMSP2 / 2015 (CD + DVD-Audio)
            Live at The Orpheum Theatre LA, CA  Sep.30 & Oct.1, 2014

Orpheumc
 今回は騙されないぞと、購入せずにじっと我慢を続けていたが、結局のところキング・クリムゾンとなると哀しき習性といったところか、ロバート・フリップの術中にはまって、このアルバムもちょっと廉価になったので、遅まきながら手に入れたという結末。
 2014年に行われたキング・クリムゾンのUSツアーから、9月30日と10月1日LAのOrpheum Theatreで行われた2公演の、スタンダード16/44.1ステレオ音源を収録したCDと24/96ハイレゾ音源を収録したDVD-Audioのセット(しかしそれほど驚きの好録音というわけでは無い。まあ並)。

Org_20150901001201
 聴くには聴いてきたエイドリアン・ブリュー時代のクリムゾン、どこかあのヴォーカルがひっかかってしまったのだが・・・・。
 この新キング・クリムゾンには、なんとあのコピー・バンド(?)とも言える「21st Century Schizoid Band」が、ご本家を乗っ取りかと言いたくなる懐かしのメル・コリンズ(Sax,Fl.)が復帰、それもジャッコ・ジャコスジク(vo, g)と共に。そしてトニー・レヴィン(b, stick)は順当なところだが、驚きはパット・マステロット(dr)、ギャヴィン・ハリソン(dr)、ビル・リーフリン(dr)と三人ドラムス。そしてロバート・フリップ(g)ご本尊での7人編成である。

Orpheumlist_2 そうは言っても、2014年6月からリハーサルを開始し、完全主義者のフリップ様の取り敢えずの納得のもと、9月9日から10月6日にかけて全19公演のアメリカツアーを行った。このアルバムはその15公演目と16公演目のロサンゼルス公演を収録したものである。
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 中身は実質6曲みたいなもんだが、3ドラムスが効いてドスン、バタンは迫力がある。しかしジャッコ・ジャコスジクのヴォーカルは、とにかく過去にオフィシャル以外に山ほど積み上がったブートで鍛えられた耳には、やっぱりそれほど馴染んで来ないですね。むしろ新曲ならそれなりに聴けそうだとも思う。

News_photo02  まあメル・コリンズのサックスで色づけした感はあるが、全体的に大人になったクリムゾンと言った感じで、カリッとした危機感が薄れ、ちょっと間延びのクリムゾンと言っておく。
  それでもいいやと言いながら、何か面白い刺激でもあるのかと聴くのだが、フリップ翁だけあって、曲の盛り上げはやはり旨いが、それ以上はやっぱりちょっと無理な注文と言ったところだった。

 又新曲で無く、過去の遺産をリニューアルしての新曲と言ってライブ演奏を繰り広げて来たのだが、このアルバムは、又もやフリップ商売術か?と疑問を抱く内容だ。いまやCDと言っても70分は収録可能だが、なんと40分・・・・これは何故の結果だろうか、不満ですね。日本公演でも一晩に20曲弱は演奏しているのだから、この当時だって音源はあるはず、こりゃー、ブート対策で取り敢えずは穴埋めしたのと、ライブ寄せのデモ盤なんじゃないだろうか。

 またまた今回も肩すかしのアルバム、この後せっかくのメンバーなんだからパワーを見せつける新曲をどっさり収録しての入魂のニュー・アルバムをリリースしてくれなければ・・・と、怒りながら期待してしまう哀しき私なのであった。

(参考視聴)

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2016年1月27日 (水)

ダニーロ・レアDanilo Reaのピアノ・ソロ・ニュー・アルバム「SOMETHING IN OUR WAY」

ロック心をジャズで・・・・・

 <Jazz>
      DANILO REA 「SOMETHING IN OUR WAY」
      VM Italy / EU / 5419680412 / 2015

Somethingblog

 もはやイタリアン・ジャズ・ピアニストとしては大御所になりつつあるダニーロ・レアだが、ここに来てどうしたことか、なんとビートルズ、ローリング・ストーンズを取り上げてのロックの歴史へのトリビュート・アルバムを、彼のピアノ・ソロで作り上げた。
 彼は1975年にデビューして以来、日本ではようやくなんと2004年になって、Vinus Records によって取り上げられた。そんなことでそれ以来は10年少々の歴史となるが、今作は日本からのリリースでなく、ご本家イタリアからの輸入盤。

 私も、日本盤初物「Romantica」とか、トリオ盤の「DOCTOR 3 BLUE」、そしてソロ「Lirico」などのアルバムで彼の良さは十分堪能してきたが、彼は2000年以降にソロ・アルバムをリリースするようになって、ここに来てこんなアルバムに出会うこととなった。

 今回のこのアルバムのジャケからいっても、ソロ・ピアノものとして気合いが入っている。収録曲は16曲、よくここまで徹底して、この2大ロックの大御所にアプローチしたものだと感心もしているところ。

Somethinglist
 スタートはやっぱりM1”Let it be”とポピュラーなところから意気込みの感じられる演奏。ピアノの鍵盤を叩くところも力がはいって、そして硬質な音で迫ってくる。M2、M3に進むにつれ彼流の情感が入ったタッチとなってきて、こうしてビートルズとローリングストーンズを織り交ぜて聴いていても、違和感が無い。
 このダニーロ・レアの演奏は原曲のメロディーはわかりやすく取り込んで、彼のアドリブやインプロヴィゼイションはどちらかというと控えめ。しかしその情感を感じさせる演奏の展開はいかにも彼らしい。更に演奏技巧を前面に押しつけがましく出してこないところに既に境地に入っているジャズ・ピアニストといった感じだ。

Danilorea2 ダニーロ・レアは1957年イタリア・ヴィチェンツァ生まれ、1975年にローマのサンタ・セシリア音楽院the Santa Cecilia music conservatory を卒業、すぐにトリオ・ディ・ローマRome Trioを結成。その後、多くのミューシシャンと交流。又日本でもジャズというよりポピュラーな感じでファンの多かったイタリアの国民的トランペッターの故ニニ・ロッソ’Nini’ Rossoの下で腕を磨いた。
  1997年にエンゾ・ピエトロパオリEnzo Pietropaoliとファブリツィオ・スフェラFabrizio Sterraとで結成したトリオの「ドクター3」で活躍。

  そこでの私が良く聴くのはアルバム(↓)

51nnqxde3bl_2  DOCTOR3 「BLUE」
(VIA VEETO JAZZ / ITA / JZ670620-07 / 2012)
Danilo Rea : piano
Enzo Pietropaoli : bass
Fabrizo Sferra : drums


  スタートから私の好きなバカラックの”close to you”でスタート。広くポヒュラーな曲を取り上げ美しいバラードで埋め尽くした。
 <アルバム「BLUE」-list>
1.CLOSE TO YOU (BURT BACHARACH)3.55
2.CANNONBALL (DAMIEN RICE)3.45
3.MY FUNNY VALENTINE (RODGERS / HART)3.19
4.FIRE AND RAIN (JAMES TAYLOR)5.01
5.UN GIORNO DOPO L’ALTRO (LUIGI TENCO)5.40
6.THE BLOWER’S DAUGHTER (DAMIEN RICE)4.36
7.THEME FROM “TO KILL A MOCKINGBIRD”(ELMER BERNSTEIN)6.37
8.DON’T LET ME BE LONELY TONIGHT (JAMES TAYLOR)5.28
9.THEME FROM “SCHINDLER’S LIST” (JOHN WILLIAMS) 6.45
10.GENERALE (FRANCESCO DE GREGORI)3.15
11.EMOZIONI (MOGOL/BATTISTI)5.55

(視聴) ”lose to You”

                   *         *         *         *

(視聴)Danilo Rea "Beatles & Rolling Stones"

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2016年1月24日 (日)

ジェシー・ウェアJessie Wareライブ映像盤 「GLASTONBURY」

お洒落で知的で・・・リズミカルなヴォーカルの世界
     DVD映像盤
    <R&B, Soul,Rock, Pop> 
      JESSIE WARE 「GLASTONBURY」
             Glastonbury Festival 6,27. 2015

Glastonbury
 英国2012年、アルバム「Devotion」でデビューした注目のシンガー・ソング・ライターのジェーシー・ウェアJassie Wareの2015年ライブ映像盤(ブート)。

List 彼女は英国ではかなりの注目株。今日まで2枚のアルバムをリリースしているが、2ndアルバム「Tough Love」は2014年10月リリース。

 この映像盤は2015年6月27日 グラストンベリー・フェスティヴァル Glastonbury Festival でのステージをプロ・ショット で収録している。従ってここでは彼女のヒットを網羅していて、2ndアルバムからの曲も6曲登場するパーフェクト盤。(収録曲は左のとおり)

 そもそもこのフェスティバルはイングランド・ピルトンで1970年から行われている大規模野外ロック・フェスティバルで、目下世界での最大級である。2015年の三日間のうち彼女は二日目に登場した。このフェスティバルの正式名はGlastonbury Festival of Contemporary Performing Artsである。

Jw2 1st「Devotion」はUKアルバム・チャートで五位に食い込んだ。そして二年後に2ndアルバム「Tough Love」が順調にリリースされたのだ。
 この映像盤で観るライブのこのステージでも、先ずは1stのヒット曲”Running”で幕開けして5曲を披露し、続いて2ndからの曲”Tough Love”始め6曲登場させる。ステージの彼女は既に堂々たる風貌。そして伸びる高音域で熱唱でありながら、何となく知的でしかもクールな印象もあって、そんなアダルト・コンテンポラリーの世界で魅力をアッピール。そしてそのベースにはクラブ・ミュージックの快調なリズムを持っていて会場を沸かす。

 こんなライブの源である彼女自身の曲で作られた過去の2枚のアルバムの中で、以下に参考までに、彼女の2ndアルバムの紹介だ。(↓)

Toughlove1 CD
  <R&B, Soul,Rock, Pop>   

JESSIE WARE 「TOUGH LOVE」
Island / EU / 3798332 / 2014

 
ここに登場する”Tough Love”は発売前から注目曲。エコーの聴いたヴォーカルで迫るオルタナティブ・ロックの味わいが展開する。
 又ミゲルとの共作の”You & I (Forever)”、”Champagne Kisses”など登場して、かなりポップになり、ヴォーカルもその占める位置が大きくなった。
 彼女の愛するShadeの因子もちゃんと持っていて、それは曲一つ一つ美しく仕上げるというところに見え隠れし、更にセンスの良さが全曲に漲る。とにかく歌い上げるヴォーカルはお洒落で、リズムカルで、その美声に引きつけられる。又歌唱力で勝負すると言った雰囲気だ。

Toughlovelist_2 このアルバムのTracklistは左にみる15曲。とにかく快調なリズムに乗ってあっという間に全曲聴いてしまう。やっぱりアルバム・タイトル曲”Tough Love”の完成度は凄い。又”Champagne Kisses”のインパクトは並では無い。

 彼女は1984年10月15日生まれ、ロンドン出身だ。母親がフランク・シナトラ、フィッツジェラルドのテープを家で流し、それに影響されて自然に歌手としての道に流れたという。しかし大学入学によってそれは中断したが、卒業後再び活動を開始した。
 そんな関係で、この世界では遅咲きの部類。それだけに、何処か知的な雰囲気を醸し出す。

 まあ、この2ndアルバムまでは順調と言って良いだろう。さてさてこの後に彼女の一つの壁が生まれると思うが、それをどう乗り切るかで・・・・一流どころに仲間入りするかの関門だと思う。

(視聴)”Tough Love”

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2016年1月21日 (木)

ピーター・ビーツPeter Beetsが演ずるショパン:「CHOPIN MEETS THE BLUES」

驚きのショパン~ニュー・ヨーク・ジャズに変身・・・・・

 <Jazz>
    PETER BEETS 「CHOPIN MEETS THE BLUES」
     Criss Cross Jazz / Holland / Criss 1329 cd / 2010
Chopin2
 
Peter Beets(p), Joe Cohn(g), Reuben Rogers(b), Greg Hutchinson(ds)
Recorded at Systems Two Recording Studios, Brooklyn, N.Y. on November 9, 2009

 先日ここでオランダのジャズ・ヴォーカリストのフェイ・クラーセンFay Claassen を取り上げた。それは彼女のリタ・ライスをトリビュートした最近作アルバム『LIVE AT THE AMSTRDAM CONCERTGEBOUW』だったが、ここで、バックのピアノ演奏を務めたのが、やはりオランダ出身のピーター・ビーツPeter Beetsだ(ドラムレスのピアノ、ギター、ベースのトリオで)。なかなか流麗なピアノの演奏で興味が持てたが、彼は2010年にショパンを取り上げたアルバムをリリースしており、私は最近聴いたのでここで考察しておく。

Pb1 ショパン生誕200年に当たる2009年に、ピーター・ビーツは、このレコーディングの機会を得たというその録音モノ。
 とにかくショパンとなれば、多分ピアニストの殆どは尊敬の念を持ち合わせているだろう。そしてジャズ・ピアニストと言えども、殆どはクラシック・ピアノを学んでのジャズ世界での活躍であるがため、多くのピアニストの気持ち中には何処かにショパンが居るのではないかと思うのである。
 ピーター・ビーツは、オランダの本格的ジャズ・ピアニストで、1971年生まれで両親・兄弟全ての音楽一家として育っている。デン ・ ハーグ王立音楽院20 代前半学んでおりその後はニュー・ヨークを始め本格的ジャズ畑で修行している。

(tracklist)
1.Nocturne in Eb Major, Opus 9 #2
2.Nocture in F Minor, Opus 55 #1
3.Mazurka in A Minor, Opus 17 #4
4.Prelude in B Minor, Opus 28 #6
5.Prelude in E Minor, Opus 28 #4
6.Nocturne in B Major, Opus 9 #3
7.Waltz in C# Minor, Opus 64 #2
8.Nocturne in F Minor, Opus 55 #1 

 さて、このアルバムはカルテット、そしてその前半を聴いてまずは驚くのは、むしろクラシック・ニューヨーク・ジャズと言って良いのか?、即興演奏を交えてのショパンのメロディは何処に?と思うくらいまさにジャズなのだ。基本的にはスウィング・ジャズで、所謂ビバップ・スタイル。とにかく解っていて良く聴かないとショパンのメロディーが見えてこないままに終わってしまうが、そのメロディーを思い出して聴くと、これが面白いように音の流れを操るピーター・ビーツの世界が見えてくる。
 そしてピアノのメロディーだけでなく、ギターが更に即興を奏でてくるので彼らのオリジナル曲を聴いている気分にもなる。又ベース・ソロもオリジナル・ショパン・メロディーでなく、むしろピーター・ビーツの即興部分を更に発展するように聴かせてくれていて、とにかく面白い世界に連れて行ってくれる。
 それでも”Nocturne in B Major, Opus 9 #3 ”、あたりでは、誰にでも解るようにショパン・メロディーを聴かせていて、やっぱりショパンなんだと思わせるところも憎いところ。

 まあ、ショパンを聴こうと思ってはいけない。このメンバーのジャズ・カルテットを聴くと言った姿勢で納得が得られるというところ。

(視聴)”Waltz in C# Minor, Opus 64 #2 ”アルバム・バージョンとは異なる演奏

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2016年1月17日 (日)

エヴァ・キャシディEva Cassidy ライブ完全版登場:  「NIGHTBIRD」

伝説のブルース・アレイのライブ音源完全収録

    <Jazz>
        EVA CASSIDY   「NIGHTBIRD」
     Brix Street Records / UK / G2-10209 / 2015

Nightbird
Recorded at the Blue Alley jazz club on 3rd January 1996

Eva Cassidy : Vocals,  acous. and elec. guitar
Chris Biondo : Bass
Keith Grimes : elec. guitar
Raice Mcleod : drums
Lenny "The Ringer"Williams : piano
Hilton Felton : organ

 719rn6pyxl__sl1165_ いっや~~出ましたね。エヴァ・キャシディ(1963-1996)のブルース・アレイの完全収録盤、CD2枚組であの夜の全31曲、そして映像盤(DVD)付きでこれぞパーフェクトです。あのアルバム『Live At Blues Alley』(Blix Street Records G2-10046 / 1998 →)は圧倒的支持があったんですが、その他のアルバムに少しづつ登場はしていたが、まだ未収録曲があるぞと、以前からマニア層より要望のあったもの。

Ec1_2 とにかく不幸にも、皮膚癌で若くして亡くなったエヴァであったため、彼女の死後になってその価値観が広がって、これぞ遅しと多くのモノが悔しがったが、彼女の愛人Chris Biondo の残していてくれた音源が頼りで現在まで何枚かのアルバムがお目見えした。そしてその中でも、このライブものが人気であったのだが、ここに来てパーフェクトものの登場で喜んでいるわけだ。

(参考)
① http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/eva-cassidy-96f.html

② http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-00bb.html

③ http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-5b69.html

④ http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/15simply-eva-e0.html

 彼女はジャズ・スタンダードは勿論だが、、ソウル、ロック/ポップス、フォーク、シャンソンと広くカヴァーして、その澄んだ高く伸びる歌声と、シャニス・ジョプリン顔負けのパワフルな歌唱にファンは、死後20年の今年であってもまだまだ愛してやまないのである。
 それは彼女の死後4年経って、英国BBCで彼女の歌声”over the Rainbow”を放送したことによって、関心が盛り上がったという経過であるのだ。
  そうそうKatie Meluaが、Eva Cassidyのライブ映像に合わせての”Over the rainbow”、”What a wonderful wold”などの曲のデュエットを試みたのも忘れられない。

 そして今アルバムでは、「Live At Blues Alley」で登場しなかった17曲を網羅して、評判の”over the Rainbow”も登場する。そして”Baby I Love You”、”Route 66”、”Nightbird”、”Son Of A Preacher Man”、”Caravan”など12曲が初お目見えしている。やっぱり、アルバム・タイトルの”Nightbird”が聴きどころ。
 とにかくしっとり歌う彼女の魅力と、スウィング・ジャズ、ロックン・ロールのリズムに乗っての歌声が堪能できる。
 更にモノクロではあるが、ライブ映像にてしっかりと、この日のライブ選りすぐりの12曲が鑑賞できることも有り難い。アルバム「imagine」に登場した”You've Changed”で映像の方は締めくくられる。

                           Eva Cassidy と Chris Biondo ↓

Studio(収録曲) 

<CD 1>
1. Blue Skies
2. Ain't Doin' Too Bad
3. Ain't No Sunshine
4. Fields Of Gold
5. Baby I Love You
6. Honeysuckle Rose
7. Route 66
8. Bridge Over Troubled Water
9. Eva Introduces The Band
10. Chain Of Fools
11. Fever
12. Autumn Leaves
13. Fine And Mellow
14. Cheek To Cheek
15. It Don't Mean A Thing (If It Ain't Got That Swing)
16. Late In The Evening
17. Next Time You See Me
18. Waly Waly

<CD 2>
1. Take Me To The River
2. Nightbird
3. People Get Ready
4. The Letter
5. Son Of A Preacher Man
6. Stormy Monday
7. Tall Trees In Georgia
8. Something Got A Hold On Me
9. Time After Time
10. Over The Rainbow
11. You're Welcome To The Club
12. Caravan
13. You've Changed
14. What A Wonderful World
15. Oh Had I A Golden Thread

[DVD]
1. Cheek To Cheek
2. Nightbird
3. Honeysuckle Rose
4. Autumn Leaves
5. People Get Ready
6. Stormy Monday
7. Tall Trees In Georgia
8. Take Me To The River
9. Bridge Over Troubled Water
10. Time After Time
11. Over The Rainbow
12. You've Changed


(視聴) ” Over The Rainbow”

                *         *

(視聴) Katie & Eva  ”What A Wonderful World”

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2016年1月14日 (木)

新春には・・・ヴィヴァルディVivaldi 「協奏曲集・”和声と創意への試み”Op.8~”四季”」

新春はポピュラーなクラシックで・・・・・・

 新春向けの音楽と言えば、クラシックと言ってももうポピュラーに近い誰もが知っているヴィヴァルディ(Antonio Vivaldi 1678-1741)の協奏曲集 《和声と創意への競演(試み)》 (Concerti a 4 e 5 "Il cimento dell'armonia e dell'inventione"Op.8) 作品8だ。その内、ヴァイオリン協奏曲集「四季」が最も親しまれているのだが、それは協奏曲第1番から第4番までの「春」「夏」「秋」「冬」に付けられた総称である。 そして最も新春向けは第一番の「春」ですね。

Imusici そしてヴィヴァルディの「四季」と言えば、日本では圧倒的に知られているのはイタリアのイ・ムジチ合奏団ものですね。(現在人気のアルバム ↓)

  I MUSICI 「ANTONIO VIVALDI < LE QUATRO STAGOONI 四季」 >
 Violin : Pina Carmirelli
  Recorded  Switzerland / 1982
  PHILIPS / West Germany / 410 001-2

 
 しかしこのヴィヴァルディの活躍したバロック・ミュージックの創始期においては、多分このイ・ムジチのヴァイオリン協奏曲の音(調べ)ではなく、楽器も現代楽器と異なり、古楽器と言われているものが使われていて、この時代の研究者にしてみると、もっと色々な意味でその時代に迫りたくなるもののようだ。

  そんな意味で、この新春にここに取り上げるのは、私がイ・ムジチと平行して良く聴いてきたもので、オリジナル楽器による自身のオーケストラであるエンシェント室内管弦楽団を結成して正統的な演奏を目指したホグウッドのアルバムがある。それは私自身もその世界に魅力を感じて、十数年前に好録音で定評のあるオワゾリールL'OISEU-LYREものとして購入し聴いてきたものだ。

<Classic>
   ヴィヴァルディ 協奏曲集「”和声と創意への競演」
Vivardi: IL CIMENTO DELL' ARMONIA E DELL'INVENTIONE, Op,8
  ボグウッド指揮/エンシェント室内管弦楽団
    L'OISEAU-LYRE / POCL-4168/9  /  1997

Hogwood_2
 <Recording > Location: KINGSWAY HALL, London
                      Dates: Novmber & December 1982


Hogwod_image   このアルバムの指揮者でありこの管弦楽団の創始者のホグウッドChristopher Jarvis Haley Hogwood(1941-2014)(→)は、イギリスの古楽関係の学者であり、又チェンバロ奏者でもあった。彼は1967年、「ロンドン古学コンソート」を設立して、中世・ルネサンスそしてバロック音楽の研究・紹介に頑張った。
 このアルバムは、そんなホグウッドの古楽演奏の一環として録音されたものだ。そんな意味でも興味のあるだった。

 さてこれは2枚組にして、この協奏曲集「”和声と創意への競演」の協奏曲第一番から第十二番まで全曲収録されている。このあたりもホグウッドものらしく、人気の第一番「春」ホ長調、第二番「夏」ト短調、第三番「秋」ヘ長調、第四番「冬」ヘ短調の四つの協奏曲のみに止まっていない。そんなところが研究者らしく、又彼のバロック音楽への入れ込みが感じられるところである。

 
このアルバムのレーベル「L'OISEAU-LYRE オワゾリール」というのは、イギリスにおける古楽復興に非常に重要な役割を果たしたレーベルだ。オーストラリア出身の女性が1932年にパリで興した出版社のレコード部門として1939年にスタートしたものという。(レーベルの名前に使われたオワゾリールとは、オーストラリアの琴鳥のフランス語表記)
 1953年からはイギリス・デッカの協力でアルバム制作を実施、1973年からはデッカ傘下の古楽専門のレーベルとなった。そしてその録音が秀逸で、バロックものであればこのレーベルなら間違いないと私はず~と信じてきている。

Hogwood3 内容は左のとおりだが、ヴァイオリン独奏者Soloistは六人仕立てだ。そして通奏低音はホグウッド自身が、ハープシコード、チェンバー・オルガンを奏し、その他にバロック・ギター、アーチリュート、テオルボが奏でる。
 もともとヴィヴァルディの「四季」という協奏曲は、当時とすれば彼のメロディの作り方や転調の仕方など、やや変則的な手法で作られた曲集の一環になるようだが、音楽学者で無くただ聴いて納得するだけの我々にとっては共感できればそれで良い。彼の協奏曲集の中では、それでもこの「四季」辺りは音楽的常識的な拘束された中での作品であったようだ。
 そんな歴史的雰囲気が如何に現代人の我々に響いてくるかを研究し尽くしてのホグウッドの演奏と言うことになる。

 私の好みはこの中でも第四番「冬」が好きですね。これには理屈が無く自己で共感を持って聴ければ良いわけで、そんな世界を感ずる協奏曲集ですね。第一楽章の厳しき冬の情景、ヴァイオリン独奏の恐ろしさの表現が凄い。第二楽章は、打って変わって寒中の暖かさの家の中の安らぎ、この独奏のメロデイーは美しい(私が最も安堵を感ずるのは、外は雪が燦々と降る中に、暖かい家の中で静かに好きな音楽が聴ける時である)。
  又、この「四季」以外もこのアルバムは楽しめるのだが、第七・八番の第二楽章の美しさは特筆モノである。

 さて余談であるが、私のパソコン歴はNEC製PC-8001以来の長きに及ぶが、感動の1985年のPC8801mkII SRでは、グラフィック機能強化とサウンド機能では、ヤマハの音源チップYM2203が搭載され、FM音源3音+SSG3音のサウンド機能を新たに標準装備した。画像とサウンドの進歩が格段にあったわけだが、その時のデモにヴィヴァルディの「四季」が使われ、特にやはり雪の燦々と降る”冬”が進歩したグラフィックとサウンドが印象的だったことを思い出す。今や「Windows10」の時代になっての懐かしきパソコンにも想いを馳せるのである。
 

           *          *         *         *

(PC8801mkII SR=1985年)懐かしの愛機の回顧(デモ)

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2016年1月11日 (月)

フェイ・クラーセンFay Claasseni ニュー・ライブ・アルバム「LIVE AT THE AMSTERDAM CONCERTGEBOUW」

どちらかというとNY寄りの大人のクラシック・ジャズ・ヴォーカル

  <Jazz>
       FAY CLAASSEN    TRIO PETER BEETS
「LIVE AT THE AMSTERDAM CONCERTGEBOUW」
       Challenge / Euro / CR73411 / 2015

Live_at_amsterdam(Tracklist)
1. Just One Of Those Things(02:55)
2. I'm Old Fashioned (03:06)
3. When Sunny Gets Blue (06:29)
4. The Song Is You (04:04)
5. Poor Butterfly (04:16)
6. 's Wonderful (02:31)
7. Zon In Scheveningen (04:19)
8. I've Got The World On A String (04:05)
9. Meditation (05:32)
10. You'd Be So Nice To Come Home To (04:06)
11. Detour Ahead (03:39)
12. Summertime(05:16)

Fay Claassen(vocal)
Peter Beets(piano)
Martijn van Iterson(guitar)
Ruud Jacobs(bass)


F_c1 オランダの女性ジャズ・ヴォーカリストではもはや重鎮の雰囲気すらあるフェイ・クラーセンFay Claassen(1969年生まれ46歳)ですが、私は彼女のアルバムに至ったのは最近だった(アルバム「sings Two Portraits of Chet Baker」)。その彼女のニュー・アルバムである。これはライブ盤であり、曲の間にも拍手が入る。
 彼女のジャズの出来は、既に一つの境地に至っていて、オランダを始めヨーロッパでは知れ渡っている。もちろんニュー・ヨークでの活動もある。

 さて、このアルバムは、オランダのヴォーカリストとして人気のあったリタ・ライス(2013年生涯を閉じたばかり)のトリビュート・コンサートでの収録。従つてリタ・ライスゆかりの曲で占められている。
 ポイントはバックを固める演奏陣で、これ又ライスのバックも務めていたピーター・ビーツPeter Beetsに注目。彼はやはりオランダ出身のジャズ・ピアニストだが、ヨーロッパは勿論だが、ニュー・ヨークなどを活動の場としていて、世界的なミュージシャン。このアルバムではギターとベースとでトリオを組んで、やっぱりユーロ・ジャズというよりはアメリカンなスウィング感が満ちての、どっちかというと懐かしのジャズをここでは演じてくれている。
 相変わらず、フェイ・クラーセンのヴォーカルは充実していて、ムードも大人の世界、なんとなくクラシックな味付けも見事に歌い上げている。
 このアルバム若干録音に難がある。バックの演奏にホール感は適度にあるが、それぞれの楽器の音に臨場感の艶が無い。そんなところは残念なところである。
            
           *     *     *     *

 さてここで私の好きな過去のフェイ・クラーセンのアルバムを取り上げる(↓)
 
<Jazz>
   
Fay Claassen
 「sings Two Portraits of CHET BAKER Vol.1」
   55Records / JPN / FNCJ5515 / 2006

Fay_claassen_chet_baker_2
(Tracklist)
1. Fall in love too Easily
2. I remember you
3. My funny valentine
4. Let's get lost
5. He was too good to me
6. The touch of your lips
7. The Thrill is gone
8. Look for the silver lining
9. Retro em branco e preto/Portrait in black and white
10. almost blue
11. Conception/Deception
12. Blame it on my youth

Fay Claassen : vo
Jan Wessels : tp
Karel Boehlee : p
hein van de Geyn : b, arr
John Engels : ds
Recorded on 2005 at Amsterdam

Chet_b チェット・ベイカーChet Baker(1929-1988)のトリビュート・アルバムとしてフェイ・クラーセンが歌い上げる2006年リリースの名盤。これはチェット・ベイカー生誕75年記念企画としてのもの。
 あのウェスト・コースト・ジャズのトランペット奏者チェット・ベイカーは人気が格段高かったが、ドラッグとの関係が濃厚で実生活は不安定。そして晩年オランダを愛していたが、1988年にアムステルダムのホテルの窓から謎の転落死した。オランダは彼によってのジャズ界の発展は大きく、現在も非常に充実している国で、非常に彼を愛しているのだ。
 このアルバムでのフェイ・クラーセンの歌は、そのややハスキーがかった声で、しっかりとそして情感たっぷりに、そしてものうい世界を描いてお見事。素晴らしい。ジャズの私好みのむしろ陰の部分をゆったりと、そして夜を描いたトラペットの響き、更にピアノの流れなど、どこをみても一流。
 又hein van de Geyn、John Engels などはチェット・ベイカーと一緒にプレイしていたので、このアルバムでもその演ずるところ彼への思い入れが響いてくる。そして更に嬉しいことに録音も非常に良好。
 私はフェイ・クラーセンといえば、まずこのアルバムが筆頭である。この世界なしではフェイ・クラーセンを語れないと思うくらいである。

(参考視聴)

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2016年1月 7日 (木)

「月の裏側の世界」の話 :・・・・・・・・映画「オズの魔法使」とピンク・フロイド「狂気」の共時性

映画「オズの魔法使」とピンク・フロイド「狂気」のシンクロニシティ

 今年もロックも忘れていません(笑)と言うところで・・・・今日の話は、前回のヒラリー・コールのアルバム 「虹の彼方に~ジュディ・ガーランドに捧ぐthe JUDY GARLAND project」から思い出した話である・・・・・・・・・それはジュディ・ガーランドの歌った曲”虹の彼方に”が主題歌であったミュージカル映画「オズの魔法使」とピンク・フロイドのアルバム「狂気」のシンクロニシティ(Synchronicity共時性)だ。

Thewizardofoz  とにかくヒラリー・コールがトリビートした歌手であり銀幕スターであったジュディ・ガーランドJudy Garland(アメリカ・ミネソタ州出身 1922-1969 47歳と短命)という女性は、映画俳優・歌手としての波乱の人生を送った人で、これほどのものはそうは無いと言われるぐらい濃密にして危険な人生だったと、・・・その内容には驚かされるところである。
 しかし、そのことはさておき・・・・、その愛らしい少女時代のジュディ・ガーランドの主演作品↓

<ミュージカル映画>
「オズの魔法使 The WIZARD of OZ」
 (1939年 MGM映画  監督:ヴィクター・フレミング、原作:ライマン・フランク・ボーム、脚本:ノエル・ラングレー他、出演:ジュディ・ガーランド、バート・ラー、ジャック・ヘイリー他)

Judy_2 この映画で、ジュディが歌った主題曲がこの”虹の彼方に(Somewhere)Over the Rainbow”であった。そしてこの曲は彼女の最初の大ヒット曲であったわけだが、その後の今日のでの約70年間には、ポピュラー、ロック、ジャズとあらゆる分野でカヴァーされて歌われ演奏されて来た名曲中の名曲(作詞:E.Y.Haburg、作曲:Harold Arlen =1339年アカデミー歌曲賞)である。
 殆どのヴォーカリストはこの曲を歌っているのだが、Eva Cassidyの歌は良かったですね。近年はJeff Beckもヴォーカルなしで、彼の得意のギターで歌い上げてみせた。

 そんなことで、私は一度は観ておきたいとこの映画を観たのだが、それはもう何年も前のことであった。実はそれはもう一つ別の意味があった為だ。

 それはこの映画「オズの魔法使」と、なんと似ても似つかぬあのプログレッシブ・ロックの雄ピンク・フロイドのアルバムとの関係が話題になっていたことだ。

1<Progressive Rock>
「狂気The Dark Side of The Moon」 (1973 東芝EMI TOCCP-65559) 

  このアルバムの曲が映画「オズの魔法使」とシンクロするという話からであった。その為DVDでこの映画を仕入れて、ピンク・フロイドの「狂気」をCDで流しながら観たのである。
 とにかく30年以上も前の映画と、ロック・アルバムを同時に流すと、ロック・アルバムの曲やSEと全く別物である映画の映像がシンクロするという奇っ怪な現象をまことしやかに囁かれていた為だ。
 これは偶然の産物か?、はた又ピンク・フロイドの特にロジャー・ウォーターズ得意のマジックか?と、もともと謎の多いピンク・フロイドであった為にこんな事が評判になったのであった。更にピンク・フロイドの曲にはSEが多く使われる為、映画との関係が色々と語られたのであったのかも知れない。

 しかし両者の共通点は・・・”月の裏側の世界”である!!

 映画「オズの魔法使」も”月の裏側”が一つのテーマであり、それとピンク・フロイド・アルバム「狂気」の共通点の発見は、ここにある。
 
 従ってマニアは色々と研究した中で、発見された現象がこのシンクロ話なのだ(もともとアメリカから始まったという)。

 又既に紹介しているが、ピンク・フロイド・アルバム「おせっかい MEDDLE」の中の曲”エコーズEchoes”が映画「2001年宇宙の旅」とシンクロしている話。これはかなり見事であった。(参考:http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2015/08/amused-to-death.html

Pinkfloyd具体的には、映画「オズの魔法使」のタイトルがスタートとすると同時に、「狂気」のCDをスタートさせる。
すると・・・・・・・(ここに、ネットに諸氏が結構まじめに書いているモノを参考にして記す)

① ドロシー(Judy Garland)が柵の上をバランスを取りながら歩く(”Breathe In The Air”の歌詞"and baranced on the biggest wave"が歌われる)
② 曲”TIME”のスタートのベルがなったところで自転車が走ってくる。
③ ”The Great Gig in The Sky”で竜巻が発生するシーン
④ いよいよ夢の世界が展開する画面が”驚きのカラー”になったところで曲”MONEY”のレジの音が劇的にスタート(世界初のカラー映画と言われるが、このシーンは美しさに感動です。当時、特殊フィルターを使って赤・緑・青の3色をモノクロで撮って、それを色に再現したのだと言う)
⑤ ”Us and Them”のコーラスと三人組のダンスが重なる。歌詞の”Black and blue ・・・”のところでは、黒マントの魔女が登場する。
⑥ ”Brain Damage”が、かかしが”脳みそがあれば・・・”と歌っていると始まる。
⑦ ブリキ男の登場と”Eclipse”スタート。そして胸を叩くところで、例の心臓の鼓動音。

などなど・・・・結構シンクロするんですね。

 まあこの辺りは遊びですから・・・そんなつもりでアプローチしてみてください。しかし人には見えず謎であった”月の裏側の世界”というのは、何時でも何に付けても人間にとってのテーマなんですね。

(参考視聴) 映画「オズの魔法使」から”Over the Rainbow”

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2016年1月 4日 (月)

ヒラリー・コールHilary Kole 「虹の彼方に~ジュディ・ガーランドに捧ぐthe JUDY GARLAND project」

歌唱力で訴えるジャズ・ヴォーカル・アルバム

  <Jazz>
      Hilary Kole 「the JUDY GARLAND project」
                       
(虹の彼方に~ジュディ・ガーランドに捧ぐ)

      Victor / JPN / VICJ617451 / 2015

Judy_garland
ヒラリー・コール(VOCAL)
ジョン・ディ・マルティーノ(PIANO)
ポール・ギル(BASS)
アーロン・キンメル(DRUMS)
ジョー・フラーム(SAX)

PRODUCED BY RICHARD BARONE
RECORDED AND MIXED BY LOU HOLTZMAN
MASTERED BY ROGER LIAN

Hauntedheart 今作は、2009年デビューのヒラリー・コールの第5作目だ。1930~1960年代のよき時代の銀幕のスーパースター、ジュディ・ガーランド(1922-1969)の愛唱歌を取り上げたというトリビュート・アルバムである。
 彼女がデビューしたアルバム『魅せられし心 Haunted Heart』(Victor/VICJ-61594/2009 →)をジャケ買いしてからもう7年になるんですね。つい最近のような気がするのだが、考えて見れば、アルバム『A Self Portrait』(2014)もあったし、そんな経過は彼女をして次第に円熟の境地ににと導いていることが解る。

 ヒラリー・コールは父がブロードウェイで活躍するシンガーだったこと、12歳で奨学金を得て作曲を学ぶ。大学もマンハッタン・スクール・オブ・ミュージックに進学、やはり作曲を学び、そしてジャズ・ビッグバンドの作曲の課題を受けて、それを期にジャズに夢中になったとか。
 そしてヴォーカルは父親の指導を受けることなど、まさに音楽人生を歩んできているのだ。今は40歳代の円熟期に入っているかと想像するが、思ったより既に貫禄を身につけている。

(Tracklist)
1. ジング! ウェント・ザ・ストリングス・オブ・マイ・ハート
2. ザ・ボーイ・ネクスト・ドア
3. ジャスト・イン・タイム
4. ユー・メイド・ミー・ラヴ・ユー
5. サヴォイでストンプ
6. ザ・マン・ザット・ゴット・アウェイ
7. ア・コテージ・フォー・セール
8. アイ・ウィッシュ・アイ・ワー・イン・ラヴ・アゲイン
9. ルック・フォー・ザ・シルヴァー・ライニング
10. ザ・トローリー・ソング
11. ゲット・ハッピー
12. エンブレイサブル・ユー
13. アズ・ロング・アズ・ヒー・ニーズ・ミー
14. イット・ネヴァー・ワズ・ユー
15. 虹の彼方に
         *
16. 降っても晴れても (
日本盤ボーナス・トラック)
17. メモリーズ・オブ・ユー (
日本盤ボーナス・トラック)

Hk1sq とにかくハイライトは、締めのM15” 虹の彼方に Over the Rainbow”だ。ジュディ・ガーランドの有名な『オズの魔法使い』 (世界初のカラー映画だったんですね。私の記憶では部分カラー)でのジュディのこの代表曲を、ヒラリーが作曲能力を発揮して、アレンジを施して、ストリングス・セクションをバックに歌う。これは誰の歌とも違うヒラリー・コール節だ。こんな特徴を既に創り上げているところが彼女の充実ぶりが解ろうというところ。
 いずれにせよ”端正な美貌と暖かな歌声”ということで、確かに日本でも人気があるが、私自身は彼女の美しく歌う高音部には若干個人的好みからはちょっと違うのだが・・・・しかし日本盤も順調にリリースされている事は、やっぱり一般に広く受け入れられているんでしょうね。多分丁寧に歌い上げるところが印象が良いのだろう。
  バックは前作同様ジョン・ディ・マルティーノ(ロマンティック・ジャズ・トリオ)のピアノがトリオで結構聴かせてくれる(曲によってサックスが入る)。このアルバムは単にヴォーカル・アルバムというのでなく、バック演奏と彼女のヴォーカルが一体になって曲仕上げをしているところが、これも一つの聴きどころである。印象としてはジャズ・ヴォーカル本格派であると同時に、かってのよき時代を感じさせるノスタルジックなところもあって、それはそれ楽しめる一枚だ。

(視聴)”Over the Rainbow”

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2016年1月 1日 (金)

謹賀新年 2016 / アレッサンドロ・ガラティAlessadro Galati Trio 「On a Sunny Day」

明けましてお目出度う御座います 2016元旦

Photo

Hasselblad 503CX  Planar 2.8/80  PL  FUJI-Velvia100

 今年でこの拙いブログも10年となりました。もともとそんなに続くとも思っていませんでしたが、「自分の多趣味の中の忘れごとを防ぐ意味の記録」としての役割をも兼ねて書いて来たところがありましたが・・・・一つの区切りの年を迎えた感があります。今年は発展できるか、それとも?・・・・・といったところでしょうか。取り敢えずよろしくお願いします。

                 *           *          *          *

 新年早々のミュージック・・・・・・・  
         

      <Jazz>
           Alessandro Galati Trio 「On a Sunny Day」
            VLA VENETO JAZZ / Italy / VVJ105 / 2015

Onasunnyday

Alessandro Galati (p)
Gabriele Evangelista (b)
Stefano Tamborrino (ds)

Recorded at artesuono, cavalicco(UD) 2015

(Tracklist)
1. Baloons
2. Insensatez
3. In Beijing
4. Crazy Winter in Town
5. L'Incontro
6. On A Sunny Day
7. Drop Down Tango Shore
8. Hungaria
9. MMMM
10. Smell of The Air
11. Yellow Brain

A_g_1
 新年早々に、素晴らしいアルバムを取り上げる事が出来て嬉しいですね。 
 2014年リリースの前作アルバム『SEALS』が非常に良かったため喜んでいたんですが、その私の好きなイタリア人ピアニスト、アレッサンドロ・ガラティAlessandro Galatiの同VVJからの第二弾です。このアルバムも同メンバーによるトリオ作品。
 そして収録曲は1曲(Antonio Carlos JobimのM2” Insensatez”)以外はオリジナル曲を十二分に詰め込んでいる。
 とにかくメロディが豊富で堪能させてくれるが、このトリオそれぞれの演奏は、一つ一つの音を大事にするハーモニーが心に響いてくる。非常にゆったりとしていてしみじみと聴かせてくれて、複雑なトリオの交わりがあるにも関わらず、気持ちよく素直に聴き取れる。
 又、録音が秀悦で、ピアノの澄んだ美しさ、ドラムスの響きが良く、シンバルやブラッシも手に取るよう。ベースも適度な響きを持って収録されていて快感。

 かっての1990年代の名盤『TRACTION AVANT』を彷彿とさせる説得力のあるアルバムである。いっや~このところ原点回帰して、そしてそれを発展させたような詩情と叙情が溢れており、全編統一性があって気持ちが良い。これぞユーロ・ジャズの良さを感じ取れる。
 まさに新年向けの快感アルバムだ。

(試聴) ”In Beijing”

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