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2016年2月 3日 (水)

新キング・クリムゾンKing Crimsonの復活の謎~ロバート・フリップの逆襲?

2011年のロバート・フリップ引退は何だったのか?
  ・・・・・・・・そして逆襲が始まった。

 2014年「新キング・クリムゾン」誕生し、2015年ニュー・アルバム『Live At The Orpheum』リリース。
(参考)http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/king-crimson.html
 
 こうなれば・・・・・・・1980年から、これまでの流れを分析せざるを得ない。

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 あの1970年代の『レッドRed』(1974)で終焉を迎えたキング・クリムゾンであったが、その後の歴史は「再結成」、「メンバー・チェンジ」、「解散」そして「プロジェクト」、「セッション」と、めまぐるしい変化の中で流れてきた・・・・・・・・・

<(Pogressive Rock)新キング・クリムゾン誕生までの流れ>

 1980年代再々結成(第4期)~ディシプリンの流れから

71jjms8jvql__sl1067b 再々結成その中身はロバート・フリップの一種独特の音楽精神と言って良いのか、喝采を浴びた過去を否定とまではゆかなくとも、それを欲しがるファンの前で、それを見せずに新たな音楽開拓のつまり”過去に生きるので無く、現実から未来に求める姿”を強調して、それを演じてきた(シンフォニック、ドラマティックな曲作りのウェットンは否定された)。
 そしてその流れの中には”70年代の郷愁のファン”をあざ笑うが如く、ビル・ブラッフォード、エイドリアン・ブリューを中心にバンド「ディシプリン」結成。その流れが結局はキング・クリムゾン再々結成となり、アルバム『Discipline』(1981)からスタートして、スリリングなリズム・アプローチを展開し、メロトロンの哀愁・郷愁的サウンドから敢えて脱皮して、ダブル・ギター、スティックの絡みからなるインダストリアル・テクノ的響きで乾いたメタリック音を展開した。これをお呼びのかからなかったウェットンは、ブリューのいるキング・クリムゾンを頭から否定した。そんな流れであったが、この集合体も結局は解散の憂き目となる。
 1993年の「シルビアン&フリップ」プロジェクトは、内省的であるがハイセンスなライブを展開した。

 再々々結成(タブル・トリオ第5期(1994~1996)へ) 

Thrakb 1993年、フリップはDGM(ディシプリン・グローバル・モービル)結成し、クリムゾンの再編を企てる。そして94年、ギター、ベース、ドラムスが二人づつのダブル・トリオと言われた構成でキング・クリムゾン再々々結成となり、六人メンバーを操って、更にテクノ・サウンドを推し進めながらも、ブリューのメロウなアプローチを織り交ぜて『VROOM』『THRAK』(1995)を発表した。
 とにかくフリップ流のバンドは演奏の度に、その緊迫度を上げてメンバーも行き着くところに行って終焉を迎えざるを得ないこととなる。

 混沌からヌーヴォ・メタル誕生(プロジェクト期(1997~1999)~第6期(1999~2003)へ)

71rsnisvl__sl1114b その後ダブル・トリオの難しさから、所謂プロジェクト・シリーズの展開、メンバーの交流に混沌とした編成が行われた。そしてブラッフォード、レヴィンの脱退となる。そして作られたアルバム『The ConnstruKction Of Light』(2000)では、フリップ、ブリュー、ガン、マステロットの四人によるメロディヤスな部分は完全に姿を消して重い複雑な曲構成と重圧感を展開して見せた。その後アルバム『The Power To Believe』(2003)と流れてきたが、ここでもシリアスにして重いアルバムとなった。そしてガンの脱退後、活動停止となった。

 「新キング・クリムゾン」計画頓挫(2008)

 2007年になって、フリップは新しいキング・クリムゾンの展開を企てた。それはフリップ、ブリュー、レヴィン、マステロットにギャビン・ハリソンが加わっての五人バンドとしてスタートさせたのだった。しかし2008年になって、フリップのいないブリューが中心の「キング・クリムゾン・プロジェクトKing Crimson Project」がスタートし、キング・クリムゾンは活動不可に陥り、更にブリュー中心の「ザ・クリムゾン・プロジェクトThe Crimson Progect」もスタートしてフリップの新生キング・クリムゾンは頓挫してしまった。

 フリップの回顧期(2009)

 頓挫の結果か、フリップはそれまでに観られなかった”過去に振り返る活動”に没頭するようになった(この姿はそれまでのフリップからみると、信じられない姿だ)。その結果は、スティーブン・ウィルソンとジャッコ・ジャスクスジクに、過去のクリムゾン作品のマルチ・チャンネル化というリミックス作業を依頼し 「40周年記念盤」の登場をみる結果となった。

 セッション活動(2010)~引退劇(2011)

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 ここで接点のあったジャッコ・ジャスクスジクとのレコーディング・セッション「ア・キング・クリムゾン・プロジェクトA King Crimson ProjeKct」を立ち上げ、アルバム『Scarcity of Miracles』を発表。このプロジェクトの命名はブリューらの我が儘勝手なプロジェクトに相対する意味を持って作られたと推測される。それはその後のフリップの活動で明らかになるのだが、しかし2011年にはフリップは音楽業界から不可思議な引退宣言。

 逆襲~「新キング・クリムゾン」誕生(2014)
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 フリップらしく引退宣言後3年にして再活動。
 メンバーはフリップの逆襲劇そのもので、新クリムゾン計画の頓挫の原因のエイドリアン・ブリューを除外して、あのセッション・グループ「ア・キング・クリムゾン・プロジェクト」の三人(ジャッコ・ジャスクスジク、ロバート・フリップ、メル・コリンズ)を中心に、お馴染みトニー・レビン、パット・マステロットそしてビル・リーフリン(ドラマーであり、キーボードも演ずる)、ギャビン・ハリスン(元ポーキュパイン・トゥリーのドラマー)の七人構成トリプル・ドラムスの新キング・クリムゾンの誕生になった。
 
 そして2015年ライブ・アルバム『Live At The Orpheum』リリース。
 
 さて、逆襲の新キング・クリムゾン、新スタジオ・オリジナル・アルバム誕生なるか??

(参考視聴) 新King Crimson ライブ 

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コメント

親愛なる風呂井戸さま

 クリムゾンの歴史を、よくぞここまで的確かつコンパクトにまとめあげたなあと感嘆しています。素晴らしいです。まさに労作ですね。

 それにしてもフリップ翁は、自己鍛錬の権化というか、しかもその水準をメンバーにも要求していくという、絶対自分の上司にはなってほしくない人ですね。

 だからボズは反旗を翻して(というか、ついていけなくて)ブルーズをやり、ブリューは自分の道を選んだのでしょう。
 今のメンツでどれだけ続けられるかわかりませんが、新作を発表してほしいです。

 ところでジャッコはマイケル・ジャイルズの娘さんと結婚しているようで、やはりフリップ翁とはいずれどこかで、結びつく運命だったのかもしれませんね。

投稿: プロフェッサー・ケイ | 2016年2月 5日 (金) 23時05分

プロフェッサー・ケイさん、こんにちわ。
 クリムゾンとなると、今でも期待してしまう哀しき私なんですが・・・、今回のスタートに当たっても、あの94年から99年のダブル・トリオ期のプロジェクト期が実は面白いと言うか重要と思っています。
 なにせ、プロジェクト2以外は日本のみのリリースですから。しかし書きたいことだらけで、これを書くだけでもいっぱいで、又にしようと言うことなんですね(笑い)。このころは新たな音楽と、それを昇華する努力はフリップの頂点なのかも・・・と、見事に伝わってきました。
 そして02年の「21stセンチュリー・スキッツォイド・バンド」あたりから、ジヤッコとの関係もあって、次の時代と言うことでしょうね。

投稿: 風呂井戸 | 2016年2月 6日 (土) 11時03分

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