キアラ・パンカルディCHIARA PANCALDI 「I WALK A LITTLE FASTER」
「ジャズ批評」”2015年金賞”に輝いた話題のヴォーカル・アルバム
<Jazz>
CHIARA PANCALDI 「I WALK A LITTLE FASTER」
CHALLENGE Records / AUSTRIA / CR7309 / 2015
Recorded on Oct 23rd 2013 at Tedesco Studio, Paramus (New Jersey)
Chiara Pancaldi (vo)
Cyrus Chestnut (p)
John Webber (b)
Joe Farnsworth (ds)
(Tracklist)
1.Wouldn't It Be Loverly (4:27)/2.Show Me (4:51)/3.Wild Is The Wind (5:51)/4.Crazy He Calls Me (5:02)/5.I Walk A Little Faster (6:03)/6.I Cried For You (3:34)/7.Don't Be On The Outside (4:05)/8.Get Out Of Town (5:28)/9.A Flower Is A Lovesomething (5:58)
イタリアの若手ジャズ・シンガー、キアラ・パンカルディChiara Pancaldiだが、昨年リリースのこのアルバムが、今年になって「ジャズ批評」にて”オーディオ・ディスク大賞2015=ヴォーカル部門・金賞(No1)”に輝いて一躍日本では話題になった。・・・・・と、言うところで、日本盤も登場と相成った。
そんなことから私もそのお仲間入り(笑)で早速聴いてみたのである。
さてこのアルバムは、イタリアの彼女のヴォーカル・アルバムだが、そのバックを固めるサイラス・チェスナット・ピアノ・トリオにも注目である。サイラス・チェスナットは、アメリカで活躍している黒人ピアニスト、その彼がこのキアラがお気に入りとなって、やはりアメリカのジェレミー・ペルトがプロデュサーというアルバムで、まさにアメリカのスタンダード・ジャズ・アルバムなのである。ベース、ドラムスのジョン・ウェバー、ジョー・ファンズワースというのも聴きどころと注目されたところ。
さてキアラのヴォーカルだが、透明感のある歌声で究めてオーソドックスな歌声。ちょっと”あれだけの多くの強者を蹴って何で金賞?”と思うところでもあるが、全体的にジャズそののもののムードが上等で、やや憂い感もありそして多分初物の魅力ってところも手伝ったのではと思うのだ。又歌うはスタンダード曲といっても、非常にポピュラーと言うので無いため、彼女のイメージで聴かせているところも印象を高めたのだろう。
それにしてもバックのトリオが良いのですね、かなりそちらの演奏による曲の出来がレベル・アップしたと言ってもよい。まあヴォーカル・アルバムとなると、バック演奏は添え物になりかねないが、このアルバムではヴォーカル以上と言って良いほどトリオ演奏が魅力を発揮している。
さてついでにもう一つだが、ジャケの魅力も一役買ってますね。カヴァーの彼女の目線が左下方向に何とも言えない魅力を発揮していて、内ジャケを見ると同じようですが、左のように正面の向きに変化しているのです(ここの一番上のトップのジャケと比較してみてください)。このあたりもなかなか気合いの入ったアルバム作りと言えますね。
イタリア女性のアメリカ・ジャズ界に認められてのデビューであるが、ちょっと考えて見るとアメリカ女性ももう少し頑張らなければいけないのでは?と、ふと思った次第である。
(視聴)
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