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2016年4月29日 (金)

ニコライ・ヘスNikolaj Hessの静謐な世界のアルバム「Rhapsody」

静謐の画家ヴィルヘルム・ハンマースホイをテーマに・・・・

        <Jazz>
            Nikolaj Hess 「Rhapsody」
             SPACE SHOWER MUSIC / B018ISK64K / 2016

Rhapsody

2015年11月27日&28日デンマーク-コペンハーゲンMILLFACTORY録音

Nikolaj Hess(piano)
Anders Christensen(bass)
Mikkel Hess(drums)
Marilyn Mazur(percussion,drums)

(Tracklist)
1. Lay Lady Lay - Bob Dyan
2. Orken *
3. I Hear A Rhapsody - George Fragos
4. African Flower - Duke Elington
5. Meadow 草地 *
6. Marsh 湿地 *
7. Clouds 霧 *
8. Griegs Birds *
9. Swing *
10. Throughout - Bill Frisel
11. Smile - Charlie Chaplin   
(*印 Nikolaj Hess の曲)

 ニコライ・ヘスNikolaj Hess(1967~)はデンマークのピアニストで、目下はオスロとNYの双方に拠点を持って活躍しているようだ。これは彼のピアノ・トリオにパーカッションのMarilyn Mazurを加えての作品。収録曲は彼の書き下ろしと民謡そしてデューク・エリントン、ボブ・ディラン、チャップリンなどの曲を盛り込んでいる。
 ヘスは抒情派といってよいと思うが、このアルバムもメロディアスであり詩的な抒情を感ずる世界に連れて行ってくれる。

 サブ・タイトルに”Impressions of  Hammershøi”とあるように、デンマークの静寂の画家と言われるヴィルヘルム・ハンマースホイをテーマにして、彼の書いた曲6曲を主体に演じ、アルバムを作り上げている。私はヴィルヘルム・ハンマースホイという画家は知らなかったが、描く世界は「静寂」そのものであるという(↓)。
(参考)ヴィルヘルム・ハンマースホイVilhelm Hammershøi(1864-1916)=デンマークの画家。作品は、白・黒・灰色を基調とした抑えた色調で、時間の止まったような静寂な空気を感じさせる細密なタッチの室内画が中心であったようだ。室内風景画の多くには背を向けた人物が描かれているが、その人物の殆どは妻のイーダを始め家族であったという。(↓)

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                       *                   *
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 このアルバムではヘスのピアノ・トリオに、Marilyn Mazurをゲストに迎えて、パーカッションを有効に使っている。そのせいか何処か北欧の世界から一歩異なった民族的郷愁感の漂う世界への響きを感じ取れる(特M4.”African Flower ”に)曲もある。
 しかし、この”耽美にして静寂の世界”が、演奏する音から生まれることに不思議に思いつつも何時か描く独特の世界に浸ってしまうのである。
 とにかく誰もが知っているチャップリンのM11.” Smile ”を聴くと、その変容にうなづいてしまう。

Hess2 ニコライ・ヘスは、世界で広く活躍中と言うが、コペンハーゲン音楽院准教授。デンマーク王立音楽院客員教授。その他、パリ、ニューヨーク、南アフリカなどの大学で客員教授を勤めているのだそうだ。
 そんな最中に2015年にニューヨークで開かれた「
ヴィルヘルム・ハンマースホイ展」の際にデンマーク国立美術館の依頼でピアノ・ソロ・コンサートを行った。それがこのアルバムに流れていくことになったと思われる。

 こうした「静謐」という世界に時には「無の心」で浸ってみるのはなかなか味なものであった。

(試聴)” I Hear A Rhapsody ”

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2016年4月27日 (水)

花のシーズン : 豪華な牡丹の開花

豪華さでは牡丹ですね・・・・  本日開花

 我が家でも「梅」から始まって「ヤマツバキ」「桜」「木蓮」「モッコウバラ」「ハナミズキ」など・・・順に盛んに咲きました。そして目下「春」真っ盛りとなりました。
 「花」に弱い私ですが、なんと言っても豪華なのは牡丹ですね。我が家には「赤」「黄色」「白」の三種が花を付けるのですが、10年位前に長野県伊那の高遠の牡丹寺として知られている遠照寺から頂いた赤の牡丹(当時は鉢に植わった20センチほどの牡丹の木でした)が毎年立派な花を付けるのです。
(学名 Paeonia suffruticosa Paeonia : ボタン属 suffruticosa : 亜 低木状の Paeoniaは、 ギリシャ神話の”医の神” 「Paeon」の名 に由来すると)
 
 なんと今年は一本の木から41ケの花が咲きます。本日朝に開花しました。つぼみも含めて41ケあるのです・・・・・いやはや驚きです。  

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                                        *             *          *

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<今日のミュージック>

    Nicki Parrott 「SAKURA SAKURA」
         Venus Records / JPN / VHCD-1068 / 2012

Jz12121902 こちらは牡丹でなく”さくら”ですが・・・しかし春の明るさはこのアルバム・ジャケですね。

 全国今年は桜の開花も早く、既にその時期は終わってしまいましたが、北海道はどうなんでしょうか?。
 このアルバムは、中身は全曲Springで充ち満ちています。

(参照)
http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/nicki-parrott-s.html

(試聴)

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2016年4月24日 (日)

「サンタナⅣ」 VS 「King Crimson : Live in Tronto」

懐かしの60年代両雄の全く相反する復活劇

今日は雑談・・・・・・サンタナに軍配か?


「サンタナⅣ」 Santana 4 Records / S4007 / 2016

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 ニールショーンがカルロス・サンタナをくどいてサンタナⅠ、Ⅱ、Ⅲのメンバー5人が45年ぶりに勢揃いした。
 驚きは懐かしの曲群のオンパレードで”昔の名前で出ています”スタイルでなく、メンバー全員でのニュー・オリジナル曲での完全なニュー・アルバムを作り上げたことだ。

                    VS

「King Crimson :  Live in Tronto」 PANEGYRIC/DGM5013/2016

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新キング・クリムゾンは7人バンドとしてお目見えした。これはかってのメンバーのメル・コリンズもいるが、完全な新メンバーと言って良い構成で、サンタナとは逆に昔からのヒット曲を中心のライブ録音盤。メル・コリンズのサックスによって曲のニュー・バージョンと言う衣装替えは評価できる。

           サンタナ                キング・クリムゾン

 ①メンバー  オリジナル・メンバー      ←→   新メンバー(どちらかと言えば
②構成     7人構成(
現バンド2人協力)   ←→      7人構成
③構成特徴  ドラムス・パーカッション3人  ←→    ドラムス3人
         キーボード            ←→    サックス                   
④演奏・録音 スタジオ録音          ←→   ライブ録音
⑤録音の質  優                 ←→    良
⑥曲      ニュー・オリジナル曲(
共作)  ←→   過去のヒット曲(フリップまかせ
⑦曲内容   ラテン・ロック          ←→     プログレ、メタリック・ハード
⑧話題性   100                 ←→     100
⑨盤      CD , LP , Blu-specCD     ←→    CD , 2UHQCD
⑩来日公演  無                ←→     有
⑪意気込み 郷愁ではなく、情熱       ←→    フリップの逆襲
⑫ジャケ   Ⅰの発展系の迫力       ←→        単なるステージ・スナップ

 サンタナは、めくるめく怒涛のラテンロックワールドをエネルギッシュに新曲で展開している。45年の経過でも、当時の心意気が伝わってくる。既に”Anywhere You Want To Go”はヒットしている。私は”Fillmore East”が注目曲。
 キング・クリムゾンは3ドラムスのパワーとサックスによる色づけ変化を見せつけ、中身はファンにとっては涙ものの懐かしの曲のオンパレード・・・・と、言うところだが。ちょっと過去のファンにとってはJakkoのヴォーカルの線が少々細いか?。
 やっぱり勝負は新曲を作り上げたサンタナが優勢。
 それとオフィシャル・アルバムであるから、最高の音質を期待するわけだが、サンタナの優良音質は高評価。一方キング・クリムゾンはやはり一歩後退。しかも大阪もののブートSylph盤よりもそれぞれの楽器の鮮明さと低音部の迫力に一歩譲っている点も納得出来ない(ステレオの左右広がりという点ではSylphより勝っていた)まあ並の良録音レベル。

 こんなところだが、これからは現在の逆で、クリムゾンは"新曲によるニュー・アルバム"が出るかも知れない・・・むしろ出して欲しい、それによって逆転ありか?。サンタナは今年のこのメンバーによる"ライブ録音モノ"が出るかも知れない。それはライブでは”soul sacrifice”始め”black magic woman”など懐かしのヒット曲をも演じているので。
 いずれにしてもそれに加え両者には又ライブ映像モノも期待するところだ。

 余談ですが、まあしかしサンタナの元気には脱帽、この後更にニュー・セッション・バンドの企画有り。それは女房のドラマー・シンディ・ブラックマンの企画で、「Supernova」の結成、これにはギターのサンタナにウェン・ショーター、ハービー・ハンコック、ジョン・マクラフリンそしてもちろんシンディのドラムスという布陣。こちらのジャズ、フュージョン・サウンドも期待度大だ。

(試聴) SANTANA Ⅳ

                           *           *          *          *

(試聴) King Crimson

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2016年4月20日 (水)

(衝撃)驚きのサンタナ「SANTANA Ⅳ」 登場           ~サンタナ万々歳!!

とにかくビックリのサンタナ・オリジナル・メンバーの再結成

 サンタナの最新アルバム(通算24作目)『サンタナⅣ』が発売された。これがなんとサンタナの最初期メンバーである1969年のGREGG ROLIE (Key/Vo/元ジャーニー)、MICHAEL CARABELLO(Per)、MICHAEL SHRIEVE (Dr)、そして1971年の『サンタナⅢ』から参加した現ジャーニーのギタリスト、NEAL SCHON が45年ぶりにCARLOS SANTANAの下に集まってレコーディング。 (これは既にラス・ベガスで”Original Santana Reunion”でお目見えしたセッション・メンバー。現サンタナ・バンドは別に存在している)

    <Latin Rock> 
      「SANTANA Ⅳ」
       Santana Ⅳ Records / US / 69685996949 / 2016

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(収録 全16曲)
1.ヤンビュ  2.シェイク・イット  3.エニウェア・ユー・ウォント・トゥ・ゴー  4.フィルモア・イースト  5.ラヴ・メイクス・ザ・ワールド・ゴー・ラウンド(feat.ロナルド・アイズレー)  6.フリーダム・イン・ユア・マインド(feat.ロナルド・アイズレー)  7.チュー・チュー  8.オール・アボード  9.スエニョス  10.カミナンド  11.ブルーズ・マジック  12.エチゾ  13.リーヴ・ミー・アローン  14.ユー・アンド・アイ  15.カム・アズ・ユー・アー 16.フォギヴネス

 収録曲は上の16曲。現サンタナ・バンドのカール・ペラッツォ(パーカッション)、ベニー・リートヴェルト(ベース)も協力参加している。
 とにかく私の愛する4thアルバム『CARAVANSERAI』からは、音楽的変更が見えているため、その前の『Ⅲ』の続きと言うことで『Ⅳ』としたことが洒落ている。(実のところ、良く聴いてみると「CARAVANSERAI」をちょっと思い起こす全員合作の”Fillmore East”というインスト曲などもある)
 ヴォーカルはグレック・ローリーが担当、さらにアイズレー・ブラザーズのRONALD ISLEYがゲスト参加し「ラヴ・メイクス・ザ・ワールド・ゴー・ラウンド」「フリーダム・イン・ユア・マインド」の2曲でリード・ヴォーカルを担当している。そしてインスト曲5曲。とにかく懐かしのメンバー全員でソングライティングした。つまり懐かしの曲のオンパレードでなく、新曲をぶち上げたところが立派。サンタナ・ファンにとっては盆と正月が一緒に来たような衝撃である。
 当にサンタナ原点回帰のサウンドが圧倒してくる。とにかく聴いてのお楽しみ。

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 我々にとっては、ロックの歴史でもある'69年の「ウッドストック・フェスティヴァル」でのデビューは衝撃的であったサンタナ。そして1stアルバム『SANTANA(サンタナ)』(69年)、2ndアルバム『ABRAXAS(天の守護神)』(70年)と3rdアルバム『SANTANA III(サンタナIII)』(71年)の初期3作品のメンバーが今となって集結、これは信じられない衝撃。誰が聴いても新しいラテン・ミュージックの加味したロック・サウンドで当時は圧巻であった。それがここに来て同メンバーで再現されたわけで、とにかく凄いの一言。今年の一大エポック。

(視聴) 「SANTANA Ⅳ」

           *     *     *     *     *     *     *     *     *     *

(ついでに・・・・こちらはブート)  
現サンタナSANTANAバンドの2015ライブBlu-ray盤「Montreux Jazz Fsstival 2015」も登場

汗びっしょり熱演のサンタナに喝采

 <Latin Rock>
SANTANA 「MONTREUX JAZZ FESTIVAL 2015」
     Live at Auditorium Stravinski, Montreux, Switzerland 2015
     VIDEOSMASH / VS-267BDR (Blu-ray Version) / 2016

Montreux2015

  SANTANA Bands  &  John McLaughlin

  こちらは現サンタナ・バンドもの。これもブートと言えばブートなんだが、プロショット映像であり、その出来の良さを見せつけるところのBlu-ray盤でのリリースもの。

Montreux2015list_2 スイス・モントルーで毎年恒例となっている”モントルー・ジャズ・フェスティバル”に昨年2015年の夏に出演した現サンタナ・バンドのライブ映像で、高画質HDクオリティでで登場!。収録Listsは左のごとくである。

 2015年7月14日この日は”魂の兄弟John McLaughlin”もゲスト参加。「至上の愛」等3曲で共演。
 サンタナは近年このフェスティバルには何回か出演しているので、多くの映像盤がオフィシャル、ブート含めてリリースされてきた。今回はJohn McLaughlin との3曲以外は、特別新しい試みは無いが、それでもブートとしては映像はオフィシャルものに負けて居らず文句ない。演奏内容も例の如く熱気があって楽しめる。
 真夏であって、会場も多分ムンムンしていたんでしょうね、サンタナは白いシャツであったが汗でびっしょり濡れてしまっている。でもこの歳になって手を抜かない演奏はやはりプロですね。
 M12.”Cill Out”でのトランペッターBill Ortizとサンタナのギターとの掛け合いがJazzyでみどころ。
 
 私は昔からの習慣で、サンタナ映像版となると、取り敢えずは手に入れるというところ。これは驚きの良質ブートである。
  そんな中で、サンタナの”Montreux Jazz Festivalもの”として過去にここで取りあげたのはこれらであり、参照して欲しい(↓)。

(参照1)「平和の賛歌Hymns For Peace」、「Plays BLUES」 2004年
http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/santana-4-2004-.html

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2016年4月18日 (月)

今年も「ヘイリー・ロレンHalie Loren東京ライブ」に参加・・・・

大人のジャズ・ヴォーカルに成長しつつも・・・・

 今年も昨年に続いて東京ライブを行なったヘイリー・ロレン、ローカルの地に住む私ですがたまたま今年もタイミングよく上京中にて、昨年に続いて連年で一夜を楽しませて頂きました。
 そうそう、そう言えば昨年のライブのアルバムもこれに併せてリリースされていて、昨年を思い出しながらのライブ参加となった。

(参照)http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/halie-lorenbutt.html

    <Jazz>
           HALIE LOREN  「LIVE AT COTTON CLUB」
      VICTOR Entertainment / JPN / VICJ-61749 / 2016

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(Tracks) 
1 スウィングしなけりゃ意味がない IT DON'T MEAN A THING (IF YOU AIN'T GOT THAT SWING)
2 青い影 A WHITER SHADE OF PALE
3 フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン FLY ME TO THE MOON
4 ヒット・ザット・ジャイヴ、ジャック HIT THAT JIVE, JACK
5 アワ・ラヴ・イズ・ヒア・トゥ・ステイ OUR LOVE IS HERE TO STAY
6 フォー・センチメンタル・リーズンズ FOR SENTIMENTAL REASONS
7 ラヴ L-O-V-E
8 ブルー・スカイズ BLUE SKIES
9 バタフライ BUTTERFLY
10 アイヴ・ガット・トゥ・シー・ユー・アゲイン I'VE GOT TO SEE YOU AGAIN
11 トゥー・ダーン・ホット TOO DARN HOT
12 勝手にしやがれ IS YOUR IS OR IS YOU AIN'T MY BABY
13 フィーリング・グッド FEELIN' GOOD
14 パハップス、パハップス、パハップス PERHAPS, PERHAPS, PERHAPS
15 この素晴らしい世界 WHAT A WONDERFUL WORLD
16 みんなビューティフル EVERYTHING IS BEAUTIFUL
17 いとしのエリー ELLIE MY LOVE

HALIE LOREN ヘイリー・ロレン(VOCAL)
MATT TREDER マット・トレダー(PIANO)
MARK SCHNEIDER マーク・シュナイダー(BASS)
BRIAN WEST ブライアン・ウェスト(DRUMS)

2015年2月 東京コットンクラブ 録音

Japan2016tour
 今年の彼女は、やっぱり少々貫禄もついてきたかなぁ~という印象で、そう考えて見ればデビューからもう10年になるしね。ジャズ・ヴォーカリストはこれからが勝負だと言いたいところで観賞だ。バックは昨年と同じMatt Trederピアノ・トリオでステージに立った。
 昨年は意外にライブ参加者の出足が遅く、自由席予約であったがゆっくり行っても最前のテーブルでの観賞。今年(4月16日)は開始40分前に会場に入ったがほゞ満席状態。そうだ考えて見ると今日は土曜日だったなぁ~と。
 ロックと違って会場は老弱男女(私は”老”のほうだなぁ~と)、ここに集まった皆はヘイリー・ロレンは何時もどんな環境で聴いているのかなぁ~~と想像しながらの観賞。

 相変わらず、日本のオーディエンスはお行儀が良いので彼女もご満悦。そしてやっぱり”いとしのエリー”、”青い影 ”、”Fever”などが喝采を浴びていた。

Fullc2 年を重ねる度に、バラード調の曲が次第に味が乗ってきたように思う彼女だが、このパターンでこれからもゆくのかなぁ~と、実はふと昔の彼女自身のオリジナル曲で出来ていた・・・↓
 1stアルバム「Full Circle」( White Moon Productions / USA / 2006)
・・・・を思い出しながら、今となって、一度はあのパターンでもう一度アルバムを作ったらどうなるかと、面白いかもしれないと、思っているのである(”Numb”と言う曲なんかは面白いんだが)。
(参照)http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/halie-lorenstfu.html
まあMatt Trederと組んでのアルバム「青い影 They Oughta Write a Song ..」がヒットしてそれ以来、そのJazzy not Jazz路線パターンで今日まで来ているのだが・・・・商業的にはしょうがないのだろう。
 そんな事を頭をよぎらせオーディエンスとなった一夜であった。

(参考視聴)   

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2016年4月14日 (木)

アリーチェ・リッチャルディAlice Ricciardi のモダン・コンテンポラリー・ジャズ

大人のノーブルにしてドリーミーなジャズ・ヴォーカルは魅力

 Alice Ricciardi アリーチェ・リッチャルディ(英語ではアリス・リシャルディですかね)というイタリアの女性歌手は、2008年に日本にもアルバム・デビューしているが聴くチャンスが無かった。しかし彼女を紹介しているブログをみて何となく興味を持ったので今回アプローチしてみた訳だ。

 2008年のデビュー作『COMES LOVE』 (BLUE NOTE / EMI)で大きく脚光を浴びたのが日本で知られるスタートか。2014年に2ndアルバム『OPTICS』をリリースしている。

    <Jazz>
      Alice Ricciardi 「OPTICS」
      inner cicle music / US / INCM048CD / 2014

Opticsweb

Alice Ricciardi (vocals)
Pietro Lussu (piano, electric piano)
Enrico Bracco (guitar)
Dario Deidda (double bass, bass)
Marco Valeri (drums)


Ar1(Tracks)
1. Deep Song (G. Cory / D. Cross)
2. Anyone Lived In A Pretty How Town (poem by e.e. cummings, music by A. Ricciardi / P. Lussu)
3. Optics (S. Premazzi / A. Ricciardi)
4. I Feel A Song Coming On (D. Fields / G. Oppenheimer / J. McHugh)
5. Intro #1
6. Sorrow (poem by Edna St.Vincent Millay, music by A. Ricciardi / P. Lussu)
7. Flying In A Box (E. Bracco)
8. Intro #2
9. A Flower Is A Lovesome Thing (B. Strayhorn)
10. Intro #3
11. Worry Later (M. Guryan / T. Monk)
12. I’ve Heard An Organ Talk Sometimes (poem by E. Dickinson, music by A. Copland)

 下に彼女の1stアルバムを取りあげているので参照して欲しいが、この2ndは彼女の特徴であるノーブルにして艶やかなやや陰影を感じさせるヴォーカルが又一段と進化して、決して力を入れて歌うのではなく語りかけるようなそして包み込む暖かさもあるのだが、それが非常に聴く者にインパクトを与える。これはなかなかバックの演奏陣の近代的な演奏の洗練された曲作りに乗ってのジャズ・ヴォーカルものとして、コンテンポラリーな新分野を開拓している。私もしばらく驚きで聴き入った。
 特にM5.のピアノ・ソロのイントロに続いてのM6.” Sorrow ”のピアノ・トリオをバックにしての詩的なヴォーカルの世界はハイレベル。それはM8.のベース・ソロの弱音によるイントロから M9.”A Flower Is A Lovesome Thing ”においても詩的な夜の情景が浮かぶ世界は見事。
 Jazzy not Jazz の華やかな現在に、ジャズ・ヴォーカルというものの究極の一面を知り尽くしてのヴォーカルに喝采をするのだ。とにかく彼女の声の質も中・低音にマイルドにして美しく厚みもあって、高音に澄んで伸びる快感の質感がある。

 しかしこれだけのものが、2015年3月号「ジャズ批評」の”2014年ジャズオーディオ・ディスク大賞”ヴォーカル部門に36位まで見ても入っていないのだが、どうしたことか?不思議でならない。

 アリーチェ・リッチャルディは、1975年イタリア、ミラノ生まれ。「ジュゼッペ・ヴェルディ音楽院」にてバイオリンとピアノを学ぶ。その後、「ミラノ国際音楽アカデミー」でヴォーカルの勉強もする。2002年にはフランスにて ヨーロッパでは名の知れた教育者としての学位F.N.E.I.J.を取得。2005年の「インターナショナル・モントレー・ジャズ・フェスティバル」の”ヴォーカル・コンペ”にて2位に入賞し実力を評価される。2006年N.Yで行われたIAJE(国際ジャズ教育者協会)に招待された。それを機会にその後N.Yにて多様なアーティストと共演、ロベルタ・ギャンバリーニやティツィアーナ・ギリオーニらに師事して、ローマとN.Yを行き来しつつ精力的に活躍、多くの経験を積んだ。1stの何曲かはUSで録音している。

(参考までに1stを紹介↓)

   <Jazz>
         Alice Ricciardi 「COMES LOVE」
       EMI / Italy / X5128422 / 2008

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ALICE RICCIARDI(vo), ROBERTO TARENZI(p), MARCO BOVI(g), PAOLO BENEDETTINI(b), NEAL MINER(b on M1,3,7,11), WILL TERRILL(ds), GAETANO PARTIPILO(as, fl), PASQUALE BARDARO(vib), special guest FABRIZIO BOSSO(tp:M5,12)

 (Tracks)
1. Comes Love
2. Summer Song
3. Give Me The Simple Life
4. I Was Doing Allright(The Goldwyn Follies)
5. I’m Gonna Laugh You Right Out Of My Life
6. Who Cares (As Long As You Care For Me) (Of Thee I Sing)
7. If I Should Lose You
8. The Boy Next Door
9. I’ll Remember April
10. Ghost Of Yesterday
11. Here Lies Love
12. By Myself
13. Le Tue Mani

 ”BLUE NOTEから、注目のヴォーカリストが登場! ”と言うことでデビュー。ファッショナブルでスレンダーな美人シンガーというところも注目点。今回初めて聴いたのだが、スタンダード中心で比較的オーソドックスなモダン・ジャズ世界。イタリアのトップミュージシャンがバックを固めている。そんな為か、この1stでも、近代的コンテンポラリーな雰囲気はしっかりと築いている。しかしなんと言っても、説得力のある個性ある美しい情緒溢れる歌声が魅力。
 特にM5 は、しっとりと歌い上げ、そこにイタリアの人気トランペッターFABRIZIO BOSSOが登場して一層ムードを盛り上げてくれる。

(試聴)1”Optics” from 「OPTICS」

                   *                *               *

(試聴)2”I’m Gonna Laugh You Right Out Of My Life ” from  「Comes Love」

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2016年4月11日 (月)

チェロを操る シェイナ・タッカーShana Tucker のアルバム「 SHiNE」

オリジナリティーある『チェンバー・ソウル』の世界は・・・・・

         <Jazz>
              SHANA TUCKER 「SHiNE」
               Impartmaint Inc. / JPN / RCIP-0230 / 2015

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  しかしジャズ界も多種多様な世界、このシェイナ・タッカーShana atucker という女性ミュージシャンも希有な存在って言って良いのだろう。とにかくチェロを操ってのシンガーソングライターだ。しかもそのチェロを演じては一流でクラシックの素養を持ちながら、彼女自身の奏法によってジャズにアプローチ。聴きようによってはフォークっぽく、ソウルの味付けと、はた又聴きやすいポップな面も持っていると言うのだ。

 そしてこの作り出される音楽をして、自ら『チェンバー(室内楽)・ソウル』と称し、その独自のスタイルを推し進めている。又シンガーとしての実力とその魅力も十分というところで、チェロを弾きながら歌うという我が道を行くというスタイル。こうしたパターンに私は飛びつくということはあまりないのだが、友人からの紹介アルバムなのだ。もともとクラシック・チェロの楽曲は好きでよく聴いてきたこともあって興味をもった次第。

St1_2(Tracklist)

01.  Intro
02.  November
03.  The Precious Ones
04.  Just Go
05.  Just a Moment
06.  No Get-Back
07.  Lazy Afternoon
08.  A Secret That I Keep
09.  Amazing Grace
10.  Bow Out Gracefully
11.  Repeat Again
12.  Fast Lane
13.  Shine

 彼女のオリジナル曲が中心の構成。曲によってバンドの編成が変わっているが、彼女のチェロに、ピアノ、エレクトリック・ギター、ベース、ドラムスといったところに、女性のバッキング・コーラスが加わる。まあジャズ寄りの構成ですね。
  又、彼女はチェロを単に弓による奏法に拘らず、ピツィカートは勿論、コル・レーニョその他かなり多様な操りを熟しているようだ。
 彼女が歌い演ずる曲調を一口で表現するのは難しいが、やはり主体はソウルというところか?。声量は十分でかなり美声の持ち主。高音の伸びもいい。

 M1.”Intro”は、ピアノ、ドラムスの流れが襲ってかなりコンテンポラリー・ジャズ的で面白いが、M2.”November”になって彼女のヴォーカルが入るとイメージは変わってソウルっぽい世界であることが解る。そこにチェロの調べが流れて不思議なと言うか聴き慣れない世界に引きずり込まれる。
 そしてM2.M3.M4.と聴いて行くと、彼女の唄の巧さや声の質の良さがはっきり認識できて、これには多分お気に入りになる輩も出てくるのは解る。ソウル、フォーク調と言えば良いのか?、しかしどうもユーロ・ジャズ系を好む私にとっては、若干好むムードが違っている。
  M7.” Lazy Afternoon”、M8.” A Secret That I Keep”は、なかなかJazzyでムードも私好み。このパターンが良いですね。
 M9.”Amazing Grace”はクラシック・チェロの響きにピアノが落ち着いたメロディーを演じて、聴きようによってはトラッド的な雰囲気を感ずる曲で聴き惚れるところがある。
 最後のアルバム・タイトル曲M13.”Shine”は、フォーク調の彼女のヴォーカルをしっかり聴かせる曲。
 私にとっては、中盤から後半に好みの味が感じられた世界があった。

Shana_tucker3
 彼女はNYのロングアイランド出身で、”ジャズをルーツにしながらも、ジョニ・ミッチェルやトレイシー・チャップマン、ダイアン・リーヴスなどの系譜を継ぐ優れた女性シンガー・ソングライターにして、チェロ奏者としても一流というクラシックの素養も持つ多才なアーティスト”と紹介されている。
 彼女の演ずるスタイルは、つまりモダン・ジャズではなく、フュージョンでもなく、フリー・ジャズ、ロフト・ジャズでもなく・・・・なかなか私の感覚では表現に困る。まあこれを彼女の言う『チェンバー(室内楽)・ソウル』という独自スタイルを構築しているところの姿なのだろう。このことはアーティストとしての生き様まで感じられるところである。
 

(視聴)

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2016年4月 5日 (火)

ダイアナ・クラールDiana Krall2016東京ライブ3日間完全盤登場 「The Wallflower World Tour Tokyo 3 Days Complete」

これぞ完璧!ダイアナ・クラール2016東京ライブ3日間完全盤
    ~ CD6枚+映像DVD1枚 ~

 ダイアナ・クラールの今年の「The Wallflower World tour」の彼女の”有り難うございます”の発声から始まる東京3日間のなんと収録58曲の完全版が登場。
 そして音質も、ライブ録音としてはハイクラス。それはサウンドボードものではないが、XAVELレーベルの「マルチIEMソース+AUDソース=マトリクス・レコーディング」で文句の無いアルバムだ。そしてしかもボーナスとして3日目の2月27日東京メトロポリタン・シアターの映像版DVD付きでもある。

<Jazz>
             Diana Krall
「The Wallflower World Tour Tokyo 3 Days Complete」
XAVEL Records / JPN / XAVEL-SMS-062/063/064 /  2016

1

(Personnel)
Diana Krall (Piano, Vocals), Anthony Wilson (Guitar), Dennis Crouch (Bass),
Stuart Duncan (Fiddle), Karriem Riggins (Drums) & Patrick Warren (Keyboards)

■“Eyes Of An Angel -1st Night in Tokyo 2016-” (XAVEL-SMS-062)
Showa Women's University Hitomi Memorial Hall, Tokyo, Japan 24th February 2016
[Multiple IEM Sources + EX-Audience Source = Matrix Recording]

(Disc 1)
01. Intro
02. 'Deed I Do
03. There Ain't No Sweet Man That's Worth The Salt Of My Tears
04. Just Like a Butterfly That's Caught in the Rain
05. So Nice (Summer Samba)
06. Frim Fram Sauce
07. How Deep Is The Ocean
08. Corcovado (Quiet Nights of Quiet Stars)
09. Temptation
10. Bass & Drums Solo
11. Temptation Reprise

(Disc 2)
01. The Look Of Love
02. I Don't Know Enough About You
03. Angel Eyes
04. California Dreamin'
05. Wallflower
06. Just You, Just Me
Encore:
07. Desperado
08. After You've Gone
09. This Dream of You
10. Ophelia

3028008201_big_2

■“Call It Madness -2nd Night in Tokyo 2016-” (XAVEL-SMS-063)
Showa Women's University Hitomi Memorial Hall, Tokyo, Japan 25th February 2016
[Multiple IEM Sources + EX-Audience Source = Matrix Recording]

(Disc 1)
01. Intro
02. 'Deed I Do
03. There Ain't No Sweet Man That's Worth The Salt Of My Tears
04. Just Like a Butterfly That's Caught in the Rain
05. On the Sunny Side of the Street
06. So Nice (Summer Samba)
07. How Deep Is The Ocean
08. You Call It Madness
09. Temptation
10. Bass & Drums Solo
11. Temptation Reprise

(Disc 2)
01. The Look Of Love
02. Fly Me To The Moon
03. A Case of You
04. California Dreamin'
05. Wallflower
06. Frim Fram Sauce
07. Just You, Just Me
Encore:
08. Desperado
09. After You've Gone
10. Ophelia

■“Heart Of A Saturday Night -3rd Night in Tokyo 2016-” (XAVEL-SMS-064)
Tokyo Metropolitan Theatre, Tokyo, Japan 27th February 2016
[Multiple IEM Sources + EX-Audience Source = Matrix Recording]

(Disc 1)
01. Intro
02. 'Deed I Do
03. There Ain't No Sweet Man That's Worth The Salt Of My Tears
04. Just Like a Butterfly That's Caught in the Rain
05. So Nice (Summer Samba)
06. On the Sunny Side of the Street
07. How Deep Is The Ocean
08. Temptation
09. Bass & Drums Solo
10. Temptation Reprise

(Disc 2)
01. The Look Of Love
02. A Case of You
03. California Dreamin'
04. Wallflower
05. Just You, Just Me
Encore:
06. The Heart Of A Saturday Night
07. After You've Gone

08. Ophelia

Tokyo3members 今回は風邪(?)による体調不良とは言え見事なステージを観せてくれた。もともと親父声の彼女であり、ハスキー部分はやや強いとは言え、かえってリアルであって聴き応えあり、演奏面は充実していてお見事。愛嬌のあることにトム・ウェイツのカヴァーが登場するところは芸人根性満点の彼女であった。

 中身は人見記念講堂における2/24と2/25の連日公演、そして舞台を東京芸術劇場に移しておこなわれた2/27の東京最終公演。
 さすがに、各日セットリストおよび楽曲へのアプローチに変化をもたせるなど、趣向を凝らして行なわれた3日全日を聴く価値十分の6CDであった。

  演奏では、まず前半は”Just Like a Butterfly That's Caught in the Rain”が味があり、”On the Sunny Side of the Street”が快調。
 ”How Deep Is The Ocean”も聴かせますね、Anthony Wilson (Guitar),Stuart Duncan (Fiddle)が好演。 こうゆうのに私は痺れるんです。
 それに続く”Temptation”がやっぱり出色ですね。今回の編成ではStuart Duncan (Fiddle)が特徴的ですが、毎回演奏の度に変化のある”Temptation”での演奏はよい役割をしている。”Temptation Reprise”の演奏はダナミックな演奏に変わって、彼女の得意の曲だけあってやっぱり聴きどころです。
 ”The Look Of Love”もアルバム版とはかなり違ったジャズ・バラード調の仕上げで面白い。
 今回のツアーの中心曲 ”California Dreamin'”、”Wallflower”、”Desperado”は手慣れた歌声を聴かせる。三日間聴くと、東京最終の三日目が一番声が出ていなかったですね、風邪ということのようで残念ながらしょうがないでしょう。多分これは大阪まで引きづったと思います。と言うところで、二日目が彼女は一番乗っていて、内容も良かったように思うので、この日に参戦した方は果報者です(笑)。

Photo4 このアルバム、初回入荷分のみ、2/27東京芸術劇場公演をプロショットでなく、オーディエンス2台のカメラにて撮影したボーナスDVD-Rが付属していた。それでもステージの様子が分かってサービス満点。

[第1夜、2/24人見記念講堂]
 テンポ快調の「'Deed I Do」からスタートした。今回のジャパン・ツアーではこの日限定となるエラ・フィッツジェラルドの「エンジェル・アイズ」やボブ・ディランの「ディス・ドリーム・オブ・ユー」が聴ける。
 久々の日本公演で、聴衆も盛り上がりのステージ。締めくくりはザ・バンドの「オフェリア」です。全体にピアノ演奏がじっくり聴けるのもライブのよいところだ。

[第2夜、2/25人見記念講堂]
 二日目のステージ。中盤のピアノ・ソロ・パートで聴きたい曲をオーディエンスから募ったりで、ライブならではの楽しいところ。リクエスト・ナンバーのジャズ・スタンダード「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」とジョニ・ミッチェルの「ア・ケース・オブ・ユー」はこの日のみの演奏。
 ナット・キング・コールのカヴァー「ユー・コール・イット・マッドネス」もこの日のみ。

[第3夜、2/27東京芸術劇場]
 三日目は池袋の東京芸術劇場にておこなわれた東京最終公演。
 特にこの日は特にダイアナの喉は不調で、人見記念講堂における連日公演と比べるとやや短めのステージ。この日は土曜日、従ってこの日のみ演奏されたハスキー・ヴォイスを生かして(笑)のアンコール曲のトム・ウェイツのカヴァー「ザ・ハート・オブ・サタデイ・ナイト」が、皮肉にも取り敢えずは最大の聴きどころでしょうかね。

(参考視聴)

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2016年4月 2日 (土)

ミシェル・ビスチェリアMichel Biscegliaの近作アルバム 「BLUE BIRD」

物思いに耽る究極の耽美的詩情の世界

  <Jazz>
       Michel Bisceglia「BLUE BIRD」
        Prova Records /  PR 1507-CD28 / 2015

Bluebird_2
Recorded on July 9th 2015 at Crescend Studio
Michel Bisceglia (piano)
Werner Lauscher (bass)
Marc Lehan (drums)

 今年新年の初聴きアルバムとして、イエローの『On a Sunny Day』か、ブルーの『BLUE BIRD』かと話題になったアルバムです。私はアレサンドロ・ガラティのイエローを新年のスタートの曲として取り上げたのですが、ミシェル・ビスチェリアのブルーもなかなかのモノでした。
 遅まきながら、そろそろほとぼりも醒めた頃なのでここでミシェル・ビスチェリアMichel Biscegliaの『BLUE BIRD』のほうも取り上げておくこととした。(彼に関しては↓を参照してください)

(参照)http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/michel-biscegli.html

Mb_trio
(Tracklist)
1. Blue Bird Prologue
2. Waiting For The Bird
3. The Wrong Bird
4. Dry Water
5. Call Of Death
6. The Last Drive
7. Parallel Dreams
8. Dance Of Hope
9. Nunc Dimittis
10. The Birth

Img_8333  さてこのアルバムだが、ベルギーの人気ピアニスト・ミシェル・ビスチェリア(1970年ベルギーのZwartberg生まれ、血筋はイタリア系と言う)の映画「青い鳥」(ガスト・ヴァン・デン・ベルジュ監督、2011年作品)というトーゴ共和国で撮影された作品をきっかけに作られたもの。彼はその映画音楽も担当している。その為”music for the film concert”とサブ・タイトルが付けられている。
 この映画は当然(と言っては語弊があるかも知れないが)観てないのでアルバムを聴きながら想像するところであるが、録音が2015年であり、映画に使われた曲を、ピアノ・トリオでアルバム用に演奏・録音されたのではないかと思っている。つまりサウンド・トラックものでは無いのだろう。

Img_8335 とにかく詩情豊かにして耽美的なピアノ・プレイを演じてくれるビスチュリアで彼の美しいメロディー・ラインを十分に堪能できる。
 M1.M2.の約10分、8分というやや長めの曲には、このアルバムを表現するピアノの思索的にして耽美的世界を描く。特に詩情的美しさのメロディーは勿論だが、無音の間取りが何とも言えず引き込まれる。
 M3.はビスチェリアの軽快なプレイを聴かせ、M5.は懐古的静の中の美しさ、M6.は期待と展望の美と続く。
 M7.は珍しくドラムスからスタートするが、それに同調してのピアノが流れ、両者のコンビネーションの音楽的掛け合いが見事で、聴くものをして納得させる。


Img_8339 全体に美しいメロディーを主体に”静”と”トリオそれぞれの音の余韻による哀愁”を印象づけ、”華やか”というものでなく、どちらかというと”陰影のある世界”である。
 まあテーマがそうなのだろうと推測するが、いわゆる軽快にスウィングするジャズではなく、又ダイナミックにスリリングに迫ってくるものではない。その点を期待すると裏切られる。

 別の目から見た注目点として、このアルバムは録音の良いところも素晴らしい。ピアノのクリアな音に、ベースのソフトにして充実感のある音、そしてドラムスの特にシンバルの繊細にして響く空間が良い。その三者の分離とバランスが見事である。そこは気分を更に良くするポイントでもあった。

(視聴)

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