「サンタナⅣ」 VS 「King Crimson : Live in Tronto」
懐かしの60年代両雄の全く相反する復活劇
今日は雑談・・・・・・サンタナに軍配か?
「サンタナⅣ」 Santana 4 Records / S4007 / 2016
ニールショーンがカルロス・サンタナをくどいてサンタナⅠ、Ⅱ、Ⅲのメンバー5人が45年ぶりに勢揃いした。
驚きは懐かしの曲群のオンパレードで”昔の名前で出ています”スタイルでなく、メンバー全員でのニュー・オリジナル曲での完全なニュー・アルバムを作り上げたことだ。
VS
「King Crimson : Live in Tronto」 PANEGYRIC/DGM5013/2016
新キング・クリムゾンは7人バンドとしてお目見えした。これはかってのメンバーのメル・コリンズもいるが、完全な新メンバーと言って良い構成で、サンタナとは逆に昔からのヒット曲を中心のライブ録音盤。メル・コリンズのサックスによって曲のニュー・バージョンと言う衣装替えは評価できる。
サンタナ キング・クリムゾン
①メンバー オリジナル・メンバー ←→ 新メンバー(どちらかと言えば)
②構成 7人構成(現バンド2人協力) ←→ 7人構成
③構成特徴 ドラムス・パーカッション3人 ←→ ドラムス3人
キーボード ←→ サックス
④演奏・録音 スタジオ録音 ←→ ライブ録音
⑤録音の質 優 ←→ 良
⑥曲 ニュー・オリジナル曲(共作) ←→ 過去のヒット曲(フリップまかせ)
⑦曲内容 ラテン・ロック ←→ プログレ、メタリック・ハード
⑧話題性 100 ←→ 100
⑨盤 CD , LP , Blu-specCD ←→ CD , 2UHQCD
⑩来日公演 無 ←→ 有
⑪意気込み 郷愁ではなく、情熱 ←→ フリップの逆襲
⑫ジャケ Ⅰの発展系の迫力 ←→ 単なるステージ・スナップ
サンタナは、めくるめく怒涛のラテンロックワールドをエネルギッシュに新曲で展開している。45年の経過でも、当時の心意気が伝わってくる。既に”Anywhere You Want To Go”はヒットしている。私は”Fillmore East”が注目曲。
キング・クリムゾンは3ドラムスのパワーとサックスによる色づけ変化を見せつけ、中身はファンにとっては涙ものの懐かしの曲のオンパレード・・・・と、言うところだが。ちょっと過去のファンにとってはJakkoのヴォーカルの線が少々細いか?。
やっぱり勝負は新曲を作り上げたサンタナが優勢。
それとオフィシャル・アルバムであるから、最高の音質を期待するわけだが、サンタナの優良音質は高評価。一方キング・クリムゾンはやはり一歩後退。しかも大阪もののブートSylph盤よりもそれぞれの楽器の鮮明さと低音部の迫力に一歩譲っている点も納得出来ない(ステレオの左右広がりという点ではSylphより勝っていた)まあ並の良録音レベル。
こんなところだが、これからは現在の逆で、クリムゾンは"新曲によるニュー・アルバム"が出るかも知れない・・・むしろ出して欲しい、それによって逆転ありか?。サンタナは今年のこのメンバーによる"ライブ録音モノ"が出るかも知れない。それはライブでは”soul sacrifice”始め”black magic woman”など懐かしのヒット曲をも演じているので。
いずれにしてもそれに加え両者には又ライブ映像モノも期待するところだ。
余談ですが、まあしかしサンタナの元気には脱帽、この後更にニュー・セッション・バンドの企画有り。それは女房のドラマー・シンディ・ブラックマンの企画で、「Supernova」の結成、これにはギターのサンタナにウェン・ショーター、ハービー・ハンコック、ジョン・マクラフリンそしてもちろんシンディのドラムスという布陣。こちらのジャズ、フュージョン・サウンドも期待度大だ。
(試聴) SANTANA Ⅳ
* * * *
(試聴) King Crimson
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コメント
最近生きててよかったと思っています。クリムゾンにしろサンタナにしろ、存在証明しようとする意気込みが素晴らしいです。ちなみにクラプトンもまだまだ健在のようです。
それにしても、サンタナにウエイン・ショーター、ジョン・マクラフリンとハービー・ハンコックって、素晴らし過ぎます。今世紀最高のスーパー・バンドではないでしょうか。
投稿: プロフェッサー・ケイ | 2016年4月24日 (日) 17時19分
ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、チャカ・カーン、トランペットの大野俊三、ベースのバスター・ウィリアムズ、ギターのラリー・コリエル…。どこかで見たような気が。
投稿: Log | 2016年4月24日 (日) 18時23分
プロフェッサー・ケイさん、こんばんわ。
私は知らずにいまして失礼しましたが、今回の地震方面に関係されていたようで、あらためてお見舞い申し上げます。
ところで、サンタナ、フリップら元気であることは嬉しい限りですね。
カルロス・サンタナは、確か2004年のMontreuxでも、ウェイン・ショーター、ハービー・ハンコックらと競演していましたね。彼の幅広い活躍は楽しい限りです。今回も期待して間違いなさそうですね。
投稿: 風呂井戸 | 2016年4月24日 (日) 19時54分
logさん、コメント有り難うございます。
大野俊三がらみからでしょうか?ウェイン・ショーターとかハービー・ハンコックとは共演は盛んでしたね。
多分このあたりのメンバーとなると、コンテンポラリー・ジャズということになるのでしょうか?サンタナのラテン・ロックがどこまで食い込むかも興味津々といったところですね。期待しましょう。
投稿: 風呂井戸 | 2016年4月24日 (日) 20時01分
相変わらず、カルロスとニール・ショーンの音色の区別がつきません。
とりあえず、右チャンネルがニール・ショーン。
投稿: nr | 2016年4月26日 (火) 01時09分
nrさん、かっても「Caravanserai」でも、聴きわけが出来るか・・・と、話したことがありましたね(笑)。”Song of the wind”なんかはしっかりとギターが聴けるのですが、両者のギターがセンターからでなかなか区別が難しかった。
今回もライブ・ステージだと、左がカルロスなんですが、こうしたスタジオ版はミックスの仕方は自由自在で、曲によって配置はどうなんでしょうかね。例えば”Echizo”なんかはニール・ショーンなんでしょうね。曲で左右に聴けるのは、やっぱり右がニール・ショーンのようでもありますが、最後の”Forgiveness”が最も両者は異質で迫ってきますが、なんか左より中央がニール、右がカルロスっぽくも聴けますが??。
早くライブ映像版が見たいです。
投稿: 風呂井戸 | 2016年4月26日 (火) 10時43分