ピアノ・トリオの企画モノ 「BEAUTIFUL JAZZ PIANO」
TOWER RECORDS が絡んでのピアノ・トリオ企画もの
1950-1960年代回顧~とにかく楽しめます
(”BEAUTIFUL” ~ 我が家に咲いた今年最後の牡丹(白))
<Jazz>
「BEAUTIFUL JAZZ PIANO」
Not Now Music / Import / NOT3CD208 / 2015
どうもよく解らないのですが、元は輸入物のようです。あのTOWER RECORDS が絡んでの企画モノと言って良いのでしょう。
ジャズ・ピアノのオリジナル・コンピレーション。1950~1960年代に絞っての主としてピアノ・トリオもの名曲、名演45曲です。
これはなんと言っても安いんです。3枚組で1000円少しで手に入りますので、変なモノかなぁ~と思いつつも、TOWER RECORDS とあるし、輸入物のようだし・・・と、まあ失敗してもと覚悟をして購入したんです。それも、もう数ヶ月前なんですが、ちょっと聴いただけで放置していてここに来てゴールデン・ウイークという暇も出来たのでしっかり聴いてみました。
いやはや驚きました。これは紛(まが)い物で無く、間違いなくビル・エヴァンス、オスカー・ピーターソン、バド・パウエル、レッド・ガーランド、アーマド・ジャマル、セロニアス・モンク、ホレス・シルバー、ソニー・クラーク、ケニー・ドリューなどなどのオリジナル録音モノのベスト版で、しかもリマスターされたであろうこの歴史物としては良音質ものであって、これはこれはとんだ獲物でした。いやはや懐かしい曲が次々と出てきます。
Bill Evans を見てみると、”Waltz For Debby ”と、まさに代表曲、そして”Very Early ”、”Blue In Green ”、”Someday My Prince Will Come ” の4曲が登場して、まあこうしたアルバムですから、こんなところで良いのではと思いつつ、このアルバムの様子がわかろうというところだ。
私はどちらかというと、アルバムをトータルに聴いて評価するタイプであるので、こうしたオムニバスものって、軽く聴き流すのですが、それにしてはこれはなかなか重厚です。
(Disc1)
1.Bobby Timmons/Moanin'
2.Bill Evans/Waltz For Debby
3.Oscar Peterson/Night And Day
4.Bud Powell/Cleopatra's Dream
5.Erroll Garner/Misty
6.Thelonious Monk/Honeysuckle Rose
7.Horace Silver Trio/Opus de Funk
8.Junior Mance/Love For Sale
9.Sonny Clark/Tadd's Delight
10.Andre' Previn/It Could Happen To You
11.Hampton Hawes Trio/I Got Rhythm
12.Barry Harris/Moose The Mooche
13.The Three Sounds/You Are My Sunshine
14.McCoy Tyner/There Is No Greater Love
15.Red Garland/Gone Again
M2.Bill Evans”Waltz For Debby” は勿論ですが、いやはや懐かしいですねM5.Erroll Garner”Misty” これ好きでした。 そしてクラシック・コンダクターでもあるAndre' PrevinのM10.”It Could Happen To You” と。更にRed Garlandものも完璧です。
(Disc2)
1.Shelly Manne/I Could Have Danced All Night
2.Red Garland/Cjam Blues
3.Sonny Clark/I Didn't Know What Time It Was
4.Claude Williamson/I'll Remember April
5.Ahmad Jamal Trio/Speak Low
6.Bill Evans/Very Early
7.Kenny Drew Trio/When you wish upon a star
8.Junior Mance/Whisper Not
9.Erroll Garner/Exactly Like You
10.Hampton Hawes Trio/Somebody Loves Me.
11.Ray Bryant/Daahoud
12.The Three Sounds/Love Walked in
13.Bud Powell/There Will Never Be Another You
14.Oscar Peterson/Things Ain't What They Used To Be
15.Bill Evans/Blue In Green
演者、曲を見ていただけると解るのだが、いやはや下手な企画モノよりは良い物を選び出していますし、この時代物としては音質も良く、暇なときにはただただ難しいことは抜きにして流しておくと気持ちが安まる代物です。
(Disc3)
1.Wynton Kelly/Come Rain or Come Shine.
2.Bill Evans/Someday My Prince Will Come
3.Sonny Clark/Softly As In A Morning Sunrise
4.Roland Hanna/Easy To Love
5.Bobby Timmons/This Here
6.Phineas Newborn Jr./Manteca
7.Hampton Hawes Trio/All The Things You Are
8.Horace Parlan/The Lady Is a Tramp
9.Claude Williamson/Witchcraft
10.Kenny Drew Trio/Caravan
11.Horace Silver/The St.Vitus Dance
12.Ray Bryant/Golden Earrings
13.Andre Previn and his Pals/Tonight
14.Oscar Peterson/Take The "A"Train
15.Miles Davis(Red Garland)/Billy Boy
そして取りあげたのはこの蒼々たるメンバーですから、下手な解説はないのですが・・・、それでも英語で選ばれたミュージシャンの取りあげた意義と簡単な紹介がある。そしてそれぞれの曲のオリジナル・アルバムはしっかりと記載されている。これがしっかりしている証拠です。このあたりはまともな代物ですね。
今やジャズの歴史を回顧することのブームのようですが、それほどジャズも歴史を重ねたと言うことでしょう。私のようにヨーロッパ系にどちらかというと寄っていってしまうのですが、時にこの歴史ある時代を流して聴くと言うことも良いものです。
(視聴) .Bill Evans”Waltz For Debby”
* *
Kenny Drew ”When you wish upon a star ”
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