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2016年5月23日 (月)

ビル・エヴァンスBill Evansの好評発掘盤「SOME OTHER TIME」

しかし絶賛の嵐ですね・・・・・それ程の大事件か?

 ビル・エヴァンスBill Evansの歴史的音源発掘盤としてこのところジャズ・ファンから絶賛を浴びているアルバムだ。そうゆう事ならばあの元祖ビル・エヴァンスですから、当然聴いてみたくなったという代モノ。

  <Jazz>
        Bill Evans 「SOME OTHER TIME」
        THE LOST SESSION FROM THE BLACK FOREST
         with EDDIE GOMETZ and JACK DEJOHNETTE

         Resonance Records / USA / HCD-2019 / 2016

51w7eza0lml
Recorded at MPS Studios in Villingen, Germany on  June 20, 1968

Bill Evans : piano
Eddie Gomtz : bass
Jack DeJohnette : drums

 Disc One
1. You Go To My Head (4:58)
2. Very Early (5:12)
3. What Kind of Fool Am I? (5:21)**
4. I'll Remember April (4:08)**
5. My Funny Valentine (6:58)
6. Baubles, Bangles & Beads [Duo] (4:38)**
7. Turn Out The Stars (4:56)
8. It Could Happen To You (3:58)**
9. In A Sentimental Mood (4:18)
10. These Foolish Things (4:14)**
11. Some Other Time (5:28)

 Disc Two:
1. You're Gonna Hear From Me (3:32)
2. Walkin' Up (4:10)
3. Baubles, Bangles & Beads (4:51)
4. It's Alright With Me [Incomplete]* (3:45)
5. What Kind Of Fool Am I? (2:51)
6. How About You? (3:59)
7. On Green Dolphin Street (4:33)
8. I Wonder Why (4:13)
9. Lover Man (Oh, Where Can You Be?) (3:49)*
10. You're Gonna Hear From Me [Alternate Take] (3:24)
             (*solo, **duo)

Billevans009w   Bill Evans とくれば、ジャズ・ピアノの神様みたいなもので、私あたりが何をか言わんやというところであり、ここで講釈を述べるのはよそうと思っている。しかし私はエヴァンスと言えば、一部リアル・タイムに聴いてきたところもあるが、その頃まだミュージックのミュの字も解らない赤子であった輩が、このアルバムに興奮するのは一体何なんだろうと、むしろその方が不思議でならない。

 エヴァンスと日本の音楽事情
 特に1950年代後半から1960年代前半というのは、彼が兵役から解放されて音楽活動に集中した頃で有るが、残念ながら私の知る限りでは日本ではそれ程彼のミュージックを皆が大騒ぎするというものでなかった。なにせようやくLPとかSTEREO録音とかがお目見えした頃で、日本は60年安保闘争などと、ジャズ・ミュージックを率先して聴くというそんな社会で無かったからである。
 エヴァンスの名作「PORTRAIT in JAZZ」は1959年、「Waltz for Debby」は1961年ですから、つまり”リバーサイド四部作”あたりは日本で彼を何処まで聴いていたかなんてのは想像の付くところである。

Image その後のエヴァンスは、まあ一般的には社会も安定してきての1968年「BILL EVANS AT THE MONTREUX JAZZ FESTIVAL」を頂点としての”1966以来のセカンド・トリオ(Eddie Gomtz : bass,  Jack DeJohntte : drums)”によるものぐらいが(←)、日本では初めて彼のミユージックをリアルタイムに感じたと言うぐらいにみて良いところだ。

 さてその頃の私はどうしていたか?、当然クラシックは交響曲を中心に夢中であったところで、マーラーショスタコーヴィチなどを受け入れ興奮していたし、やっぱりロックの展開に現を抜かし(C.C.R.から始まって ピンク・フロイドキング・クリムゾンを中心としての流れに興奮ですね)ていた。
 そしてジャズは'60年に入った頃、フランスのジャック・ルーシェによる”バッハをジャズで”のピアノ・トリオに夢中になり、'70年代に入ってもキース・ジャレットに聴き惚れました。その他なんとハービー・マンとか、又ハービー・ハンコック(後の70年代に入ってのエレクトリック・キーボードは又凄かった)にも。そしてボサノヴァのセルジオ・メンデス、ギターはバーデン・パウエルと聴きまくっていた。
 従ってエヴァンスの世界は残念ながら当時それ程興味は無かったんですね。今となってみると社会の中の私自身が”エヴァンスの世界”で無かったのかも知れない。

 さて、この掘り起こし盤事件だが・・・
  延々と語ったが、今回の発掘盤の興奮度は従って私にとってはそれほど大事件ではないのですが、世間は老若男女が絶賛・興奮しているのであるから、その道では大事件なんでしょうね。まあ理屈は抜きにしてそれで良いのではと思うのである。確かに当時のモノとしては音質もドイツ・スタジオ録音だけあって良いですね、歴史的評価の”お城の「Montreux Jazz FES」”よりは上だ。これも価値を高めている一つでしょう。
 そうそう考えてみれは、エディ・ゴメスは当時まだ23歳ぐらいだろうか(エヴァンスは40歳前後)、その割には頑張っているのがこのアルバムでも解ります。ドラムス・レスのデュオも何曲かあって、これからマーク・ジョンソンに変わるまでの10年もこのお付き合いは続くわけで、エヴァンスにとっては最も重要なベーシスト。そのまあ初期ですから、そんな若き時代を聴けるというのは振り返るだけ面白い。それにしてもディジョネットは静かですね。

 いずれにしても、ミュージックに関しては、この当時は別世界に現(うつつ)を抜かしていて、「68年エヴァンス」はリアルタイムでない為実感は乏しいが、今回の騒動につられて、若干懐かしくこのアルバムを聴いている私も居ると言うところで今日はお開き・・・・・・。

(参考視聴)

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コメント

自分がジャズに興味を持ったのはCD世代なので、エヴァンスの没後ということになりますが、その初期で、CDをそんなに買わなかったこともあり、かなり彼を聴きこみました。今でこそ割と新しいジャズばかり聴いていますけど、当時の刷り込み効果というのが大きいんじゃないかと思います。こればかりは理屈ではないのかもしれません。

TBさせていただきます。

投稿: 910 | 2016年5月23日 (月) 11時23分

工藤さん、コメント、TB有り難うございます。
 とにかくビル・エヴァンスですから、今にしてニュー・スタジオ盤というのには、皆驚きであったと思います。
 まあ理屈抜きで感動ものであったと思いますが、この頃には別世界に没頭していた私はリアルタイム派ではないという為か、当時の気持ちを呼び起こすと言うこともないため、そんなに大きな衝撃もなく、興味は持ちながらも、究めて冷静に(笑い)聴いています。

投稿: 風呂井戸 | 2016年5月23日 (月) 20時46分

古井戸さんこんにちはmonakaです。
このアルバム、大騒ぎのわけは、没後発掘盤が出ている中で、そのポジションが特異だからでしょうね。
内容はもちろん当時のエバンスだから、ひっくり返って驚くことはありません。良い部分と普通の部分がないまぜなので選んで聞いてみました。
TBさせていただきます。

投稿: monaka | 2016年5月24日 (火) 08時33分

風呂井戸さま、トラバをありがとうございました。

私の現在好きなピアニストたちの多くが彼を源流としているとおもいます。普段はそういった人たちを中心に聴いているので、比較的冷静のつもりではありましたが、やっぱり濃いな、って、感動しました。ブート音源でしたら、、まだしも、、このレベルの音源が丸ごと残っていたことも、リリースされたことも、、私は奇跡的だとおもいました。

トラバしますね♪

投稿: Suzuck | 2016年5月24日 (火) 17時19分

 monakaさん、わざわざお越し頂いて感謝です。
 しかし、monakaさんの曲の並び替え鑑賞には興味を持ちました。まあこの2枚組にしてもある意味を持って曲は配列されていると思いますが、私のようなアルバム一枚トータル鑑賞派は、その意味の大きさを感じるのです。
 エヴァンスへの思い入れが成せる技と思います。今後も楽しい観賞術を教えてください。
 

投稿: 風呂井戸 | 2016年5月24日 (火) 18時13分

 suzuckさん、コメント、TB有り難うございます。
 おっしゃるように、今やユーロ圏のピアノ・トリオの素晴らしさも、もとはエヴァンスあってのことだと思いますので(もはや孫の代に突入ですね(笑い))、考えてみると、このような録音が出てきたことは意外性ある大事件かも知れません。・・・ん、大事件ですね(笑い)。
 更なるピアノ・ジャズの発展を期待している者として喜びたいです。
 

投稿: 風呂井戸 | 2016年5月24日 (火) 18時21分

風呂井戸さん,こんばんは。TBありがとうございました。

おっしゃる通り,演奏の質からすれば,大騒ぎするほどのものではないのかもしれません。確かにこれより優れた演奏はいくらでもあると思います。

しかし,こういう音源が残っていたことは素直に喜びたいです。まぁ,私自身,決してリアルタイムで彼の音楽を聞いていたとは言えませんが,それでもこのクォリティと言いますか,平均点の高さはこの人の魅力だと思いました。

いずれにしても,発掘というのはこういうのを言うと思います。

こちらからもTBさせて頂きます。

投稿: 中年音楽狂 | 2016年5月24日 (火) 23時22分

中年音楽狂さん、わざわざお出向きくださいまして感謝です。TBも有り難うございます。
 とにかく入れ込んで居られれば居られるほど衝撃と事件であったと言うことは、推察できます。それはそれだけ羨ましいですね。
 私なんかは、60年代から70年代初めはロックが2/3で、ジャズ系 1/3という比率でしたから、かってピンク・フロイドの「The Man」とか「The Journey」を何とか仕入れたときの興奮は凄かったです。そんな気持ちが少しでも持てた人は幸せなんですね。いやはや・・・こんな事がこれからもジャズやロック界で起きてくれることは歓迎ですね(笑)。
 

投稿: 風呂井戸 | 2016年5月25日 (水) 18時22分

こんばんは

僕もこのアルバムを買ったので、ジャズのCDとしては売れたのではないでしょうか。CDが売れなくて困っている現状なので、たまには売れるものがあってもいいかなと。

期待していたのは、ジャック・デジョネットとのからみだったので、そこは肩透かしでした。

投稿: azumino | 2016年5月25日 (水) 21時46分

azuminoさん、こんばんわ。
 いやはや、ジャズを語るブロガーは殆ど買っているというアルバムなんですね。さすがというか、恐ろしいというか Bill Evans ということになりますね(今更何をか言わんや・・・と)。
 確かにCDの売り上げ低下は、思った以上に推移しているようです。1曲1曲をダウンロードして聴いていると言う時代ですが、私はアルバム派でして、アルバム・トータルに感じてゆくパターンはどうも変わりなく、これからもおそらくそのままでしょう。円安でアルバムも一時(二年ぐらい前よりは)より値が上がってますが・・・これから何処までアプローチできるか?、若干不安であります。

投稿: 風呂井戸 | 2016年5月25日 (水) 23時16分

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