フランチェスカ・タンドイ・トリオFrancesca Tandoi の3rd 「Wind Dance」
モダン・ジャズのオーソドックスなピアノ・トリオが華咲く
<Jazz>
Francesca Tandoi Trio 「Wind Dance」
ATELIER SAWANO / JPN / AS 150 / 2016
Recorded on Dec.27th at Wedgeview studio, woerdence verlaat, Holland
Francesca Tandoi (piano) (vocal on 3,6,8,10)
Frans van Geest (bass except 6)
Frits Landesbergen (drums except 6)
美人ピアニストのピアノ・トリオそしてヴォーカル作品として、少々話題になったオランダで活躍中のフランチェスカ・タンドイ(イタリアのローマ出身)の第三作が登場した。確かにジャケを見る限りには美人ですが、近頃来日公演があったので観てきた人は多分その実態を知っているのだろうと思いつつ(”天は二物を与えず”という言葉があるが)このニュー・アルバムを聴いているのです(笑)。
過去の2作「For Elvira」、「Something Blue」は2014年、2015年とリリースされているが、今年前半に三年目にして3作目と澤野工房も気合いが入っているんですね。
(参照)
「For Elvira」http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2014/09/francesca-tando.html
「Something Blue」http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/francesca-tando.html
実は私はこのトリオは、1stのジャケの美人描写を見たときには、あまり美人を前面に出し過ぎてているので、これはパッと売れて後は消えてしまうのでは?と、あまり次作に期待してはいけないと思ったのです。しかし中身は歌モノでなく意外にオーソドックスなジャズ演奏であってむしろ注目したのであったが、しかし第二作の登場そしてここに三作目というのはいよいよ本物になったのだろうか?。
(Tracklist)
1. I Could Write A Book
2. Magic Three
3. This Can't Be Love *
4. Clair De Lune
5. Thou Swell
6. Where Do You Start? *
7. Just You, Just Me
8. I'll Be Seeing You *
9. Wind Dance
10. I'm Gonna Laugh You Right Out Of My Life *
11. Fried Pies
(*印 Francescaのヴォーカル入り)
彼女のピアノ・プレイは、想いの外ダイナミックにしてスウィンギンなところを聴かせ、ハード・バップ系でモダン・ジヤズのオーソドックスなところにあるようだ。彼女のアルバム・ジャケからみると、如何にも柔なヴォーカル・アルバムのようにみえるが、なかなかそうではなくてピアノ・プレイが売り出しである。
彼女のオリジナル曲はM2.M9.の2曲であるが、まずM2.”Magic Three”を聴いて解るが、ピアニストとしての面目躍如の切れのある攻めのプレイが、1stアルバムからの同一メンバーとの交錯に洗練されたところを感ずる。
ちょっとヨーロピアンな抒情というところとは別の世界に感ずるが、そこが一つの聴きどころで、それでもエヴァンス流の哀愁どころも聴かせてくれるので、アルバムとしては色合いがあって飽きさせない。
特にヴォーカルが入る曲は、むしろしっとりとしていて(特にM10.”I'm Gonna Laugh You Right Out Of My Life ”これは良いですね)、彼女の低音が魅力的に響く。それはアルバムの色づけに大いに役立っている。
驚きはM4.ドビュッシーの”月光”だ。原曲の旋律も見事に生かしての情景をアレンジによって深めていく様は清楚な世界で見事であった。
(視聴)”Where Do You Start?”,”I Could Write A Book”
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コメント
今から1年ほど前、2014年のクリスマスに、400席ほどの小さなホールの最前席、フランチェスカ嬢まで5~6mほどのところで聴いたこと思い出しました。その後チェックしていませんが、より魅力的になっているようですね。
投稿: 爵士 | 2016年5月 8日 (日) 23時14分
爵士さん、コメントどうも有り難うございます。
そうですか、既にライブ参戦しているんですね。400席と言えば、小さいと言うよりはむしろジャズ・トリオ聴くとしては大きいように思いますので、最前列というのは自分のために演奏しているという感覚で聴けて最高ですね(笑)。ところで演奏タイプは三作目で大体解ってきましたが、問題の美人度(大笑)はどうでしたか?・・・変な質問ですが、「天は二物を与える」と言うことですかね。
投稿: 風呂井戸 | 2016年5月 9日 (月) 19時07分
演奏を聞いていたのか、顔を見ていたのか?いや美人でしたよ。
投稿: 爵士 | 2016年5月10日 (火) 11時38分
爵士さん、そうでしたか・・・・
やっぱりねぇ・・・天は二物を与えることがあるんですね(笑)。
投稿: 風呂井戸 | 2016年5月10日 (火) 21時23分