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2016年5月30日 (月)

ティエリー・ラングThierry Lang Trio 「MOMENTS IN TIME」

とにかく万人向けの優しい美的感覚のピアノ・トリオ作品

 このところ購入CDも整理が追いつかなく、気に入ったのも多いのだが、ようやくここに取りあげることが出来たモノが順次続きます。前回に続いて好感度抜群の、今度はベテランのピアノ・トリオもの。

      <Jazz>
         Thierry Lang  Heiri Känzig   Andi Pupato
         「MOMENTS IN TIME」
         Universal Music / SUI / 4768636 / 2016

Momentsintime
 スイスの人気ピアニスト:ティエリー・ラングThierry Lang (1956年スイスのRomont生まれ)のニュー・アルバム。彼の長年の多彩な活動から、2013年に原点回帰しての新生ピアノ・トリオがスタートしたが(アルバム「SERENITY」2013年)、その二作目だ。
 もともとベースのHeiri Känzigは長年のお付き合いだが、パーカッションのAndi Pupatoはチューリッヒ出身で、前作からのトリオ・メンバー。

Tltrio1_2Thierry Lang(piano)
Heiri Känzig(bass except 6)
Andi Pupato(per except 6)

Recorded at Hardstudios, Winterthur August 18 & 19, 2015


1. Embrace
2. Mosquito Dance
3. Traces
4. Moby-Dick
5. Bass Song
6. Tender Waltz
7. Open Bonds
8. Moments In Time
9. P.S.


 全曲オリジナル曲構成(Langが6曲、Kaenzigが1曲(M5)そして三人によるモノ2曲(M1, M7))。そしてスタート曲は 3人によるオリジナル曲だが、これがなかなか面白いと・・・それはティエリー・ラングものらしからぬパーカッションが先陣を切ってベース、ピアノが微妙な交錯で物語るスタイルであり、これだけでも今作に期待が持てる出だしなのだ。
 とにかく全編何となく納得してしまう印象的な美メロディーを聴かせるラングのピアノにうっとりと言うところだ。このトリオがアルバムに登場させる曲群は、はっきり言って癖が無く取っつきやすい。それだけで万人向き。
 「端麗なロマンティストと唯美的詩情描写」と宣伝されているが、まさにその通りと言って良い。暗くなくいやに明るいわけでなく、爽やかな世界に包んでくれる。Langは今年60歳になるんですね、そんな還暦になる人生の形成されたものがみえるような気がする。
  斬新さや奇抜さなどはない為に、若干物足りなく感ずるかと思いきや、聴き終わった後の爽快感で十分トリオ・ファンを満足せてくれることは間違いない。

(視聴) Thierry Lang Trio

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2016年5月26日 (木)

ロベルト・オルサー・トリオRoberto Olzer Trio の美世界 「THE MOON AND THE BONFIRES」

ピアノ・トリオの美しさの凝集~ベーシストの強力な援助を得ての第二作

Steppinout_2 あの”不思議なバランスを取った椅子のジャケ”で印象深いロベルト・オルサーRoberto Olzer(1971年生まれ、イタリア。師:Enrico Pieranunzi)のピアノ・トリオ1stアルバム「Steppin'Out」(ABJZ517 / 2013 )を取りあげたのは一昨年になる(→)。そしてあのアルバムの印象深さは、更にその上を行く何と言っても”品格ある叙情”であった。

(参考)http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/roberto-olzer.html

 そして昨年11月にATELIER SAWANOから2ndアルバムがリリースされていた。実はそれをマーク不足で今年春になって知ったというお粗末で、諸々から後回しになって、ここに遅まきながらその感想と言うことになった。

<Jazz>
     ROBERT OLZER TRIO  
   「THE MOON AND THE BONFIRES」

         ATELIER SAWANO / JPN / AWS147 / 2015

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Roberto Olzer (piano)
Yuri Goloubev (bass)
Mauro Beggio (drums)

 Recorded and mixed in September 2015 at Artesuono, Cavalicco (UD), by Stefano Amerio.

(Tracklist)
1. Beautiful Love (Victor Young)
2. La bella estate (Roberto Olzer)
3. Bibo no Aozora (Ryuichi Sakamoto)
4. Ich will meine Seele tauchen (Robert Schumann)
5. Le Vieux Charme (Yuri Goloubev)
6. Muirruhgachs, Mermaids, and Mami Wata,Wrapped Around Your Finger (Sting)
7. Little Requiem (Yuri Goloubev)
8. Seaward (Enrico Pieranunzi)
9. La luna e i falò (Roberto Olzer)
10. Adagio (from Piano Concerto) (Francis Poulenc)
11. Chàrisma (Roberto Olzer)

Robertoolzerright1 このトリオ2ndアルバムも1stの好評のためか、同メンバーによるもの。特にロシアのベーシストYuri Goloubev の強力なバックアップで、今回も見事なアルバムが完成している。

  M1. ”Beautiful Love” はVictor Youngの曲でスタートから美しさが迫ってくる。そしてRoberto Olzerの曲M2.”La bella estate”がクラシック調の世界を見せてくれる。
  M3. ”Bibo no Aozora (美貌の青空)”が登場。坂本龍一の曲だ。この美しさには絶句、う~ん、これだけでも満足だ。
 そして続くはM4.” Ich will meine Seele tauchen” はシューマンの曲で、Roberto Olzer のクラシックの世界からのジャズ・アプローチの真髄をみせる。それもベースのYuri Goloubevも、クラシック・オーケストラでのベース奏者としての世界をかぶせてくるので、いやはやそれはジャズと言うかクラシックというか・・・・とにかく美しさに浸れるのである。

Yuri2 M5. ”Le Vieux Charme”を聴くと、Yuri Goloubev(←)というベーシストも、忘れられない美旋律を作り出す人なんですね、素晴らしい。
 ところが、続くはStingが・・・・ロックの世界と来るからM6. ”Muirruhgachs, Mermaids, and Mami Wata,Wrapped Around Your Finger ”で驚きですが、なんとピアノ・プレイは軽快なクラシックになってしまい、ドラムスが頑張って辛うじてロックを思わせる。
 M7. ”Little Requiem ”、Yuri Goloubevの曲。ここでもRoberto Olzer のピアノと共に、彼のの美しいベースが堪能できる。いやはや参ります。
 M8. ”Seaward” 、聴いたことがあると思ったら、ついに登場ですね、Roberto Olzer の師匠Enrico Pieranunziの曲。あの美しさを彼は軽快さとダイナミズムを加えて演じてみせる。
 M9. ”La luna e i falò” この曲もRoberto Olzerのオリジナル曲。軽快に流れる美しさに圧倒されます。
 そしてM10.、M11.と完全にジャズを超越した美しさに満たされるのである。

 とにかく、このアルバムも、全編ジャズにせよロックにせよ、クラシック的美しさで纏め上げてしまうRoberto Olzer には脱帽ですね。

(参考視聴) ”Die Irren” from 1st Album

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2016年5月23日 (月)

ビル・エヴァンスBill Evansの好評発掘盤「SOME OTHER TIME」

しかし絶賛の嵐ですね・・・・・それ程の大事件か?

 ビル・エヴァンスBill Evansの歴史的音源発掘盤としてこのところジャズ・ファンから絶賛を浴びているアルバムだ。そうゆう事ならばあの元祖ビル・エヴァンスですから、当然聴いてみたくなったという代モノ。

  <Jazz>
        Bill Evans 「SOME OTHER TIME」
        THE LOST SESSION FROM THE BLACK FOREST
         with EDDIE GOMETZ and JACK DEJOHNETTE

         Resonance Records / USA / HCD-2019 / 2016

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Recorded at MPS Studios in Villingen, Germany on  June 20, 1968

Bill Evans : piano
Eddie Gomtz : bass
Jack DeJohnette : drums

 Disc One
1. You Go To My Head (4:58)
2. Very Early (5:12)
3. What Kind of Fool Am I? (5:21)**
4. I'll Remember April (4:08)**
5. My Funny Valentine (6:58)
6. Baubles, Bangles & Beads [Duo] (4:38)**
7. Turn Out The Stars (4:56)
8. It Could Happen To You (3:58)**
9. In A Sentimental Mood (4:18)
10. These Foolish Things (4:14)**
11. Some Other Time (5:28)

 Disc Two:
1. You're Gonna Hear From Me (3:32)
2. Walkin' Up (4:10)
3. Baubles, Bangles & Beads (4:51)
4. It's Alright With Me [Incomplete]* (3:45)
5. What Kind Of Fool Am I? (2:51)
6. How About You? (3:59)
7. On Green Dolphin Street (4:33)
8. I Wonder Why (4:13)
9. Lover Man (Oh, Where Can You Be?) (3:49)*
10. You're Gonna Hear From Me [Alternate Take] (3:24)
             (*solo, **duo)

Billevans009w   Bill Evans とくれば、ジャズ・ピアノの神様みたいなもので、私あたりが何をか言わんやというところであり、ここで講釈を述べるのはよそうと思っている。しかし私はエヴァンスと言えば、一部リアル・タイムに聴いてきたところもあるが、その頃まだミュージックのミュの字も解らない赤子であった輩が、このアルバムに興奮するのは一体何なんだろうと、むしろその方が不思議でならない。

 エヴァンスと日本の音楽事情
 特に1950年代後半から1960年代前半というのは、彼が兵役から解放されて音楽活動に集中した頃で有るが、残念ながら私の知る限りでは日本ではそれ程彼のミュージックを皆が大騒ぎするというものでなかった。なにせようやくLPとかSTEREO録音とかがお目見えした頃で、日本は60年安保闘争などと、ジャズ・ミュージックを率先して聴くというそんな社会で無かったからである。
 エヴァンスの名作「PORTRAIT in JAZZ」は1959年、「Waltz for Debby」は1961年ですから、つまり”リバーサイド四部作”あたりは日本で彼を何処まで聴いていたかなんてのは想像の付くところである。

Image その後のエヴァンスは、まあ一般的には社会も安定してきての1968年「BILL EVANS AT THE MONTREUX JAZZ FESTIVAL」を頂点としての”1966以来のセカンド・トリオ(Eddie Gomtz : bass,  Jack DeJohntte : drums)”によるものぐらいが(←)、日本では初めて彼のミユージックをリアルタイムに感じたと言うぐらいにみて良いところだ。

 さてその頃の私はどうしていたか?、当然クラシックは交響曲を中心に夢中であったところで、マーラーショスタコーヴィチなどを受け入れ興奮していたし、やっぱりロックの展開に現を抜かし(C.C.R.から始まって ピンク・フロイドキング・クリムゾンを中心としての流れに興奮ですね)ていた。
 そしてジャズは'60年に入った頃、フランスのジャック・ルーシェによる”バッハをジャズで”のピアノ・トリオに夢中になり、'70年代に入ってもキース・ジャレットに聴き惚れました。その他なんとハービー・マンとか、又ハービー・ハンコック(後の70年代に入ってのエレクトリック・キーボードは又凄かった)にも。そしてボサノヴァのセルジオ・メンデス、ギターはバーデン・パウエルと聴きまくっていた。
 従ってエヴァンスの世界は残念ながら当時それ程興味は無かったんですね。今となってみると社会の中の私自身が”エヴァンスの世界”で無かったのかも知れない。

 さて、この掘り起こし盤事件だが・・・
  延々と語ったが、今回の発掘盤の興奮度は従って私にとってはそれほど大事件ではないのですが、世間は老若男女が絶賛・興奮しているのであるから、その道では大事件なんでしょうね。まあ理屈は抜きにしてそれで良いのではと思うのである。確かに当時のモノとしては音質もドイツ・スタジオ録音だけあって良いですね、歴史的評価の”お城の「Montreux Jazz FES」”よりは上だ。これも価値を高めている一つでしょう。
 そうそう考えてみれは、エディ・ゴメスは当時まだ23歳ぐらいだろうか(エヴァンスは40歳前後)、その割には頑張っているのがこのアルバムでも解ります。ドラムス・レスのデュオも何曲かあって、これからマーク・ジョンソンに変わるまでの10年もこのお付き合いは続くわけで、エヴァンスにとっては最も重要なベーシスト。そのまあ初期ですから、そんな若き時代を聴けるというのは振り返るだけ面白い。それにしてもディジョネットは静かですね。

 いずれにしても、ミュージックに関しては、この当時は別世界に現(うつつ)を抜かしていて、「68年エヴァンス」はリアルタイムでない為実感は乏しいが、今回の騒動につられて、若干懐かしくこのアルバムを聴いている私も居ると言うところで今日はお開き・・・・・・。

(参考視聴)

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2016年5月20日 (金)

ニッキ・パロットNicki Parott のベースでピアノ・トリオ・アルバム「STRICTLY CONFIDENTIAL」

スマートな洒落た世界は一級品

    <Jazz>
 Rossano Sportiello, Nicki Parott, Eddie Mrtz
       「STRICTLY CONFIDENTIAL」
         ARBORS RECORDS / USA / ARCD19449 / 2016

Strictlyconfidential_2

Rossano Sportiello(piano)
Nicki Parrott(bass,vocal)
Eddie Metz(drums)

Recorded on Oct. 5 and 6,2015 at Avatar Studios, N.Y.

(Tracklist)
1. Strictly Confidential
2. Sunset And The Mockingbird
3. John Hardy's Wife
4. What A Difference A Day Made *
5. Hallelujah, I Love Him So *
6. Misty
7. A Brush With Bunji
8. She
9. Shoe Shine Boy
10. What Are You Doing The Rest Of Your Life *
11. Pure Imagination
12. Sunny Morning
13. Close To You *
14. Shiny Stockings
15. How Beautiful Is Night
       
(*印4曲 Nicki のヴォーカルが入る)

  Venus Recordsからニッキ・パロットのヴォーカル・アルバムが立て続けに出てますが、これはそれとは違ってARBORS RECORDSからの彼女のアルバム。
 このレーベルからは、既に彼女のベース・プレイをフューチャーしたアルバム「Live At The Jazz Corner」(2012)や「It's A Good Day」 (2013)のピアノ・トリオものを楽しんで来た。
 これらはロッサノ・スポルティエッロ(Piano)、ニッキ・パロット(Bass,Vocal)、エディ・メッツ(Drums)のスウィング・ジャズを演ずるトリオによるもので、今回取りあげたのは、このメンバーによるニュー・アルバムである。

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 そしてこのレーベルからは、その他過去にニッキ・パロット(B, V)とロッサノ・スポルティエッロ(P)のデュオ盤として「Peaple Will Say We're in Love」(2007)、「Do It Again」(2009)の2アルバム、又更にBecky Kilgre & Nicki ParrottTwo Songbirds of a Feather」2015)というダブル女性ヴォーカルのアルバムもあった。
 これらはベーシストとしてのニッキ・パロットが楽しめるところと、懐かしのスウィング・ジャズを肩の凝らないパターンで楽しませてくれるのだ。

1001810_10 さて、今回のニュー・アルバムだが、冒頭からアルバム・タイトルのM1.” Strictly Confidential ”が、軽快なタッチの肩の凝らないスウィング・トリオ・ジャズが展開。特にロッサノ・スポルティエッロの転がるようなピアノ・タッチが快感。
 M2.”Sunset And The Mockingbird” スローな展開であるが、ピアノは流れるような展開で、ちょっと懐かしき時代を思い起こさせる。
 M3.”John Hardy's Wife” は、ブラッシングによるリズムに、やはり軽快にピアノとベースが交互に展開して楽しい。
 そして突如M4.”What A Difference A Day Made ”には、ニッキ・パロットの優しいヴォーカルが登場して気分一新。
  その流れに、私の好きなM6. ”Misty ”が登場すると、もうたまりませんね。良い気分です。
 M7. ”A Brush With Bunji ”は、歌うベースという感じでニッキのプレイを楽しめる。
 又M10. ”What Are You Doing The Rest Of Your Life”は、情感たっぷりのニッキのヴォーカルが迫ってくる。

 まあこんな感じのエレガントと言うに相応しいスマートにして軽快、時にしっとりした気分を持たせる演奏に、聴く者に心地よさを感じさせるご機嫌なアルバムなんですね。
 アルバムを通して、ニッキ・パロットの全編ヴォーカルというのでないところが、又逆に彼女の嫌みの無いヴォーカルを引き立てる結果となり、これは成功の一枚とと言って良いだろう。とにかく重くないところが気が休まるし、美しく洒落た世界に引き込まれるアルバムだ。

(視聴)

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2016年5月17日 (火)

スザンヌ・アビュールSusanne Abbuehl の深遠なる自然との対話の世界~日本ライブ

時にはこうした心が洗われるような世界も良いモノだ・・・・
   ~新潟県上越市=浄興寺ライブ~
      ~ECMアルバム 「The Gift」 (2013)~

 前回取りあげたECM盤のピアノ・トリオ作品「Black Ice」のオランダのピアニスト=ヴォルフェルト・ブレデロ-デに関心を抱き、その結果至った一つがこの女性ヴォーカリスト=スザンヌ・アビュールSusanne Abbuehl
  丁度タイミングよく、彼女は初の「日本ライブ」として現在日本の地にあり、そのライブに足を運んだ次第。勿論、彼女のヴォーカルを支えるピアニストがヴォルフェルト・ブレデロ-デである。
    (来日ライブメンバー)
     Susanne Abbuehl – voice
     Clément Meunier – clarinet
     Wolfert Brederode – piano
     Øyvind Hegg-Lunde - drums

Sa_2彼女の紹介を見ると(要約)・・・・・・
 「1970 年、スイスのベルン生まれ(オランダ+スイス国籍)。子供の頃から音楽に魅かれ、作詞作曲を行いながら、ハープシコードを習う。17才の時にロス・アンジェルスに移り、クラシック音楽の歌を習い始めた。アメリカとカナダをツアーした高校のジャズ・グループに所属していた。ヨーロッパに戻った後、ジャズとクラシック歌唱を Rachel Gould と Jeanne Lee にハーグ王立音楽院で学んだ。歌唱と音楽教授法で修士の学位を首席で得ている。また、アムステルダムにおいて Indurama Srivastava から古典北インド音楽歌唱を習い、その後よりボンベイで Prabha Atre に師事している。更に、作曲と分析をオランダの作曲家 Diderik Wagenaar から学んでもいる。スイスのルツェルンとローザンヌで大学教授を務める」・・・・と、ある。

P5121747trw そしてそのミュージックの世界は・・・・・「淡々と、しかし聴く者の耳にじわりと染み渡る深遠な魅力に溢れた歌声で、ヨーロッパを中心に人気を集める。1997年デビューで4作目という寡作ぶりながら、ECMを中心とする数多くのアーティストにも支持を受けている
・・・・・と、こんなところで、おおよそ彼女の世界を想像することが出来ると思うが、実のところライブでの実感は、それ以上であったと言うのが偽らざる私の感想だ。(写真:ライブ会場で私(顔は隠してあります)とのツーショット。ライブ終了後の彼女は非常に明るい印象だった)

         彼女のサイン(↓)~私の名前は頭文字のみで隠してあります
Sign2
P5121713w 彼女の歌い上げる曲の世界は、私から見ると、やはり一種の前衛ジャズというところか?、プログレッシブ・ジャズという範疇にも入るのか?。今回のライブでは、深遠にして思索的な世界を歌い上げ、ヨーロツパの民族的歴史の世界を感じさせ、描くところ自然に迫る情景をしっとりと聴かせるのである。
 又会場が、新潟県上越市(高田)の静かで広い敷地にある親鸞のゆかりのある浄土真宗の浄興寺という、敬虔にして重厚なお寺の本堂であったため、なおのことそんな気持ちに引き込まれたのであった。このヨーロッパからのメンバーも、東京から長野県、新潟県と車で来たため、日本の自然に感動したようだ。
          (本堂のライブ演奏ステージ ↓)

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13220542_220232945025979_48834831_2   
                     (浄興寺での演奏=Susanne Abbuehl のFacebookより)

■スザンヌ・アビュールの作品

<ECM レーベルよりのアルバム>
① 2001 年 「April」 (オランダのグラミー賞にあたる Edison 音楽賞受賞)
② 2006 年 「Compass」
③ 2013 年 「The Gift」 (↓)

Gift<Jazz>
Susanne Abbuehl 「The Gift」

 ECM Records / Germ. / ECM 2322  3727084 /  2013

 Susanne Abbuehl (Voice)、Matthieu Michel (flugelhorn)、Wolfert Brederode (piano Indian harmonium)、Olavi Louhivuori (drums percussion)

 1. The Cloud
2. This And My Heart
3. If Bees Are Few
4. My River Runs To You
5. Ashore At Least
6. Forbidden Fruit
7. By Day By Night
8. A Slash Of Blue
9. Wild Nights
10. In My Room
11. Bind Me
12. Soon (Five Years Ago)
13. Fall Leaves Fall
14. Sepal
15. Shadows On Shadows
16. This And My Heart var.

 これは女流詩人のSara Teasdale(1800年代後半から1900年代アメリカの詩人)とか Emily Brontë(イギリス「嵐が丘」の作家) そして Emily Dickinson (1800年代のアメリカの詩人)の詩に彼女が作曲したアルバム 。深遠な魅力に溢れた歌声で、ヨーロッパの深い森の中で自然に溶け込むが如くの世界を聴ける。

<その他>
  Jeanne Lee Music & Dance Ensemble、Christof May、Stephan Oliva、Michel Portal、Mats Eilertsen、Paolo Pandolfoなどと共演。

 しかし、スザンヌ・アビュールのヴォーカル・アルバムを聴き、そしてライブで歌声を直に聴いてみると、ほんとにジャズの世界の広さを感じます。以前に同様の世界として感じたRadka toneff と比べてみても、勝るとも劣らず彼女の世界は自然の中の深遠なる世界に敬虔な気持ちで人間を感ずるところに導くのだ。聴きようによっては”暗い”と感ずるところもあるが・・・しかし、ここまで歌い込むというのは、そう安易な気持ちでないものと推測している。
<追記>2016.5.19
    (参照)「タダならぬ音楽三昧」http://invs.exblog.jp/24392081/

(参考視聴)

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2016年5月14日 (土)

ヴォルフェルト・ブレデロ-デ・トリオWolfert Brederode Trio「Black Ice」

静と思索を透明感ある演奏で・・・・

    <Jazz>
       Wolfert Brederode Trio 「Black Ice」
       ECM / Germ / ECM 2476  4776462 / 2016

815itpxjpvl__sl1400__2Wolfert Brederode (piano)
Gulli Gudmundsson (double bass)
Jasper van Hulten (drums)

Engineer: Stefano Amerio
Recorded July 7-9, 2015 at Auditorio Stelio Molo RSI, Lugano

(Tracklist)
1. Elegia
2. Olive Tree
3. Bemani
4. Black Ice
5. Cocoon
6. Fall
7. Terminal
8. Conclusion
9. Curtains
10. Rewind
11. Bemani (var.)
12. Glass Room
13. Fall(var.)

 これは、このところECMを愛する多くの輩が、ブログで取りあげているオランダのピアニストのヴォルフェルト・ブレデロ-デWolfert Brederode(1974年生まれ)のトリオ作品だ。

P5121752w 彼に関しては実は私は白紙状態。ところがタイミングよく、このトリオ・メンバーではないが、現在異色の女性ジャズ・ヴォーカリストのスザンヌ・アビュール Susanne Abbuehl のサポート役(ピアノ演奏)で来日ライブを行っていた。
 会場は東京、横浜もあるが、新潟県上越市にある浄土真宗の浄興寺本堂でのライブに、これは面白いと私は興味を持って参加してきたのだ。ここにはピアノは立派な「Bøsendorfer」が、デンと構えていた。(ちょっと私の顔は隠してあるが、その時の彼とのツーショット(浄興寺本堂にて)2016.5.12)

Sa1 とにかくECMから何枚かのアルバムをリリースしているスザンヌ・アビュールは、いずれ取りあげたいと思うが、スイス出身で広くヨーロッパで活躍し評価の高い女性歌手。前衛ジャズという範疇としてよいか、深遠にして思索的な世界を歌い上げ、異色の世界を構築する。そしてヴォルフェルト・ブレデロ-デは、彼女のECM作品「The Gift」、「Compass」、「April」などのアルバムで、ピアノ演奏面で支え、大きな役割を果たしてきた。そんな事で今回の彼女の来日公演にも彼が同行しているし、このような経験が、ここで取りあげたトリオ作品にも活きていることは間違いない。

Trio_3
 これまでに、ブレデロ-デは、カルテット編成でのアルバム「Currents」(2007年)、「Post Scriptum」(2011年)をECMからリリースしているが、この「Black Ice」は、ECMでは初のピアノ・トリオ作品。
 リーダーのヴォルフェルト・ブレデロ-デは、ベーシストGudmondsson(アイルランド出身)とは1990年代に出会い、それ以後、フリー・インプロヴィゼーションから演劇のための音楽までコラボレーションは多く経験しているのだという。又ドラムスのJasper van HultenはGudmundssonと共に演奏活動をしてきている。そんな関係で出来上がったトリオであるようだ。

P5121753w_2 さて彼らのこのアルバムを聴くと、先ずはECMということもあってトルド・グスタフセンの作品と比較したくなる出来である。
 落ち着いた世界が全編に流れ、透明感ある演奏によって静と思索と優しい旋律が漂ってくる。Gulli Gudmundssonのベースもピアノと負けて劣らず十分に聴かせる思索の余韻ある音で迫ってくる。ドラムスのJasper van Hultenはしっかりとバックでの世界作りに貢献して、シンバルの余韻には透明感ある情景を描く。
 トータル・アルバム的流れでこの作品は作られていて。Gudmundsson作の1曲を除き、全てBrederodeのオリジナル曲。

 彼らの描く世界は、究めてECM的といえばそうなのだが、トルド・グスタフセンとの違いも聴きどころ。若さの割にはこの落ち着きは何なんだろうと不思議にも思う。しかしこのトリオECM第一作は好評に受け入れられており、続いての第二作に流れていくのは間違いないと思うが、彼らがこれだけの世界に馴染んでしまうのか、それとももう少しアグレッシブな冒険的音も築くようになるのか、目下は未知数。いずれにしても私は大歓迎で今後を楽しみにしているところだ。

(試聴) ”Elgia” from 「Black Ice」

(参考視聴) ”Common Fields”

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2016年5月12日 (木)

メロディ・ガルドーMelody Gardot のライブ映像版「Live At Olympia Paris」

待望の「"CURRENCY of Man" Tour」の映像版Blu-rayで登場!
~見よこの「メロディ・ガルドー・ジャズ・ワールド」の超越性~

        <Jazz、Rock、 Soul、 Root's Music>
         
 Melody Gardot 「Live At Olympia Paris」
            Decca Records/Eagle Vision  /  EVB335359 / 2016   

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Recorded at L'Olympia Bruno Coquatrix on Oct. 26&27,2015
(Tracklist)
1.Don't Misunderstand  2.Same To You   3. She Don t Know    4.Bad News   5.March For Mingus    6.Morning Sun    7.Les Etoiles    8.Baby I'm A Fool    9.Who Will Comfort Me    10.Preacherman     11.It Gonna Come

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 ようやく登場しました!。私に言わせれば2015年ジャズ・アルバム大賞候補の最右翼のメロディ・ガルドーの「CURRENCY of MAN」、そのリリース後の彼女のツアーの映像モノ。これがジャズでなきゃ何なんでしょう?。これがロックでなければ何なんでしょう?(フュージョン?、ソウル?)、はっきり言えば「Root's Musicの発展型」・・・こうゆうのに評論家は弱いんですね。・・・ある「ジャズ雑誌」の2015年総括には名前も出てきません。
 
 つまり評論家に言わせると”ジャズという昔ながらの型”にはまっていなければジャズとしての評価が出来ないということなんでしょう。時代の動きと共に変化があってジャズなんですよ(例えば今時の”Jazzy not Jazz”って何なんでしょう?)。だから評論家というのは・・・ちょっとね(?)。後になって言い訳はして欲しくないですね。
 ところでこれって新しいの?、そうじゃないでしょう。その道の解ったようなことを言っている人が、評価が出来ないだけのものですよ。(わっはっは、これは私のような素人が言うのだけのものですけどね)

P5111755w しかしこのライブは凄いですね。アルバムよりは何歩も発展している。メロディ・ガルドーの凄いところはアルバムに停滞していないところです。
 これを観ずに、講釈は垂れて欲しくない。彼女の音楽というモノの極みを知って欲しい。いっや~~、私は感動しました。

(Tour Members)
 ギター、ピアノ、ヴォーカルの彼女を支えるのは、ギター、ベース、ドラムス、アルト・サックス、テナー・サックス、トランペット、キー・ボードの7人(↓)。
P5111826w
  収録Listを見て解るように、殆どアルバム「CURRENCY of MAN」からの曲です。
 ところが” Who Will Comfort Me ”も登場するが、この編曲の極みは凄い。もともと過去のライブでも、その都度新しい編曲とアドリブを施して来たが、又々更にここでは更に一歩前進。これがメロディ・ガルドーなんですね。

P5111805w 彼女は、ヴォーカルといっても、ギター、ピアノを演ずるわけで、このライブでも重要な役回りをしている。
 又、かっての交通事故による障害によって、杖なしでの歩行は困難であったが、昨年ようやく歩行は可能になり、このステージでもかなりのアクションも見せて、かっての彼女のステージとは大きく変わっているところも見所だ。

P5111765w 究極は、彼女のミュージシャンとしてのブルージーな味付けの編曲によるジャズ、フォーク、フュージョン、ロックを超越した「メロディ・ガルドー・ワールド」なんですね。これを評価せずに、ジャズは語れないと(いや、語って欲しくないと)私は断言するのである。

(参照)http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/melody-gardot-c.html

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P5111767w

(視聴) Live at Olympia Paris 2015

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2016年5月 9日 (月)

ピアノ・トリオの企画モノ 「BEAUTIFUL JAZZ PIANO」

TOWER RECORDS が絡んでのピアノ・トリオ企画もの
1950-1960年代回顧~とにかく楽しめます

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                   (”BEAUTIFUL” ~ 我が家に咲いた今年最後の牡丹(白))

       
        <Jazz>
      
     「BEAUTIFUL JAZZ PIANO」
        Not Now Music / Import / NOT3CD208 / 2015

Beatifuljazzpiano

 どうもよく解らないのですが、元は輸入物のようです。あのTOWER RECORDS が絡んでの企画モノと言って良いのでしょう。
 ジャズ・ピアノのオリジナル・コンピレーション。1950~1960年代に絞っての主としてピアノ・トリオもの名曲、名演45曲です。
 これはなんと言っても安いんです。3枚組で1000円少しで手に入りますので、変なモノかなぁ~と思いつつも、TOWER RECORDS とあるし、輸入物のようだし・・・と、まあ失敗してもと覚悟をして購入したんです。それも、もう数ヶ月前なんですが、ちょっと聴いただけで放置していてここに来てゴールデン・ウイークという暇も出来たのでしっかり聴いてみました。

Bill1 いやはや驚きました。これは紛(まが)い物で無く、間違いなくビル・エヴァンス、オスカー・ピーターソン、バド・パウエル、レッド・ガーランド、アーマド・ジャマル、セロニアス・モンク、ホレス・シルバー、ソニー・クラーク、ケニー・ドリューなどなどのオリジナル録音モノのベスト版で、しかもリマスターされたであろうこの歴史物としては良音質ものであって、これはこれはとんだ獲物でした。いやはや懐かしい曲が次々と出てきます。

 Bill Evans を見てみると、”Waltz For Debby  ”と、まさに代表曲、そして”Very Early ”、”Blue In Green ”、”Someday My Prince Will Come ” の4曲が登場して、まあこうしたアルバムですから、こんなところで良いのではと思いつつ、このアルバムの様子がわかろうというところだ。

 私はどちらかというと、アルバムをトータルに聴いて評価するタイプであるので、こうしたオムニバスものって、軽く聴き流すのですが、それにしてはこれはなかなか重厚です。

Thelonious_monk2_2(Disc1)
1.Bobby Timmons/Moanin' 
2.Bill Evans/Waltz For Debby 
3.Oscar Peterson/Night And Day 
4.Bud Powell/Cleopatra's Dream 
5.Erroll Garner/Misty 
6.Thelonious Monk/Honeysuckle Rose 
7.Horace Silver Trio/Opus de Funk 
8.Junior Mance/Love For Sale 
9.Sonny Clark/Tadd's Delight 
10.Andre' Previn/It Could Happen To You 
11.Hampton Hawes Trio/I Got Rhythm 
12.Barry Harris/Moose The Mooche 
13.The Three Sounds/You Are My Sunshine
14.McCoy Tyner/There Is No Greater Love 
15.Red Garland/Gone Again

 M2.Bill Evans”Waltz For Debby”  は勿論ですが、いやはや懐かしいですねM5.Erroll Garner”Misty” これ好きでした。 そしてクラシック・コンダクターでもあるAndre' PrevinのM10.”It Could Happen To You”  と。更にRed Garlandものも完璧です。

Red_garland (Disc2)
1.Shelly Manne/I Could Have Danced All Night 
2.Red Garland/Cjam Blues 
3.Sonny Clark/I Didn't Know What Time It Was 
4.Claude Williamson/I'll Remember April 
5.Ahmad Jamal Trio/Speak Low 
6.Bill Evans/Very Early 
7.Kenny Drew Trio/When you wish upon a star 
8.Junior Mance/Whisper Not
9.Erroll Garner/Exactly Like You 
10.Hampton Hawes Trio/Somebody Loves Me. 
11.Ray Bryant/Daahoud 
12.The Three Sounds/Love Walked in 
13.Bud Powell/There Will Never Be Another You 
14.Oscar Peterson/Things Ain't What They Used To Be 
15.Bill Evans/Blue In Green

 演者、曲を見ていただけると解るのだが、いやはや下手な企画モノよりは良い物を選び出していますし、この時代物としては音質も良く、暇なときにはただただ難しいことは抜きにして流しておくと気持ちが安まる代物です。


Oscar_5(Disc3)
1.Wynton Kelly/Come Rain or Come Shine. 
2.Bill Evans/Someday My Prince Will Come 
3.Sonny Clark/Softly As In A Morning Sunrise 
4.Roland Hanna/Easy To Love 
5.Bobby Timmons/This Here 
6.Phineas Newborn Jr./Manteca 
7.Hampton Hawes Trio/All The Things You Are 
8.Horace Parlan/The Lady Is a Tramp 
9.Claude Williamson/Witchcraft 
10.Kenny Drew Trio/Caravan 
11.Horace Silver/The St.Vitus Dance 
12.Ray Bryant/Golden Earrings 
13.Andre Previn and his Pals/Tonight 
14.Oscar Peterson/Take The "A"Train 
15.Miles Davis(Red Garland)/Billy Boy

 そして取りあげたのはこの蒼々たるメンバーですから、下手な解説はないのですが・・・、それでも英語で選ばれたミュージシャンの取りあげた意義と簡単な紹介がある。そしてそれぞれの曲のオリジナル・アルバムはしっかりと記載されている。これがしっかりしている証拠です。このあたりはまともな代物ですね。

 今やジャズの歴史を回顧することのブームのようですが、それほどジャズも歴史を重ねたと言うことでしょう。私のようにヨーロッパ系にどちらかというと寄っていってしまうのですが、時にこの歴史ある時代を流して聴くと言うことも良いものです。

(視聴) .Bill Evans”Waltz For Debby” 

                              *                            *

    Kenny Drew ”When you wish upon a star   ”

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2016年5月 5日 (木)

フランチェスカ・タンドイ・トリオFrancesca Tandoi の3rd 「Wind Dance」

モダン・ジャズのオーソドックスなピアノ・トリオが華咲く

    <Jazz>
      Francesca Tandoi Trio 「Wind Dance」
      ATELIER SAWANO / JPN / AS 150 / 2016

Winddabce
Recorded on Dec.27th at Wedgeview studio, woerdence verlaat, Holland

Francesca Tandoi (piano) (vocal on 3,6,8,10)
Frans van Geest (bass except 6)
Frits Landesbergen (drums except 6)

 美人ピアニストのピアノ・トリオそしてヴォーカル作品として、少々話題になったオランダで活躍中のフランチェスカ・タンドイ(イタリアのローマ出身)の第三作が登場した。確かにジャケを見る限りには美人ですが、近頃来日公演があったので観てきた人は多分その実態を知っているのだろうと思いつつ(”天は二物を与えず”という言葉があるが)このニュー・アルバムを聴いているのです(笑)。
 過去の2作「For Elvira」「Something Blue」は2014年、2015年とリリースされているが、今年前半に三年目にして3作目と澤野工房も気合いが入っているんですね。

(参照)
「For Elvira」http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2014/09/francesca-tando.html
「Something Blue」http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/francesca-tando.html

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 実は私はこのトリオは、1stのジャケの美人描写を見たときには、あまり美人を前面に出し過ぎてているので、これはパッと売れて後は消えてしまうのでは?と、あまり次作に期待してはいけないと思ったのです。しかし中身は歌モノでなく意外にオーソドックスなジャズ演奏であってむしろ注目したのであったが、しかし第二作の登場そしてここに三作目というのはいよいよ本物になったのだろうか?。

(Tracklist)
1. I Could Write A Book
2. Magic Three
3. This Can't Be Love *
4. Clair De Lune
5. Thou Swell
6. Where Do You Start? *
7. Just You, Just Me
8. I'll Be Seeing You *
9. Wind Dance
10. I'm Gonna Laugh You Right Out Of My Life *
11. Fried Pies
     (*印 Francescaのヴォーカル入り)

Ft1 彼女のピアノ・プレイは、想いの外ダイナミックにしてスウィンギンなところを聴かせ、ハード・バップ系でモダン・ジヤズのオーソドックスなところにあるようだ。彼女のアルバム・ジャケからみると、如何にも柔なヴォーカル・アルバムのようにみえるが、なかなかそうではなくてピアノ・プレイが売り出しである。

 彼女のオリジナル曲はM2.M9.の2曲であるが、まずM2.”Magic Three”を聴いて解るが、ピアニストとしての面目躍如の切れのある攻めのプレイが、1stアルバムからの同一メンバーとの交錯に洗練されたところを感ずる。
 ちょっとヨーロピアンな抒情というところとは別の世界に感ずるが、そこが一つの聴きどころで、それでもエヴァンス流の哀愁どころも聴かせてくれるので、アルバムとしては色合いがあって飽きさせない。
 特にヴォーカルが入る曲は、むしろしっとりとしていて(特にM10.”I'm Gonna Laugh You Right Out Of My Life ”これは良いですね)、彼女の低音が魅力的に響く。それはアルバムの色づけに大いに役立っている。

  驚きはM4.ドビュッシーの”月光”だ。原曲の旋律も見事に生かしての情景をアレンジによって深めていく様は清楚な世界で見事であった。

(視聴)”Where Do You Start?”,”I Could Write A Book”

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2016年5月 3日 (火)

例年より早い「春の花」も一段落 / サンタナSANTANA 原点回顧

もう木蓮も咲き誇って散りました・・・・・・・・・・・

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           「くれはもくれん」 Nikon D800 AF-S NIKKOR 50mm 1:1.4G 

                                             *                  *

牡丹も満開を過ぎました・・・・・・

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<今日のミュージック>

サンタナSANTANA原点回顧の3アルバム~オフィシャル盤

 サンタナの原点回帰のReunionによって、懐かしの45年前に気分を運んでいってくれた。おかげで若き気分でこのところ頑張らせて頂いてます・・・単純なもんですね(笑)。

1 Santana「Live At The Fillmore'68」
  Sony Records / SRCS8300-1 / 1997

カルロス・サンタナとグレック・ローリーが中心となっての6人編成「サンタナ・ブルース・バンド」としてスタートしたのが1966年。その後ブルース・バンドからロック・バンドに体制変化をしてのウッド・ストックへのデビュー前の1968年のライブ記録盤。
(参照)http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/santana-d610.html

2SANTANA 「On the road to Woodstock」
Rokarda Records / 250283 / 2011


 1967年にオーナーからの指示でラテン・ロックへ方向転換後の彼らのスタジオ録音版を収録している。
 ブルース・バンドの余韻の残っている曲群が収録されていて興味深い。特に14分に及ぶ”Santana Jam”などが聴きどころ。今となっては確かにこれは貴重盤。
(参照)http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/santana-on-the-.html

3SANTANA 「THE WOODSTOCK EXPERIENCE」
Columbia / Legacy 88697 48242 2 / 2009


ウッドストックでの彼らのプレイを全て収録している。ここまで良質な録音であれば納得もの。
 なお、これにはオリジナルのデビュー・アルバム「SANTANA」がCD版として付いてくる。
(参照)http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/santana-santana.html

(参考視聴)

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