気になっていたジャケ:アダム・バーンバウム・トリオAdam Birnbaum Trio 「A Comme Amour」
”〇〇離れ時代”に・・・・ジャケ買いもCD愛好家の一面
”テレビ離れ”、”活字離れ”、”車離れ”などなどに、音楽配信、デジタル・ダウンロードなどによるものか?多分それだけではないと思うが、”CD離れ”も本格化しているようだ。
そんな時代でもあるが、いつぞや話をしたんですが、私の場合は”逆行している”とも言われそうだが、LPは勿論、CDのパッケージのジャケットに非常に興味がある。やっぱりジャケってアルバムの内容の一つの表現ですからね。画像も芸術、昔はLPを聴くときには、じっとそのジャケを眺めながら音と画像で、その情景を頭で描いて聴いたものだ。
ところが魅力を感じ気になりながら何年も聴かずに来たCDアルバムってのが何枚かあるんですね。その内の一枚が一昨年12月に紹介したGabriela Andersの「wanting」だったんですが、実はまだ何枚かあって、その一枚がこのアダム・バーンバウム・トリオAdam Birnbaum Trio の一枚なんです(どうですか、↓)。これが先日ふと思い出してようやく十年という経過で初めて聴いたんです。
<Jazz>
Adam Birnbaum Trio 「A Comme Amour」
Pony Canyon / JPN / PCCY30103 / 2006
Adam Birnbaum アダム・バーンバウム(p)
Ben Wolfe ベン・ウルフ (b)
Rodney Green ロドニー・グリーン(ds)
なんとも魅力あるアルバム・ジャケですね、NYで活躍のアダム・バーンバウムのアルバムである。とにかくその後あまり取り沙汰が無かったため、お忘れ状態でしたが、昨年やはりピアノ・トリオ・アルバム「Three of a Mind」(第4作Daedalus Records / US / DR001 / 2015)が久々にリリースされたことで、思い出した一枚です。そこでここにこの気になるジャケを究めたいと、私はあらためてアプローチした訳だ。
(Tracklist)
1. ウイスパー・ノット
2. 夜もすがら
3. グッドバイ
4. ガブリエルズ・ダンス
5. イン・ユア・オウン・スウィート・ウエイ
6. 秋のささやき
7. ケイト・ザ・グレイト
8. アージェンシー
9. イン・ウォークド・バド
10. ニュー・オリンズ
11. 夢中なの
12. ブラインド・セヴン
デビュー作は20歳代で、かなりポピュラーなナンバーのカバー曲集「Ballade Pour Adeline 渚のアデリーヌ」(2006年)であり、これはそれに続いて発表されたセカンドアルバム。
基本に忠実といった感じの好感の持てるピアノ・トリオ・アルバム。新人ながらバーンバウムの実力にはクラシックをベースとした基礎に築かれた確かなものがある。全体にアヴァンギャルドと言った世界とは別物で、軽快なタッチとスウィンギーな演奏が、若いのにと言うのは失礼だが、ジャズ心に満足感を与える。バラードでもじっくりと聴かせる技を身につけていてなかなかのもの。
アダム・バーンバウムは、1979年ボストン生まれのアメリカン・ジャズ・ピアニスト。作曲や編曲の業績も多い。現在まだ日本ではそう話題性の高いミュージシャンでもないが、名門ジュリアード音楽院出身でジャズおよびクラシック分野での業績を持っている。
彼はピアニストとして自己の主張を展開してゆくタイプなのか、トリオのメンバーは固定されていないため、これからどのように展開して行くのかと興味を持ってみてゆきたい。
(参考視聴)
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