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2016年6月29日 (水)

又々ニッキ・パロットNicki Parrottのニユー・アルバム 「Yesterday Once More 」

カーペンターズをJazzyに・・・・・・・

 Venus Recordsは、とにかくニッキ・パロットはがんがん出しますね。今や看板ミュージシャンって感じですな。今度はあのカレンKaren Carpenterのカーペンターズのトリビュートです。(これは我が友人お勧めのこの初夏美女狩り第一号)
 パロットに言わせると”私はいつもカーペンターズの音楽が好きだったし、カレンの歌声を愛している。彼らの曲の数々は時代を超えていると思う。だから私も歌ってゆきたいの・・・・・・”と言うことらしい。

<Jazzy not Jazz>
Nicki Parrott 「Yesterday Once More - The Carpenters Song Book
VENUS RECORDS / JPN / VHCD-1204 / 2016

Cap
ニッキ・パロット Nicki Parrott (vocals & bass)
ジョン・ディ・マルティーノ John Di Martino (piano)
ケン・ペプロフスキー Ken Peplowski (tenor sax, clarinet)
フランク・ヴィニョラ Frank Vignola (guitar)
アルビン・アトキンソン Alvin Atkinson (drums)

Produced by Tetsuo Hara & Co-Produced by Ken Peplowski
Recorded at Trading 8's Studio in New York on February 23,24 & 25,2016.
Engineered by Isaiah Abolin
Mixed and Mastered by Tetsuo Hara
Venus Hyper Magnum Sound Direct Mix Stereo
Artist Photos by Brian Wittman

 (Tracklist)
1.雨の日と月曜日は Rainy Days And Mondays (R.Nichols, P.Williams)
2.恋よさようなら I'll Never Fall In Love Again (B.Bacharach, H.David)
3.見つめあう恋 There's A Kind Of Hush (L.Reed, G.Stephens)
4.愛のプレリュード We've Only Just Begun (R.Nichols, P.Williams)
5.プリーズ・ミスター・ポストマン Please Mr Postman (Holland, Garrett, Gorman, Dobbins, Bateman)
6.愛は夢の中に I Won't Last A Day Without You (R.Nichols, P.Williams)
7.シング Sing (J.Raposo)
8.ふたりの誓い For All We Know (F.Karlin, R.Royer, J.Griffin)
9.涙の乗車券 Ticket To Ride (J.Lennon, P.McCartney)
10.トップ・オブ・ザ・ワールド Top Of The World (R.Carpenters, J.Bettis)
11.It's Going To Take Some Time (C.King, T.Stern)
12.レインボー・コネクションThe Rainbow Connection (P.Williams, K.Ascher)
13.イエスタディ・ワンス・モア Yesterday Once More (R.Carpenters, J.Bettis)
14.遥かなる影 Close To You (B.Bacharach, H.David)

Np7 やはりニッキ・パロットもVenus Recordsアルバムとなると、先般紹介したJazz路線のARBORS RECORDS盤「STRICTLY CONFIDENTIAL」)と異なって、一般向けのJazzy not Jazz路線ですね。まあそんなところで、彼女のヴォーカルを楽しむにはそれはそれで良いと言うことにしましょう。

 ところでVenus盤の方の前アルバムは、「Sentimental Journey 」 で、古き良き時代のドリス・デイが対象でしたが、今アルバムは、なんとあのカーペンターズですから、彼女にとっても手強い相手です。特に全世界に愛されたカレンの歌声は誰の頭にもこびり付いているわけで、そしてそのイメージに対抗しての説得力のある歌い込みが出来るかどうか?、そんなところはなかなか一筋縄にはゆきません。ちょっと相手が悪かったのでは無いだろうか?。案の定、やはりカレンの清楚にしてしっとりとした世界にはとても及ばなかった。
 それでも思いの外、パロットも善戦、それは単なる二番煎じ路線で無く、彼女の特徴である嫌みの無いさらっとしたJazzyな世界に連れ込んだというところが一つの作戦で、取り敢えず今回も成功したと言って良いでしょうな。しかし残念ながら「Sentimental Journey 」には一歩及んでいませんね。

 更に前作のARBORS RECORDS盤の「STRICTLY CONFIDENTIAL」のようなジャズ・アルバムを期待すると張り合いが無くなるので、先ずはそれを忘れて彼女のヴォーカル・アルバムとして聴いていくことですね。しかしVenus Recordsは完全にこういった線に彼女を位置づけてしまってますね。
 
(参考視聴) このアルバム関係は見当たりませんので・・・

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2016年6月26日 (日)

ヨス・ヴァン・ビースト・トリオJos Van Beest trio「Because of You」

しっかりスウィングして明るく快調なピアノ・トリオ

 ちょっとこのところ何となく明るく優雅なピアノ・トリオを聴いているんです。晩秋から冬の期間とは違って、季節は明るい春を経て夏期を迎えているというのがそうさせるのだろうか。

L_love_you 2013年澤野工房からリリースされた Jos Van Beest trio「I Love You」が、これ又楽しく快感のアルバムであった。遅まきながらそれによりオランダのヨス・ヴァン・ビーストと言うピアニストを知ることになり、興味は持ったのだが、あれこれしているうちに月日は経ってしまった。それが、ふと思い出して・・・・・彼の何枚かのアルバムがあるなかで、先ずは1993年録音の1stアルバム(2000年日本リリース)を仕入れて、耳を傾けてみたと言う話。

          <Jazz>
     Jos Van Beest trio「Because of You」
     ATELIER SAWANO / JPN / AS006 / 2000

Because_of_you
Jos Van Beest : piano
Evert J.Woud : bass
Rolf Breemer : drums
(Recorded february 1993)

1 What Are You Doing The Rest Of Your Life
2 There's No Greater Love
3 The Shadow Of Your Smile
4 Because Of You
5 The Days Of Wine And Roses
6 Yours In My Heart Alone
7 In A Sentimental Mood
8 Blue Bossa In De Amsterdamse Grachten
9 Once I Loved
10 Michelle With Wave
11 Blues For Monty

10624979_4780 やっぱり予想通りの明るさとそしてスウィンギーにしてロマンティックな曲展開、優雅なピアノ・トリオ演奏だ。
 ある紹介には”ジャズにくつろぎを求める方には大オススメだ。そしてもう一つビーストのソロはメロディを大切にした美しい旋律なのである。テクニックも素晴らしい”・・・・と記されている。まさにその通りと言って良い。
 このアルバムの録音は、彼は1956年生まれであるので、ちょうど40歳になって少々というころであり、1stアルバムとしては若干遅咲きであるが、それだけジャズの楽しさを知って作り上げたものと推測するのである。

 まあ収録曲はポピュラーなスタンダード曲と言うこともあって非常に取っつきやすい。中でも私のお気に入りとなれば、どちらかというとスウィンギーではないタイプのスタートのLegrandの”What Are You Doing The Rest Of Your Life”とか、アルバム・タイトル曲のM.04”Because Of You”が良いですね。
 それでも全体的には、このアルバムはスウィンギーな仕上げの曲が主力の構成で、当然楽しいムード。そしてうっとうしい梅雨空を吹き飛ばしてくれたのである。

(Jos Van Beest : Discgraphy)
Because of You, Atelier Sawano, 2000
From the Heart (met Mariëlle Koeman), Ateliere Sawano, 2002
Everything for You, Atelier Sawano, 2001
Songs of Winds and Lights (dvd), Atelier Sawano, 2005
Swingin' Softly, Atelier Sawano, 2004
Between You and Me (met Mariëlle Koeman), Atelier Sawano, 2004
Exclusively for You, Atelier Sawano, 2007
Speaking of Love I love You (met Mariëlle Koeman), Atelier Sawano, 2009
I love You  ,Atelier Sawano, 2013

(参考視聴)

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2016年6月22日 (水)

気になっていたジャケ:アダム・バーンバウム・トリオAdam Birnbaum Trio 「A Comme Amour」

”〇〇離れ時代”に・・・・ジャケ買いもCD愛好家の一面

 ”テレビ離れ”、”活字離れ”、”車離れ”などなどに、音楽配信、デジタル・ダウンロードなどによるものか?多分それだけではないと思うが、”CD離れ”も本格化しているようだ。
 そんな時代でもあるが、いつぞや話をしたんですが、私の場合は”逆行している”とも言われそうだが、LPは勿論、CDのパッケージのジャケットに非常に興味がある。やっぱりジャケってアルバムの内容の一つの表現ですからね。画像も芸術、昔はLPを聴くときには、じっとそのジャケを眺めながら音と画像で、その情景を頭で描いて聴いたものだ。
 ところが魅力を感じ気になりながら何年も聴かずに来たCDアルバムってのが何枚かあるんですね。その内の一枚が一昨年12月に紹介したGabriela Andersの「wanting」だったんですが、実はまだ何枚かあって、その一枚がこのアダム・バーンバウム・トリオAdam Birnbaum Trio の一枚なんです(どうですか、↓)。これが先日ふと思い出してようやく十年という経過で初めて聴いたんです。

  <Jazz>
 Adam Birnbaum Trio 「A Comme Amour」
   Pony Canyon / JPN / PCCY30103 / 2006

A_comme_amour_4
Adam Birnbaum アダム・バーンバウム(p) 
Ben Wolfe ベン・ウルフ (b) 
Rodney Green ロドニー・グリーン(ds)


 なんとも魅力あるアルバム・ジャケですね、NYで活躍のアダム・バーンバウムのアルバムである。とにかくその後あまり取り沙汰が無かったため、お忘れ状態でしたが、昨年やはりピアノ・トリオ・アルバム「Three of a Mind」(第4作Daedalus Records / US / DR001 / 2015)が久々にリリースされたことで、思い出した一枚です。そこでここにこの気になるジャケを究めたいと、私はあらためてアプローチした訳だ。

(Tracklist)
1. ウイスパー・ノット
2. 夜もすがら
3. グッドバイ
4. ガブリエルズ・ダンス
5. イン・ユア・オウン・スウィート・ウエイ
6. 秋のささやき
7. ケイト・ザ・グレイト
8. アージェンシー
9. イン・ウォークド・バド
10. ニュー・オリンズ
11. 夢中なの
12. ブラインド・セヴン

 デビュー作は20歳代で、かなりポピュラーなナンバーのカバー曲集「Ballade Pour Adeline 渚のアデリーヌ」(2006年)であり、これはそれに続いて発表されたセカンドアルバム。
 基本に忠実といった感じの好感の持てるピアノ・トリオ・アルバム。新人ながらバーンバウムの実力にはクラシックをベースとした基礎に築かれた確かなものがある。全体にアヴァンギャルドと言った世界とは別物で、軽快なタッチとスウィンギーな演奏が、若いのにと言うのは失礼だが、ジャズ心に満足感を与える。バラードでもじっくりと聴かせる技を身につけていてなかなかのもの。

  • A_b_1_2 アダム・バーンバウムは、1979年ボストン生まれのアメリカン・ジャズ・ピアニスト。作曲や編曲の業績も多い。現在まだ日本ではそう話題性の高いミュージシャンでもないが、名門ジュリアード音楽院出身でジャズおよびクラシック分野での業績を持っている。
     彼はピアニストとして自己の主張を展開してゆくタイプなのか、トリオのメンバーは固定されていないため、これからどのように展開して行くのかと興味を持ってみてゆきたい。

  • (参考視聴)

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    2016年6月19日 (日)

    初夏と写真とミュージック:”改造レンズ”、”企画もの~NEW YORK TRIO”

    写真撮影~改造レンズの味

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                         *           *

    Dsc_2045

     我が家の庭には、私はまったく手を出さないのだが、薔薇が一面に咲き、そしてその盛りも終わって、いよいよ初夏を迎えた。春から今年は気温が高い日が多く、いつの間にか夏になってしまったという感がある。これも歳のせいで季節感覚も鈍くなったのかなぁ~と、ちょっと寂しいのだが。この写真もそんな時の1カット。レンズ効果の一例だ。

     

    P6161774trw 私の一つの趣味の世界である「写真・カメラ」に関しても何となく現Digital時代となって、夢中になる時も無くなってきているのは、そのDigital化のせいなのか私の歳のせいなのか、そのあたりはよく解らないが・・・・とにかくかってような夢中になることが無くなっていると言うことは事実だ。
     そんな時に、ふと昔のパソコン通信(PC-VAN)の時代の友(写真SIG)である/tenさん製作のレンズを思い出して、使ってみたのがこの一枚である。(興味ある方には又別に詳しく)
     (参照)「SL66LIFE photography」 http://sl66life.sblo.jp/

     最近のDigital機は、カメラ搭載ソフトによってアートフィルターとかアートエフェクト効果をもたらして画像を作り上げるのと、コンピューター機能画像ソフトによって諸々の効果をもたらすと言うのが主力だろうと思うのだが・・・・、と、言うことは取り敢えず撮ってきて後処理を行うという作業のウェイトが高い。
     かってのフィルム時代のアナログ機撮影においては、その操作はレンズ効果が最も中心であった。そんな意味でも色々の工夫をアナログの世界で行った訳で、それは主として撮影現場に於ける操作であった。今となるとそれが懐かしいし、それが夢中になる興味を推し進めたんだろうなぁ~~と思うのであるが?。

              *         *         *         *         *

    <今日のミュージック>

    51si6bbpyzl<Jazz>
    ~The Best Coupling Series~
    NEW YORK TRIO
    「Stairway To The Stars / Always」
    Venus Records / JPN / VHCD-1199 / 2016

    Bill Charlap(piano)、 Jay Leonhart(bass)、 Bill Stewart(drums)


     これは、先般取りあげたニュー・ヨーク・トリオのアルバムNo4とNo7の二枚のアルバムのカップリング盤。こうゆう企画は廉価になるので大賛成。特にVenus Records にはかなり貢いでいるので(笑)当然やって欲しい企画だ。
     とにかくBill Charlapのピアノを中心にしてのこのトリオは、スタンダード・ナンバーを快く聴かせてくれる技は一流と言って良いだろう。又スウィングするジャズの基本を十分心得てのアドリブはなかなか楽しい。そんな意味でバック・グラウンド的ジャズ観賞を楽しむには、まずはお勧めモノである。

    (視聴)

     

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    2016年6月15日 (水)

    私の映画史(25) 感動作ジョン・フォード作品「捜索者」

     映画が社会文化であった時代の感動作

     このところ、西部劇映画ファンであった私の昔話のなかで、なんとなく西部劇というモノが下降線を辿(たど)るようになった時代に、あっと驚きの作品群が1960年代の「マカロニ・ウエスタン」であって、その為印象が強かったものを懐かしく回顧してきたわけだが(「荒野の用心棒」「夕陽のガンマン」「続夕陽のガンマン」 「怒りの荒野」など)。
     ・・・・ここまで西部劇映画に焦点を当てるとなると、やっぱり取りあげなければならない映画があって、ここに登場させるのだ。

    ジョン・フォード監督・ジョン・ウェイン主演
    「THE SEARCHERS 捜索者」 (1956年米)

    61vudua5r6l__sl1087_監督:ジョン・フォード 
    製作:C・V・ホイットニー 
    製作総指揮:メリアン・C・クーパー 
    原作:アラン・ルメイ 
    脚本:フランク・S・ニュージェント 
    撮影:ウィントン・C・ホック 
    音楽:マックス・スタイナー

    出演:ジョン・ウェイン、ジェフリー・ハンター、ナタリー・ウッド、ヴェラ・マイルズ、ウォード・ボンド


     ジョン・フォード監督とジョン・ウェインのコンビの西部劇映画となれば、やっぱり名作は「駅馬車 STAGECOACH」(1939年米)と言うことになるのだが、その後の1940年代の「アパッチ砦」(1948)、「黄色いリボン」(1949)、 「リオ・グランデの砦」(1950)の騎兵隊3部作と言われる名作もある、これらは、私は日本公開時に観たものでなく、後から評判の映画として観たものだ。しかしこの「捜索者」は、自分で映画を観ようと思って見た日本公開リアルタイム観賞映画の感動作なんですね。そんなことで印象も深いわけである。

    原作はアラン・ルメイの小説だが、1960年に実際に起きた事件をヒントにしたもの。
    (物語)
     アメリカ南北戦争の南部連合に従軍し敗戦後、帰ってきた西部にて、コマンチ族に弟一家を殺され、二人の姪(ルーシー、デビー)をさらわれた男イーサン。もともと時代の変化に取り残された西部開拓の中で活きてきた彼は、ネィティヴ・アメリカンを異様なまでに憎悪する男であり、さらわれた直後には殺された姪ルーシーを発見したが、幼い妹のほうのデビーは連れ去られた事を知り、彼はコマンチ族に対して一層増した憎悪を燃やす復讐鬼となった。そして、彼は何年も捜索を続けていたのだったが、年月が経過する中で、連れ去られインディアンに育てられた姪デビーは既に白人ではないと考え、たとえ見つけても殺さざるを得ないという気持ちになってくる。案の定やっと探し当てた姪のデビーは、インディアンの言葉を操り、イーサンから逃れようとする。完全なコマンチ族となってしまった(?)デビーに、イーサンは銃を向けるが……。

    Img_1_m ジョン・フォードの描くこの男の執念の旅の叙情詩は、期待と空しさを交錯させる闘いの時代を生きてきた鬼気迫る男の姿を広大な西部をバックにして観る者に訴えてくる。
     西部開拓、南北戦争と生き抜いてきた男が、新しい時代にどう活きるのか?・・・・、そんな時に起きた事件で、彼の人生の全てを賭けての復讐劇が始まるのだ。そして彼が目的を果たしたときに空虚な気持ちと孤独感に襲われながら、自分の時代は終わったと、映画ではその彼の後ろ姿をシルエットとして描き終わるのである。

    Img_0
     西部劇の名監督とされるジョン・フォードであるが、彼の描くところはやはり人間劇である。この映画は究めて残酷で暗いテーマであるが、その残酷シーンは、想像させるだけで映像としては描かない。又暗い物語であるが、人間の人間らしいユーモラスな姿を必ず挿入して単なる暗さに終わらせない。
     更に最後には主人公のイーサンが幾多の闘いの歴史から形成されてきた自己の人格による孤独の中に、新しい時代に向かおうとする未来志向の印象も少しは残しているところがジョン・フォードの見事な手法なのである。
     派手な活劇のオンパレードを期待した当時の西部劇ファンは若干がっかりしたようだが、その後時代とともにこの映画の評価は上がってきたと言う代物。近年の西部劇ベスト・テンではトップに躍り出ることが多い。又主演のジョン・ウェインは微妙な心理の変化を十分演技しているところにその評価もある。
     やはり西部劇映画の名作である。

    (参考映像 1)

    (参考映像 2)

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    2016年6月11日 (土)

    ブラッド・メルドー・トリオBrad Mehldau Trio 「BLUES AND BALLADS」

    いっや~~~快感のアルバムだ!!

    <Jazz>
    Brad Mehldau Trio 「BLUES AND BALLADS」
    Nonesuch / EU / 7559794650 / 2016

    Bluesandballads

    Brad Mehldau (piano)
    Larry Grenadier (bass)
    Jeff Ballard (drums)

    TRACK 1,4,6,7 2012年 12月10日録音(Avatar Studio,  NY)
    TRACK 2,3,5 2014年 5月12日録音(Avatar Studio,  NY)

    01. Since I Fell For You (Buddy Johnson)
    02. I Concentrate On You (Cole Porter)
    03. Little Person (Jon Brion)
    04. Cheryl (Charlie Parker)
    05. These Foolish Things (Jack Strachey)
    06. And I Love Her (John Lennon & Paul McCartney)
    07. My Valentine (Paul McCartney)

    Bradmehldau2015 ようやく届いたフラッド・メルドーのニュー・アルバム。昨年のソロ・アルバムに続いてのなんか久しぶりの感じのブラッド・メルドー・トリオのスタジオ録音盤、約3年半ぶりとなるんですね。
     タイトルが示すとおりのブルース&バラード集だ。バディ・ジョンソン、コール・ポーター、チャーリー・パーカー、ビートルズなど、広く知られるアーティスト達をカヴァーした作品となっている。
     録音日をみるとそう近作という訳で無く、2012年から2014年のスタジオ録音。

    09_2
     スタート曲” Since I Fell For You ”で、グッとくるブルース・ナンバー。これがなかなか痺れます。やっぱりメルドーですね、アレンジに洗練された味が感じられます。
      ”I Concentrate On You” は、意外に楽しいリズムに乗って演奏される。こんなポピュラー感覚で聴きやすいのも久しぶり。
      ”Cheryl” はCharlie Parkerの曲だが、Larry Grenadierが頑張っている。
     ”These Foolish Things”の優しく説得力ある聴かせに堪能。
     ”And I Love Her”ではメルドーらしい左手の低音メロディーが曲を支え、右手の高音メロディーが美しい。このトリオらしい世界を構築して楽しませてくれる。

     ブラッド・メルドーのテクニカルな演奏を楽しむと言うよりは、久々にこのトリオのゆったりした味を楽しめる一般向け快感のアルバムであった。

    (試聴)

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    2016年6月 8日 (水)

    ジャズを楽しませてくれる・・・・ビル・チャーラップのピアノ・トリオ:「New York Trio」

    ジャズの基本であるピアノ・トリオの入門シリーズと言って良いか?

     私には結構ジャズ・アルバムのカヴァーに抜けているところがあって、このピアノ・トリオのNew York Trioについては、一昨年ぐらい前には白紙状態でした。ブログ友の爵士さんお気に入りということで、いろいろと教えて頂いたのが切っ掛けで、それ以来このトリオの作品は、何というか、ジャズの基礎の基礎、楽しさの原点といった感じで聴いてきました。Venus Recordsから2002年から毎年1枚のペースで、7枚のアルバムのリリースがあって、今日までに再発や、カップリング・シリーズ、ベスト盤などいろいろと発売されていますが、先日遅まきながら全てトータルに聴くことになって、ここに記録を兼ねて紹介するということに相成った次第です。

     そこで、中でも一番の私のお気に入りから紹介です(↓)・・・・

       <Jazz>
           New York Trio 「BLUES IN THE NIGHT」
           Venus Records / JPN / VHCD-2028 / 2002

    Blues_in_the_night2
    Bill Charlap (piano)
    Jay Leonhart (bass)
    Bill Stewart (drums)
    Recorded at "The Studio" in New York on June 7 and 8, 2001


    1. 夜のブルースBlues In The Night(H. Arlen )( 8 : 20 )
    2. 一晩中踊れたら I Could Have Danced All Night(F. Loewe )( 6 : 34 )
    3. Blue Skies(I. Berlin )( 4 : 53 )
    4. You Better Go Now(B. Reichner, R. Graham )( 7 : 22 )
    5. My Funny Valentine(R. Rodgers )( 6 : 12 )
    6. Tenderly(W. Gross )( 5 : 10 )
    7. Embraceable You(G. Gershwin )( 7 : 43 )
    8. Don't Explain(B. Holiday )( 5 : 53 )

     ヴィーナス・レコードがまずは独自に見いだしたと言って良いピアノ・プレイヤーのビル・チャーラップのピアノ・トリオ作品。2001年にNYで録音したもの。これは日本向けトリオとして結成し演奏しているのだ。その為か、スタンダードを中心としたありきたりの選曲。しかしここにはジャズの基本であるスヴィング演奏の醍醐味、ピアノのリズム感と美しいメロディーと、彼でなければと言える展開の妙にバラードの説得力が襲ってきて、過去の演奏の2番煎じでなく、しかも聴く者に快感を与える見事なトリオとなっているのだ。

    Bcw  とにかくその醸し出すムードは、まさにニュー・ヨークの夜。そこにはその洗練されたジャズ・メンの味が詰まっている。リズム・セッションがなんとなく洒落ていて、そこにチャーラップのピアノの叩く音がニュー・ヨークなんですね、それを感ずるから素晴らしいのかも知れない。
     そして彼らの一連のシリーズの中でも、1stアルバムのこのアルバムが私は最も好きなんです。

      まあVenus Recordsがビル・チャーラップ(1966年、ニュー・ヨークにて音楽一家に生まれている)に目を付け、日本向けに商業的に受けを狙っての企画したピアノ・トリオだと言うことで少々抵抗もあるが、それが思いの外、我々にとっては素晴らしいものになった。なおベースのJay Leonhart がこのトリオを上手くリードしているようで・・・・と、その良さを素直に受け入れたい。
     なお、ビル・チャーラップは、Blue Noteと契約があって、そちらには「ビル・チャーラップ・トリオ」というピアノ・トリオもある(近作「Notes from New York」Impulse!/4778388/2016)。
     そしてこの日本向け企画も、2007年にいろいろと契約上の問題があって頓挫し、取り敢えずはこの「New York Trio」は目下消滅しているのだ。

     ■ その他の「 New York Trio」の一連のアルバム(↓)

    71i3a87nnul__sl12272「The Things We Did Last Summer」

    VHCD-2015
    The Studio, NYC, April 3 & 4,  2002

    91o5sgiil__sl1500_2
    「Love You Madly」

    VHCD-2034
    Avatar Studio, NYC, April 7 , 2003

    81phh1emuxl__sl1500_2
    「Stairway To The Stars」

    VHCD-2018
    Avatar Studio, NYC, November 11 & 12, 2004

    817nv58chll__sl1067_2
    「Begin The Beguine」

    VHCD-2019
    The Studio, NYC, August 23 & 24, 2005







    Mi0002253978「Thou Swell」
    VHCD-3019
    Clinton Rec. Studio, NYC, September 30 & October 1, 2006







    71wsx574yjl__sl1050_2
    「Always」

    VHCD-3006
    Clonton Rec.Studio, NYC, May 30 & 31, 2007

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    2016年6月 5日 (日)

    私の映画史(24)  マカロニ・ウエスタンの懐かしの傑作「怒りの荒野 I GIORNI DELL'IRA」

    マカロニ・ウエスタンのマカロニ・ウエスタンらしからぬ味
         ~「ガンマン十戒」と人間の生きる道~

    <マカロニ・ウエスタン1967年作品>
       
    伊/独 映画

    「怒りの荒野 I GIORNI DELL'IRA(Days of Anger)」

    138583_01監督:トニーノ・ヴァレリィ
    脚本:エルネスト・ガスタルディ、トニーノ・ヴァレリィ 
    撮影:エンツォ・セラフィン 
    音楽:リズ・オルトラーニ
    出演:ジュリアーノ・ジェンマ、リー・ヴァン・クリーフ、アンドレア・ボシック、ワルター・リラ、イヴォンヌ・サンソン

     ロン・バーカーの小説から生まれたイタリア西部劇。
     あの1964年のマカロニ・ウエスタン「荒野の用心棒」(セルジオ・レオーネ監督)の大成功から数年後(1967年)に生まれた作品。セルジオ・レオーネの助監督を務めたトニーノ・ヴァレリィの監督で、”マカロニ・ウエスタンらしからぬ残虐性を押え、人間性に迫った傑作”と私は思っている。
     これまでにこのマカロニ・ウエスタンで重要俳優となったリー・ヴァン・クリーフLee Van Cleefと人気のジュリアーノ・ジェンマGiuliano Gemmaの共演がみものであった。

      (物語)
    E88d92e9878e09 スコット(ジュリアーノ・ジェンマ)は、売春婦の児。町の住人は彼を人間扱いしない。汚物回収をしながら暮らすスコットは、金を貯めていつか拳銃を手に入れ、ガンマンとして成り上がり皆を見返すときを夢見ていた。ある日、町にタルビー(リー・ヴァン・クリーフ)という凄腕のガンマンが現れた。スコットを認めてくれた彼にすっかり心酔し弟子入りする。そして銃の手ほどきを受けながら「ガンマン十戒」をたたき込まれ、片腕として活躍する。しかし、師のタルビーの非情さに疑問を持ち不信感を抱くようになる。そこに恩人であるマーフをタルビーが射殺した時、スコットの怒りはついに爆発。タルビーとの対決の時を迎える。

    Ikari3_2 とにかくこの映画を一流にしたのは、リー・ヴァン・クリーフの演ずるニヒルなガンマンの魅力によって支えられたところと、ジュリアーノ・ジェンマの演ずる人間としての姿の交錯がみごとであったところによる。
     娯楽作であるからこそ、銃撃戦や決闘シーンなどの見せ所は十分に盛り込んでいるし、一方単なる殺しの映像で無く、珍しく残虐性は控えている。そして「ガンマン十戒」(下記参照)や「早撃ちの為の拳銃」という西部劇の面白みの本質にも迫っている。そして重要なことは、”人間としての大切さの部分”も忘れていないことだ。
     更に映画としての展開も見事で、クライマックスへの運びも上手いし、又リズ・オルトラーニによる音楽が素晴らしい。躍動と哀愁とそして映像の盛り上がりを聴かせるのだ。

    Ikari4
     映画文芸作品と言われるモノとは相対するマカロニ・ウエスタンであったが、観る者は人間であるから、これはそこに差し込んでくる魅力があった傑作と言いたい。映画は所詮娯楽もの、仰々しく「文芸大作」なんて銘打たなくても、この映画のように娯楽に徹しながらも、キラっと光るモノがあると言うのが最も傑作・名作と私は思うのである。

    最後に、ここに登場する如何にも西部劇と言う「ガンマン十戒」をここに記す。
    (教訓の一) 決して他人にものを頼むな( Never beg another man.)
    (教訓の二) 決して他人を信用するな( Never trust anyone.)
    (教訓の三) 決して銃と標的の間に立つな( Never get between a gun and its target.)
    (教訓の四) パンチは弾と同じだ、最初の一発で勝負が決まる( A punch is like a bullet. If You don't make the first one count good.)
    (教訓の五) 傷を負わせたら殺せ!見逃せば自分が殺される(You wound a man, You'd better kill him. Because sooner or later, he's gonna kill You.)
    (教訓の六) 危険な時ほどよく狙え( Right put it, right time, well aimed.)
    (教訓の七) 縄を解く前には武器を取り上げろ( Gonna untie a man, take his gun before then.)
    (教訓の八) 相手には必要な弾しか渡すな(Don't give a man any more bullet, You know he's gun use for.)
    (教訓の九) 挑戦されたら逃げるな、全てを失う事になる( Every time You have exact challenge, You lose everything in life, anyway.)
    (教訓の十) 殺しは覚えたらやめられない(When You start killing, You can't stop it.)

    (視聴1)

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    2016年6月 2日 (木)

    キャメルCamel日本ライブ成功~A.Latimer健在

     幾多の難問題を乗り越えて・・・・・

     アンディ・ラティマーが骨髄線維症により骨髄移植という大変な治療を経て、難病より回復し、元気にライブ活動は嬉しいことです。そしてこの5月の日本ライブも成功と言って良いでしょう。
     しかし又悲しい事に、復活CamelのキーボーディストのGuy LeBlancが、昨年癌に犯され50代で無くなってしまったことがあって、相当のダメージがあったのではと思っていた。にもかかわらず、このところPeter Jonesが加わってバンドとしての活動も見事に成し遂げている。今回のライブは、私は参加していないが、胸を熱くして成功を祈っていたところだ。
     
    Camelweb_800<日本ライブの模様>
    (Set List)
    1 Never Let Go
    2 The White Rider
    3 Song Within A Song
    4 Unevensong
    5 Rhayader
    6 Rhayader Goes To Town
    7 Preparation
    8 Dunkirk
    9 Spirit Of The Water

    10 Air Born
    11 Lunar Sea

    12 Drafted
    13 Ice
    14 Mother Road
    15 Hopeless Anger
    16 Long Goodbyes
    Encore
    17 Lady Fantasy
    (Members)  Andrew Latimer (Guitars, Flute, Vocals),  Colin Bass (Bass, Vocals),   Denis Clement (Drums),  Peter Jones (Keyboards, Vocals)

     Andrew Latmer回復後には、新演奏録音アルバム「Snow Goose」がリリース(参照http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/camel-the-snow-.html)されたわけだが、ここでその後のライブ活動に焦点を当てる。(↓)ライブ映像版(オフィシャルDVD)の紹介。

       <Progressive Rock>
          CAMEL 「IN FROM THE COLD」
          Camel Production / UK / CP812DVD / 2015

    Infromthecold
    Recorded Live at The Barbican,London,England, 2014
    Andrew Latimer (Guitars, Flute, Vocals)
    Colin Bass (Bass, Vocals)
    Denis Clement (Drums)
    Guy LeBlanc (Keyboards, Vocals)

     このライブ映像は、当然ラティマーAndrew Latimer の健在ぶりを観ることが目的ではあったが、それがギー・ルブランGuy LeBlanc の最後の姿を観ることにもなってしまった映像版。

    Camel2014_2(Set1) 「Snow Goose」全曲
    (Set2)
    1. Never Let Go
    2. Song Within A Song
    3. Echoes
    4. The Hour Candle
    5. Tell Me
    6. Watching the Bobbins
    7. Fox Hill
    8. For Today
    9. Lady Fantasy

     しかしAndrew Latimer も歳を取りましたが、この演奏ぶりは決して後退していない。相変わらずの抒情派で、ストラトとレスポールの泣きのギターを堪能させてくれる。又Colin Bass も相変わらず元気でヴォーカルも衰えず老人バンドという感じはみじんも無い。このあたりは立派。考えて見るとこの二人でこのバンドを支えてきたようなもので、それには喝采を浴びせたい。
     Guy LeBlanc は2000年以降Camelに参加(アルバム「a nod and a wink」2002年)、又カナダで自己のバンドのネイサン・マールNathan Mahlでも頑張っていたが、再び近年Camelにキーボーディストとして復帰、結構良い味を出していたんだが・・・・。この映像版ではヴォーカルも披露して健闘している。・・・・・改めてこの姿を観つつ冥福を祈るのである。

    Al1
     この再起の2014年以来、「Snow Goose」の再録をこなしたAndrew Latimer は、もともと叙情的哀愁あるギターを披露してきただけあって、彼のステージは病後や年齢を超えて、むしろ若きときよりは中身の訴える力が大きくなり、近年の1970年代ロック・グループが哀しいかなもはや昔の面影無くお茶を濁しているのとは裏腹に、その味の濃さをみせてくれている事に感動である。

    (視聴) Camel Live

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