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2016年11月30日 (水)

ロベルト・オルサーRoberto Olzer Trio ニュー・アルバム「DREAMSVILLE」

クラシカルで美しく、そして哀愁感で迫ってくるが・・・・・・・

<Jazz    piano trio>

Roberto Olzer Trio 「DREAMSVILLE」
ALTELIER SAWANO / JPN / AS152 / 2016

Dreamsville

Roberto Olzer (piano)
Yuri Goloubev (bass)
Mauro Beggio (drums)

Recoded in Aug. 2016 at Artesuono,Cavalicco,Udine,Italy

 ロベルト・オルサーのピアノ・トリオ第3作。クラシカルなタッチのピアノ演奏はやはりこのアルバムでもその魅力は発揮している。ピアノはFazioli Grand Piano F278 を使っての演奏だ。
 彼のピアノ・トリオの第1作『Steppin' Out』  (2012)があまりにも素晴らしく、聴く私は今でもそれが頭に浮かんでしまう。

 さてこのアルバム、とにかくオープニングのM1”Novembre”の出来が良すぎた。この美しい哀愁感はそう描けるものでない。これは完全に降参してしまった。

Robertoolw

 しかし、さてそれからが問題だ。このアルバム全12曲、意外に受ける印象は単調なのだ。何故だろう、それなりに演ずるピアノ・タッチの変化も見せるのだが・・・。
 今アルバム、カヴァー曲が中心で、聴く人へのサービスを意識しての為、あまり旋律を聴かせようと追いすぎての結果、曲展開の味が薄れてはいないだろうか?、一つの曲においてリズムはそのままで流れるためメロデイーの旋律が変化しても単調で、バツクグウンド・ミュージックになってしまうのでは?。もう一味Jazzyな変調を期待してしまうのだが・・・。多分今回のアルバム造りまでに、曲の演奏の練りが足りなかったのでは?と、つい推測してしまう。(確かに前作『THE MOON AND THE BONFIRES』  (2015)からかなり早いリリースだ)
 まあ、しかしこうしたクラシカル・タッチで真面目な清々しいインプレッションの演奏は評価は十分にあると思うところだが・・・・。
 結論から言ってしまおう、このアルバムで私のお気に入りの曲と演奏はM1とM12.”Morgen”、つまり最初と最後の曲であった。まあそうは言っても、中盤のM6.”New Old Age”、M7.”The Oldest Living Thing”も十分に聴きどころはありましたが・・・。
 期待が大きすぎて要求も多いのですが、しかしこのアルバムは良いアルバムという結論は揺らぎない。

(Roberto Olzer のFacebookより ↓)
A new flower from our garden, 'Dreamsville' with amazing partners Yuri Goloubev on double bass and Mauro Beggio on drums. Recorded, mixed & mastered by Stefano Amerio, beautiful cover art by Loud Minority, it will be released in Japan by Atelier Sawano on November 11th. Thanks to Minoru & Yoshiaki Sawano, to Chikara Inada and to Yasuhiro Fujioka.

(Tracklist)
1. Novembre *
2. Dreamsville
3. Beau Piece
4. Violin Concerto
5. Ferragosto
6. New Old Age
7. The Oldest Living Thing
8. Unlikely Taiko
9. Fragile
10. Com'è lunga l'attesa
11. Maybe Next Time *
12. Morgen                 (* 印 Olzerの曲)


(参考視聴) Roberto Olzer Trio  2ndアルバムより

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コメント

もう手に入れましたか。16日に澤野共催の彼のコンサートがあり、そこで私も入手の予定です。多分このCDの曲がいくつか演奏されるでしょう。それまでおあずけに ・・・。

投稿: 爵士 | 2016年12月 2日 (金) 17時30分

 爵士さん、こんばんわ。
 やっぱり期待株ですので・・・早々に手に入れて聴いてます(笑)。(ロックのピンク・フロイドの企画物の影で・・・)
 こうしたクラシカルなタッチの演奏も私は好みですので、いろいろと要求も多いというところでしょうか?。
 ところでライブ参戦ですね、羨ましいです。是非とも感想聞かせてください。

投稿: 風呂井戸(photofloyd) | 2016年12月 2日 (金) 20時58分

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