謹賀新年 2017 =アラベラ・美歩・シュタインバッハー Arabella Miho Steinbacher 「Fantasies・・・・」
明けましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします
2017年 元旦
(今年の初聴きアルバム)
惚れ惚れする緊張感と美しさ、そして懐かしの心をくすぐる
<Classic, Violin Concerto >
Arabella Miho Steinbacher 「Fantasies, Rhapsodies and Daydreams」
PENTATONE / GERM / PTC 5816 536 / 2016
Recorded at Salle Yakov Kreizberg of the Auditorium Rainnier III, Monte-Carlo in October 2014
(演奏)
アラベラ・美歩・シュタインバッハー(ヴァイオリン;1716 年ストラディヴァリウス「ブース」(日本音楽財団貸与))
ローレンス・フォスター(指揮)、モンテ・カルロ・フィルハーモニー管弦楽団
(曲目)
(1)ワックスマン:カルメン幻想曲(11'41")
(2)サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン Op.20(9'01")
(3)ヴォーン・ウィリアムズ:揚げひばり(14'40")
(4)サン=サーンス:ハバネラ Op.83(11'06")
(5)サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ Op.28(9'51")
(6)マスネ:タイスの瞑想曲(5'57")
(7)ラヴェル:ツィガーヌ(10'52")
名曲のヴァイオリン・コンチェルト集である。ヴァイオリニストは女性で、今や世界的な評価を勝ち取るに至った日本人の血の入ったドイツ人アラベラ・シュタインバッハー、オーケストラはモナコ公国のモンテ・カルロ・フィルハーモニー管弦楽団である。
アラベラ・美歩・シュタインバッハーArabella Miho Steinbacher (1981年11月14日- )は、諸々の紹介を見ると以下のようなところ・・・・・
ドイツ女流のヴァイオリニスト。ミュンヘンでドイツ人の父親と日本人の母親との間に生まれた。3歳でバイオリンを始め、9歳でミュンヘン音楽大学にてアナ・チュマチェンコに学んだ。ドロシー・ディレイやイヴリー・ギトリスにも師事した。2000年にハノーファーで開催されたヨーゼフ・ヨアヒム・ヴァイオリン・コンクールで入賞、翌年にはバイエルン州より奨学金を授与された。
ゲルギエフ、マゼール、パッパーノ、シャイーといった数多くの巨匠指揮者たち、世界を代表するオーケストラとの共演を次々と成功させ、今やドイツ音楽界を担う地位を確立している。繊細さと力強さをあわせもつ演奏で、バッハから近現代作品までレパートリーは広い。・・・と、知ることが出来る。
このアルバムでの私の個人的な一つの注目点は、冒頭から登場するワックスマンFranz Waxman(1906-1967)のM1.「カルメン幻想曲」だ。この幻想曲」は、サラサーテのものが有名だが、この映画音楽で名を馳せたワックスマンのものもジョルジュ・ビゼー作曲のオペラ『カルメン』に登場するメロディを用いて、ヴァイオリンの名演技を示し聴かすべくを目的とする作品で、なかなか魅力的。私は幼少の頃から「カルメン」はなんとなく聴かされてきて非常に懐かしさが回顧される曲で有り、それがヴァイオリン協奏曲手法で、ときに懐かしのメロディーの登場にほろっとしてしまう。それが見事にシュタインバッハによってメロディーが歌いあげられるが如く演じきられている。
その他、「ツィゴイネルワイゼン」、「揚げひばり」、「タイスの瞑想曲」等と名曲がズラーっと並んで登場。M6.「タイスの瞑想曲」にはうっとりとしてしまい楽しめるそのものの一枚だ。
そして彼女のヴァイオリン演奏の技量と音質とを知りたいならM7.ラヴェルの「ツィガーヌTzigane」(10'52")ですね。この曲にはヴァイオリンのソロ演奏の要素も多く、又各種演奏技術を要するところが要求される。しかし繊細な技術が見事に演じられていて素晴らしい。
このアルバムは、なかなか力が入っていて、SACDハイブリット盤であり、サラウンド録音も同時に聴ける。このタイプは歓迎ですね。
今年のオープニングは名曲クラシックで・・・・そして今年一年もジャズやロックに、感動がありますよう願ってのスタートであります。
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<今年の予感>
昨年から、CD全盛期を迎える前のLPの再生の比率が高くなってきたのが気になります。
今年はLPの購入に・・・と言うことになって行くのだろうか・・・・・
(懐かしの機器 DENON Turntable DP-80 及び MICRO Dynamic Balance Tonearm MA-505L
そしてDENON Pre-Amplifiyer PRA2000 が健在なのです)
(視聴) Arabella Steinbacher ”Méditation from "Thais"”
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コメント
明けましておめでとうございます。
こちらのブログにコメントありがとうございました。「伊豆の国アートビレッジ」に来てくださるかも知れないとのこと。是非ともいらっしてください。出来れば第3金土日のイベントデイズに、と思います。今年は、9月28日から一週間長野東急で個展が企画されております。
投稿: 中西 繁 | 2017年1月 2日 (月) 06時47分
中西 繁 様
明けましておめでとう御座います。
わざわざ新年の御挨拶有り難うございました。
今年も是非エネルギッシュな活動の展開期待しておりますと同時に、素晴らしい絵画の多くのシリーズの熟年期に於ける更なる充実を期待しております。
今年は是非「伊豆の国アートビレッジ」にお伺いしたいと思っております。よろしくお願いします。
投稿: 風呂井戸(photofloyd) | 2017年1月 2日 (月) 10時31分
遅ればせながら、あけましておめでとうございます。本年も何卒宜しくお願い致します。
自分はどう年とっても、ロックから逃れられないようで、相変わらず成長の兆しもありません。風呂井戸氏のブログに食いつくときもロック関連だけです。今年も同様だと思います。申し訳ありません。重ねてよろしくお願いいたします。
投稿: プロフェッサー・ケイ | 2017年1月 2日 (月) 16時01分
プロフェッサー・ケイ様
新年の御挨拶有り難うございます。今年もよろしくお願いします。
今年は、ロックの道はどのように流れて行くでしょうかね。私も決して興味が無いわけではありませんので話題が盛り上がることを期待してます。昨年は老年パワーの方が盛り上がったように思ってますが・・・私自身の歳のせいでしょうか?
いずれにせよ、ロック心だけは失って欲しくないと何時も思っています。
投稿: 風呂井戸(photofloyd) | 2017年1月 2日 (月) 19時33分
素敵な写真が…、いや、風景の方ですよ(笑)。もちろんジャケットの方も、ですが…。
本年も「美しい」のキーワードを期待しています。
アナログの温かみが心に染み入るってのは確かにその通りでしょうし、やっぱりゆとりを持って聴く、って行為が気分的高揚感を味わえるのもありますね。
早くそういう時間をたっぷり持てるようになりたいものですね。
本年もよろしくお願いします。
投稿: フレ | 2017年1月 3日 (火) 23時09分
フレさん、今年もよろしくお願いします
昨年は何とか女性ジャズ・ヴォーカルを約100人を過去にここで取り上げたアルバムを中心に纏めることができたのですが・・・、これはロックとは又一味違ったところで楽しめる世界です。そんなところで、今年も美女狩りを得意とする友人の力をかりながら頑張りたいですが(笑い)、又新しい発見があることに期待してるんです。
ロックの分野はフレさんの力をお借りして、これも又新しい発見に意欲はありますので、よろしくお願いします。
投稿: 風呂井戸(photofloyd) | 2017年1月 5日 (木) 09時25分
この種のバイオリン名曲集では、ご存知かもしれませんが、Anne-Sophie Mutterの"Carmen-Fantasie"も有名ですね。ムターがあまり好きでない人にもこのCDは奨められます。録音も抜群です。
投稿: 愛宕 | 2017年1月10日 (火) 15時28分
愛宕さん、コメント有り難うございます
Mutter決して好きで無いと言うことはありません(笑)。
ご推薦のカルメン幻想曲は、今回私が取りあげたワックスマンのものでなく、サラサーテのものですね。サラサーテの方が一般的に有名ですので・・・多分この盤は、かなり以前のものと思いますが、私は聴いてなかったです。録音が良好でお勧めとあれば是非にと思いました。どうも・・・・です。
投稿: 風呂井戸(photofloyd) | 2017年1月10日 (火) 18時06分