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2017年2月28日 (火)

アレッサンドロ・ガラティAlessandro Galatiのニュー・アルバム「COLD SAND」

 アレッサンドロ・ガラティ・トリオが澤野から登場

 澤野工房であるから、北見柊のライナーが付いている。そして・・・・

Listen to the silence -静謐を聴け
彼方なる天より滴る美音の雫
イタリアが生んだピアノの魔術師
Alessandro Galati が創造する「音時空」

 ・・・・と、言う発売前の宣伝文句に圧倒されますね。これがほんとなら絶対に買いです(笑)。

<Jazz>
Alessandro Galati Trio 「Cold Sand」
ATELIER SAWANO / JPN / AS 155 / 2017

Coldsand

Alessandro Galati: piano
Gabriele Evangelista: bass
Stefano Tamborrino: drums

Recorded on 13,14 September at Artesawano, Cavalicco, Udine, Italy

(Tracklist)
01. Cold Sand
02. Mob Sick
03. Lucy's Eyes
04. Nina
05. Nothing Much to Say
06. Schosty
07. Here, There & Everywhere
08. Here
09. There
10. Everywhere
11. Nowhere
12. Uptown

 前回のイエローのアルバム・ジャケから今回は薄ブルーですね。アルバム・タイトルの「Cold Sand」そのものです。
 とにかく今回のアルバム、個々の曲は勿論それぞれ素晴らしいが、とにかくアルバム・トータルに私は絶賛してしまう。”澤野工房よくやってくれました”というところ。
 私はアレッサンドロ・ガラティは、あの1994年に録音したクラシック・カーのジャケ・アルバム『Traction Avant』に痺れてからのお付き合いだ。今作はあの作品は私の場合勿論リアルタイムではないのですが、20年経ってのものなんですね。私にとってはいよいよ彼のトリオの最高峰に到達した感があります。ここに来るまでには彼のアグレッシブな実験作もあって、それを乗り越えてこのアルバムに到達した嬉しさは格別である。
  ライナーの北見柊の表現する「透明感のある音色、空間の広がりを感じさせる演奏、そして何より、我々の琴線に触れるオリジナルのメロディ・ライン」という当にその世界である。

Trio

 収録曲12曲、M07”Here, There & Everywhere ”はLennon-McCartneyの曲で、それ以外10曲ガラティのオリジナルである。
  とにかく全編哀愁に溢れたピアノの音とメロディが、なんと言えない空間を持ちながら心の奥に滲みこんでくる。
 M8.” Here ”、M09. ”There” などが典型的だが、ベ-スとドラムスがピアノの響きを浸透させてワンテンポ遅れて畳み込んでくる。この絶妙なタイミングもたまらなく快感だ。いっやーー、そして確かにこの深遠な世界は久々の感覚になる。
 又M01. ”Cold Sand”、M05. ”Nothing Much to Say”のメロディー・ラインはもうたまらなくその流れに浸りきれる。

 これはおそらく日本のガラティ・トリオ・ファンを意識してのサービス作品集ではないだろうか?、それ程日本人である我が心に響くのである。
 そして今年はまだ早いのに、今年度のナンバー1に取りあげられることになるだろうと思う快作である。 ユーロ・ジャズに傾倒していて、こんな一枚に出会えることはほんとに幸せを感ずる。

(参考視聴)

(試聴)

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2017年2月25日 (土)

チャンピアン・フルトンChampian Fulton 「After Dark」

アメリカン・ジャズの楽しめる道に浸る・・・・

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(Champian Fulton)

<Jazz>
Champian Fulton 「After Dark」
Gut String Records / U.S / GSR022 / 2016

Afterdark

Champian Fulton (piano and vocals)
David Williams (bass)
Lewis Nash (drums)
Stephen Fulton (trumpet & flugelhorn) tracks:1,4,6,7

 オクラホマ州出身のまだまだ若い(1985年生まれ)女流ジャズ・ピアニストにしてヴォーカリストのチャンピアン・フルトンの純アメリカ的ジャズ・アルバム。最初の1曲目からミュートを効かせたトランペットがムードを盛り上げる。ニューヨーク・タイムズでも彼女のことを「メインストリーム・ジャズ・シーンにおいて、魅力溢れる若きディーバ」と評されたとか。
(ただしこのアルバム・ジャケ、洗練されたところの感じないちょっとダサいところが少々難ですが・・・・・)

 これは彼女のピアノ・トリオ作品でも有り、それにStephen Fultonの trumpet と flugelhornが4曲に加わっているが、このトランペッターは多分父親なんですね。そんな微笑ましいアルバムだ。そしてそこに彼女のヴォーカルを乗せていて、NYのナイトクラブの雰囲気を味わえる作品といったところ。それはもともと彼女はSarah Vaughan、 Billie Holiday、 Helen Humes を聴いて育ったという話からも押して知るべしであろう。

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 ブルースの女王Dinah Washington によってポピュラーになった歌を集めたアルバムということだが、チャンピアンは、ピアノを弾き語りで主としてピアノ・トリオ・ジャズとして聴かせてくれる。Dinah Washington はブルースと言ってもジャズ畑での活動であったわけで、その流れを十分汲み取って、これは完全なジャズ・アルバムとして仕上がっている。

 しかしどうもチャンピアンの声の質とその独特なやや粘度の高い発声テクニックは、私好みのところとちょっと違っているんですが、しかしむしろ演奏面でしっかりアメリカ感じ取れるところに楽しませてもらう因子がある。だいたい曲の中盤はトリオ演奏を楽しむパターンで、ピアノ演奏も気分良く聴けて解りやすいので、これでジヤズの原点的良さも知ることが出来るのだ。特にM10.”Baby Won't You Please Come Home”あたりはその典型ですね。又M11.”Midnight Stroll”は、これはインスト曲で、よき時代のジャズの雰囲気をたっぷりとピアノ演奏を中心に聴かせてくれる。

(Tracklist)
1. Ain't Misbenhavin'
2. That Old Feeling
3. What a Defference a Day Made
4. Blue Skies
5. Keepin' Out of Mischief Now
6. A Bad Case of the Blues
7. Travelin' Light
8. Mad About the Boy
9. All of Me
10. Baby Won't You Please Come Home
11. Midnight Stroll

 彼女のアルバムは既に何枚かあって、ヴィーナス・レコードが扱っていたんですが、これは彼女名義のレーベル作品であるところをみると、ヴィーナスとの関係は打ち止められたのか、日本離れ?ちょっとそのあたりは確かな情報はない。

(試聴)

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2017年2月23日 (木)

ロジャー・ウォーターズの1992年以来の完全ニュー・アルバム「Is This The Life We Really Want?」

いよいよ完成か? 近々リリース!!

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  今年は春からの北米を中心としてのピンク・フロイドの新解釈リニューアル版ライブ「US+THEM 2017」(→)で話題のロジャー・ウォーターズ。

 ここに来て、噂のニュー・アルバムが現実化した。

 ロジャー・ウォーターズのロツク完全ニューアルバムとなれば、いやはや1992年『AMUSED TO DEATH 死滅遊戯』以来ですね・・・・ピンク・フロイドの進化=待望の登場です。

          ↓          ↓
<Progressive Rock>
 Roger Waters
『Is This The Life We Really Want?』

 アルバム・タイトルからして現代社会への問題提起、社会批判となりそうだ。これぞ彼の真骨頂、ロック魂老いて盛んというところ。まさに『AMUSED TO DEATH 』の続編か?。

 思い起こせば、とにかく1992年『AMUSED TO DEATH 』以来、この25年は長かったが、クラシック・オペラ作品『Ça IRA 希望あれ』とか、「To Kill the child/Leaving Beirut」があったり、印象の強い曲としては”Each Small Candle”、”Hello(I love you)”、”flickering flame”、”Knock'n on heaven's door”、”Song for Palestne” 等々結構味のある曲の披露もあった。   

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(参考)

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2017年2月19日 (日)

ヨーナ・トイヴァネンJoona Toivanen 「LONE ROOM」

ピアノ・ソロによる実験性とクラシカルな世界との交錯による静謐な世界

<Jazz>
Joona Toivanen 「LONE ROOM」
CAM.Jazz / ITA / CAMJ7904 / 2016

Loneroom

Joona Toivanen : Piano
all music by Joona Toivanen
Recorded and mixed in Cavalicco on 3, 4 September 2015 at Artesuono Recording Studio

 フィンランドのヨーナ・トイヴァネン(1981年生まれ)のピアノ・ソロ・アルバム。
  あの澤野工房リリースのヨーナ・トイヴァネン・トリオ『NUMURKAH』(2000)以来気になるミュージシャンになり(なにせ当時まだ10代での録音)、2015年にはCAM Jazzからの同トリオ・アルバム『NOVEMBER』で北欧の良さを印象づけられたのだが、ここにソロでの出逢いとなったもの。

  このアルバムの注目の一つは録音の良さです。CAM Jazzアーティストが録音の拠点としているアルテスオーノ・レコーディング・スタジオAstesuono Recording Studioに於けるもの。レコーディングとミキシングはステファノ・アメリオStefano Amerio。このアルバムで聴かれるピアノの音は絶品です。もし自分の装置のテストをしたいならそれには向いていると断言できる。

Jt1w さて、このアルバムの内容だが、トイヴァネンがようやく(と言って良いのか)30歳の半ばになってのソロで、多分相当気合いが入ったのではと想像する。今までにリリースされてきたトリオ作品は、その北欧的叙情的な風情が私の好んだポイントだが、このソロは今までのアルバムにもちょっと垣間見た実験性も一歩進めて加味されてのものになっている。

 アルバム・タイトルの曲”Lone Room”がその筆頭だが、流麗なタッチのメロディー重視のプレイと言うよりは、ピアノの一つ一つの音を大切にして、その余韻、空間を感じさせるパターンで、流れに音楽的実験性が感じられる。しかしアヴァンギャルドというところではない。M2.”Lowlands”ではプリパレーションを施したピアノ・サウンドも聴かせる。
 そして一方M4.”Moon Illusion”のようにクラシックを感ずる展開のところもあったり、又メロディーにはあの北欧の抒情的な世界をやっぱり感じ取れてなかなか奥深い。この曲はトリオでのアルバム『NOVEMBER』の冒頭に登場させた曲だが勿論彼のオリジナル。
 そしてアルバム全体の印象は、やはりECM的な静謐な世界を描いた世界と言う感想だ。
 まあ結論的には私から見ると、実験的試みを感じつつも、やっぱり鍵盤の和音の音からもクラシックからの発展型のパターンとして受け取って聴き入ってしまう。

(Tracklist)
Loneroomlist

(視聴) Joona Toivanen Solo Piano "Lone Room"

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2017年2月16日 (木)

ナタリア・ズッカーマンNatalia Zukerman 「COME THIEF COME FIRE」

来日で日本にも浸透しつつある彼女のフォーキーな世界

<Country, Folk>
Natalia Zukerman  「COME THIEF COME FIRE」

BSMF RECORDS / JPN / BSMF-6054 / 2014

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  Artist : Natalia Zukerman
  Producer : Erin Mckeown,  Abbie Gardner,  Meghan Toohey

 このアルバムは、2014年リリースですが、友人勧めでつい最近初めて聴くことになったもの。
 女性ヴォーカリストは、クラシック・ヴァイオリンの巨匠であり、そして指揮者であるピンカス・ズッカーマンの愛娘のナタリア・ズッカーマンNatalia Zukerman。勿論彼女も初めて知った次第です。彼女はギタリストであり、コンポーザーでもあるという。
  母親はフルート奏者、姉はオペラ歌手だそうだ。昨年何度目かの来日で、それなりに日本にもファンがいるようですね。ジャケからみると若いのか中年なのかよく解らないが、調べてみると1975年ニューヨーク生まれということで、今年40歳過ぎといった円熟期。

Nzstagew そうですね、中身はどちらかというとカントリーっぽいフォークですね、過去からの流れの紹介では、ブルース、ジャズ、ブルーグラスの世界も加味しているようだ。彼女はギタリストだけあって、アコースティック&エレキ・ギターをこなし、カントリーでよく使われるドブロ・ギターも演じ、更にラップ・スティール、バンジョーを使いこなすんだそうだ。

 さてこのアルバムは7作目になるようだが、2部構成風で前半(M1~M6)が彼女のギターを中心にしたアコースティック楽器による小編成。後半(M7~M12)がバンド・サウンドで構成されていてちょっと印象が変わる。曲によって女性バッキング・コーラスも入る。
  従って前半は、物語を語り、そして言い聞かすが如くの歌声と、やや哀感の感じられる旋律が落ち着いた世界。なかなか良いです。
 そして後半は、ややその因子を持ちながらダイナミックな歌唱をみせる。特にM7.”One Of Us”、M9.”The Light Is Gone”は若々しく朗々と歌いあげるところは好感の極み。続くM10.”Give”は美しい。
  彼女の声の質も非常に低音部にヴォリュームのあるスモーキーヴォイスで好感がもてる。

  これは複数のプロデューサーによる作品集のようだが、アルバム全体を通して非常に刺激の少ないマイルドな歌声と曲で纏めた好印象盤。

(Tracklist)
1. Courage To Change
2. Jane Avril
3. Bucket
4. I Don’t Feel It Anymore
5. The Hunter
6. Come Thief
7. One Of Us
8. What Comes After
9. The Light Is Gone
10. Give
11. Hero
12. Please Don’t

(視聴)

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2017年2月12日 (日)

エイミー・マクドナルドAmy Macdonaldのライブ映像「Switzerland 2014」

インディーロックで広い年齢層に訴える・・・・

<Pops, Folk Rock, Indie Rock>
(BOOTLEG)
AMY MACDONALD 「SWITZERLAND 2014 &2013」

Switzerland2014

NTSC COLOR / DOLBY STEREO / PROFFESIONALY SHOOTING

 ここに来て久しぶりにエイミー・マクドナルドAmy Macdonaldのニュー・アルバムがリリースされる。と、言うことで過去といっても近年の(2014年)彼女のライブ映像ものがあったのでここで紹介。

1st 彼女は2007年に、突然1stアルバム『THIS IS THE LIFE』(→)が全英1位という快挙でデビュー。 
 スコットランド出身であるだけあって、フォークっぽいロックでありながら、しかしそれだけでなくスコットランドをイメージさせる独特な世界観で迫ってくる。しかも若い割にはチャラチャラした印象が無く、どこか一本真の通っているイメージで私は取り敢えずマークしていたのだが・・・、このところニュー・アルバムも無かったのでちょっと寂しい状態にあった。
 考えて見ると、2ndアルバム『A Curious Thing』(2010)からはもう7年の経過である。そこで、それならとライブ映像版で近年の様子を見ることと、両アルバムのいいとこ取りをしてみようと、オフィシャル映像のライブ映像ものをブートであるがここに観賞しているというわけである。

Livelist 映像でのまずの印象は、やっぱり彼女のヴォーカルは非常に力強い。そして熱唱だ。(右は、当映像版のSetlist。「2014年 BALOISE SESSION BASEL, SWITZERLAND  10. 26. 2014 」のライブ映像だ)
 12歳からギターを独学し、作詞作曲してグラスゴーのパブやカフェでいろいろな形で唄ってきたと言うだけあって、すっかりヴォーカル・スタイルも自分なりのもので板に付いている。アコースティック・ギターを演じながらも、彼女なりきのフォーク、ブルースの上に成り立ったインディーロック(Independent Rock)を唄いこなす。

  このブートものは、それでもオフィシャルに撮られたものによって作られているため映像は良好で、ステージの様子は問題なく観賞できる。人気曲”This is the Life”はやっぱり訴えてきますね。
  そしてライブ映像をみて解ったことは、この彼女のパターンは家でCDで聴くよりは、やっぱりライブで聴くべきものなんだと言うところだ。そしてなお驚きは、会場は若者だけが中心で無く、結構中年以上も混じっている。なるほど・・・これが彼女の世界なのだと知ったところ。

Nnw ・・・・と、言う訳で今月リリースの彼女のニュー・アルバム『Under Stars』(→)が、デビュー・アルバムから10年、前作などから5年経ての久々のものだけに、どんな変化を遂げているかちょっと期待しているのである。

(視聴)

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2017年2月 8日 (水)

ルーマーRUMER バカラックを唄う 「THIS GIRL'S IN LOVE」

とにかく疲れないマシュマロ・ヴォイス健在なり
    
  

<Pops Music>
RUMER 「THIS GIRL'S IN LOVE a Bacharach & David Songbook」
East West Records / EU / 0825646482313 / 2016


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Vocals : Rumer

 All Tracks Words & Music by Burt Bacharach & Hal David
Produced, Arrangement & Conducted by Rob Shirakbari

  誰が名付けたか?マシュマロ・ヴォイスと言われるルーマーRumer(パキスタン生まれの英国歌手)の2年ぶりとなる4作目のニュー・アルバム『ディス・ガール ~バカラック&デヴィッド・ソングブック』。ちょっと頂けないダサいジャケですが、取り敢えずは我慢しておきましよう。
 アルバム・タイトルにあるように、バート・バカラックとハル・デヴィッドの名コンビによる名曲を歌ったカヴァー・アルバムで、いやはや御年88歳のバート・バカラックご本人もアルバム・タイトル曲M11. "This Girl's In Love "にピアノ&ヴォーカルで参加しているという大変なアルバム。
  ルーマーって私にとっては是非とも聴きたいというところでもなく、そうは言ってもニュー・アルバムということになれば、取り敢えずは聴いてはおきたいと言ったところに位置するのですね。そんなところからこのアルバムも手に入れてます(笑)。

Rumer1
 いろいろな意味で聴き慣れているM1. "The Look Of Love" 、 M 5." (They Long To Be) Close To You"、M9. "Walk On By" あたりがやはり一番聴きやすいですね。
  彼女の声は非常にナチュラルにしてソフト、軽くも無く適度な充実感がある。こうしたメロディーを大切にして、適度な情感を込めての歌は、おそらく不快に感ずる者はないだろうと思う。バート・バカラックご推薦のカーペンターズを思い起こす歌声を聴いたのは既に7年ぐらい前でした。1stアルバム『Seasons of My Soul』 は、彼女の多難な人生を経験しての30歳過ぎてのデビューで、オリジナルな曲が主であったが、いよいよここに来てバカラックそのものへのアプローチになった。

 まあこんな優しいロマンティック演唱は特に何を言うことも無く聴いているのであります。

(Tracklist)
1. The Look Of Love
2. Balance Of Nature
3. One Less Bell To Answer
4. Are You There (With Another Girl)
5. (They Long To Be) Close To You
6. You'll Never Get To Heaven (If You Break My Heart)
7. Land Of Make Believe
8. A House Is Not A Home
9. Walk On By
10. The Last One To Be Loved
11. This Girl's In Love
12. What The World Needs Now Is Love

         ---------------

(参考)
Trainchajpg TRAINCHA『THE LOOK OF LOVE-Burt Bacharach Songbook-』(EMI / JPN / TOCP70171 / 2007)
 
 そうそう、そう言えば、これもバカラックが関係してのオランダのジャズ・ポップ歌姫トレインチャTraincha(Trijntje Oosterhuis)によるバカラック曲集(全14曲)。遅まきながら最近聴いたところでした。ルーマーの今回のアルバムと曲は数曲重なってますが、彼女も曲によってオーケストラがバックであったり、ギターのシンプルなバックであったりと趣向をこらしつつ、無難に落ち着いた雰囲気で唄ってます。そうですね、"Close To You (遙かなる影)"なんかはしっとりと唄っていて聴きどころでした。

(視聴) Rumer ”What The World Needs Now Is Love”

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2017年2月 4日 (土)

コリン・バロンColin Vallon ニュー・アルバム 「Dance」

リリカルにしてアンビエントな世界を構築してはいるが・・・・

<Jazz>

Colin Vallon Patrice Moret  Julian Sartorius 「Dance」
ECM / GERM / ECM 2510 / 2017

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Colin Vallon: piano 
Patrice Moret: double bass 
Julian Sartorius: drums 
Recorded February 28-March 1, 2016 at Auditorio Stelio Molo RSI, Lugano.
Produced by Manfred Eicher

 既に何度か取りあげたローザンヌ(スイス)生まれ(1980年)の新進気鋭ピアニスト、コリン・バロンのピアノ・トリオ・アルバム。2006年の『Les Ombres』以来の5作目、話題のECMからは3作目のアルバム。今作も前作と同じトリオ・メンバーによるもの。

 これは完全に前作『Le Vent』(2014年)の流れからのアルバムだ。オープニングは落ち着いた低音によるやや暗めの印象のピアノとベースで深くリズムを刻む曲M1." Sisyphe"で 、これは意外に私の好奇心をくすぐる。
 そして期待の曲M2. "Tsunami"は、これは"うねり"と訳した方が良いのか?、アルバムタイトルが「Dance」(躍動?)であるから、多分そうかも知れない。ピアノそしてベースで刻むリズムでやや不安感のある世界を築きながら、その雰囲気を盛り上げつつ、中盤からはピアノの旋律も美しく響く。
 相変わらすバロンのピアノ・プレイが中心ではあるが、そのピアノを主として聴かせるというパターンとは少々異なる。トリオとしてパトリス・モレのベースは、多彩な手法で効果をあげてくる。そしてこれは録音によるところもあると思うが、左右のスピーカー両範囲に広がって位置しているジュリアン・サルトリウスのドラムス・シンバルの音は、常に繊細で好感が持てる響きである。その3者の交錯によって、これは一つのアートであるという形をとっている。そんなところでM9. "Tinguely"等にみるように次第に盛り上げていくところは一つの意志を感ずるところだ。

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 しかしピアノ・トリオはどうしてもピアノのウエイトが高い。従ってそこが曲では多くを左右するのだが、M7. "Kid" 、M10. "Morn "のようにピアノの音は一音一音響かせてその余韻によって一つの世界を描くパターンは私は好きだ。
 しかしM2. "Tsunami"から始まって、前半の多くの曲のように、同音の鍵盤を左手で何度か叩きながらバックのリズム作りをしたり、又は一方右手でのメロディーをも同様に反復演ずるところ、つまり彼らも所謂”ミニマル・ミュージック”を探っているのか?、その辺り、ちょっと私個人的には諄(くど)くて頂けない。
 
 全体に静かで陰性のリリカルな流れを構築しているアルバムだが、今回はミニマル奏法が邪魔して、あまり私好みの「絵」に填まってくれなかった。しかし決して否定するアルバムではない。彼らの以前にも紹介した2ndアルバム『Ailleurs』を聴いてみると解るが、今回のこのアルバムは、前作同様「ECM世界」を意識しての構築されたものとみて良いのだろう(実は前作との違いを殆ど感じない)。そこでもう一つこの世界の縛りから一歩脱してフリーなところに身を置くと、実は面白いトリオであると思って期待しているのだが、どうだろうか。

(Tracklist)
1. Sisyphe
2. Tsunami
3. Smile
4. Danse
5. L'Onde
6. Oort
7. Kid
8. Reste
9. Tinguely
10. Morn
11. Reste (var.)

(視聴) ”Tsunami” from 「Dance」

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