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2017年3月17日 (金)

[Culture]ボールペン文化・・・万年筆を超えられるか?

最高の書き味のボールペンは???

 このブログの事の始めは、「日頃の興味話」をと思っていたのですが、いつの間にかミュージックに偏ってしまっている。しかしそれも当然の結果だったのかも知れません。これからも多分そんな姿が続くのかとも・・・・・と、言うところなんですが、時には身近な雑談も良いのかなぁ~~と・・・・今日はこんな話になりました。

■前置き■
 私のように歳も重ねたものは、重要文書をボールペンで書くというのは未だにピンとこない。又一般の記録物にも、その書き味も昔の万年筆文化で育った者としては納得出来ないのである。しかもつい最近までは、ボールペンで沢山書くと、とにかく手が疲れる。

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愛用の万年筆
SHEAFFER
(←)

Zebra_g_2 勿論、仕事場に於いては、私はつい最近まで「Gペン」(→)にインクを付けて書いていたのだが、周囲から嫌がられて、最近はしぶしぶポール・ペンを使うようになった。(驚いたことに”つけペン”と言われる「Gペン」って知らない若者が多いのですね。あれほど書きやすく、値段も安くて便利なものを知らないとは・・・)
 又、ちょっと書類などにサインしてくださいと言われたときに、万年筆を出すと不思議がられる・・・変な世の中になったものだ(私的感覚)。

 かって私の師匠は、「記録というのはブルー・ブラック・インクで書きなさい」と指導された。それはこのインクは時間を経るに従って質が変化して、水につけても溶け出さないで滲まなくなる上に、時間の変化もおおよそ解ると言うことであった(従って書類に年を経てから追記した場合、その事は解るのだ)。今もそのブルー・ブラックは私の愛用インクだが、書き味から”PARKER”のものと決めている。それははっきり書き味のなめらかさが違うからだ。もうかなり前だが、並べて比較してみても国産はとても敵わなかった(ここに来ての現在はどうだろうかは不明)。ただしその成分などは未だに研究したことが無いので何故かは知らない。

■主題■
 さてところが驚いたことに、近年のボールペンの変化も著しい。それは非常に滑らかに書きやすくなったことだ。従ってこれならば私は書類を書くに当たって納得出来るのである。
 とくに油性のインクによるボールペンが一般的であるが、書き味が良いという水性のゲルインクのボールペンも現れている。又書かれた線の太さにも太字・細字のタイプもあって、用途によって使い分けられる。

Photo(←)水性ゲルインクの書き味No1は、「ペンテル・ENERGELエナージェル」でしょうね。

      *        *        *


 さて、ここでは従来からの「油性のもの」に焦点を当てると、まあ若干細めではあるが、目下私が一般的には使用するようにようやくなったのは、標準タイプの0.7mmというタイプだ。それも近年の書き味の滑らかさの改良は著しく、このところは最も良いと思ったものは、一世を風靡した「三菱鉛筆・JETSTREAMジェットストリーム」であった。

Photo_2 ところが、近年更に滑らかさと、線の美しさでの私の評価では、No1に躍り出たものがある。
 それは「ぺんてる・VICUÑAビクーニャ」だ。目下私はその中で右のタイプ(多機能ペンEX3シリーズBXW3375 0.7mmタイプ)を愛用しているのだが、その滑らかさは抜群である。又書いた線の安定性も良く、黒も美しい。ここまでポールペンは改良されたかと感動しているのである。

 そして更にこの改良時代なら、その他のものはどうかと研究(笑い)を進めたのであるが、以前から時には必要で使用していた名門ドイツ製「モンブランMONTBLANCも更に改良されているのでは?と思い、さっそく最近のレフィルを取り寄せて入れ替えてみた(↓の写真の上がもう10年以上前のもの、下が先日取り寄せた新しいMystery Black というレフィルである。ちょっと注意が必要だが、このように見た目は新旧同一ものに見えるが、ノック式のペンにおいて取り替えてみると若干先端の出方が小さく異なっていた。何かの理由によって変更されているようだ)。

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 しかし残念ながらこのモンブランMONTBLANCは、日本の近年のものには書き味の滑らかさにおいて全く及ばない。いやはや恐るべし日本の文房具メーカーだ。

 そこで、やや太めの線を描いてくれるボールペンも欲しいと言うことで、今度は諸々のメーカーのものを試し書きしてみたが、なんと太めでは「PILOT CUSTOM 74」(アクロインキ使用)がなかなか良好であった。

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 写真(↑)、上部のレフィル・ケースに乗せてあるのが10年前のレフィルを近年のモノに交換したMONTBLANCのボールペン。手前が先日購入した「PILOT CUSTOM 74」である。

 まあ、書き味の好みは人それぞれと思うが、ここでの評価は全く私個人のものであり、特に滑らかさに焦点を当てての感想だ。(皆さんはどうですか?、良いモノがあれば教えて欲しいです)
 こうして万年筆から、時代に遅れることのないよう日本の「ボールペン文化」になんとか適応しようと心がけているのであるが・・・・・・・・。
 しかしまだまだ・・・・私の万年筆文化は続くことと思っている今日この頃です。

(参考視聴)

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コメント

私が小中学生だった頃、近所の診療所行くと、医師が、Gペンでインクつけてカルテ書いてました。ブルーインクでしたね。ペン先のみ文具屋で売ってるのも見たことがあります。
最近耳鼻科行ったんですが、もうキーボードとマウスです。しかも患部のデジタル写真付きです。

中学の入学祝いは、プラチナの万年筆だったのですが、すでに学校ではシャープペンシルで、万年筆なんか使わなかったですね。

投稿: nr | 2017年3月17日 (金) 21時26分

nrさん、こんばんわ。
 そうでしたか、やっぱり。入学祝いに万年筆だったんですね。懐かしいですね。
 今丁度入学祝いシーズンですので、小学生ぐらいにはボール・ペンも良いのかなぁ~と思ってこの話題なんです。シャープ・ペンも入った多機能ボール・ペンなら、結構良いモノもありますのでね。今の子供に万年筆って訳にはゆきませんね。
 就職祝いぐらいなら、かえって”万年筆も面白いかも”って思うのですが・・・・、やっぱり喜んではもらえるかどうか?。
 もう万年筆という感覚のない時代なものですから、私のような天の邪鬼な人間は、益々万年筆を使いたくなるんです(笑い)。
 

投稿: 風呂井戸(photofloyd) | 2017年3月17日 (金) 23時43分

はじめまして。

昨今はボールペン流行りで、万年筆は好事家或いは趣味人の持つ筆記具と思われる側面があるようです。
万年筆を常用されることは素晴らしいと思いますけれども、役場でも油性ボールペンで書くように指示される時代ですから、そういう時世なのだと思われては如何でしょうか?

個人的には、ボールペンも万年筆も共存すればいいと考えています。
優劣を競わなくてもいいと思います。
そもそも別方向の製品なのですから。
それに、百円の製品と数万の製品を比較することに妥当性を見出だせません。

最近の日本に於けるボールペンの躍進は、特に三菱鉛筆のジェットストリームが巻き起こしたもののように思われます。
低粘度油性ボールペンの発表は多くの人を魅了し、パイロットのアクロボールやぺんてるのビクーニャなどが後追いしていますが、ジェットストリームの勢いはまだまだ続くことでしょう。

ゼブラのサラサやスラリ、三菱鉛筆のシグノなどは試されましたでしょうか?
例えば替芯の芯径が〇.七ミリか〇.五ミリかでインキの湧出量の制御が異なるため、書き味がかなり違います。
個人的には〇.七ミリ系が使いやすいです。

従来型油性ボールペンでも、芯径が一.六ミリだったりするとヌラヌラ感が得られます。
パイロットのスーパーグリップや三菱鉛筆の楽ノックも使い方次第でよき替芯です。
こちらの替芯だと、パイロットのオプトで使えます。

無理にボールペン文化に合わせなくてもよいように愚考します。
ボールペンが必要な場面もあるでしょうが、筆記具は使いやすいことが第一条件だと考えます。
鉛筆や芯ホルダーを常用される方もおられますし、いろいろあっていろいろいいと思います。
カランダッシュ独自の替芯であるゴリアット(ゴリアテ)は試されましたか?
ラミーのスイフトは試されましたか?
日本のオート社もいろいろ出しています。
パーカーのジョッターにオート社のパーカー型替芯を使うのもいいです。

よき軸や替芯に巡り会えるといいですね。

投稿: 輪音 | 2017年7月 4日 (火) 20時57分

 輪音さん、いろいろとご教授有り難うございます。
 ゴリアットって、スイスのカランダッシュのものですよね。名前は聞いてますが使ってみてないです。
 ドイツのLAMYは知ってます。ハイデルベルグに旅したときに知りました(笑い)。
 おっしゃるように、ボールペン、万年筆をどちらかに決める必要は無いですね。用途によって使い分ける時代だと私も思います。昔のボールペンと違って最近は使いやすいですから・・・・。
 そして私もポールペンは0.7mm党です。又私は結構書くことが多いものですから、とにかく疲れず、意識せずスラスラ書けることが大切と思っています。
 万年筆は、このボールペン時代に、ちょっと天の邪鬼に使ってみせるのも粋なモノですから・・・止められません。又手紙などは、やっぱり万年筆ですね・・・心の入り具合の表現が優れています。
 と・・・・言ったところで、私の万年筆党は生涯続くと思ってます(笑い)。

投稿: 風呂井戸(photofloyd) | 2017年7月 5日 (水) 17時53分

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