キャメルCamel 日本ライブ映像 「ichigo ichie - Live in Japan 2016」
キャメル復活の16年ぶりの日本ライブ映像
<Progressive Rock>
Camel 「ichigo ichie - Live in Japan 2016」
Camel Production / UK / CP813DVD / 2017
アンディ・ラティマーの健康回復で復活したある意味でのプログレッシブ・ロックのキャメル、昨年(2016)5月には日本ライブも成功裏に・・・・・。これはなんと16年ぶりの来日ライブだった。
その日本公演”Red Moon Rising Tour in Japan Ichigo Ichie一期一会”から東京/ EXシアター六本木公演の模様を収録したDVD映像版。
Andrew Latimer: Guitar, Flute, Vocals
Colin Bass : Bass, Vocals
Denis Clement : Drums, Recorder
Peter Jones : Keyboards, Vocals
アルバム・タイトルが”一期一会”というからふるってます。メンバーはキーボードのピーター・ジョーンズ以外は、このところの不変3人でである。しかし驚きはこのキーボーディストで、彼は全盲アーティスト、マルチ・プレイヤーでヴォーカルも担当する。
今回のセット・リストを見ると、どちらかというと過去のキャメル、つまり1975年からの主なところを選曲している。私は1975年の「The Snow Goose」以来のファンであるが、完全なラティマー主導の1984年「Stationary Traveller」以降のキャメルの方が好きで、少々その関係の曲が少なくちょっと残念感もある。
<Set List>
Never Let Go (Latimer)
The White Rider (Latimer)
Song Within a Song (Latimer/Bardens)
Unevensong (Latimer/Bardens)
Rhayader/Rhayader Goes To Town (Latimer/Bardens)
Preparation (Latimer/Bardens)
Dunkirk (Latimer/Bardens)
Spirit of the Water (Bardens)
Air Born (Latimer/Bardens)
Lunar Sea (Latimer/Bardens)
Drafted (Latimer/Hoover)
Ice (Latimer)
Mother Road (Latimer)
Hopeless Anger (Latimer)
Long Goodbyes (Latimer/Hoover)
Lady Fantasy (Latimer/Bardens/Ferguson/Ward)
とにかくアンディの病気克服によって、再出発のセルフ・リメイクである'13年作『THE SNOW GOOSE: RE-RECORDED』発表後、まさかのキィ・ボードのGuy LeBlancが急逝した。それによって新たにRED BAZAR/TIGER MOTH TALESのマルチ・ミュージシャンPeter Johns(key/vo)をメンバーに迎え入れたわけだ。彼は全盲のためステージの仕草は若干不自然ではあるが、キャメル・サウンドは十二分に熟している。こうしたプレイヤーを仲間に入れるアンディの姿勢は、近年の作品ともマッチしていてキャメルらしさが出ていて良い。
Colin Bass(b/vo)の風貌も眉毛と髭によって変わってきてますね。彼はもう立派なキャメル・メンバーです。アンディーを支えてキャメルを守っている彼の力も大きい。
SetListのように”Never Let Go” からスタート。往年のキャメルの曲を演奏するが、こうしてみるとLatimerとBardensとのコンビの曲が多い。
”The Whiter Rider”,”Rhayder/Rhayader Goes To Town”,”Lunar Sea”,”Ice”などなど懐かしの曲が演奏される。
アンディーは、キブソン・レスポールを”Ice”などで、手慣れたところで泣かせてくれる。後半では「Dust and Dreams」からの”Hopeless Anger”には力が入っていたし、「Stationary Traveller」の”Long Goodbyes ”はラストに登場して、これはやっぱり聴かせますね。会場と彼らが一つの世界になった。
アンコールは例の如く”Lady Fantasy ”の圧巻の演奏で納めた。
今回は一つのテーマでのライブというよりは、やっぱり復帰お目見え的なところだ。まあそれで良かったとは思う。
ライブ映像版としては、現在の撮影技術としては映像はそれほど素晴らしくない。プロショットで取り敢えずは記録したと言うだけのもの、画質、演奏の撮影などイマイチだ。ロック・ライブ映像としては、もう一工夫欲しかったというのが偽らず気持ち。まあお金をかけるパワーは目下このバンドには無いというところだろう。
又、4人バンドというのは若干ライブとしては薄い。そんな点は1984年のPeter Bardens やMel Collins などを呼んで行った「Pressure Points LIVE」に比べると少々豪華さと厚みに欠けるが、目下はこれで良いのかも知れない。
(視聴)
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