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2017年8月18日 (金)

ジョナサン・ウィルソンJonathan Wilsonのアルバム 「Fanfare」

不思議な多要素満杯のロック・アルバム

< Rock,  Pop,  Folk,Wold,&Country, Psychedelic>
Jonathan Wilson 「Fanfare」

Down Town / USA / 70373 / 2013

Fanfare

Songwriter : Jonathan Wilson
Produced and Recorded by Jonathan Wilson at Fivestarstudios in Los Angeles

 シンガー・ソングライターでプロデューサーとして知る人ぞ知るジョナサン・ウィルソンJonathan Wilson(1974年、ノースカロライナ生まれ) のアルバム。実は私は詳しいことは全く知らなかったが、これは彼の2ndアルバムだ。
 しかし、こうした不思議な充実ロック・アルバムがあることを知っただけでも収穫だ。
 何故、このアメリカン・ロックの世界に首を突っ込んだかと言うと、そうです今北米ロツク・ツアーを行っているロジャー・ウォーターズの「US+THEM Tour」の10人のメンバーの一人で、重要なヴォーカルとギターを演じているのがジョナサン・ウィルソン。しかも彼はウォーターズのニュー・アルバム『is this the life we really want? 』でも重要な役をしている。

Mi0003732431(Tracklist)
1. Fanfare
2. Dear Friend

3. Her hair is growing long
4. Love to love
5. Future Vision
6. Moses pain
7. Cecil Taylor
8. Illumination
9. Desert Trip
10. Fazon
11. New Mexico
12. Lovestrong
13. All the way down

  しかし彼の多能力というか、多芸というか、そんなところが如実に出ているアルバムだ。近年のロイ・ハーパーやドーズなど多くのアーティストのプロデューサーとしての実績も大きいだけあって、このアルバムは、ロックの多様性を全て詰め込んだような感想を持つのだ。しかし、ヘビー・メタルとかゴシック・メタル調は全くない。
 どうもよく解らないのがアルバム見開きの写真(↓)、このアルバムに私の持つ印象とは違う。それでも、ここに描かれるところは人間模様として、作者にとっては重要なのかも知れない。

Fanfare1

 M1. ”Fanfare” 思いの外、壮大な曲である。日本語で言う”ファンファーレ”だが、その意味するところは?。そしてなんとプログレっぽいではないかと思わせるに十分の曲。ピアノ、ストリングスも加味され、かっての70年代イタリアン・プログレをふと思い出したが、ジョナサンのヴォーカルもソフトで聴き応えあるし、彼のメロディーの持つところも美しく実感する。驚きは彼のマルチ・プレイヤーぶりだ。ここでは9種の楽器とヴォーカル担当している。そしてロックの多要素をふんだんに盛り込んだような曲。
 M2.” Dear Friend” キダーとヴォーカルでなかなか味な曲。描くは、宇宙感覚で見た人間模様か?、これも私に言わせると歌ものイタリアン・プログレだ。中盤から後半にかけてのギター・ソロは聴かせます。
 M3. Her hair is growing long 彼の6種の楽器とヴォーカルでの曲。オープニングには子供の声のSEも入って、アコーステック・ギターでゆったりと聴かせる。この曲のムードは一種独特のジョナサン世界。
 ここまでに明らかなのは、彼はやっぱりギタリストなんだなぁ~というところだ。しかし私には、Psychedelicというイメージはどうも感じられない。
 M4. ”Love to love” これぞオールド・ロックで明解な歌。M5.. ”Future Vision”は軽快ロック。M6..” Moses pain” は、まさしくフォーク・ロック、多分これが得意のパターンだろう。8. Illumination はヘビー・ロック。M9.”Desert Trip”、M12.” Lovestrong”は、美しいスロー・ロック・バラード、エレキの泣きソロも聴かせる。
 ヴォーカルは、70年代のピンク・フロイド流にも通ずるところ。

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(US+THEM tour)
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 グラハム・ナッシュ、デヴィッド・クロスビー、ジャクソン・ブラウン、パット・サンソンなどゲスト参加、又ロイ・ハーパーとの共作曲も。とにかくメタルの以外のロックの多要素を詰め込んでの芸達者ロック・アルバム。
 成る程、ロジャー・ウォーターズが彼のアルバムにギタリスト&ヴォーカルとして選ぶのも理解出来る。

 ついでに、このアルバムでジョナサン・ウィルソンの操る楽器群を紹介する(驚きのマルチ・プレイヤー)→Electric Guitar, Organ, Clavinet, Synthesizer, Drums, Bass, Piano, Fender Rhodes, Mellotron, Millennium bells, Hammond Organ, Vibes, Percussion, Acoustic 12 string Guitars, Piano

(視聴) ”Dear Friend” from 「Fanfare」

 

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