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2017年8月26日 (土)

スティーヴン・ウィルソンSteven Wilson のニュー・アルバム 「to the bone」

なんと意外や、ポップ色が前面に・・・・

<Progressive Rock>
Steven Wilson  「to the bone」
Caroline / EU / CAROL016BR / 2017


Tothebone

Blu-ray版(収録内容)
〇アルバム・ハイレゾ・ステレオ・ミックス音源(24-bit/96k)
〇アルバム・ハイレゾ・5.1サラウンド・サウンド・ミックス音源(24-bit/96k)
〇「Pariah」ミュージック・ビデオ
〇「Song of I」 ミュージック・ビデオ
〇「Ask Me Nicely」アルバム・レコーディングのドキュメンタリー映像(約85分) 


 現代プログレッシヴ・ロックシーンのナンバー1=スティーヴン・ウィルソンSteven Wilson  (英国プログレ・バンドのポーキュパイン・ツリーのリーダー)が2年振りとなるソロ名義の5枚目(ソロは2008年に1st)のアルバム『トゥ・ザ・ボーンto the bone』をリリースした。2016年のアルバム『4 1/2』以来だ。

  なんと言っても彼は、あの大御所キング・クリムゾンからエマーソン・レイク・アンド・パーマー、イエス、ジェスロ・タル、XTC、ティアーズ・フォー・フィアーズ、 ロキシー・ミュージックなどのリイシューで最新ミックスを任されるエンジニアであって、それだけ自身の作品にもサウンドには拘っている。従って今回もそれを体感するために、ハイレゾ・サウンドそして5.1サラウンドにも拘ってのBlu-ray版を購入した。

Xyz

(Album"to the bone"Track list)
1. to the bone
2. nowhere now
3. pariah
4. the same asylum as before
5. refuge
6. permanating
7. blank tapes
8. people who eat darkness
9. song of i
10. detonation
11. song of unborn

Stevenwilson  オープニングM1.”to the bone”は意味深なサウンドだが、なかなか軽快にパーカッションがリード。しかもスティーヴンのヴォーカルも意外に軽い。しかし不思議に演奏の重厚感は伝わってくる。それでも今までのメタリックなサウンドは姿を消して、おやっと思うのだ。
 全く前知識なしで聴いたのだが、どうも今作はこんな風に紹介している事が解った。それは”スティーヴンが若い頃に好きだったピーター・ガブリエル『So』やトーク・トーク『Colour of Spring』、ティアーズ・フォー・フィアーズ『Seeds of Love』と言ったタイプのプログレッシブ・ポップ作品からインスピレーションを受けた作品”と言うことの様なのだ。

 M2.”nowhere now” を聴いても、プログレじゃなくポップそのものだ。

Ninet_tayeb_1w_2 しかし、そう思って聴いているとM3.” pariah” なんかは良い曲だ。イスラエルの女性シンガー、ニネット・テヤブNinet Tayeb(→)がボーカルとして参加していて、これがなかなかハスキー・ヴォイスでスティーヴンのどちらかというと美声に対比して面白く、なかなか味わい深い。後半バックの演奏も盛り上がりが壮大でこれは魅力曲。
 M4. ”the same asylum as before” では、ギター・ソロも、コーラス・ヴォーカルもと、とにかく聴く方はかしこまること無くイージーに聴ける。
 M5.”refuge”が彼らしい曲と言えそうな暗めで味わい深さがある。

 そしてそうこう聴いていると、今までのスティーヴン・ウィルソンのソロものとの比較では、圧倒的に異色で有り、う~~んどっかで聴いたムードだと思って見たら、そうです後半の数曲はなんとカナダのラッシュの何年も前の全盛期のタイプだなぁ~~。そう、そんなとところが今回のアルバム。今までの暗さもヘビーさもそれなりに見せるは見せるが、明らかにその世界でないのが今作だった。
 さ~~て、スティーヴン・ウィルソン・ファンはどう受け止めるのか・・・・??>肩すかし?そう言ったところでもない。曲の完成度の高さはやはり彼の成せる技。

(視聴)  ”pariah” SW with Ninet Tayeb

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コメント

 スティーヴン・ウィルソンと聞いて、思わずコメントしてしまいました。前作の「41/2」ではダークな印象が消えて、イエスのように肯定的で明るくなったような曲もあったような記憶があります。

 そして今度はポップですか。マイク・オールドフィールドもポップなアルバムを出していますから、サウンドにこだわるプログレ・ミュージシャンにはそういう気質があるのではと考えてしまいます。イギリス人の傾向でしょうか。
 私も聞いてみたいと思います。いい情報をありがとうございました。

投稿: プロフェッサー・ケイ | 2017年8月28日 (月) 20時25分

プロフェッサー・ケイ様、コメント有り難うございます。
 それにしてもこのポップさには、意外というか、驚きました。かっての「THE RAVEN THAT REFUSED TO SING」から「HAND.CANNOT.ERASE.」へのアルバムでは想像のつかない世界です。しかしこの変容も何か意味有りのところなんでしょう。そのあたりをもう少し探究したいところです。

投稿: 風呂井戸(photofloyd) | 2017年8月28日 (月) 22時47分

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