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2018年4月18日 (水)

ホリー・コールHolly Coleのニュー・アルバム 「HOLLY」

[My Photo Album (瞬光残像)]             Spring/2018

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                                              (Yaezakura-NikonD800/90mm/17.Apr.2018)

貫禄十分の味のあるヴォーカル

<Jazz>

Holly Cole 「HOLLY」
Universal Music Canada / Canada / IMT2639822 / 2018

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Holly Cole : Vocals
Larry Goldings : Piano
Wycliffe Gordon : Vocal & Trombone
Ben Street : Bass
Scott Robinson : Sax
Justin Faulkner : Drums
Ed Cherry : Guitar
etc.


 ホリー・コールとしては、いやはや久々のアルバムですね。彼女は1963年生まれですから今年で50歳半ばというところで、貫禄十分のスタンダート・ヴォーカル集である。
  2007年に『HOLLY COLE』KOC-CD-4404)ってアルバムがあり、その後2012年には『NIGHT』(TOCP-71318)があって、それ以来ではないだろうか?、とすると6年ぶりと言うことになる。もともと彼女は低音を駆使して重量感があるのだが、今回はそれにややハスキーとなった歌声が更にヴォリューム・アップして迫ってくる。
 カナダのジャズ・ウォーカリストですから、基本的にはアメリカン・ジャズの流れにあって、そんなムードもしっかり聴かせるアルバムだ。

(Tracklist)
1.  I'm Begining To See The Light
2. Your Mind is on Vacation
3. I was doing All Right
4. It could happen to you
5. Ain't that a kick in the Head
6. Teach me Tonight
7. We've got a world that swings
8. They can't take that away from Me
9. Everybody Loves Somebody Sometime
10. I could write A Book
11. Lazy Afternoon



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M3."I was doing All Right" M10."I could write A Book"では、Wycliffe Gordonの渋いところとのヴォーカル・デュオを聴かせていて、両者の声質がこれまた貫禄十分で圧倒してくる。なかなかアメリカン・ジャズ・ムードをしっかり醸し出している。
 M4."It could happen to you"はソロ・ピアノをバックにしっとりとしたムードで唄い聴かせてくれて最高です、これぞ円熟の境地。私のようなバラード好きにとっては、M6."Teach me Tonight"も、静かに流れるHammond Organに乗っての彼女のヴォーカルに降参です。
 M5."Ain't that a kick in the Head"の軽さも彼女ならではの味がある。これも彼女の魅力の一つだ。
 M9."Everybody Loves Somebody Sometime"は、私にとっても懐かしさいっぱいの曲です。バックのピアノとベースのデュオがこれ又落ち着いた味を出して彼女の歌声とピッタリだ。
 M11. "Lazy Afternoon" このやるせない退廃的なムードのスロー・ナンバーは、締めくくりに十分の充実ぶり。Ed Cherry のギターが聴かせます。

 貫禄十分の彼女は、歳と共に味が増していて久々のアルバム・リリースも成功ですね。今年夏に来日しての公演予定がありますが、その時にはしっかりとその味を魅せてくれるでしょう。1991年の”コーリング・ユー”のヒットから25年はいつの間にかもうそんなに経っているのかと言う感じです。こうして彼女の健在ぶりを喜ぶべきでしょう。

(評価)
□ 演奏、ヴォーカル ★★★★★
□ 録音         ★★★★☆

(参照) ホリー・コール (灰とダイアモンドと月の裏側の世界)

(視聴)

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コメント

こんばんは。
私は、Jazzボーカルが苦手なのですが、このハスキーボイスはたまりませんね。ご紹介くださり、ありがとうございます。

投稿: mwbeaks | 2018年4月18日 (水) 19時46分

mwbeaks さん、こんばんわ。コメント有り難うございます。
 私は結構広く女性Jazzヴォーカルを愛して居ますが・・。好みは、ハスキーというわけではありませんが、個性を発揮しているタイプが良いですね。
 最近は、Melanie De Biasioに関心がありますが、如何でしょうか?

投稿: photofloyd(風呂井戸) | 2018年4月18日 (水) 21時16分

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