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2018年4月22日 (日)

エンリコ・ピエラヌンッィEnrico Pieranunziのドビュッシーへの想い 「Monsieur Claude - A Travel with Claude Debussy」

[My Photo Album (瞬光残像)]  Spring/2018

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  (Nikon D800/ 90mm/19,Apr,2018)



しかし、これはどこか変なアルバムと言ってしまいたい代物

<Jazz>
Enrico Pieranunzi 「Monsieur Claude - A Travel with Claude Debussy」
BONSAI / France / BON180301/2018

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Enrico Pieranunzi(p),
Diego Imbert(b), Andre Ceccarelli(ds)
Featuring: David El Malek(sax-M1,3,6,9), Simona Severini(vo-M4,5,8,11)
Mixed and Mastered by Stefano Amerio

Claude_debussyw あのフランスの作曲家トビュッシーClaude Achille Debussy(1862.8.22-1918.3.25)(←)も今年没後100年なんですね。それにちなんで、なんと注目度も100%のエンリコ・ピエラヌンツィが、ドビュッシーに捧げた作品だ。
  トビュッシーといえば「海」というのがありましたねぇ~、それはそれとして彼の作曲群はクラシック・ファンの中でもそれなりに支持者が多いと思うのだが、私的にはイマイチ夢中になるという感動はなかった。「月の光」とか「亜麻色の髪の乙女」とか聴いたこともあるが、まあ知らない方が多いので、現代ジャズ・ピアノの美旋律最右翼のピエラヌンツィがトリオを中心にして演ずるといことの訳で、興味津々で聴くことになったのである。

(Tracklist)
1.  Bluemantique (d'après Valse Romantique de Claude Debussy) (5:30)
2.  Passepied nouveau (d'après Passepied de Claude Debussy) (4:51)
3.  L'autre ballade (d'après Ballade de Claude Debussy) (5:36)
4.  Romance (Paul Bourget / Claude Debussy) (5:02)
5.  Rêverie (Claude Debussy / arrangement Enrico Pieranunzi) (7:45)
6.  Cheveux (d'après La fille aux cheveux de lin de Claude Debussy) (5:11)
7.  Blues for Claude (Enrico Pieranunzi) (4:28)
8.  Nuit d'étoiles (Théodore de Banville / Claude Debussy) (8:11)
9.  Mr. Golliwogg (d'après Golliwogg's Cake-Walk de Claude Debussy) (5:35)
10.  My Travel with Claude (Enrico Pieranunzi) (2:04)
11.  L'adieu (Guillaume Apollinaire / Enrico Pieranunzi) (6:38)

Ep1w まずは聴いての印象だが・・・・ウーンこれはあまりジャズ・ファンには勧めるものではないなぁ~~。ピアノ・トリオの美しさを前面にと言ったものではないし、そういう中でもM1,3,6,9には、SAXが登場してジャズっぽくなってくれるのだが、どこかしっくりしない。
 M2."Passepied nouveau" は、エンリコ・ピエラヌンツィ(→)らしいピアノが、如何にもクラシック調をベースに聴かせてくれるところは聴きどころと思う。この流れで全編通してくれると、一つの世界を描けたのではと思いつつ、次なる変化に欲求不満になる。
 又、更にM4,5,8,11の4曲は、シモーナ・セヴェリーニの歌をフィーチャーしていますが、ちょっとクラシック・ベースにポップ、フォーク感覚もあったりとして、M8."Nuit d'étoiles"や最後の締めくくりの曲M11. " L'adieu " なんかは発声も充実してなかなか良い出来だと思うのだが、どこか印象がちぐはぐ。一つの曲として聴くにはなかなか完成度も高く魅力もあるのだが、このアルバムとしてどこか不釣り合いと言ったところで終わってしまうところが空しい。
  私がそれでもちょっと注意して聴いたのは、M7. "Blues for Claude"や、M9. "Mr. Golliwogg" のようなピアノ・トリオのやや前進的展開に見るところもあるが、感動というところとはほど遠い。
 M10. "My Travel with Claude" は短い曲だが、ここにみるような、何かを思わせるピアノの響きの世界は嬉しくもなった。このパターンで仕上げて欲しかった思うのである。

 結論的には、私のような中途半端者にとっては、このアルバムの評価は難しく、演奏のレベルは高そうだが、多分これからも聴き込みたいと言うものではなかったというところ。高評価の方が居られれば、その聴きどころとアルバムとしての評価の話を聞かせて頂きたいと思っている。録音は、さすがStefano Amerioで良いです。

(評価)
曲・演奏: ★★★☆☆
録音     : ★★★★★

(視聴)

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2018年4月18日 (水)

ホリー・コールHolly Coleのニュー・アルバム 「HOLLY」

[My Photo Album (瞬光残像)]             Spring/2018

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                                              (Yaezakura-NikonD800/90mm/17.Apr.2018)

貫禄十分の味のあるヴォーカル

<Jazz>

Holly Cole 「HOLLY」
Universal Music Canada / Canada / IMT2639822 / 2018

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Holly Cole : Vocals
Larry Goldings : Piano
Wycliffe Gordon : Vocal & Trombone
Ben Street : Bass
Scott Robinson : Sax
Justin Faulkner : Drums
Ed Cherry : Guitar
etc.


 ホリー・コールとしては、いやはや久々のアルバムですね。彼女は1963年生まれですから今年で50歳半ばというところで、貫禄十分のスタンダート・ヴォーカル集である。
  2007年に『HOLLY COLE』KOC-CD-4404)ってアルバムがあり、その後2012年には『NIGHT』(TOCP-71318)があって、それ以来ではないだろうか?、とすると6年ぶりと言うことになる。もともと彼女は低音を駆使して重量感があるのだが、今回はそれにややハスキーとなった歌声が更にヴォリューム・アップして迫ってくる。
 カナダのジャズ・ウォーカリストですから、基本的にはアメリカン・ジャズの流れにあって、そんなムードもしっかり聴かせるアルバムだ。

(Tracklist)
1.  I'm Begining To See The Light
2. Your Mind is on Vacation
3. I was doing All Right
4. It could happen to you
5. Ain't that a kick in the Head
6. Teach me Tonight
7. We've got a world that swings
8. They can't take that away from Me
9. Everybody Loves Somebody Sometime
10. I could write A Book
11. Lazy Afternoon



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M3."I was doing All Right" M10."I could write A Book"では、Wycliffe Gordonの渋いところとのヴォーカル・デュオを聴かせていて、両者の声質がこれまた貫禄十分で圧倒してくる。なかなかアメリカン・ジャズ・ムードをしっかり醸し出している。
 M4."It could happen to you"はソロ・ピアノをバックにしっとりとしたムードで唄い聴かせてくれて最高です、これぞ円熟の境地。私のようなバラード好きにとっては、M6."Teach me Tonight"も、静かに流れるHammond Organに乗っての彼女のヴォーカルに降参です。
 M5."Ain't that a kick in the Head"の軽さも彼女ならではの味がある。これも彼女の魅力の一つだ。
 M9."Everybody Loves Somebody Sometime"は、私にとっても懐かしさいっぱいの曲です。バックのピアノとベースのデュオがこれ又落ち着いた味を出して彼女の歌声とピッタリだ。
 M11. "Lazy Afternoon" このやるせない退廃的なムードのスロー・ナンバーは、締めくくりに十分の充実ぶり。Ed Cherry のギターが聴かせます。

 貫禄十分の彼女は、歳と共に味が増していて久々のアルバム・リリースも成功ですね。今年夏に来日しての公演予定がありますが、その時にはしっかりとその味を魅せてくれるでしょう。1991年の”コーリング・ユー”のヒットから25年はいつの間にかもうそんなに経っているのかと言う感じです。こうして彼女の健在ぶりを喜ぶべきでしょう。

(評価)
□ 演奏、ヴォーカル ★★★★★
□ 録音         ★★★★☆

(参照) ホリー・コール (灰とダイアモンドと月の裏側の世界)

(視聴)

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2018年4月15日 (日)

ポーランド・ジャズ・コンピレーション盤「POLISH LYRICISM」

[My Photo Album (瞬光残像)]  四月の高原

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「融雪の時」・・・・・ No4

ポーランドのリリシズムを追って・・・・・・

<Jazz,  Contemporary Classical>
「POLISH LYRICISM」
CORE PORT/ JPN / RPOZ-10040 / 2018

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Tomasz Mrenca 、 Adam Kowalewski feat.Piotr Wylezol 、 Babooshki 、 Slawek Jaskulke Trio 、 Early Birds 、 Sebastian Zawadzki、 Krzysztof Herdzin、 Paweł Kaczmarczyk

 ポーランド・ジャズといえば、その道を極めんと奮戦しているのは、オラシオ(白尾嘉規)氏ですね。ポーランド・ジャズ界から彼の選曲により先般コンピレーション・アルバム『ポーランド・ピアニズム』(RPOZ-10037)がリリースされ喜んだのだが、ここに来て続いて第2弾の登場だ。
 今回はリリシズム・抒情美が味わえるトラッドやクラシックをベースとしたポーランド・ジャズ音楽を特集している。ポーランド独特の魅力をリリシズムというテーマで一歩深めた作品とみて良いだろう。ジャケ(↑)もなかなか印象深い代物。

(Tracklist)

1 トマシュ・ムレニツァ/ランドスケイプ
Tomasz Mreńca / Landscape
(Tomasz Mreńca) from "Land" album PC 2016 For Tune
*Tomasz Mreńca (vln, synth)

2 アダム・コヴァレフスキ feat.ピョトル・ヴィレジョウ/ララバイ・フォー・ユー
Adam Kowalewski feat.Piotr Wyleżoł / Lullaby For You
(Adam Kowalewski) from "For You" album PC2013 Hevhetia
*Adam Kowalewski (b), Piotr Wyleżoł (p)

3 バブーシュキ/ジャリ・モイ、ジャリ
Babooshki / Żali Moji, Żali
(Trad; Karolina Beimcik, Dana Vynnytska, Michał Jaros) from "VESNA" album PC2013 Multikulti Project
*Karolina Beimcik (vo, vln), Dana Vynnytska (vo), Jam Smoczyński (p), Michał Jaros (b), Dima Gorelik (g), Bogusz Wekka (perc)

4 ヤスクウケ・トリヨ/チリ・スピリット
Jaskułke 3yo / Chili Spirit
(Sławek Jaskułke) from "SUGARFREE" album PC 2003 Sławek Jaskułke
*Sławek Jaskułke (p), Krzysztof Pacan (b), Krzysztof Dziedzic (b)

5 アーリー・バーズ/ニェ・モジュナ・ザビチ・ミウォシチ
Early Birds / Nie Można Zabić Miłości
(Martyna Kwolek / fragment wiersza Odłamałam gałaź miłości Haliny Poświatowskiej) from "Świt" album PC 2017 Hevhetia
*Martyna Kwolek (vo), Marcin Pater (vib), Mateusz Szewczyk (b), Patryk Zakrzewski (perc), Piotr Budniak (ds), Marta Fedyniszyn i Gabriela Szymańska (back vo)

6 セバスティアン・ザヴァツキ/エクリプス・オブ・シャドウズ
Sebastian Zawadzki / Eclipse Of Shadows
(Sebastian Zawadzki) from "Luminescence" album PC2014 For Tune
*Sebastian Zawadzki (p)

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7 クシシュトフ・ヘルヂン/07ズグウォシ・シェン
Krzysztof Herdzin / 07 Zgłoś Się
(Włodzimierz Korcz) from "Seriale Seriale" album PC1998 Krzysztof Herdzin
*Krzysztof Herdzin (p, arr), Mariusz Bogdanowicz (b), Piotr Biskupski (ds), Krzysztof Bzówka (vln), Józef Kolinek (vln), Andrzej Staniewicz (vln), Robert Dąbrowski (vln), Piotr Reichert (viola), Jan Kuta (cello)
 (Krzysztof Herdzin →)

8 パヴェウ・カチュマルチク・オーディオフィーリング・トリオ&ミスター・クライム/インヴィテイション
Paweł Kaczmarczyk Audiofeeling Trio & Mr. Krime / Invitation
(Bronislaw Kaper) from " VARS & KAPER deconstructiON " album PC2016 Hevhetia
*Paweł Kaczmarczyk (p), Maciej Adamczak (b), Dawid Fortuna (ds), Mr.Krime – Wojciech Długosz – (turntablism & electronics)

9 スタニスワフ・スウォヴィンスキ・セクステット/ライフタイム
Stanisław Słowiński Sextet / Lifetime
(Stanisław Słowiński) from "Visions / Between Love and Death" album PC2017 Hevhetia
*Stanisław Słowiński (vln), Zbyszek Szwajdych (tp), Szymon Mika (g), Kuba Płużek (p), Justin Małodoby (b), Dawid Fortuna (perc)

10 スフェア/ブルゴーニュ
Sphere / Burgundy
(Ania Rybacka) from "Synesthesia" album PC 2014 Hevhetia
*Ania Rybacka (vo), Marek Kadziela (g), Kuba Dybżyński (cl)

             - - - - - - - - - -

▶▶
 上記のように全10曲、なかなか中身はジャズの色づけはあるのだが、ピアノ・トリオ、女性ヴォーカル、トラッド、クラシック・ベースの演奏、弦楽6重奏の味付けなどと多岐に渡って多彩だ。ポーランドの民族的な感覚を大事にしているといった選曲。

 M1.Tomasz Mreńca ."Landscape"はアンビエントもの、ちょっとピンと来ないのだが・・・、まあアルバムとしては、次に来たるモノを期待させるには面白いオープニング。
 M2.Adam Kowalewski feat.Piotr Wyleżoł "Lullaby For You"は、ベーシストのコヴァレフスキのピアニスト・ヴィレジョウとのデュオ作品。ベースが結構重く響いてくるが、ピアノがリリカルだ。
 M3.Babooshki "Żali Moji, Żali" 女性ヴォーカルによる民謡ベースのローカル・ムード。
 M5.Early Birds "Nie Można Zabić Miłości" 女性ヴォーカルものでファンタジックな世界。
 M6.Sebastian Zawadzki "Eclipse Of Shadows" クラシック・ピアノ・ソロの世界
 M7.Krzysztof Herdzin"07 Zgłoś Się" 美しさと優しさでは出色。なんとピアノ・トリオと弦楽6重奏の合体。まさにピアノは抒情的そのもの。
Pawel_kaczmarczykw  M8.Paweł Kaczmarczyk Audiofeeling Trio & Mr. Krime " Invitation" これは驚きのピアノ・トリオ+エレクトロニクスといった前衛的なユニットの作品。(Paweł Kaczmarczyk →)

 やっぱりなぁ~~と思わせるのはポーランド命のオラシオ氏の選曲。それはリリカルな世界を描こうとしているのは解るが、ジャズ・ファンとしてはその凝り過ぎにむしろ不満も少々というところ。
 前作の『POLISH PIANISM』もそうだつたが、ポーランドを描こうとしてどうしても”トラッドをリリカルに”に焦点を当てすぎである。その為ジャズの面白さがむしろ後退しては居ないだろうか?、そんな疑問を持ちながらも、まあこのようなアルバムをリリースしてくれたことには喜びもある。なんと言っても一聴には値する。私的にはM7.クリシュトフ・ヘルヂン(Anna Maria Jopekのヴォーカルのバックも務めている)、M8.パヴェウ・カチュマルチクが大推薦。

(評価)
□ 演奏 ★★★★☆
□ 録音 ★★★★☆

(参考視聴)  ① Krzysztof Herdzin Trio

               *          *

         ② Paweł Kaczmarczyk Audiofeeling Trio

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2018年4月11日 (水)

アルゼンチンからの女性ジャズ・コンピレーション盤「JAZZ SEXIEST LADIES VOLUME Ⅲ」

[My Photo Album (瞬光残像)]  四月の高原

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「融雪の時・・・」-3-

いやはやセクシー・ム-ドを売り物に三巻目だ

<Jazz, Rock, Pops>
「JAZZ SEXIEST LADIES  VOLUME Ⅲ」
Mudic Brokers / South America / MBB7264 / 2018

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 アルゼンチンMusic Brokersレーベルの女性ジャズ・ヴォーカル・コンピレーション『JAZZ SEXIEST LADIES』(MBB7238/2017)を紹介したのは2017年6月、それからなんとこれでもう第3巻目の登場だ。今回もKaren Souzaを筆頭にFlora Martinez, Michelle Simonal, jazzystics, Stella Starlight Trio, Amazonicsなどが登場、CD3枚組36曲。
  こう早く矢継ぎ早のリリースは、やっぱりVOLUMEⅠ(MBB7238/2017)、VOLUMEⅡ(MBB7249/2017)が結構売れたということなのでしょうね。

Pp61_2  私には、このところ人気があるアルゼンチンが誇る歌姫カレン・ソウサ(→)や映画女優フローラ・マルチネスぐらいが馴染みのあるところだが、ついこの間のソウサのニューアルバム『Velvet Vault』MBB9337/2017)からもう"Don't Let The Sun Go Down On Me"、"I Fall In Love Too Easily"、"I'm Not In Love"、"Valerie"の4曲が収録されている。
  値段もお手頃で、シャズ/ポップス/ロックの世界的ヒット曲をカヴァーして、結構女性の雰囲気を大事にしてのヴォーカル・アルバムであって、人気もそれなりだろうと推測する。

(Tracklist)

 [CD 1] - SEXY NIGHTS
1. Don't Let the Sun Go Down On Me / Karen Souza
2. Take My Breath Away / Flora Martinez
3. Forever Young / Jazzystics
4. She Used To Be Mine / Anakelly
5. I Fall In Love Too Easily / Karen Souza
6. Black Hole Sun / Stella Starlight Trio
7. Ain't Nobody (Loves Me Better) / The Cooltrane Quartet
8. Is This Love / Jazzystics Feat. Shelly Sony
9. Love Is Love / 48th St. Collective
10. Sugar / Stella Starlight Trio
11. Enjoy The Silence / Dinah York
12. Castle On The Hill / George White Group

Fmartinez2[CD 2] - BOSSA NOVA MOODS
1. Lovin' You / Amazonics
2. I'm Not in Love / Karen Souza
3. This Is What You Came For / Michelle Simonal
4. New Rules / Shelly Sony
5. Someone Like You / Sao Vicente Feat. Shelly Sony
6. Sugar / Dinah Eastwood
7. Garota de Ipanema (The Girl From Ipanema) / Ituana
8. Come Undone / Urban Love
9. Your Love Is King / Amazonics
10. Losing My Religion / Banda So Sul
11. Loving You / Dual Sessions
12. She Will Be Loved / Urselle

[CD 3] - COCKTAIL CLASSICS
1. Is This Love / Groove Da Praia
2. 2u / Shelly Sony
3. Valerie / Karen Souza
4. Skyfall / Sixth Finger Feay. Natalie Renoir
5. Don't Stop 'Till You Get Enough / Scubba Feat. Alanah
6. Heavy / Os Digitalistas
7. Hello / Amazonics
8. I Can Feel Your Voice / Jazzystics
9. Together In Electric Dreams / Stella Starlight Trio
10. Say It Isn't So / Nikki Ocean
11. Can't Feel My Face / Stella Starlight Trio
12. Strangers In The Night / Lud Marceau

 まあ、Ⅰ、Ⅱと大きな違いも無く、ちょっと流しておくにはそう邪魔にも成らず、あまり気にしないで聴いていれば、それはそれで良いと言ったところ。
  カレン・ソウザのこのところの奮闘で、その結果導かれたようなアルバムだが、Mudic Brokersでは、自己のレーベルを宣伝にも有効で、おそらくその為廉価でリリースしているのだろう。
 全体にセクシーさも売り物にしているところであるが、カレン・ソウサがその筆頭で、全てが・・・と言うわけでも無い。つまりいやにセクシーなところが狙いという代物でも無いのである。ただし目的が違うので、アルゼンチン様のリズムと明るさはそう感じないアルバム仕立てになっている。それでもお国柄、ボサノバの流れはやはりその締めるウエイトは高いところであった。

(評価)
□ 演奏、ヴォーカル ★★★☆☆
□ 録音         ★★★☆☆ 

(試聴)

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2018年4月 7日 (土)

アレッサンドロ・ガラティ Alessandro Galati Trio 「OUTER GOLD, INNER LOAD.」

[My Photo Album (瞬光残像)]   四月の高原

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「融雪の時・・・」-2-

優しく美しくそして深遠に・・・・スタンダードもガラティの世界

<Jazz>
Alessandro Galati Trio 「OUTER GOLD, INNER LOAD.」
ATELIER SAWANO / JPN / AS 161 / 2018

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Alessandro Galati: piano
Gabriele Evangelista: bass
Stefano Tamborrino: drums
Recorded on 21,22/08/2017 at Artesuono Recording Studios UDINE, ITALY.
Recorded, Mixed & Mastered STEFANO AMERIO

  いやはや、優しいアレッサンドロ・ガラティ・トリオのアルバムが登場しました。かっては、日本では彼の作品はBLUE GLEAMがリリースしてきたんですが、近年は澤野工房ATELIER SAWANOが担当していますね。昨年の『Cold Sand』(AS 155)を筆頭に、かってのガラティの哀愁の美旋律を呼び込んでくれてます。そして今回はなんと「澤野工房が作品を企画・制作するにあたって常に拘ってきたポイントが二つある。フォーマットとしてピアノ・トリオであることと、素材がスタンダード・ナンバーであること。ジャズという音楽を多くの方に届けたい、それもでき得ることなら生活の一部となるような心地よさと共に・・・」ということの事で誕生した一枚。
 メンバーはこのところ固定したトリオで、とにかく優しく優しく包んでくれるようで美しく深遠なピアノ・トリオでのスタンダード集が誕生したのだ。
  そして録音、ミックスは今時の注目株ステファノ・アメリオだ。

Agtrentinoinjazz(Tracklist)
01. Alone Together (A. Schwartz)
02. Blue Monk (T.Monk)
03. Caravan (D. Ellington)
04. Falling in Love with Love (R. Rogers)
05. Django (J. Luis)
06. Sunny  (B. Hebb)
07. Garota de Ipanema (a.c. Jobin)
08. How Deep Is the Ocean (I. Berlin)

 演奏は、有名なスタンダード曲を、とにかくガラティ流の編曲で優しさに溢れている。そして録音もそれに準じて刺激の無い優しさを出して、聴くに非常に快感である。ピアノはそれほど前面に出ず、ドラムスはやや奥に位置するがシンバル音は繊細に美しく伸びている。これがアメリオ流だ。
 実はこれに平行して、あの寺島靖国がなんとアレッサンドロ・ガラティに、このアメリオと共に挑戦していて、そのアルバムもTERASHIMA RECORDSから近々リリースされる。アルバム『Shades of Sounds』(TYR1062/2018.4)だ。とにかく楽しみなのである。 まあ1994年のアルバム『TRACTION AVANT』(VVJ 007)以来ガラティ・ファンの私にとっては、当に嬉しさいっぱいのこの春である。

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 このアルバムで驚いたのは、私が子供の頃から好きなM03." Caravan" (D. Ellington)が、あの疾走するリズムと打って変わってスロー・ナンバーでしっとり聴かせるのである。ガラティは自己のオリジナル曲によるアルバムに拘りがあるというだけあって、こうしてスタンダード取りあげさせると、それは素材でしかなくやはり彼自身の世界に溶け込ませるのである。
 又、そうは言ってもM02." Blue Monk" (T.Monk)M04. "Falling in Love with Love" (R. Rogers)では、スウィング感をしっかり描いて、決してジャズの楽しさも忘れては居ない。
 M07. "Garota de Ipanema"  (a.c. Jobin)のブラジルからユーロへの変容がこれまた聴いての楽しみというところだ。
 
 まあとにかくこのガラティの世界はスタンダードものにしても、究極は彼自身の世界そのものであって、自分のオリジナルと大きな変わりは無い。つい数年前にはやや実験色の強いスリリングな世界を”アヴァンギャルドavant-gardeな”と思わせる革新的なところをかなり試みていたが、このところ彼の本質的なユーロの美旋律に原点回帰していて私にとっては至福の世界である。
 ここで下手な評論は止めて、是非とも聴いて頂くことをお勧めして、もうすぐに出る寺島レコードにも期待しつつ一締めとする。

(評価)
□ 演奏 ★★★★★
□ 録音 ★★★★★

(参照) アレッサンドロ・ガラティ(灰とダイアモンドと月の裏側の世界)

(参考視聴) 

  *   *   *

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2018年4月 4日 (水)

フロネシスPHRONESIS 「A LIVE」

[My Photo Album (瞬光残像)]   四月の高原

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「融雪の時」-1-


欧州情緒を秘めての緊迫感に圧倒される・・・・
現代感覚のモダン・ジャズ

<Jazz>
PHRONESIS 「A LIVE」
AGATE/Inpartmaint Inc./ JPN / AGIP-3608 / 2017

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Jasper Høiby (bass)
Ivo Neame (piano)
Mark Guiliana (drums)

 デンマーク出身のベーシスト・ジャスパー・ホイビー Jasper Høiby を中心にロンドンで活動するピアノトリオPHRONESISの2010年のUKツアーを収録したもので2枚組。
 これは2010年にリリースされた3rdアルバムだが、隠れた名作とされており、ここに国内にてCDリリースとなったらしい。ちなみにこのトリオは今日までに7枚のアルバムをリリースしている。

Jasperhoiby_dsc01w ジャスパー・ホイビー(→)は77年生まれで40歳、コペンハーゲンのベーシストであるが、メンバーは彼自身の活躍の場である英国におけるミュージシャンでの構成であるが、このアルバムはドラムスには、アヴィシャイ・コーエン・トリオの注目株の米国のマーク・ジュリアーナMark Guiliana が参加している。本来このトリオのメンバー構成はドラムスは、2007年の1stアルバム『Organe Warfare』からアントン・イガーAnton Egerとなっているが、この時は替わっている。又ピアノは、私はマークしていなかったのだが、英国の1981年生まれの若きサキソフォン奏者でもあるという現代ジャズ天才肌のマルチ奏者のアイヴォ・ニーム  Ivo Neame が担当している。
 近年はJasper Høiby、Ivo Neame、Anton Egerに落ち着いたトリオで、彼ららしい三者のバトルを繰り返している。(最近作『Parallax』(EDN1070))

(Tracklist)
▶Disc 1
1. Untitles #1
2. Blue Inspiration
3. French
4. Eight Hours
5. Abraham’s New Gift
6. Rue Cinq Diamants
7. Happy Notes
8. Love Songs
▶Disc 2
1. Untitled #2
2. Smoking the Camel
    (all music by Jasper Høiby)


Giuliana_markimage1w_2 とにかく優しいピアノ・トリオではない。ここではジャスパー・ホイビーの重低音ベースが響き渡るが、マーク・ジュリアーナ(→)のドラムスも決して奥に引っ込んでいないで明解にリズムを刻む。ピアノ・トリオではあるが、ピアノ主役にしてドラムス、ベースがバックのリズム隊として支えていくというパターンではない。見事な三者対等のインター・プレイだ。録音もピアノだけがいやに前に出ているのでなく、三者が対等にその位置を確保され明解にそのプレイが聴く事が出来る。ライブ録音であるため時折会場のオーディエンスの音が入るがそれ程気になるほどでなくうまく仕上げている。

 しかしライブだけあって、長曲が多い。10分以上が5曲ある(Disc1-M2, M5, M7, M8, Disc2-M2 )。それだけ三者それぞれが納得の演奏で仕上げにもっていってのトリオ作品とみる。
 
  全曲リーダーのジャスパー・ホイビーの作曲。ユーロ独特のピアノの哀愁ある美旋律でうっとりというタイプでなく、ピアノの響きはやはりどこか哀感を含んだ響きを繰り返す中に、ベースは独自の低音を響かせるのだが、なんとそれはしっかり融合して聴くものに快感を味合わせてくれる。そしてこれに又ドラムス、シンバルの響きが的確に誘導していくパターンはスリリングで緊迫感あってにくいところだ。

 特にハイテンポで疾走感あるベースに平行してドラムスのステック音が共鳴し、そこにピアノが乗ってくるM5."Abraham’s New Gift"では、10分の中に、ベース、ピアノ、ドラムスの順にそれぞれの締める位置が明確に演じきり、聴く者にとっての緊張感と共に、十二分にトリオのインター・プレイが次第に天空に昇華する気分を楽しませてくれる。

Ivo2 M6."Rue Cinq Diamants"は、静かに美しいアイヴォ・ニーム(→)のピアノ・プレイから始まって、ドラムスの響きが緊張感を高めて行く。そして中盤にはベースがやはり深遠な世界を描いて次第に三者の交錯は格調高く展開。
 とかく全曲無駄なしのトリオ・アンサンブルが光り、つい引き込まれてしまう。
 最後の締めくくりDisc2-M2."Smoking the Camel"は、どことなく哀感あるピアノ旋律、響くベース音、シンバル音がメリハリを付ける・・・・といったなかなか深遠な流れから始まって、中盤のドラムス・ソロが次に来る三者のアンサンブルの妙を暗示する。後半もスティックが軽快な流れを聴かせてのドラムスのソロが説得力をみせ、そして三者の競演に展開。これぞジャズと思わせる。

 成る程このアルバムは、ユーロのロマンとスリリングな現代ジャズを演ずるピアノ・トリオの隠れた名作と言うのが解るところ、お勧めだ。

(評価)
□ 曲・演奏    ★★★★★
□ 録音    ★★★★☆


(視聴)

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