話題のハイレゾCD=MQA-CD 登場 ~CD革命~ まずは日本から
CD低迷期に登場した「新CD」は、新たなCD時代を築けるか?
~ハイレゾ音源をCDに格納・保存、今までのCDプレイヤーで再生~
(宣言) 私はこれを支持する!!
しかし、現代のデジタル処理技術も凄いですね。オーディオ再生がその高音質化の流れの中で、ハイレゾの価値感が認められ、既にCDから離れて、デジタル・データとしてのネット配信が主流となりつつある時に、一方ではアナログ時代の高音質に再び回顧し、LPとしての価値が高まりつつある時に・・・・・なんとCDの逆襲だ。
高音質ハイレゾCDの 「MQA-CD」 (Master Quality Authenticated-CD)が遂に登場!!
なんと、私は現在の手持ちの機器そのままで、このハイレゾCDからハイレゾ再生が出来るのである。そこで既に試みてみたのである。(ただしDACを持たないCDプレイヤーはハイレゾ再生不可)
「JAZZ Hi-Res CD Sampler」
Unversal Music / JPN / UCCU-40126/7 / 2018
Cannonball Adderley、Miles Davis、John Coltrane 、Stan Getz、Joao Gilberto、Art Blakey & The Jazz Messengers、Oscar Peterson Trio、Anita O'Day、Bud Powell
Tracklist
1. 枯葉 / Cannonball Adderley、Miles Davis
2. セイ・イット / John Coltrane
3. イパネマの娘 (Stereo Version) / Stan Getz、Joao Gilberto
4. モーニン / Art Blakey & The Jazz Messengers
5. 酒とバラの日々 / Oscar Peterson Trio
6. オールド・デヴィル・ムーン / Anita O'Day
7. クレオパトラの夢 / Bud Powell
8. ザ・キャット (Album Version)
なんと上のようなミュージシャンの1950年代の録音モノが、MQA-CDサンプラーとして登場。この時代モノが、クリアにしてメリハリのある、しかも奥行き感たっぷりの驚きの高音質で聴けるので、とにかく万歳である。これなら今後どんどんリリースして欲しい(MQA-CDの音のにじみはCDの1/400と言う)。
まあとにかく更なる驚きは、なんと言ってもあのCDに、これだけ高音質のハイレゾ音源の大量データをロスレスで納めてしまう圧縮技術が成功し、しかもそれを今までの一般のCDプレイヤーで読み取ることが可能にした事だ。
ただしそのデータは、MQA-デコーダー内蔵の機器であればハイレゾ・サウンドを再生出来る(発売されたもの MQA 88KHz~348KHz/24bit)。又今までのMQA非対応機器であれば、CDと同じようにハイレゾではないが再生は可能(44.1KHz/16bit)、しかしそれも従来のCDよりは音質の改善は確実にあるという代物。
~ ~ ~ ~ ~ ~
■そこでハイレゾ対処法として、
① 全くの従来のMQA非対応一般CD再生機でハイレゾ再生したい場合↓
「MQAデコード対応DAC」を追加・・・・CDプレイヤーに接続でOK
② (私の場合) DAC内蔵のプレイヤーで、CD-ROM(DVD-ROM)読み取り可能、更にUSB端子のあるプレイヤーを使っている場合↓
このMQA-CDから「FLACファイル」としてリッピング可能で(これは簡単)、そのデータをプレイヤーに読ませれば、特に別に購入機器なしでハイレゾ・サウンドの再生可能となる(DACはMQAフルデコード対応の必要あり)。今回は私はこの方法で、特別機器の導入なしで聴いている。
~ ~ ~ ~ ~ ~
■ このように特徴は、データはSACDとは違って、一般CDプレイヤーで読み取り可能であって、そのデータはそのまま今までのCDのように再生出来ることと、又「MQAデコーダー」を介する事によってハイレゾ・サウンドの再生が可能。又FLACとしてリッピングして再生させてハイレゾを楽しめる。そんななんとも言えない便利CDの登場となったのである。
そしてこの6月、世界に先駆けて日本でUniversal Musicから、このMQA-CDのソフト(CD)が発売を開始したのである(一枚のMQA-CDはUHQCD仕様で約2500~3500円と従来と変わらない)。とにかく従来のCDと同じ扱いでハイレゾ・サウンドが身近になるという歴史的展開がスタートしたのである。そして価格もそう高くない。それはMQA-CD作製のプレス工場でMQA対応機器を購入するという設備投資の必要なく、通常のCDと同じようにプレス出来るからである。
人気のあの高額な重量級LP再生は、ここに来て恐ろしいライバルの登場となった。又手元にしっかりCDとして置いておきたい輩にとっては、ネット配信データよりは確実に楽しめるものの出現となった。
(MQAの特徴)
MQAとは、英国Medridian(ボブ・スチュアートが1977年創立。CDプレイヤー、アンプの製造開発)が提唱した音楽データの形式。2014年に発表されたもの。その一つは、時間的ボケ、ブレを減らして高音質に(この為、ハイレゾ再生で無く従来のCD再生でも音がよくなる)、二つ目は独自の圧縮技術によって高音質を保ったままで、大量データを軽量化した。そして従来機器との互換性を確保した。更にCD音源、ダウンロード音源、ストリーミング音源の全てに対応している。
(現実のところ) Universal Musicでは、このMQA-CD(高音質のデータ)とUHQCD(高音質のCD素材盤質)を組み合わせて、クラシック、ジャズ、ロック、ポップス分野で発売を開始した。
又既にe-onkyo musicでは、MQAハイレゾ音源の配信を始めている。
多分あっと言う間に、ネット配信、CDなどの音楽サービスは、このMQAによって行われることになるであろうと予感する。
(参考)
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