(検証シリーズ)ロッセ・マイヤー・ガイガー・トリオRosset Meyer Geiger 「 Drü」、「What happend」
信じられないファンク・バンドからの発展形?
プログレッシブ・ジャズにリリシズムが・・・・
<Jazz>
Rosset Meyer Geiger の2アルバム
① 「 Drü」
Unit Records / UTR4665 / 2016
(Tracklist)
1. Perpetuum Mobile
2. Dreamer
3. Mantra
4. Mountain lake
5. Shakeface
6. Mande
7. La Mer
8. .Shell bay
9. Plastic
10.Arcs
② 「 What Happend」
Unit Records / UTR 4266 / 2010
(Tracklist)
1. The Beginning
2. Die Sau
3. Feuer von Gibraltar
4. Tritt O'Nuss
5. Another Place
6. To Do
7. Fur Gregor
8. Fragment
9. Zebra Und Dromedar
10. Dribbling
11. Matteo
12. Mannsgoggel's Groove
Recording, Mixing and Mastering : Stefano Amerio
Josquin Rosset (p)
Gabriel Meyer (b)
Jan Geiger (ds,per)
スイス、ザンクト・ガレン出身のジョスカン・ロッセ(p)、ガブリエル・マイヤー(b)、ヤン・ガイガー(ds)の3人の連名でのピアノ・トリオ「ROSSET MEYER GEIGER」。昔はファンク・バンドであったというからその変容も驚き。
「ジャズ批評」のジャズ・オーディオ大賞を獲得したり、一方あの寺島靖国がステファノ・アメリオの録音評価を交えての一押しているアルバムでもある。なんとスイス本国でも特に日本で売れたことが話題なったという代物のようだ。
2016年の最近作① 『 Drü』においても路線は継承され、オリジナル曲による独特な進歩的サウンドによるフリー・ジャズ因子を持っての方向性は変っていない。
このトリオの特徴を知るとしたら、2010年の② 『What Happend』の方が解りやすい。とにかくスリリングな展開がお見事。そこには即興プレイからインタープレイの緊迫感が新鮮で楽しめる。とにかくアメリオの録音もそうだが、三者が対等に演ずるところは新しいトリオの姿として聴く想いである。特にドラムスは決して奥まったサポート役のみと言うのではない。
このトリオのかなり自由なプログレッシブとも言える演奏パターンは難解と思われやすいが、それもそうでは無く、何故か引きつける魅力を振りまいている。又結構スウィングする場面も展開しているかと思うと、そこに流れるピアノの旋律にはリリシズムも確実に存在しているところがニクイのだ。更にGabriel Meyerの曲M3." Feuer von Gibraltar"にみるように、 ベースもリズム隊のみでなく旋律を奏でる役もピアノと対等に展開する。
そして近作のほうのアルバム① 『 Drü』となると、若干スリリングな展開はやや甘くなり、結構メロディー重視の曲もあって、一層聴きやすいアルバムになってきている。
迫力という点では、アルバム② 『What Happend』のほうに私は軍配を挙げると同時に価値感を感じている。コードからモードへのモーダルな世界へという展開は、なるほどこうした自由度を高めた演奏を聴かせる世界を提供してくれるのである。
(評価)
□ 曲、演奏 :★★★★☆
□ 録音 :★★★★★☆
( Rosset Meyer Geiger - Discography)
1. 「What Happened」 Unit Records UTR4266/2010
2. 「Lucy's Dance」 〃 UTR4308/2011
3. 「Trialogue」 〃 UTR4405/2013
4. 「Drü」 〃 UTR4665/2016
(視聴)
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