ホリー・コールHolly Coleの映像版「40. Internationale Jazzwoche Burghausen 2009」
重量級の存在感でのヴォーカル・パフォーマンス
<Jazz>
HOLLY COLE 「40. Internationale Jazzwoche Burghausen 2009」
Live at 40. Internationale Jazzwoche Burghausen 2009, Germany
Holly Cole – vocals
Aaron Davis – piano
John Johnson - tenor/soprano/baritone sax, bass clarinet
Marc Rogers – bass
David Direnzo - drums, percussion
2009年ドイツにおけるライブをプロショット収録した映像版で、最近ブートで配布され、YouTubeでもお目見えしている。決して新しくないが、Holly Colleの場合、10年近く前という印象は無い。彼女は1963年生まれでこのライブは45歳位だが、既に貫禄十分。カナダ出身の彼女はあの”コーリング・ユー”(1991年)でもう25年以上も前に日本でもブレイク、なんと女性ファンが多く支持したところがちょっと異色だった。その後の彼女はやっぱりジャズ・ヴォーカルとしてはなんとなく異色の範疇に入るのだが、その存在感は重量級で、アルバムも寡作だがしっかりファンは根付いている。先日来日し又久しぶりのアルバム『HOLLY』もリリースされここでも取りあげたところだ。
(Tracklist)
01. Frank's Theme
02. Tango Till They're Sore
03. Down, Down, Down
04. Shiver Me Timbers
05. Little Boy Blue
06. Good Old World / Take Me Home
07. Train Song
08. (Looking For) The Heart of Saturday Night
09. Walk Away
10. Invitation to the Blues
11. Closing Time
12. Jersey Girl
13. Soldier's Things
14. Black Market Baby
15. The Briar and the Rose
16. Whistlin' Past the Graveyard
... e n c o r e ... 17. Love Lies
不思議にこうゆうパターンってあるんだなぁ~~と、このホリー・コールって惚れ込んだってことは無いのだが、なんとなく彼女のアルバムとか映像版となると、聴いたり観たりしてみたいって感じになるところにあるのだ。
このライブものは、冒頭の" Frank's Theme"もステージのバックで表に出ずに歌い始めるという手法で、途中でステージに就くともう圧巻で、バックのカルテットも霞んでしまう。相変わらずの節回しはホリー・コール節で特徴がある。声もスモーキーであり、そうはいっても高音は伸びる。発声がちょっと癖があるが彼女そのものというところで容認してしまうのだ。
選曲もそれほど一般的というか、ポピュラーなものに絞っているのでなく、やはり彼女のアレンジを施してのホリー・コール世界に特化したものを演ずるといったなかなかの主張派でもある。
私の好みからすると. "Invitation to the Blues"のやや前衛がかったバック陣の演奏としっとりしたヴォーカルのこのタイプがいいですね。その他インストゥルメンタル演奏で "Closing Time"は、 John Johnsonの哀愁がかったサックス演奏もなかなか聴かせてくれる。
"Soldier's Things"のような語りかけるようなヴォカール、又 " The Briar and the Rose"のようにソロに近い歌い込みなどを聴くと、やっぱり上手い歌手であることが解る。
とにかく大人のジャズ世界ムードは貫かれていて、なかなか魅力あるライブである。
(評価)
□ 演奏・歌 : ★★★★☆
□ 映像・サウンド : ★★★★☆☆
(視聴)
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