アレキサンドラ・シャキナAlexandra shakina「All The Way」
なんと言っても、中低音の魅力が・・・・・・
<Jazz>
Alexandra shakina「All The Way」
Venus Records / JPN / VHCD-1239 / 2018
Alexandra Shakina (VOCALS)
Massimo Farao (PIANO)
Aldo Zunino (BASS)
Ruben Bellavia (DRUMS)
Recorded at Riverside Studio in Torino on April 5&6, 2018
Produced by Tetsuo Hara
Engineered by Alessandro Taricco
Mixed and Mastered by Tetsuo Hara
全く知らなかった女性ヴォーカリスト、そしてVenusレコードときたので、若干尻込みしがちな私ですが、美女狩りを得意とする友人からの勧めで聴いたアルバムである。
アレキサンドラ・シャキナAlexandra Shakina は、ロシアのジャズ・シンガーだがこれがデビュー・アルバムのようだ。彼女に関しては現在のところ情報も少なく詳しいことは解らないのだが、とにかく宣伝では”妖艶なハスキー・ヴォイスが魅力的な本格的ヴォーカリスト”ということになっている。
更にそこまでの流れも解らないが、このアルバムはトリノにての録音であり、バックの演奏は近頃も取りあげたマッシモ・ファラオ・トリオMassimo Farao' Trioが努めていて、どうもイタリアでの活動であるのかと思うのである。
しかしイタリアと言ってもマッシモ・ファラオ・トリオの特徴であるアメリカン・ジャズ・ムードも上手に描いており、取り敢えずは立派なジャズ・ヴォーカル・アルバムに仕上がっている。
(Tracklist)
01.All The Way (J. Van Heusen)オール・ザ・ウェイ
02.Let Me Love You (H. Bart) レット・ミー・ラブ・ユー
03.Get Out Of Town (C. Porter) ゲット・アウト・オブ・タウン
04.Dedicated To You (Cahn, Chaplin, Zaret) デディケイテッド・トゥ・ユー
05.I Concentrate On You (C. Porter) あなたに夢中
06.Weaver Of Dreams (V. Young) 夢織人
07.I’m Just Lucky So And So (D. Ellington) アイム・ジャスト・ラッキー・ソー・アンド・ソー
08.That Old Black Magic (H. Arlen) ザット・オールド・ブラック・マジック
09.Come Fly With Me (J. Van Heusen) カム・フライ・ウィズ・ミー
10.Where Or When (R. Rodgers)何時か何処かで
いずれにしても、ポイントである彼女の声の質はちょっとジャケの顔の印象とは異なって、低音の重量感というところだろう。とにかく中低音部に魅了する厚みがあり、これを生かしてのこれからへの展望も持っている。
M10."Where Or When"などのように、彼女向きの独特な編曲もなされており、 この点は取り敢えず合格点だ。
唄う曲はスタンダードものというところであり、ほぼ一般ジャズ・ヴォーカル・アルバムとして捕らえてよい。そして全体的に曲仕上げはマッシモ・ファラオ・トリオの流れで有り、ジャズとしては最も一般的な、言いようによっては特徴のあまりない世界に納まっている。
Venus Recordもかなり意欲的にこのアレキサンドラ・シャキナに取り組んでいて、このアルバムの売れようによっては、彼女のヴォーカルものは今後立て続けにリリースされてくる可能性も秘めている。取り敢えずは期待株としておこう。
(評価)
□ 歌唱・演奏 ★★★★☆
□ 録音 ★★★★☆
(My Image Photo)
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