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2018年12月21日 (金)

寺島靖国プレゼンツ 第18巻 「Jazz Bar 2018」

18年目を迎えたシリーズは、やっぱり欧州ムード美旋律曲集

<Jazz>
Yasukuni Terashima Presents 「Jazz Bar 2018」
TERASHIMA RECORDS / JPN / TYR-1075 / 2018

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 このシリーズは、なんとなく毎年手に入れて一年を回顧する習慣になっているもの。そんなところから今年の18巻目は多分寺島レコードからリリースされたAlessndro Galati などを筆頭に、選曲はおそらくこんなところだろうと数曲予想していたのだが、なかなか一筋縄では行かない寺島靖国、完全に予想を翻されて、なんと私の購入アルバムはゼロ。それは予想に反してかなり古いモノを掘り起こしているためだ。そんなわけだか、皮肉にも極めて意外にフレッシュな感覚で聴く事の出来たコンピ・アルバムとなった。ただ予想したるところは、ユーロ系が多いというところにあって、これは私の期待に添っていたことになる。

(Tracklist)
1. SAD TO SAY [Vladimir Shafranov]
2. PIENSA EN MI [Marco Mezquida]
3. MISSION [Varga Gabor Jazz Trio]
4. GIORGIA MOOD [Giorgio Azzolini]
5. FENESTA CHE LUCIVI E MO NON LUCI [Alessandro D'Episcopo]
6. OLD FOLKS AT HOME [Moncef Genoud Trio]
7. MY LAMENT [Martin Terens Trio]
8. JUSTE AVANT [Jean-Pierre Mas]
9. LA CHANSON DES VIEUX AMANTS [Charles Loos Trio]
10. HIDDEN MESSAGE [Laszlo Gardony]
11. MARCIA FUNEBRE [John Taylor]
12. DUST IN THE WIND [Philippe Lemm Trio ]
13. TRES PALABRAS [Abe Rabade]

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  さて上の選曲をみても、意外にも売れ筋ではマイナーと言って良い布陣です。そこが味噌と言えば味噌なのだが、私にとってウ~ンそんなところもあるのかと、ニヤっとして紹介された曲の気にいったアルバムを押さえたくなるんですね。しかし今回少々調べてみると結構古いモノが多く、ここまで来るとちょっと寺島靖国もこのところは苦労しているのだなぁと想像もしてみるんです。そんなに無理しないで今年の人気モノも載せておけば良いのにと若干同情もしてしまう。
 それもそう近年は『For Jazz Audio Fans Only』、『For Jazz Vocal Fans Only』、『For Jazz Drums Fans Only』と、立て続けにコンピ・アルバム・シリーズをリリースしているわけで、どうも若干ネタ切れかと想像もしてしまう。

 それもなんと、M3. "MISSION" [Varga Gabor Jazz Trio]は、このシリーズの7年前の「2011年版」の2曲目にも同じモノが登場しているんです。これはやっぱりまずいでしょう。それでも許さなければいけないのかとなると、このアルバム結構値段もお高いので、その分まけて頂戴と言いいたくもなった次第。周りのスタッフも気がつかなきゃいかんでしょう。でも許しましょう、得るモノも大きいので・・・・。

M1. "SAD TO SAY" [Vladimir Shafranov]  は、ジャズという感覚無しで聴ける美旋律。(アルバム上左)
M5."FENESTA CHE LUCIVI E MO NON LUCI"は、まさにイタリアの歌心で心にしみ込んでくる。(アルバム上左から二番目)
MartinterensM7."MY LAMENT"これはちょっと注目もの。ドイツのMartin Terens Trio(→)、どこかアグレッシブな世界を求めている演奏で興味を持つ。録音がシリアスで、ドラムスのブラッシ奏法が効果的(アルバム上左から三番目)
M9."LA CHANSON DES VIEUX AMANTS"なんとなく泣かせる曲。余韻の捕り方がなかなか上手い演奏。(アルバム上右)
M10."HIDDEN MESSAGE"哀愁曲のまあ及第点モノ。

 選曲されたものに関しては、先日リリースの『For Jazz Audio Fans Only Vol.11』と刺激性はかなり低い。まあ優しいというムードといってよいのかとも思う。このシリーズはどちらかというとロマンチックな面や抒情性を重んじての選曲として、我々も受け入れてきたのであるから当然なのかもしれない。そんな世界に作り上げられているアルバムだ。そこが魅力の一つであると言っておこう。しかし少々残念なのは、今回は古いアルバムからの選曲が多く、「2018」と銘打っているにしては?・・・・と、疑問も無いわけではない。取り上げた曲の納められたアルバムにせまってみようという意欲は若干過去に比べると低かったことは否めない。

(試聴)

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コメント

たしか、Vladimir Shafranov の White Nights は1999年のリリース。それでは、2018の名が泣く ・・・。どうも偶数年は冴えないというのは、私の偏見でしょうか???

投稿: 爵士 | 2018年12月24日 (月) 23時17分

爵士さん、お早うございます。
おっしゃるように、今年は低調と言って良いでしょう。感動が少なかった。
しかし、このシリーズの試みは賛同して、協力の意味で購入し聴いていると言うところでしょうか(笑い)。

投稿: photofloyd(風呂井戸) | 2018年12月25日 (火) 08時28分

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