謹賀新年 2019 ウォルター・ラング Walter Lang Trio 「Translucent Red」
今年もよろしくお願いします
平成31年 元旦
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日本レーベルのリリースも板について・・・日本人好み盤だ
<Jazz>
Walter Lang Trio 「Translucent Red」
Atelier Sawano / JPN / AS164 / 2018
Walter Lang (piano)
Thomas Markusson (bass)
Sebastian Merk (drums)
前作に続いて、Atelier Sawanoからのドイツのウォルター・ラングのピアノ・トリオ・ニュー・アルバムの登場。しかしアルバム・ジャケが凄い赤ですね。これを見ると情熱的な激しい内容のアルバムかとしり込みをしていました。そもそもウォルター・ラングは二つの顔を持っていてリリカルなサウンドを持ち味とするこのメンバーのピアノ・トリオと、一方Trio ELFのようなテクノ・サウンドによる世界とがある。
しかし私好みはこちらのメンバーのトリオであるが、Atelier Sawanoからの前作『Full Circle』(AS-151/2016)は、なんとなく若干不満足であったため、今作の”赤ジャケ”をみると、更に若干尻込みして居たのです。しかしブログ友爵士さんから私のようなタイプは”これを聴かなきゃダメよ”と言う意味と思うが、お薦めが有って聴くに言ったと言う話。
しかしラングは日本との関係に積極的ですね。今や、CD販売流通も世界的には冬の時代。日本はそれでもまだまだ世界から見るとCD派もいて、ミュージシャンにとっては有り難い国であるのかも知れない。さらに曲1曲を聴くというのでなく、アルバム通して聴きたいというところにもあるのかもしれない。
(Tracklist)
1. Nancy (with the Laughing Face)
2. Afterglow
3. I Wonder
4. Translucent Red
5. La Musa
6. Precious Love
7. Soon
8. I Loves You, Porgy
9. Still Gone
10. They Didn’t Believe Me
11. Any Old Days
12. Sevilla
13. Dawn Song
M1. "Nancy" これは女の子の名前だろうか、冒頭から優しいピアノの響きが伝わってくる。優しく女の子を見守る姿だろうか。タイトルを見ずに聴いていると、決して夜のムードでなくむしろ新年の静かな朝に通ずる雰囲気。
M2. "Afterglow" 残照だ。更に優しいピアノの調べからスタート、ベース、シンバルも同様に優しさの溢れた響き。
M4. "Translucent Red" ”透き通った半透明の赤”ということだろうか、アルバム・タイトル曲だが、その意味すねところは解らないが、これが又メロディーも優しくノスタルジックな抒情性豊かで聴き惚れる。
M6. "Precious Love" 尊い貴重な愛、こうした曲を聴くと人間の世界が美しく見えてくる。
M7. "Soon"そしてM9. "Still Gone"、M11." Any Old Days"と、郷愁をさそう。
M10They Didn’t Believe Me、M12." Sevilla"は珍しく優しさの軽快な曲
最後はM13. "Dawn Song"夜明け、未来への展望で納めるところがニクイところ。
いやはや全編通して「優しさ」「懐かしさ」「優美」「叙情」「希望」「愛」など溢れた曲群で一貫している。彼が日本をイメージしているのかその点は解らないが、レーベルAtelier Sawanoの面目躍如たるアルバム作りとなっている。更に技術陣としてイタリアのステファノ・アメリオを起用し、レコーディングから音質まで素晴らしくあのECMアルバムを連想する世界に至っている。
意外にこのアルバムを評しているブログは少なく、ここに新年早々に是非とも聴いて頂きたいアルバムとして取りあげた。
(参考)ウォルター・ラングWalter Lang
1961年ドイツ・シュヴェービッシュ・グミュント 生まれ。 アコーデオンとピアノを演奏する父と祖父のもとで育った。ボストンのバークリー音楽院とアムステルダム芸術大学でピアノと作曲を学んでいる。トリオは世界中をツアーしており、なんと言っても特に日本のジャズファンから愛されていて、親日家。このところ澤野工房からアルバムをリリース。
(評価)
□ 曲・演奏 : ★★★★★☆
□ 録音 : ★★★★★☆
(試聴)
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コメント
明けましておめでとうございます。本年も風呂井戸氏のご健康とご活躍を願っております。
ジャズをはじめとする写真、音響・記録機器、社会・文明批評など、多岐なジャンルにわたっての鋭い描写に、いつも感銘しております。
ご存知のようにジャズに関しては全くの素人ですし、それ以外の分野においても博識な風呂井戸氏にはまさに脱帽です。本年もよろしくお願い致します。
投稿: プロフェッサー・ケイ | 2019年1月 1日 (火) 20時33分
プロフェツサー・ケイ様、今年もよろしくお願いいたします。
今年も、ロック、ジヤズ等、感動作品に恵まれますよう期待しています。又ケイ様の掘り下げたアーティクルに今年も勉強させて頂きます。
投稿: photofloyd(風呂井戸) | 2019年1月 1日 (火) 21時57分
年末に聴いたコンサート。未だ余韻が残っています。
投稿: 爵士 | 2019年1月 1日 (火) 23時13分
風呂井戸さん 明けましておめでとうございます。
いつも興味深い記事ありがとうございます。
特に私は、通常ピアノ中心で聴いていますので、ピアニストについて新旧のアルバムから考察して、お考えを述べられていて、新な知見もいただけるので、大変参考になっています。
今年も宜しくお願い致します。
投稿: baikinnmann | 2019年1月 2日 (水) 09時02分
爵士さん、今年もよろしくお願いします。
今回のラング、良かったですね。
私は、自宅にてCDを年末に聴いたとき、疲れていて寝てしまったようで、途中が抜けてました・・(笑い)。
今年もお互い良いアルバムに出会えるように期待しましょう。
投稿: photofloyd(風呂井戸) | 2019年1月 2日 (水) 11時56分
baikinnmannさん、今年もよろしくお願いします。
FB何時も拝見しています、そして参考にさせて頂いてます。転勤による環境の変化にご注意して充実した一年でありますように。
そうそう今年はBlogの開設は如何でしょうか?、記録として纏まってよろしいのでは?・・・と、期待しています。
投稿: photofloyd(風呂井戸) | 2019年1月 2日 (水) 12時02分
新年から美しいサウンドですね。
今年もお役に立てれば幸いですが、こちらにも多様な刺激を頂きに参ります。
本年もよろしくおねがいします。
投稿: フレ | 2019年1月 2日 (水) 21時49分
フレさん、こちらこそ今年もよろしくお願いします。
今年もプログレでは若干の講釈を言うかも知れませんが、フレさんの広範囲なエネルギッシュなアプローチはいつも楽しみにしています。
こちらでは、Jazzyな美旋律と美女の歌声をご参考にしてください(笑い)。
お互いに、今年も感動のアルバムに出会えますよう頑張る(?)というところでしょうか。
投稿: photofloyd(風呂井戸) | 2019年1月 2日 (水) 23時27分