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2019年1月23日 (水)

ケイト・マクギャリー Kate Mcgarry 「THE SUBJECT TONIGHT IS LOVE」

透明感あるしっとりとしたヴォーカル

<Jazz>
KATE MCGARRY  KEITH GANZ  GARY VERSE
「THE SUBJECT TONIGHT IS LOVE」

Binxtown Records / JPN / RCIP-0282 / 2018
Album

Kate McGarry - Vocals / Piano (07)
Keith Ganz - Acoustic & Electric Guitar / Bass
Gary Versace - Piano / Keyboard / Organ / Accordeon

Special Guests
Ron Miles - Trumpet (12)
Obed Calvaire - Drums (09)
Katemcg  ジャズ・ヴォーカリストと言っても一味違うフォーク、ソウルの味のある独特の世界をゆくソング・ライターでもあるケイト・マクギャリーKate McGarryの最近作。
 とにかく彼女の描く世界は凜として透明感あるしっとりとした心潤うところにあり、それを生かすべくバックは夫のKeith Ganzのアコースティックなギターを主体にシンプルそのもので、たっぷり彼女の歌声を手に取るように聴く事が出来る。又キーボードはGary Versace が、ピアノ、オルガン、アコーディオンなどをこれ又シンプルに演じ、彼女のヴォーカルを前面に押し上げるべく落ち着いた演奏を聴かせるのである。

(Tracklist)


Tracklist1


 今作もアコースティックなバツク演奏に支えられて気品あるアルバムに仕上がっている。
   M1."Prologue"と"M12.Eplogue"があってアルバム・トータルにリラックスした心に通う世界を心地よく聴かせる。
 M2."Secret Love"のように馴染みの曲も、完全にアカペラに近い雰囲気で物語をゆったり語るがごときケイト節で歌いあげて好感。
 M3."Climb Down"のようにKeith Ganzの味のあるギターで、優しさと叫びと歌うブルース調も聴かせ味わい深い。
 M5."Fair Weather"M10."She Always Will"は8分に迫る曲で、静かにアコースティックに演じられるピアノとギターそしてベースも美しく、物語を聞かせる如くのヴォーカルは見事。
 アルバム中盤から後半へのM7、M8、M9 も、落ち着いた世界をしっとりと歌い上げる。
 M11."Indian Summer"、 ピアノもギターもシンプルに静かな世界をしっとりと構築する。そして彼女のヴォーカルもそんな雰囲気を更に品良く歌ってくれる。
 こうした作品はジャズといっても一種独特の味があり、豪勢なリズムたっぷりの世界とは完全に異にする。そのため好き好みでは分かれるところにもあるとみる。一日を振り返って夜に一人で静かに物思いにふけり聴いているにはベストなアルバムである。
*
ケイト・マクギャリーKate McGarryは、1970年生まれ今年で49歳になる。アイルランド系米国人。米・マサチューセッツ州出身のジャズ・ヴォーカリスト。マサチューセッツ大学アマースト校へ進学、ジャズとアフロ・アメリカン・ミュージックの学位取得。卒業後は「ワン・オクロック・ジャンプ」のメンバーとして活動。その後ロサンゼルスへ移り、クラブで歌ったり、ハリウッドで映画やTVの仕事をもしている。
 92年に初アルバム『Easy To Love』(2016年に再発、VTL015)を発表。以後アルバム『Show Me』(2001)、『Mecy Streets』(2005)、『THE TARGET』(2007)、『Girls Talk』(2012)をリリース。2009年のアルバム『IF LESS IS MORE...Nothing is Everything 』はグラミーにノミネート。国内外のクラブやフェスのほかラジオへも出演、ニューイングランドやマンハッタンの音楽学校では教壇にも立つという。
(評価)
□ 曲・歌・演奏 :★★★★★☆
□ 録音      :★★★★☆
(視聴)

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