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2019年3月20日 (水)

円熟のヴォーカル:クレア・マーチンClaire Martin 「Bumpin'- Celebrating Wes Montgomery」

風格あるしっとりとした情感と語り、そしてブルージーなスウィングの展開も

<Jazz>

Claire Martin & Jim Mullen 「Bumpin'- celebrating Wes Montgomery」
Stunt Records / IMP. / STUCD18112 / 2019

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Claire Martin (vo)

Jim Mullen (g)
Mads Bærentzen (p) except #11
Thomas Ovesen (b) except #11
Kristian Leth (ds) except #11

 クレア・マーチンの歌声も久しぶりですね。これは昨年7月のロンドンに於ける新録音盤だ。基本的にはギター、ピアノ、ベース、ドラムスのカルテットをバックと言うところだが、ギターはいつも共演しているスコットランドのベテランのジム・マレンで、アルバム・タイトルは彼との二人名義になっている。そしてこれはデンマークのStunt Recordsからのリリース。この二人、昨年英国で英国ジャズ賞を受賞している。その他のバックの三人はデンマークのミュージシャン。

 偉大なギタリストで没後50周年になったウェス・モンゴメリーのトリビュート・アルバムだ。

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(Tracklist)

1. Road Song
2. Polka Dots And Moonbeams
3. Willow Weep For Me
4. 'Round Midnight
5. If You Could See Me Now
6. Goin' Out Of My Head
7. I Could Get Used To This (Bumpin')
8. West Coast Blues
9. Back In The Room (Bock To Bock)
10. Born To Blue
11. The End Of A Love Affair (vocal & guitar duo)

 やはり円熟のヴォーカルを披露。相変わらずややハスキーであり包容力のある情感の込められた歌声だ。とにかく余力を残した余裕のあるところが聴いていてもほっとする。
  オープニングM1."Road Song"はおやっと思わせる小気味の良い軽快なスタート、M2."Polka Dots And Moonbeams"は彼女らしい風格あるところ、結構ギターが物語調に聴かせるし、ピアノもいい語りをしてくれる。そして次第にM3"Willow Weep For Me"になるとジャズ・ムードが盛り上がってくる。 
 そしてM4."'Round Midnight"のバラードになって最高潮を迎える。しっとりとした夜を歌い上げる。この奥深い情感はさすがである。ギターもしっかりその夜のムードを盛り上げてくれる。
 M6."Goin' Out Of My Head"も独特な歌いまわしを入れた編曲が聴ける。
   M7."Bumpin'"はちょっと幻覚的ムードもあって面白い。
 M10,M11はしっとりと歌い込んで聴き応え十分。
 全編多彩に展開させて、聴く方も安心して聴ける円熟のヴォーカルを楽しめるアルバムだ。

 (評価)
□ 曲・歌 ★★★★★☆
□ 録音  ★★★★☆

(視聴)

 

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