ボニー・ジェンセンのヴォーカル・アルバム Bonnie J Jensen 「SHIMMER」
オーソドックスなジャズ・ピアノとワイルドなヴォーカル
<Jazz>
Bonnie J Jensen 「SHIMMER」
Gats Production / IMPORT / SHIMMER / 2017
Bonnie J Jensen : (voc/p)
Graham Jesse(sax/fl)
Matt McMahon(p)
Phil Stack(b)
James Muller(g)
Nicolas McBride(ds/perc)
ニュージーランド出身で、現在シドニーを拠点として活躍しているボニー・ジェンセンBonnie J Jensenの2010年に自主制作盤としてリリースされていたアルバムだが、日本未公開ものだった。そして2017年に日本入荷したもの。ここにきてのニュー・アルバムという訳ではないが、我が美女狩りを得意とする友人よりの勧めによって聴くことになったもの。
彼女はシンガーであるが、ピアニストでもあり作曲家でもある。取り上げる曲はジャズ、ロック、ラテンなど広い。美貌とともに人気者ののようだ。
(Tracklist)
1.Spend a little Time With Me
2.Here Comes the Rain Again
3.Bluesette
4.Without a words
5.Sweetest Somebody I Know
6. Higher Ground
7. Everybody's Cryin' Mercy
8. If You Love Somebody
9. Come Take My Hand
10. My Romance
11. Stoken Moments
12. First Love's Call
曲調は比較的オーソドックスなジャズ、スウィンギーな流れとブルージーな世界。そして歌声はかなり中低音に魅力を発揮してのワイルドと言ってよいタイプだ。もともとNorah Jones, Claire Martin Linda Perttersson などを意識しているようだ。官能的なところとソウルフルなところ、さらには甘さもあるというオールラウンド・タイプ。
彼女はピアニストだが、完全な弾き語りではなく、このアルバムではバックにピアニストもエントリーしている。
*
冒頭のM1."Spend a Little Time With Me" からサックスが、そしてピアノ、ギターもと、かなり賑やかな演奏に乗ってのヴォーカル曲。華々しいジャズ・ヴォーカルかと思ったが、M2."Here Comes The Rain Again"はスロー・バラードでバックのギターが美しく、M4."Without A Words"はフルートが効いてじっくり歌いこんでくる。声は嫌味のないところで高音も伸びるが、中低音のヴォリュームが見事である。この線の仕上げは私好みだ。
M5."Sweetest Spmebody I Know"のようにボサ・ノバもこなしている。
M7."Everbody's Cryib' Mercy"のブルース調もギターとともに聴きどころであり、
M10."Romance"なども朗々とした歌あげて見事である。
M12."First Love's Call"最後にしっとりとした説得力のある歌いこみでなかなかいいです。
*
全体の印象はやはりワイルドであるが華々しさのあるヴォーカルである。そしてバックはJames Mullerのギターが印象に残るが、更にFlugel horn Violin, Cello, Viola なども加わる曲もあって豪華仕立て。
彼女のアルバムで見当たるのは、この「SHIMMER」以外には目下「Blue Joy」(2004)、「The Sapphire Tree」(2007)の2枚ぐらいですね。
(評価)
▢ 曲・演奏・歌 : ★★★★☆
▢ 録音 : ★★★★☆
(試聴)
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