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2019年8月26日 (月)

[近年名盤探求] ステヴ・ルドルフ Steve Rudolph 「EVERYTHING I LOVE」

ジャズとはこれだと主張しているようなアルバム、脱帽。

<Jazz>

Steve Rudolph 「EVERYTHING I LOVE」
R&L Records / US / RLCD41049 / 2010

Everythingil1_20190819181001

Steve Rudolph : p
Roger Humphries : d
Dwayne Dolphin : b
Steve Varner : b (M5)

  これは1995年リリースされたアルバムの2010年再発もの。なんと20年以上前のものだ。先日紹介した「day dream」(PA-CT1014)が好評で再発となった経過にあるらしい。そんなことから今回初めて聴いてみたアルバムである。

Everythingil2

  それはさておき収録10曲のうち、ステヴ・ルドルフ自身の曲が上のように5曲の半分を占めていて、残るはビル・エバンスの曲などスタンダード曲となっている。ざっと聴いたところやはり彼のピアノは、流麗にして美しい音、美しいメロディを聴かせてくれる。彼のオリジナル曲は初めて聴くということもあって、即諸手を挙げて素晴らしい感動だというわけではないが、やはりスタンダードからの選曲は美旋律を主体に聴かせてくれて素晴らしい。
Sr201009hbgmag  まず、彼のオリジナル曲M1."This One's Fpr You. Bud"は、スゥイング・ジャズでスタート。
   アルバム・タイトル曲のCole PorterのM2."Everthing I Love" は、更に華麗にして流麗な彼のピアノ・プレイ。
 M3."Zebra #1"でガラッと変わって、深淵に。
   そしてこのアルバムを手にしようというきっかけはM4."Estate"で、これは私の好きな曲でどう演奏してくれるか楽しみであったと言うこともあるが、この料理法は単なるバラードには至らず、彼の流麗なピアノの響きと叙情的ムードを交錯させた響きはやはり並では無い。これぞジャズと感服。
 M5."Two Lonely Peaple" 、Bill Evans のこの曲も美しいの一言。
   M6."Back Home Again in Indiana" 後半の早弾きは聴きどころ、そしてM7."Wendy"は、やはり彼の持ち味の美しく流れるようなピアノの響きはバラード調で情緒豊かで納得ものである。
 M8.から最後のM9.は、彼のオリジナル曲。ベース・ドムスも弾んで楽しい。
 M10."The Last Lullaby "は締めの曲らしく情緒あるピアノでルドルフの世界観の凝縮したような曲で静かに幕を閉じる。
 
 いずれにしても、M4."Estate"は私にとっては多くのこれまでの演奏から一歩枠を超えた最高のジャズでした。アルバムのスタートから締めまで計算された曲展開となっていて、なるほど名盤だ !!。

(評価)
□ 曲・演奏 ★★★★★
□ 録音   ★★★★☆

(参考試聴)    このアルバム関係が見つかりませんので・・・"Day Dream"を

 

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