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2019年10月15日 (火)

メリッサ・スティリアノウMelissa Stylianou 「NO REGRETS」

こちらはNYのナイトクラブ・ムードをやさしく醸し出す

<Jazz>

Melissa Stylianou 「NO REGRETS」
Anzic Records / US / ANZ-0046 / 2014

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Melissa Stylianou - Voice
Bruce Barth - Piano
Linda Oh - Bass
Matt Wilson - Drums
Anat Cohen - Clarinet (6,9)
Billy Drewes - Alto Saxophone (3,8)

Recorded Live to Two-Track by James Farber at Sear Sound, NYC, March 11, 2014

 ニューヨークで活躍中のメリッサ・スティリアノウMelissa Stylianouのヴォーカル・アルバム「SILENT MOVIE」(ANZ-6636/2012)を先日取り上げたので、ついでにその後の近作のこのアルバムも検証だ。しかし近作と言っても2014年リリースの5作目で、その後は新作が無いようだ。前作同様、バックはピアノ・トリオが中心だが、2曲にアナット・コーエン(クラリネット)をゲストに、又その他アルト・サックス(ビリー・ドリュース)も2曲に入るというタイプ。まあ清々しくナチュラルな歌唱で魅了するカナダ・トロント出身の彼女だが、このアルバムは活動しているNYのムードが漂っている。

(Tracklist)

01. Nice Work If You Can Get It
02. Remind Me
03. I Got It Bad (Feat. Billy Drewes)
04. Humming To Myself
05. I Wish I Knew
06. Somebody's On My Mind (Feat. Anat Cohen and Linda Oh)
07. Down by the Salley Gardens (Feat. Matt Wilson)
08. A Nightingale Can Sing The Blues (Feat. Billy Drewes)
09. I'll Never Be The Same (Feat. Anat Cohen)
10. Polkadots and Moonbeams
11. I Mean You (Feat. Bruce Barth)

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 ニューヨークで活躍中のブルース・バース(p)、リンダー・オー(b)、マット・ウィルソン(ds)がバックを固め、このアルバムは前作よりは明らかにニューヨークのジャズ・ナイト・クラブ・ムードで満ち満ちている。相変わらず彼女のヴォーカルはマイルドで角が無く、あまり癖というものを感じさせない好感度の高いモノだ。
 オープニングM1."Nice Work If You Can Get It"はガーシュインの曲で、それに続く曲群も同様にスタンダート曲が中心である。
 M6."Somebody's On My Mind", M9." I'll Never Be The Same" は、Anat Cohenのクラリネットを入れて落ち着いたムードを歌い上げる。
 M7." Down by the Salley Gardens " はがらっと変わった印象だと思ったら、アイルランド民謡らしい。非常に素直な歌声でゆったり語り聴かせる。このあたりは前作のフォーク調を愛する彼女の一面なんだろう、注目曲。
 M10."Polkadots and Moonbeams " とにかく優しく美しく包み込んでの物語調ヴォーカル。
 M.11." I Mean You " ピアノ曲をピアノのように珍しく弾んで歌う。

  全体的には、優しいムードとゆったりと非常に美しく歌い上げるスタンダード・ジャズといったところで、無難。印象はやはり極めて良好であるが、聴きようによってはちょっと冒険が無くて物足りなさを感ずるかもしれない。

(評価)
□ 選曲・歌 ★★★★☆
□ 録音   ★★★★☆

(試聴)

 

 

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