寺島靖国 Yasukuni Terashima Presents 「Jazz Bar 2019」
年末恒例の好評・人気コンピレーション・アルバム
今年は全曲ピアノ・トリオ曲
<Jazz>
Yasukuni Terashima Presents 「Jazz Bar 2019」
TERASHIMA RECORDS / JPN / TYR-1085 / 2019
今年も順調にリリースされましたね、もう19巻目になる。立派なシリーズものと言うことですね。
このシリーズ、もともとピアノ・トリオが中心であること、欧州系が多くを占めていること、そして意外にポピュラーでないところも開拓してくれるということなど、私にとってはおあつらえ向きと言うことになる。
とにかく寺島靖国独特の「 哀愁」の「美しいメロディー」をもつ世界を選び抜いて、今回も世界各国の美旋律ジャズを紹介してくれている。従ってそんなことから私の棚には19巻しっかり並んでいるんですね。
今回実は意外だったのは、今年は13のアルバムからの曲が選ばれての収録だが、今までと違ったのは私が所持しているアルバムが実は一枚も無かったと言うことなんですね。いっやーーこれは意外でした。しかしそれは実は私にとっては嬉しいことで、収録13曲全てが初物なのかも知れないと喜んだのです。そして私好みの世界の新しい発見があるかも知れないと嬉しくなったのですね。
更に今年はジャケのイメージが少し変わりました (↑)。これは過去のモノの中でも好きな部類に入る。もともと女性を取り上げて美的な感覚を狙ったジャケなんですが、これも寺島レコードの特徴とも言える。
(収録曲)
01.To Michel (Daniele Sala Trio)
02.Accarezzame (Julian Oliver Mazzariello Trio)
03.Farewell To Winter (Craig Schneider)
04.Chez Mini (Andrea Garibaldi Trio)
05.Graceful Touch (Yoko Teramura Trio)
06.Espana (Jessica Williams Trio)
07.And You Are (Noam Lemish)
08.Kathy's Waltz (Geoff Lapp Trio)
09.Maria durch den Dornwald Ging (Oli Poppe Trio)
10.Luigi's Muse (Ari Erev)
11.Maria Gennem Torne Gar (Carsten Dahl)
12.El Bailador (Peter Sarik Trio)
13.La Valse D'oscar (Francois Ingold Trio)
以上のような13曲が並ぶが、これも今年の特徴で嬉しいことに全13曲全てがピアノ・トリオの演奏ものとなった。
冒頭のM1."To Michel"は、明るくいやに調子が良い曲でスタート。
M2."Accarezzame"イタリア・ジャズ界からのデビュー盤「DEBUT」(上左)というアルバムからの知らなかったピアニストのトリオ作品。ムードたっぷりの心に響く曲。
M3."Farewell To Winter "、なんと10年前にこの「Jazz Bar」に登場したアルバム(上中央)からの別の曲。ロマンを感ずる曲展開。
M4."Chez Mini" イタリアもの。トリオ作品(上右)だが初のリーダー作だという。メロディが豊かでセンスを感ずる。
M5."Graceful Touch " 寺村容子のリアル録音盤から。トルド・グスタセンの曲(2003年「Changing Places」から)。演奏はまだまだ及んでいません。
M8."Kathy's Waltz " も澄んだピアノ、繊細に響くシンバルとかなりリアルな音の録音盤。
M9."Maria druch ein Dornwald Ging" これは堅物の真面目演奏(下左)。
M10."Luigi's Muse" イスラエルのピアニスト(下中央)、美しさは持っているがムーディーさにおいてはちょっと中途半端。
M11."Maria Gennem Torne Gar " Tradというが、哀愁感たっぷりで聴き入ってしまう。
M13."La Valse D'oscar" (下右)このアルバムを納めるには標準的美しさでをお役を果たしている。
今年のこの内容は、どちらかというとマイナーな演奏者に焦点を当てている感はあるが、全体に決し悪い出来でなかった。それも私にとっては初物が多かったことが嬉しい限りである。しばらくは何度と聴いて行きたいアルバムであった。
(評価)
□ 選曲・演奏 ★★★★★☆
□ 録音 ★★★★★☆
(参考試聴)
*
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