[記録に残したいアルバム] ギヨーム・ポンスレGuillaume Poncelet 「QUATRE VINGT HUIT」
(今日の一枚)
我が家に咲く花 「クレハモクレン」 Sony α7RⅣ, FE4/24-105 G OSS, PL
メロディーの美しさにどこか哀愁のあるピアノ・ソロに浸れる
<Jazz>
Guillaume Poncelet 「QUATRE VINGT HUIT」
BLEND / FRANCE / BLEND2017 / 2018
Composition, Piano, Trumpet, Additional Programming by Guillaume Poncelet
きちんと記録しておきたいアルバムというのがある。これはフランスのシンガー・ソングライターのZAZ(本名イザベル・ジェフロワIsabelle Geffroy →)のアルバム「EFFET MIROIR」(WPCR-18126/2018)で、彼女がオリジナル曲とは別に最後に取り入れた曲"LAPONIEラップランド"と言うのがあるが、それが何ともいえない美しさと哀愁とに満ちた曲で気になった。彼女が北の国に旅立つ心を"過去の息を吐き出し、新たに息を吸い込む"と語る曲で印象的。
そして調べたところ、このギョーム・ポンスレGuillaume Poncelet (フランス・グルノーブル1978年生れ)というフランスの若手ピアニストであり作曲家の曲であることが解り、その彼のアルバムを昨年取り寄せてみたのである。何回か聴いているアルバムで記録しておきたいとここに取り上げた次第。
そしてその目当ての曲は彼のこのアルバムでは冒頭の"Morning Roots"という曲で、ここで彼のソロピアノの演奏が聴けるのである。
(Tracklist)
1.Morning Roots
2.Duty
3.Reverse
4.Gus Song
5.Homo Erectus
6.Le Cahier
7.Apres
8.Au Bout Du Souffle
9.Derriere La Porte
10.Teano
11.L'Ennui
12.Iceberg
13.Othello
14.The Two Of Me
- - - - - - - - - -
15.Bonus - Last Breath
16.Bonus - Mon Terroir
私が目当てにしていた曲"Morning Roots"は、このアルバムのオープニング曲で、彼のソロピアノで演奏される。非常に美しく繊細な流れの旋律で、どこか哀愁のあるところが印象的で、心に響く曲である。そして全14曲、この線を乱さず彼により作曲された曲が続く。彼はピアニストとして私は認識していたのだが、実はトランペット奏者でもあり。M10."Teano"などには静かなトランペットの調べが入る。
又、M11."L'Ennui "では、更にストリングス・カルテットがバックに流れる。しかしそうした変化を盛り込んでいるのだが、全く彼のどちらかというと内向的なピアノ曲が深く沈みそしてまた静かに心安まる世界を演ずるのである。
このアルバムのタイトルは『88』であり、彼の話によるとその数はアップライトピアノのキーの数なんだそうだ。そしてピアノはそれだけでオーケストラだといい、彼の言葉によると"ピアノのおかげで多くの事柄を想像することが出来、88のキーは、色、調和、多くの雰囲気、多くの可能性を演ずる"と言っている。
フランスのジャズ音楽界でも特異であると思うが、貴重な存在であると思っている。
彼は、1978年フランスのグルノーブルで作家・劇作家の父親と介護者の母親に生まれました。 8歳にして彼はピアノを弾くことを学びながら、9年間グルノーブル地域音楽院に在籍し学ぶ。 その後4年間、ピエール・ドレヴェ率いるシャンベリーにある国立音楽学校(ENM)のジャズ科に参加し、トランペット、ジャズのハーモニー、アレンジメントのテクニックを学んだ。
21歳のとき、彼はパリの国立音楽音楽ダンス学校に入学し、noJazzのバンドに参加して北米でのツアーに出た。ちょっと信じられない世界であるが、noJazzとともに、彼はStevie WonderやMaurice White( Earth、Wind&Fire )などの有名なアーティストとコラボレーションして来ている。
こんな経歴の持ち主であるが、長編映画「Razzia」のオリジナル・サウンドトラックも担当したりしてきている
(視聴)
"Morning Roots"
*
ZAZ / "Laponie"
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