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2020年6月28日 (日)

ナーマ・ゲーバー Naama Gheber 「Dearly Beloved」

NYシーンのジャズムードたっぷりのロマンティック・ヴォーカル

<Jazz>

Naama Gheber 「Dearly Beloved」
Cellar Live Recors / Canada / CM100119 / 2020

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Naama Gheber (vocal)
Ray Gallon (piano)
David Wong (bass except 09)
Aaron Kimmel (drums except 09)
special guest:Steve Nelson (vibraphone on 01, 05, 08, 10, 12)

2019年3月31日&4月1日Bunker Studios(NY)録音

 名前は初聞きと思いきや、これはイスラエル出身の若手女性ヴォーカリスト:ナーマ・ゲーバーNaama Gheber(1991年イスラエルのベエルシェヴァ=Be'er Sheva生まれ ) のデビュー・アルバム。中身はスタンダード集で、バックはピアノ・トリオにヴィブラフォンのスティーヴ・ネルソンがゲスト参入していてしっかりしたジャズ演奏。
 彼女は テル・アヴィヴの音楽学校でジャズ・ヴォーカルとクラシックの声楽を学び、更に米ニューヨークのThe New Schoolにも学んで修練を積み、2017年に同校卒業後はNYシーンでかなり意欲的にライヴ活動を続けてきたという若手女性ヴォーカリストだ。

Naamag1w (Tracklist)
01. Dearly Beloved
02. So In Love
03. 'S Wonderful
04. Since I Fell For You
05. I Can't Give You Anything But Love
06. Get Out Of Town
07. This Time The Dream's On Me
08. You Stepped Out Of A Dream
09. What's New (vocal & piano duo)
10. Just Squeeze Me
11. Sometimes I'm Happy
12. Good Night My Love

 

 久々にこうしてスタンダード曲を演じて、ヴィブラフォンが入ると、如何にも一時代のアメリカン・ジャズを思い出すというところ。そんな落ち着いたジャズの典型的演奏をバックに彼女がしっかりと歌い上げる。声の質はややトーンは高めにあるがどちらかというとかなり純粋な清澄ヴォイスと言っておきたい。しかし曲によっては甘い潤いが大人っぽくあって、そこに若干癖を感ずる。時折イメージの変わる芸をみせるという芸達者ぶりも感ずるし、また時には適度に渋い味もみせハスキーになるところもあって、ジャズ・ヴォーカリストとしてはなかなか良い線をいっているのだ。
 所謂都会派のムードもった世界を描くが、それもコール・ポーターなどの30-40年代の作曲家に興味があるのか、ジャズのある意味でのよき時代を描いている。

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 M1." Dearly Beloved "は、意識してのことと思うが、ちょっと癖のある発声が気になったが、コール・ポーターのM2."So in Love"になって、かなり素直なバラード・ヴォーカルになって、この方は頂けるぞといったところでスタート。
 M4."Since I Fell For You"では、彼女のアレンジもあって大人っぽく歌い上げたり、M5." I Can't Give You Anything But Love "はヴィブラフォン入りのバック演奏のウェイトも多く取って曲を十分楽しめる。
 M6."Get Out Of Town"そしてM9."What's New"もバラード仕上げで、しっかり歌い込んでいて情感の歌唱力は十分。
  その他、スウィングする曲の対応も手慣れていて、バックのトリオもなかなかジャジィな味付け良く、NYシーンを描くには十分の仕上げ。

 スウィート・テンダーなしっとりと艶っぽいバラード・シンガーとしてのアプローチと、スウィンギン調やブルージーな曲では、意外に姉御肌の色合いを見せたりと、若いと言われていても百戦錬磨のイメージのある歌いっぷりだ。私はバラード派だが、これからどう発展していくか楽しみでもある。

 

(評価)
□ 選曲・歌・演奏    80/100
□ 録音         80/100

 

(視聴)

*

 

 

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コメント

風呂井戸さん、こんばんは。
楽しみなシンガーが出てきましたね。
程好い甘さが心地良いです。
これからリアルタイムで追って行けそう。
ナーマだけに生で聴いてみたいのう。
ではでは。

投稿: nanmo2 | 2020年6月28日 (日) 22時48分

nanmo2さん、コメントどうも有難うございます。
ジャズ界はヴォーカル部門は完全に女性の天下ですね、あとからあとから新人女性が出てきますが、近年はCDリリースが難しく大変なようです。
おっしゃるように、ジャズは小規模の会場での「生」が最高ですね。^^)

投稿: photofloyd(風呂井戸) | 2020年6月30日 (火) 10時30分

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