ローレン・ヘンダーソン Lauren Henderson 「Alma Oscura」
叙情派ラテン・ヴォーカルにセクシーアッピール度も増して
<Jazz>
Lauren Henderson 「Alma Oscura」
BRONTOSAURUS RECORDS / IMPORT / BSR201901 /2019
Personnel:
Vocals - Lauren Henderson
Bass - Michael Thurber
Piano - Sullivan Fortner (4, 7, 8) & Damian Sim
Drums - Allan Mednard & Joe Saylor (4, 7)
Percussion - Moses Patrou
Violin Soloist - Tessa Lark
Violins - Lavinia Pavlish and Brendan Speltz
Harp - Charles Overton
Guitar - Gabe Schneider
Clarinet - Mark Dover
Flute - Emi Ferguson
Trumpet - Jon Lampley
Viola - Rose Hashimoto
Cello - Tara Hanish
Guest Vocals - Leo Sidran
ローレン・ヘンダーソンの実力評価については既に知られているところだが、今回私は初めて彼女のアルバムに手を付けてみた。これも寺島靖国の誘導ですね。もう8年前の『Jazz Bar 2012』、そして今年の『For Jazz Vocal Fans Only Vol.4』です。
ラテン・タッチのヴォーカルが特徴あるが、マサチューセッツ州生まれだ。ただしもともとメキシコ、スペインに住んでいたことがあるようでスペイン語OKで、又フラメンコもこなしているという。
収録曲は8曲で少なめのアルバム。プロデューサーはベーシストのMichael Thurberで4曲提供している。又彼女自身のオリジナル曲も4曲登場。うち両者の共作が1曲。
(Tracklist)
1. From The Inside Out (Leo Sidran)
2. Something Bigger (Michael Thurber)
3. Alma Oscura (Lauren Henderson & Michael Thurber)
4. El Arbol (Lauren Henderson)
5. Ven Muerte (Michael Thurber)
6. Where Are You Now? (Michael Thurber)
7. Protocol (Lauren Henderson)
8. Dream (Lauren Henderson)
M1."From The Inside Out" このアルバムの技術陣のMix担当のLeo Sidranの曲を、物憂げなラテンタッチで描き、なんと中盤から彼とのデュエットで仕上げた曲。意識的にセクシーにしたというのでなく、彼女の歌うところなんとなく不思議な女性としての魅力が漂う。
M3."Alma Oscura" はアルバム・タイトル曲、プデューサーと彼女の共作曲で、このアルバムでの私の一押しの曲。しっとりとスペイン語で歌い込んで、これもなんとなくどこかセクシーなのだ。
M5."Ven Muerte"も囁き調のヴォーカルで、雰囲気が女性ならではの味を出してうまい。
M6."Where Are You Now?"、柔らかくソフト・タッチ・ヴォーカル、美しく歌うのだが、どこかこの作曲者のベーシストのMicheal Thurberの曲とはマッチングが良い感じで、彼女の女性的魅力を引き出している。
M3.は、フルート、M5.はクラリネット、M6.はハープが入って曲作りも上手いし、M7."Protocol"はタンゴ調で、アルバムの曲の配列にメリハリを付けている。
とにかく、オリジナル曲で作り上げていて、女性ヴォーカルとしてはなかなか引きつけるものがあるのが特徴。ラテン・タッチといっても、やや妖艶なムードをしっかり演ずるところは心憎いところがあるアルバムだ。今後も注目すべきヴォーカリストとしておきたい。
(参考)
<Lauren Henderson : Discpgraphy>
Lauren Henderson (2011)
A La Madrugada (2015)
Armame (2018)
Alma Oscura (2019)
The Songbook Session (2020)
(評価)
□ 曲・演奏・歌 88/100
□ 録音 85/100
(参考視聴)
*
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