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2021年2月13日 (土)

ルネッサンス Renaissance 「Sight and Sound in Concert」

涙ものの映像のパーフェクト収録盤

<progressive Rock>

Renaissance 「Sight and Sound in Concert」
Live at Golders Green Hippodrome, London, UK 8th Jan.1977
PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx. 70min.

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Annie Haslam : Vocals
Jon Camp : Bass, Vocal
Michael Dunford : Guitars, Vocal
John Tout : Keyboards, Vocal
Terence Sullivan : Drums, Percussion, Vocal

  かって我々がロックを愛し聴き入った1960-1970年代というのは、まずは英国はじめ欧米の彼らのライブ映像なるものは殆ど見ることが出来なかった。そこでアルバムに載っていた写真や雑誌などのミュージシャンの写真を見ながら、彼らの演奏を頭に浮かべ聴いていたものである。そもそもアルバムすら手にすることが難しかった事があったぐらいだから。
 ここに取上げたクラシックの要素を取り入れたプログレッシブ・フォーク・ロツクのルネッサンスRenaissanceの映像なんて考えてもみないところであった。とにもかくにもアニー・ハズラム (右下)の美しい声にうっとりしながら、聴き入ったものである。
 ところがここ10年の世界の情勢の変化は信じられないところに、このルネツサンスの1970年代ライブ映像を良好なプロショットものでYouTubeにより見ることが出来たのである。まあこんなことも一つの衝撃であった。私自身はもうこの何十年と彼らのアルバムからは離れて別の世界に現をぬかしていた訳であるが、こんな映像の出現で、昔をつい先日のように思い起こすのであった。

 そうこうして数年経ったわけであるが、最近ブート界を少々覗いていると、なんとその衝撃映像のパーフェクト盤が手に入るのではないか。こうして今日のブート映像によって、40年以上前のステージを遅まきながら見ているのである。

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1.Introduction
2.Carpet Of The Sun
3.Mother Russia
4.Can You Hear Me ?
5.Ocean Gypsy
6.Running Hard
7.Band Introduction
8.Touching Once
9.Prologue

 

 これは丁度私が最もお気に入りだったアルバム『Novella お伽噺』(1977)のリリース時のもので、上のような演ずる曲は注目の"Can You Hear Me ?"があり、アルバム3th『プロローグ』から7th『お伽噺』までの五枚のアルバムから選ばれている。1977年英国の音楽番組「Sight & Sound」用に収録されたもので、ロンドンBBCライブによる70分のパフォーマンスがプロショット映像でこうして観れるのだ。当時このようなものが観れたら日本中大騒ぎだったと想像に難くない。

   このRenaissanceというバンドは5人の構成で、アニー・ハズラムという女性ヴォーカルを前面に出して、彼女のクリスタル・ヴォイスが神秘的な香りを漂わせて聴く者を圧倒したわけだ。しかしのメンバーは3rdアルバム『Prologue』(1972)からで、1、2ndアルバムとは、全くの別グループ・メンバーで演じているのだ。
 本来の元メンバー(YARDBIRDSのキース・レルフそしてジム・マッカーティのリーダー・バンド)の一部はこの時から「ILLUSION」というバンドとなっている。しかし我々が日本にいて知ったバンドは、実はこの二代目の方の(新)Renaissance からのメンバーもの (下)であったのである。従ってここに収録されている曲も人気を博した二代目による3rdアルバムからのものである。

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  いずれにしてもリーダーであるマイケル・ダンフォード(G)(上左)のオリジナル曲を中心に展開されており、彼は総入れ替えした前期バンド・メンバーとの関係と彼自身が放送作家へと歩み始めていた時で、表には出ずバックにいた頃(3rd, 4thアルバム)の表舞台のメンバーと共に、晴れてこうして堂々と演ずるライブは頼もしい姿だ。

 当然注目曲はM4."Can You Hear Me ?  私の声が聴こえますか?"だが、アルバムでは、オーケストラ、混声合唱団とクラシック風の展開、そしてアニーのクリスタル・ヴォイスが物語調に流れる。その美しさと日本に無い異国の神秘を感じつつ聴いたものだった。ここではそのオーケストラ、混声合唱団は無いが、ジョン・タウトのキー・ボード、マイケル・ダンフォードのカッティング演奏のギター、ジョン・タウトのベースがしっかりその演ずる姿と音を聴きとることが出来、むしろアニーのヴォーカルの占める位置も多くなり、ドラムスのテレンス・サリバンが頑張っている様子も解って楽しい。アルバムでのこの後に続く曲"The Sisters"の美しさと、"Midas Man"のダイナミックな演奏が無いのが寂しいくらいである。
861749098963d86e351502bf14b786a6  『運命のカード』(1975)からのM3."Mother Rssia "は、ジョン・タウトのピアノとダンフォードのギターが美しい。そしてM5."Running Hard"では、ピアノ・プレイがたっぷり聴くことが出来る。
 こうしてみているとアニーはあまり歌っているときは表情を変えずに、ややクールな出で立ちだったことも解る。


   そして近年のアニーの活動等には殆ど接していなかった私であり、ルネッサンスというのは、1970年代の"私の想い出のバンド"であって、そのことだけで満足してきたのである。このライブ映像はそれを十二分に思い起こさせてくれるものであった。当時何故あれ程このバンドに魅力を感じて心が躍ったのか、そして一方心の安らぎを感じたのかは解らないが、40年経ってみてもこうして当時の心が蘇り楽しめることは嬉しいことだ。
 

(評価)
□ 選曲・演奏   90/100   
□ 映像・音質   85/100
 
(視聴)   

 Renaissance "Can You Hear Me ?" (1977)

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コメント

ホント、昔はこの手のバンドの動く姿なんぞ見れるとは思ってなかったし、まさか今になってこれほど凄い映像が出てくるとは生きてるもんです。
しかもこの辺も正規盤で出てくるのだから有り難いばかり。一方のブートもその隙間を縫ってくるから更にレベルアップするし、アイテムが多いに越した事はないです。散財しますが…。

投稿: フレ | 2021年2月13日 (土) 17時52分

同じBBCでも、イン・コンサートとは別音源ですね。
あれは、キングビスケットの方でしたっけ。
Youtubeはモノラルのようですが、有償版はステレオ録音ですか。

大昔、NHKーFMから録音したカセットテープで聴きながら、思いを馳せた膨大な時間は、お伽話となりました。今の状況は有り難くもあり、有り難味薄くもあり。

カーネギーホールの映像版ほしいですね。
あれは喋りが長時間入っているとはいえ、クリムゾンUSAみたいな、編集ライブかもという気がしてなりません。

投稿: nr | 2021年2月13日 (土) 19時47分

フレさん
こんばんわ
ほんとに、私はこの年になってRenaissane映像に感動なんて考えてもみませんでした。いろいろとありますが、良い世の中です。^^)
昔のように新宿あたりをブート探ししなくても良いのも有難い。

投稿: photofloyd(風呂井戸) | 2021年2月13日 (土) 20時24分

nrさん
こんばんわ
私が聴くかぎりでは、このブートもモノラルですね。でもかなり良好のカラー画像とマルチ・カメラによるプロショットで納得です。アニーのお話も聞けて納得ですね。こうしたブートは歓迎です。
昔のFMからのお話・・・しかしアレがあった頃がこれ又良かったというモノです。夢がありました。^^)
ところで、"Fleesh"のRenaissanceものも、なかなかのモノですね。しっかり聴いてます。~~)

投稿: photofloyd(風呂井戸) | 2021年2月13日 (土) 20時42分

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