イーグルス Eagles 「Largo 1977」
全盛期のライブ収録映像盤
<Rock>
Eagles 「Largo 1977」
DVD (Pro-Shot)
Live at Capital Centre, Largo, MD, USA 21st March 1977
Glenn Frey : G, Key, Voc
Don Felder : G, Voc
Joe Walsh : G, Key, Voc
Randy Meisner : B, Voc
Don Henley : Drum, Voc
PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.52min.
最近ブートを漁っていると、なかなか実益多い。このところのELP、Renaissanceに続いて映像モノの第三弾はイーグルス。
カントリー・ロックのリンダ・ロンシュタットのバツク・バンドから発展して生まれたこのイーグルスEaglesが興味深い。とにかく私が気に入ったのは、全盛期の1977年頃だ。76年にジョー・ウォルシュ加入で話題沸騰の時。そして曲は何と言っても"Hotel California"である。勿論彼らの1971年からのスタートのイメージはカントリー・ロック的な範ちゅうだが、1976年末リリースされたアルバム『Hotel California』(P-10221Y)、勿論その色があってもこの曲は何と言ってもギター・ワークの素晴らしさだった。
(上左 : 今もそのまま持っている当時76年のLP盤。 上右 : 2003年リリースのDVD Audio盤、5.1サラウンド盤である)
ドン・フェルダーとジョー・ウォルシュ(→)によるギター・リフが巧みで、二人のツイン・ギターの素晴らしさ、又イントロなどの12弦ギターのアルペジオ・ワークなど魅力で、メロディーには美しさと共にどこか退廃的な世界があって聴くポイントは多い。その曲調の退廃的なところは、又ドン・ヘンリーのハスキー・ヴォイスと歌詞が更にそれを印象づけた。とにかくロック史上屈指のギター・ソロといわれるドン・フェルダーのギターソロを手に取るように見れるのもこの映像盤の価値である。
一方この曲の評価は、社会が60年代以降未来指向に流れてきたものが、この70年代後半になると、いつしか退廃ムードに包まれ始め、それをホテルを舞台にして描き警告したところにある。彼らのロック・ミュージックの姿勢が、社会の問題意識に向かい合っているものを失っていないと、評価を高めたのだった。このこともあって、私はイーグルスを愛するバンドに入れた。
このDVDは、そんな当時のイーグルスの北米公演「1977年3月21日ラーゴ公演」をプロショットで納めたものだ。この映像は彼らを納めた代表的なモノで、オフィシャルにも「ヒストリーDVD」として過去に公開されていたもの。それをしっかりとしたマスターから纏め上げたものがこれだ。そもそもイーグルスのオフィシャル映像は再結成1994年『hell freezes over』(MVLG-18/1994)が最初であって、私は当時流行のLD盤で持っているモノだ。この1977年映像となると、とても見ると言うことは考えられなかった。こうして当時は見れるとも思わなかった映像を満喫できるのも今日の幸せなのである。
1. Intro
2. Hotel California (Don H.)
3. New Kid In Town (Glenn)
4. Take It To The Limit (Randy)
5. One Of These Nights (Don H.)
6. Lyin' Eyes (Glenn)
7. Rocky Mountain Way (Joe)
8. Best Of My Love (Don H.)
9. Take It Easy (Glenn)
()内はリード・ヴォーカル
(Bonus Track)
10. Hotel California -PV 1976
収録曲をみると、全曲シングル・リリースしてヒットしたものだ。まさにヒット・パレード。メンバーはBernie Leadonに変わって、Joe Walsh(フェンダー・テレキャスター)が入った直後で、既に彼の明るさでDon Felder(ギブソン・レスポール)とも良いツイン・ギター構成で、ハモってみせてナイスだ。
当時のライブの演奏順と思われるが、冒頭からM2."Hotel California"で圧倒される。この曲はギタリストDon Felderの曲で、Don Henley(→)が歌詞を付けたモノ。後にクレジットでもめた経過があるが、Grenn Freyが入り込んだのが原因か。このようにメガ・ヒットの曲の扱いからお互い不信感が生まれ解散に追い込まれたのだった。1994年再結成したが結局2000年にDon Felderは追い出される。そんなことからこの当時のモノは貴重。
そしてGrenn FreyのヴォーカルでM3."New Kid In Town "と、なんとも快調。
そして翌年脱退することになるオリジナル・メンバーのRandy Meisner の高音ヴォーカルM4."Take It To The Limit "と続く。この後は現在のTimothy B Schmitに変わるので、この映像は貴重。
更に見物はJoe Walshのヘビー・ロック・ナンバー"Rocky Mountain Way"(M7)だ。この一連の曲では異色で、当時のロックの良さを堪能出来る。
やはり全盛期の映像は彼らの演奏も充実しているし、バンド・メンバーの連携も快調で気持ちがいい。
このような映像に見るライブ像はやはり貴重である。
(評価)
□ 選曲・演奏 : 90/100
□ 映像・サウンド : 75/100 (カラー、ステレオ録音を当時のモノとして評価)
(視聴)
(1998年再結成)
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