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2023年4月27日 (木)

フラッド・メルドー Brad Mehldau 「SOLO CONCERT AT BOZAR BRUSSELS 2023」

つい先月のブリュッセル(ヘルギー)でのソロ・ライブの様子が

<Jazz>

① Brad Mehldau 「SOLO CONCERT AT BOZAR BRUSSELS 2023」
STARGAZER'S FILE / SGF-00238 / 2023

Imgw

Recorded at Salle Henry Le Boeuf, Bozar, Brussels, Belgium, March 25th 2023 : Soundboard Recording

(参考) 
BRAD MEHLDAU  「BRUSSELES 2023」

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(こちらは2曲少ない)

  このところ2022年から継続的に各地で行われているブラッド・メルドーのソロ・コンサート盤。まだ1ケ月もたたないのにこうして2023年3月25日ベルギー、ブリュッセルにおけるソロ・ライブ録音盤が手に入った(上のように2枚のCDあり)。現地ラジオ・オンエアー・マスターのサウンドボード音源に、最新リマスタリングも施し1時間34分にわたりほぼフル収録したもの。

Writingw  このところもソロ・ライブ盤『Your Mother Should Know』がオフィシャルにリリースされたが、ビートルス・カバーを売り物にしてのもの。しかし実際のライブではラディオヘッド、デヴィット・ボウイなどの曲とうまくミックスされて演じられることが多く、そんな意味でも曲と曲のつなぎは大事で、近年のライブ録音のブートものは、その点パーフェクトでオフィシャル盤に劣らずの好録音盤として手に入り(『PLAY THE BEATLES MORE』(SGF-00127)など)納得。私としてはラディオヘッドの曲などの方が味わい深く好きで、それによりビートルズの曲を生かして聴かせている。その一環として現在もソロ・コンサートを続けているメルドーのプレイを、ここに楽しめるのだからうれしい。

 彼もある意味では従来のピアノ・トリオでは壁に当たっているのか、はたまた新展開に意欲的なのか・・その点は詳しくないが、どうもスタジオ・オフィシャル盤は凝りすぎの感があってあまり納得して聴いていない。むしろ私的にはこうしたライブでオーディエンスとのなんとなく繋がりをもって演じてくれるメルドーに親近感を持てるのである。

① Brad Mehldau 「SOLO CONCERT AT BOZAR BRUSSELS 2023」 
DISC 1 :-main set-
1. JOHN BOY
2. THE FALCON WILL FLY AGAIN
3. KARMA POLICE
4. Untitled
5. WALZ FOR J.B.
6. LA MEMOIRE ET LA MER
7. SHE SAID SHE SAID
8. HERE, THERE AND EVERYWHERE
9. IF I NEEDED SOMEONE
10. REMEMBERING BEFORE ALL THIS
11. UNCERTAINTY - SAINT ANNES REEL
12. HEY JOE

DISC 2 : -encore-
1. LIFE ON MARS
2. HERE'S THAT RAINY DAY
3. DON'T THINK TWICE, IT'S ALLRIGHT
4. HOW LONG HAS THIS BEEN GOING ON

 相変わらず、近年おなじみのロック・ナンバーをモチーフとしている。今回も中盤のビートルズのカバーを含め、レディオヘッドにボウイ、そしてジミヘンにもちろん自己オリジナルまで多様な楽曲を選んで楽しませてくれる。

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 Disc 1

 M1." JOHN BOY " やさしく、そしてM2."THE FALCON WILL FLY AGAIN " は彼自身のアルバム「High way rider」からのスタート、そしていつも通りM3." KARMA POLICE"ラディオヘッドの曲がメロデテアスに登場。
 M5."WALZ FOR J.B." 昔の彼のソロ、そしてM6."LA MEMOIRE ET LA MER"シャンソンまでも登場。 
 M7."SHE SAID SHE SAID"とビートルズの登場へと、M8."HERE, THERE AND EVERYWHERE "はラブソング、 M9."IF I NEEDED SOMEONE 恋をするなら"など続く。
 最後はジミ・ヘンの演奏で有名なM12." HEY JOE"十数分にわたるかなりの熱演だ。

  Disc 2  
 M1."LIFE ON MARS"しっとりとデヴッドホゥイの曲、 M2."HERE'S THAT RAINY DAY" 昔のミュージカルの曲が登場。 
   M3."DON'T THINK TWICE, IT'S ALLRIGHT "  ボブ・ディランの曲"くよくよするな"ですね。
 M4."HOW LONG HAS THIS BEEN GOING ON" 定番がつづきますね ガーシュインの曲、懐かしのオードリー・ヘップバーンを思い出させ締める。

 このところのメルドーの活動を見ていると、ロックをベースとしたこうしたソロ演奏活動に彼の歴史を描きながら、更にロックよりのジャズ・スタンダードを演じている。彼にとってはちょっと古すぎると思う曲もあるが、それでもそんなところにかなり充実感を感じているのではと推測するのだ。こうゆう時期を超えて、まあ又ジャズ・ピアノ・トリオに新展開してくれるだろうと待ちながら、こうしたオフィシャルではなかなか聴けないソロ演奏を楽しんでいる。

(評価)
□ 編曲・演奏  88/100
□ 録音     87/100

(参考試聴) この日のライブもののは見当たらないので参考までに ↓

 

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コメント

風呂井戸さんこんにちは、ご無沙汰してます。
カメラ&レンズ沼にどっぷりハマってしまい、とんとジャズがBGMになってましたが、少し前に小川隆夫氏の著書に名前を載せていただき、またまた少しずつ聴き始めております。
とうとう Zeiss なんかにも手を出し、そのレンズのためにボディを買うという、レンズマニアに良くある本末転倒スパイラルにしっかり突入しております。

投稿: moto | 2023年5月 1日 (月) 20時23分

moto様
コメント有難うございます
ジャズはBGMでいいと思います・・・そうゆう性格のものと思ってます。^^
Zeissは、もともと私はHasselが主力でしたので、いろいろとお世話になって、35mmはContaxで愛用していて、現在はそのレンズをSony機でちゃんとAFで使ってます。
よいものは、いつでも楽しめますので・・いずれ正解ということになると思います。
集中した楽しみこそいろいろな活動のエネルギー源だと思いますが・・・

投稿: photofloyd(風呂井戸) | 2023年5月 2日 (火) 08時18分

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