サラ・ブライトマン

2018年11月23日 (金)

サラ・ブライトマンのニュー・アルバムSarah Brightman 「HYMN」

忘れる頃にやって来たニューアルバム・・・それは「喜びと希望」

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<Popular,  Classical crossover>

Sarah Brightman 「HYMN」
DECCAGOLD / USA / B0028980-02 / 2018

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Sarah Brightman : Vocal
Orchestra : London Symphony Orchestra
Choirs : Crouch End Festival Choir,  Spirit of David Choir


 いやはや久しぶりですね、ちょっと忘れ掛かっていたサラ・ブライトマンが、5年ぶりにニュー・アルバムをリリース。そして世界ツアーに出ている。前作『ドリーム・チェイサー(夢追人』だった。しかしもう10年前のDVD+CD盤『SYMPHONY~LIVE IN VIENNA』がやはり彼女の絶頂期でしょうね。しかしこうして総決算編のようなアルバムの登場となったのだ。
  アルバム・タイトル「HYMN」とは「讃歌」、内容はこのタイトルから押して知るべしといったところ。この”ヒム”は2曲目に登場する英国プログレ・バンド、バークレイ・ジェイムス・ハーヴェストの名曲で、これをカヴァーしている。
 又日本ではこのアルバムは、YOSHKIが提供した共演曲” Miracle ”が収録されていると言う事からも話題にもなっている。
 前作とは変わって、むしろ彼女の原点回帰的なスタンスで、ハンブルク、マイアミ、ロンドン、バンクーバー、ロサンゼルス、ニューヨーク、そしてブダペストで2年間にわたってレコーディングされたものだという。
 
Blackgolde153tr(Tracklist)
01. Hymn Overture
02. Hymn
03. Sogni 夢 [Feat. Vincent Niclo]
04. Sky And Sand
05. Canto Per Noi私たちの為に歌う
06. Fly To Paradise [Feat. Eric Whitacre Singers]
07. Gia Nel Seno既に胸の中で (La Storia Di Lucrezia)
08. Follow Me
09. You
10. Better Is One Day
11. Tu Che M’Hai Preso Il Cuor君こそ我が心の全て
12. Miracle [Feat. YOSHIKI]
13. Time To Say Goodbye

 ブライトマンは、「『HYMN(讃歌)』という言葉について、そしてそこから思いつくことは何だろうって考えたの。私にとって、それは喜び、希望と光、親近感があって安心感があるものを意味していた。それこそ自分の人生の中で私が必要としていたものだった。私がこれまでにやったきた全てのプロジェクトも全て私の感情から生まれているわ」と語っているようだ。

 そんなところからもかなり壮大な「喜びと希望」と言った感覚の曲が並ぶ。バックにもオーケストラ、合唱団を惜しげも無く引っ張り込んで大きなスケールで歌いあげるところもサラ・ブライトマンのClassical crossoverの面目躍如といった感じだ。これぞ彼女の長年培った総集編と言った充実アルバム仕上げ。

Kaiken2018111202  フランスのヴァンサン・ニクロをフィーチャリングしたM03."Sogni夢"、クラシック・ソプラノを聴かせる彼女特有の歌い込み。
 そしてレハールのオペレッタ『微笑みの国』からのアリア”M11.君こそ我が心のすべて”、これは美しく歌いあげは、お見事。
  又M10."Better is One Day"のような軽快な曲もある。
 更に彼女の最大のヒット曲”M13.タイム・トゥ・セイ・グッバイ”も、最新スロー・バージョンで登場。そして盛り上がり最高潮には例のYOSHIKI(X JAPAN)との夢のコラボレーション(→)が実現しているM12:"Miracle"を歌い上げる。

 いずれにせよ、3オクターヴの声域を持つと言われ、ステージでの圧倒的な存在感のある歌姫サラ・ブライトマンのスケールの大きい曲群に仕上げられ、見事なアルバムとなった。多分1960年生まれだからもういい歳だ。顔も丸くなり体型もなるほど中年パターンに近づいているとは言え、なかなか健闘してのヴォーカルを披露。昔より若干声にヴォリームがなくなった感があるも頑張っている。
 万人向けの良質・充実アルバムと言っておきたい。

(評価)
□ 曲・演奏: ★★★★★☆
□ 録音   : ★★★★☆

(試聴)

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2009年3月19日 (木)

アメリア・ブライトマンに期待

 サラ・ブライトマンSarah Brightman のこの2月リリースのDVD「Symphony LIVE IN VIENNA」が好評であるようだが、彼女も既に43歳、このDVDの印象をここに書いた中で、若干声量に後退があるように感じた話をした訳ですが・・・私が最近気になっているのは”GREGORIAN”の聖歌隊に紅一点登場するアメリア・ブライトマンAmelia Brightmanだ。

Ameliabrightmenwebpic 彼女はVIOLETの名で登場したソング・ライターで、言わずと知れたサラ・ブライトマンの最も下の妹。なんと19歳も歳の差がある。ネームはEve という仮の名前を経過して、VIOLETそしてAMELIA BRIGHTMAN に落ち着くわけであるが、「solo (無名)」アルバムがあるようだが聴いていない。いずれにしても私は”GREGORIAN”で彼女の歌声を聴いているわけだ。
 そして映像的には、サラ・ブライトマンのDVD「LIVE FROM LAS VEGAS - The HAREM world Tour」で、Backing vocalを務めている。やはり姉妹と言うだけあって、サラの歌声に若干似ている美声が味噌。そして近作DVD「Symphony」でも、キー・ボードとBacking Vocal を担当して、ちらっとその姿が映し出される。

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 とにもかくにもあのエニグマ・サウンドを持って聖歌とポピュラー・ミュージックの融合を成し遂げたドイツのフランク・ピーターソンが主宰するグレゴリアンは、それなりに魅力のある音楽的一つの世界であるが(何故、イギリス出身のアメリアがこの世界に入ったのかは知らないが)、アメリアはそこに止まらず一歩前進して、これから登場するところであって、姉のサラを超えての活躍を期待したいところだ。

 ただ、売れた曲”the moment of peace”などは、姉のサラの歌っているモノと比較してみると、やはり表現力で百戦錬磨の姉のサラに軍配は挙がる。まあ当然と言えば当然であるわけだが、単に姉の世界を追うのでなく彼女の世界が作れれば、魅力も又倍増するのでは?と思うこの頃である。

(参考視聴)http://www.youtube.com/watch?v=MxD-W2Cf8DQ

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2009年2月19日 (木)

サラ・ブライトマンの「シンフォニー~ライブ・イン・ウィーン~」

 やはり映像ライブものは迫力がある

Vienna1 SARAH BRIGHTMAN 「SYMPHONY~LIVE IN VIENNA」
 
日本盤DVD+CD(TOBW-3370)でリリースされた。

 サラ・ブライトマンの丁度一年前の「SYMPHONY 神々のシンフォニー」のリリースにあわせて、オーストリアはウィーンの日本人観光では必ず訪れるあのシュテフアン大寺院で行われたライブもの。米国テレビ番組収録のための特別コンサートであったとか。(収録:2008年1月16日)
 いずれにしても、オーケストラ、ロック・バンド、合唱隊を従えてのライブは迫力がある。又デュエットとしての3人の男性歌手も加わっている。

 もともとCDアルバム「Symphony」は、サラ・ブライトマンの原点回帰と思われる内容で、若干発展的意味では期待を裏切った感があったが、むしろこれがサラだと歓迎した人たちもいたようだ。私なんかは"HAREM"のような曲にも魅力を感ずるものとしては、今一歩何かが欲しいと思っていた。しかし、このライブ映像を見ると、う~~ん、なかなかそれなりにいいじゃないかと、ちょっと見直しているところである。
Vienna2  この大寺院に入っただけでも圧倒されるところであるが、そこで展開される歌と演奏は、その効果も抜群で、えらい企画をしたものだと、米国には頭が下がる。
 曲は、アルバム「Symphony」からのものであるが、最後に”オペラ座の怪人”、”タイム・トウ・セイ・グッバイ”、”アヴェ・マリア”がDVD映像には収録されている。
 中でも、アルバム曲からの”PASIO'N”はFernando Lima とのデュエットが圧巻で、このDVDの一つのみどころでもある。
 サラ自身は、相変わらずの発声で高音の魅力をぶつけてくるが、なんか少し線が細くなったかなぁ~~なんて思わせるが、そう感ずるのは私だけだろうか?。
 さらに、”オペラ座の怪人”は、Nightwish のターヤとマルコのデュエットと比較してしまうが、今こうして聴いてみると、異論があるかもしれないが、演奏も含めてNightwish に私は軍配を挙げてしまう。

 もう一つは、サラの妹のアメリア・ブライトマンがキーボードとバッキング・ヴォーカルを務めている。このあたりもう少し全面に取り上げて欲しいと思っているのは・・・私のはかない希望であろうか?。^^)

 最後に、この大寺院に集まった観客は、荘厳な寺院の中の見事なライト・ショーと歌と演奏で感動したに違いない。羨ましい話である。しかし、ウィーンの寒い冬の1月、コートを着込んで聴き入っているが、サラはこの写真のごとくの衣装でかなり寒かったのではないか?と、余計なことを想像しながらこのDVDの映像を見ていた私である。(多分、この大寺院の中は1月は寒いと思う)
 いずれにしても、価値ある映像ライブものとして評価はしたい。

(視聴)

 

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2008年2月 3日 (日)

サラ・ブライトマンSarah Brightmanのニュー・アルバム「Symphony」(神々のシンフォニー)

過去のイメージに原点復帰か

Symphony1 サラ・ブライトマンのニューアルバム「Symphony」登場。これがなかなかCDケースとブックレットの出来が凄い。アートに力が入っている。まずそのあたりをここに紹介しますので、クリックして拡大して見て下さい。と言う話からのスタートは、"それじゃ~~、問題の曲はどうなんだ?"ということへの回答をあまり書きたくはない。何故か?そこはお解りでしょう”インパクトがない”という一言に尽きます。
Symphony2 残念ながら、あのアルバム「Harem」の時のようなインパクトが感じられないのです。オープニングの曲”GOTHICA”あたりは極めて優しく、お上品にという初期のサラの再現です。歳とともにDVDで見ても露出度が増して、ポピュラー色のなかでもそれなりに新しさを追求していたサラなんですが、今回のアルバムは明らかに新鮮度においては、期待度を裏切っています。
Symphonya Symphonyb        
しかし、これも一つの商法か?、それともサラの望んだところなのか?、いずれは解ってくるところであろうし特にああだのこうだのと言うのは止めよう。かって耳にしたクラシックが聞こえてくるところは、私にとっては若干安らぎという面においては意味のあるアルバムであるとしておきたい。”SCHWERE TRA"UME”なんかは、その意味において最高と言っておきましょう。(皮肉にとらないで下さい)私の好むマーラーなどとオーバーラップさせるところです。
しかし、ほんとに繰り返しますが、ここまで力を入れたCDケースとブックレットのアートには頭が下がりました。まあ、結論的にはかっての清純な美しい歌声のサラということのイメージへの回帰とみました。これもこれからの一つの発展のステップとなることに期待するというところか?。

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2007年1月 1日 (月)

2006年 記憶に残る音楽DVD(POPULAR)  -5-

「DIVA」 / Sarah Brightman  Angel Recrds

Sara2diva_1   これはプロモーション・ビデオ・クリップ集で、つまり映像はなかなか凝っているが、しょせん口パクで、ライブ映像のような迫力はない。それでも彼女のベスト盤であって、一見の価値はある。この前に出された「LIVE FROM LAS VEGAS」は、アルバム「HAREM」からが中心であったとはいえ、過去のヒット曲も登場して見応え十分であった為、ちょっと今回のプロモーション・ビデオものはワンランク下であることはやむをえない。しかしこのSarah Brightman は、プログレッシブ・ロックなども引っ張り込んだり、曲の構成は多彩である。又発声そのものも、曲によって変えていたりで芸達者でもある。なにはともあれ音域が広く美しい歌声は貴重な存在であり、歌い上げるその手振り身振りも完成されている。このDVDは曲一つ一つに彼女自身のコメント付きで、ファンにはたまらないだろう。今年は新しいアルバムに期待する。

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