ウィズイン・テンプテーション

2011年4月26日 (火)

ウィズイン・テンプテーション Within Temptation のニュー・アルバム「The Unforgiving」

ゴシック・メタルからポップ化したロックへの変身は、いやに評判が良い!

Unforgiving 「Within Temptation / The Unforgiving」 ROADRUNNER Records 1686-179172 ,  2011

 待望のオランダのウィズイン・テンプテーションのニュー・アルバムの登場。女性ヴォーカルを立ててのバンドの宿命か?、シャロン嬢(もう”嬢”というのはやめようか)の出産(第2子だと思ったが)のため前作から4年経過しニュー・アルバムが完成した。
 このところ新作までの埋め合わせと言うことか?、ライブ盤が登場し、しかも一昨年にはアコースティック・バージョンという意外なライブ・バージョンも我々の手にもたらされたのだが(当ブログ2010.3.16”ウィズイン・テンプテーションのアコースティック・スタイルの賛否両論”参照)、その後このバンドがどんな方向に向かうのか、それなりに興味があったところである。

 まず、結論から言ってしまうと、なんとあの荘厳で叙情的とも表現されたシンフォニック・コジック・メタルからポップなシンフォニック・ロックへの変身だ。しかもジャケは、ここに見るようにかってのイメージからは想像できなかった意外なものになっている。
 どうも今度のアルバムはコミックのストーリーに沿って製作されたコンセプト・アルバムだというのだ。

Wtband2011 バンド・メンバーは左の5人になって、かってのツイン・ギターとキーボード、ベース、ドラムスとシャロンのヴォーカルの6人バンドから、ドラムスのステファン・ファン・ハストレットが消えている。

 冒頭にストリングスとオーケストラをバックにナレーションが入り、彼らの得意なコシック系の異様空間に導いてくれるかと思いきや、2曲目から最後の12曲目まで一気にオーケストラとのシンフォニック世界は吹っ飛んで、ポップに、軽快なロックに圧倒される。これならキーボードにバックをまかせてオーケストラはいらなかったのでは?とも言いたくなる。
 はっきり言うと、私の期待とは全く別の世界。しかし逆にこの快走感は見事と言いたくなる。
Sharondenadel2  9曲目のアコーステック・ギターとシャロンのヴォーカルから始まる”Lost”は、このアルバムでは唯一ゆったりとしたリズムで聴ける。
 しかし恐るべきは、このアルバムに登場する曲が、それぞれ見事なメロディー・ラインを持ち、ロック感覚に花咲いて完成度が高い。恐ろしやウィズイン・テンプテーションというところだ。
 
 さて結論的にこのアルバムの評価となると・・・・、う~~ん、私にとっては壮大で荘厳なそしてコシックな異様空間のシンフォニツク・ロックを期待していた人間にとっては、ちょっと寂しさがある。シャロン・デン・アデルのヴォーカルも、語り聴かせるような部分ももう少し取り入れて欲しかったなぁ~~と、若干残念なのである。
 しかし、しかし・・・・・、この線はメロディーが極めて解りやすく、バンド演奏もオーケストラと共にシンフォニック・ハードポップといっていい万人向けの格好良いロックになっている。そうそう、これはこれ楽しむという意味においては最高クラスであり、世界に広くアッピール出来るアルバムであったと言っておこう。多分ヒット・チャートでも過去を凌ぐところに至るだろう事は間違いない。
 

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2010年3月16日 (火)

ウィズイン・テンプテーションのアコースティック・スタイルの賛否両論

アコースティック・シアター・ライブはそれなりに受けた

 2008年にウィズイン・テンプテーションWITHIN TEMPTATIONの「Black Symphony」(CD+DVD) をここで取り上げてから、もう一年以上になる。

Withintemptacoustic  現在に於いては、左の2009年のアルバム(ライブものであるが)が 最新のもの。

「WITHIN TEMPTATION / An acoustic night at the theatre」 ROADRUNNER RRCY 21355 , 2009

 シンフォニック・ゴシック・メタルといっていいこのグループが、エレクトリック・ギターに変わりアコースティック・ギターを取り、メンバー6人が椅子に座っての演奏。それにヴァイオリン、チェロ、ヴィオラなどを加えての作り上げた世界は、彼らのどういった意味なのか?興味は沸いてくるところでもある。

 そもそもこのライブ・アルバムがリリースされたのは、2009年10月で私が購入したのが12月、そしてそれから3ケ月経ての現在である。いつもなら聴いたら直ちに感想を書くのが私の習性であるが、この盤に対してはどうも評価が難しかった。あのオーケストラと合唱隊をバックに、ゲストも迎えての彼らのパフォーマンスは全開で壮大な「Black Symphony」のライブ(Ahoy,Rotterdam , 2008.2.7)は成功であったと思うが、その印象を変えた今回のスタイルは何か意味があるのか?と思いつつ見守っているうちに3ケ月を経過してしまった。つまりこの間には特に特別の事もなかったと言うことである。

Within2acousticb_2 ただしどうもこのライブ録音は2008年11月30日であることより、そして2009年には(6月)にはあのヴォーカルのシャロンの第2子出産があったようで、このことからも椅子に座った落ち着いたシアター・ライブを行ったとも言えないことはない。(余談であるが、あのナイトウィツシュNightwish のヴォーカルのアネッテも妊娠で、目下活動休止中。Tuomas は新曲を書くに時間を費やしているようだ。従ってニュー・アルバムも2011年で、しかも後半になってしまうようだ)

 そして、よくよく考えてみれば、このアコースティック・スタイルも彼らの初の挑戦でもなく、あのパフォーマンス全開の壮大な「Black Symphony」ライブでも中盤におて、”Forgiven”、”Somewhere”、”The Swan Song”、”Memories”の4曲は、このスタイルで演奏している。つまり、今回のアコースティック・ライブも、特に彼らの音楽的な新しい展開と言うことよりも、諸々の事情から単にこのスタイルで一貫して行ったと言うことに過ぎないのであろう。
 結果的には、このスタイルではシャロンのヴォーカルが更に前面に出て、ま~いわゆる彼女のファンにとってはたまらないと言うことでもあろうし、結果的にはそれなりに受けも良かった。やってみるとこれはこれ行けないこともないと言ったところか?(しかし、一方には、やはり彼らの圧倒的なパワーのシンフォニック・メタリックな展開を期待したいというところもありそうだが)。どうも私の結論は難しく考えない方が良いというところに落ち着きそうだ。

 もう一つ、こうした小編成の落ち着いたアコースティックな音というのは、かなり繊細なところまで要求される。従って彼らの演奏技術もそれなりに進歩し、又音楽的な完成度にも至ってきたことでもあると考えられる。聴いてみてもそれなりに出来上がっている。
 一般的に、多くのミュージシャンも、一度はアコースティックなバージョンに挑戦したくなると言うのも良くあることであるし、このことは歓迎して良いのであろう。
 
 このアルバムを聴いてみて、改めてシャロン・デン・アデルというのは、良しきにつけ悪しきにつけ、やっぱり高音の歌手だなぁ~と思った次第である。ただ、私自身の好みからは、バンドとしての演奏が好きなタイプで、時にヴォーカル抜きのインストゥメンタルな曲も一つのアルバムには二、三取り入れて欲しいと思うところでもある。



 

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2008年12月10日 (水)

ウィズイン・テンプテーション「Black Symphony」

Within Temptation のライブ・アルバム

なんとなく聴いているオランダのウィズイン・テンプテーションがライブ・アルバム(1CD+1DVD)「Black Symphony」 Roadrunner Records 1686-179082 をリリースしている。
Blacksymphony  いわゆるシンフォニック・ゴシックメタル・バンドという範疇で最近日本でもファンが増えつつあるようだが、ヨーロッパ中心に盛んなこうしたグループの活動は無視できない。
 今回はオーケストラとクワイアと共にのステージで、かなり大規模だ。私のようにロックはやっぱりライブを好む人間にとっては何となく購入してしまう代物。特にDVDによる映像ものをカップリングさせてくれるのは興味も増すというところだ。
 このバンドも女性リード・ヴォーカルを立てて、この手の常套手段であるが、かなり以前から聴いてはきたが、どうものめり込む訳でもなく、そうかって全く無視する訳でもなく、私にとっては不思議なグループ。曲はかなりヘビーメタルっぽいものから、バラード調もあり楽しませてはくれるのですが。いずれにしても過去のベスト版といった内容であるが、オーケストラとの競演は見応えがある。ツイン・ギターとベースそしてキーボード、ドラムスにシャロン・デン・アデルSharon den Adel嬢のブォーカルの6人編成は、一応の完成度を持った演奏を聴かせてくれる。
Photo  しかし、このアルバムのDVDでは、オープニングのゴシック調のオーケストラとクワイアによる序曲では、映像をモノクロにして荘厳さを見せているし、そしてシャロン嬢(この映像を見ると、かっての映像物と比較すると彼女も結構いい歳になったなぁ~~と思います)は、何時も通りに腕をくねくねと曲に合わせての演技は相変わらすで頑張っている。
 しかし、このシンフォニック・ゴシックメタル・バンドというのも立派に育ったんだなぁ~~というのが実感ではあるが、しかしながらロックとしての、のめり込むような迫ってくるとものという印象はどうも残念ながら持てない。それは演奏よりシャロン嬢が全面に出過ぎるためなのかも知れない。そうした意味では、ターヤのいた頃のナイトウィッシュの迫力というものからは、ちょっと一歩下がっているといえる。又、シャロンの衣装も若干飾りすぎで、もっとロック調(?)であって欲しいのは私の印象だ。
 2004年の3rdアルバム「ザ・サイレント・フォース」(これもDVDが付いていた)は、それなりに世界各国で売れたため、今回のライブ・アルバムの登場となったと思われる。
 いずれにしても安定感では、ナンバー・ワンといってもいいぐらいのライブを見せてくれるし、このライブ・アルバムも視聴して決して損はしない出来である。取り敢えず、メタルとは言っても曲そのものの演奏や展開は万人受け出来る無難なところとしてお勧めのアルバムであった。
 

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