ドリーム・シアター Dream Theater 「Rock in Rio 2022」
「A VIEW FROM THE TOP OF THE WORLD」ツアーの一環
「ロック・イン・リオ」に登場した貴重なライブ映像・・・
<Progressive Metal Rock>
Dream Theater 「Rock in Rio 2022」
(Blu-Ray) Lost and Found / LAF2917 /2022
93 min. Linear PCM Stereo 16:9 Full HD NTSC
Brazil 2022 Blu-Ray Version
時には、ロックの話題も・・・と、いう事で、かってのプログレッシブ・ロックがほゞ全滅状態の中で、突如私の関心をとらえたのは、1990年代になってのドリーム・シアターでした。もう30年以上の歴史を刻んできたが、昨年久々のアルバム『A VIEW FROM THE TOP OF THE WORLD』(SICP 31492-3/2021)(→)のリリースがあって、彼らも健在なりといったことが実感できた。しかしコロナ・ウィルスのパンデミックにより活動は抑えられてきた中だが、ようやく現在"「A VIEW FROM THE TOP OF THE WORLD」ツアー"行っており、今年の8月には、来日もした。そしてその後9月に、3年振りに行われたブラジルの「ロック・イン・リオ」の初日9月2日に出演したステージものが、フルHDの完璧なプロ・ショット収録された映像物が登場している。
(Tracklist)
01. INTRO
02. THE ALIEN
03. 6:00
04. ENDLESS SACRIFICE
05. BRIDGES IN THE SKY
06. INVISIBLE MONSTER
07. THE COUNT OF TUSCANY
08. PULL ME UNDER
Live at Parque Olímpico, Rio de Janeiro, Brazil on 2nd September, 2022
09. THE MINISTRY OF LOST SOULS
Live at Tokio Marine Hall, São Paulo, Brazil on 31st August, 2022
今回は、やはりアルバム近作『A VIEW FROM THE TOP OF THE WORLD』からの曲である"THE ALIEN"、"INVISIBLE MONSTER"の2曲が骨格となり過去の人気曲演奏を披露している。
映像を見ると、ヴォーカルのJames LaBrieは、更に体格は大きくなり顔は丸くなって30年の年輪を重ねてきたことが解るが、声は意外に一時さすがに無理っぽかったが、それより又復活してのハイトーンも伸びていて、十分こなしている。不思議に近年加わったドラムスのMike Manginiは別として、ギターのJohn Petrucci、キーボードのJordan Rudess、更にベースのJohn Myungはあまり歳をとったという感じでもない。そして相変わらずのアクティブな動きを見せながら立派に演奏している。
第一曲目がさっそくM2."ALIEN"で、強烈なビートから入るパワフルで壮大な世界を描く9分を超える曲で、あのドリーム・シアター独特のメロディーと超絶技巧が展開しての変調を繰り返しめくりめく繰り広げられる圧巻の仕上がりだ。人間が生存できる他の惑星の探査するため宇宙に飛び出す、それは人類がエイリアンになる事でもあるという発想に基づいている。
このパターンが、惜しげもなく繰り広げられあっという間に90分が経過してしまう。ただ相変わらず旨いのは、M4."ENDLESS SACRIFICE"のような曲を挟んで、バラード調の説得力あるヴォーカルと心に染みこむメロディーで聴くものの心をとらえる。そして又変調を繰り返しヒートアップしていく展開が心憎いのだ。ギターの早弾きも健在。
又、いかにもプログレっぽいスタートと中盤のメロディーのM5."BRIDGES IN THE SKY"(アルバム『a dramatic turn of events』(2011)から)では、プログレ・メタルの面目躍如。
M6."INVISIBLE MONSTER"もどこか不思議な世界に誘う。
そして最後が懐かしの"PULL ME UNDER"で締めくくっている。これを聴くと30年前の真夏の中野サンプラザ・ライブを思い出すところ。
結論的には、歳を感じさせない圧巻の世界が健在と言っておこう。やっぱり彼らはライブが最高だ。
(評価)
□ 曲・演奏 88/100
□ 画像・録音 85/100
(試聴) "THE ALIEN"
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